ジュウモンジシダ(十文字羊歯)

⇒自然観察会 2011年05月27日 22:35

IMGP0173.JPG奥武蔵の関八州見晴台から高山不動尊を経由し車道をひた下る。第10回自然観察会。先に紹介したリョウメンシダの近くにジュウモンジシダも自生していた。付近には高麗川の支流が渓谷を刻んでいてひんやりと涼しい風が渡る。

ジュウモンジシダ(十文字羊歯、学名:Polystichum tripteron (Kunze) Presl)はオシダ科イノデ属の多年生、夏緑生のやや小型のシダ植物。分布は北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国東部、ロシア東部に及び、渓流近くの平坦地や湿度の多い林床などに自生。なお、温暖な低地では常緑性であるという。
少し分かりにくいですが特徴を説明しよう。葉は葉柄の方向に主軸が伸び、これを頂羽片といい、1回羽状複葉で長さ20cmから50cmで先端は尖り、側羽片は基部に耳朶が発達し片縁に鋸歯がつく。また、頂羽片の下部から左右直角に1対の短い軸が伸び、1回羽状複葉の小さな側羽片となる。

頂羽片と左右の側羽片の全体の形が十文字に見えることからジュウモンジシダと名付けられたという。変異として、成長しても左右の側羽片が成長しないヒトツバジュウモンジシダ(一葉十文字羊歯)が、頂羽片にある側羽片の鋸の切れ込みが深いオオシュモクシダ(大撞木羊歯)が知られていますよ。

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間野集落はずれにオダマキ(苧環)の花

⇒自然観察会 2011年05月25日 22:19

110514オダマキ@第10回自然観察会・エコカフェ.JPG先日、第10回自然観察会関八州見晴台に行った際に、間野集落のはずれで撮影したものです。民家が近いため、園芸品種ではないだろうか。果たして調べてみたがどうもそうらしい。

オダマキ(苧環、学名:Aquilegia flabellata Sieb. et Zucc.)はキンポウゲ科オダマキ属の多年草であるが、日本、朝鮮半島などの高山に自生するミヤマオダマキ(深山苧環)から改良されたという。草丈は60cm、小さな托葉が確認できよう。
花の外側には花弁のような萼(がく)が5枚、内側には花弁が5枚、筒状に巻いている様子が見て取れる。花弁の基部からは筒状の距が萼の間から突き出て内側に巻きこんでいる。
野生種で距が内側に巻き込むものにオオヤマオダマキ(大山苧環)という東北地方に多いものがある。また、野生種で距が真っ直ぐなものでヤマオダマキ(山苧環)というものがある。調べてみると面白いですよ。

スミレイカリソウの仲間も距がありますが、オダマキは何とも不思議な恰好している花ですよね。

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タグ:広域種
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新緑に優しいフジ(藤)の花

⇒自然観察会 2011年05月22日 14:23

IMGP0093.JPG高麗川の流れを感じながら車道を進むと、左側の山斜面には杉二次林の下部に多様な羊歯植物、右側の崖地には明るい雑木林が発達しています。雑木林内ではフジやツタなどのつる性の植物が複雑に絡み合っています。[2011年5月14日撮影:第10回自然観察会@阿部]

フジ(藤、学名:Wisteria floribunda (Willd.) DC.)はマメ科フジ属のつる性の落葉樹。日本固有種。分布は本州から四国、九州に及び、暖地の山野に自生。つるは右巻きで、葉は奇数羽状複葉で、小葉は対生で11から19枚。ヤマフジの小葉は9から13枚と少なめである。花期はどちらも4月から5月、フジの花序は20cmから80cmと長く、穂先にかけて順次咲く。ヤマフジでは10cmから20cmと短く一斉に咲くという。

藤棚で見慣れている私たちにとった新緑の見る藤の花も粋なものですね。芦生の森で見たヤマフジはトチノキの大木に巻き付いた立派なものでしたが、知識のない何者かに切られてしまっていました。フジはつる性ですが絞殺し植物では決してないのです。無念。

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リョウメンシダ(両面羊歯)

⇒自然観察会 2011年05月16日 23:18

110514リョウメンシダ表@エコカフェ.JPG関八州見晴台からの帰る途中に高山不動尊を経由し車道を下ることにした。車道は山の斜面に取り付いているため、車道両脇の山側斜面の林下や岩場、谷側斜面のガレ場には水分条件や日照条件によって異なる多様なシダ植物が豊富に見られた。
往路よりもシダ植物の群生している場所が多く、リョウメンシダを写真におさめた。比較的よく見られましたよ。

リョウメンシダ(両面羊歯、学名:Polystichopsis standishii (Moore) Ohwi)はオシダ科カナワラビ属の常緑性シダ。分布は北海道から九州、朝鮮半島に及び、山地や丘陵地帯の林下、谷筋や湧水が染み出る岩場の下などやや湿った場所に自生。
110514リョウメンシダ裏@エコカフェ.JPG葉は三、四回羽状複葉、最長で葉柄は40cm、葉身は100cmほど。羽片と小羽片は長楕円形、2次小羽片は広楕円形で縁は荒い鋸歯となる。葉質は紙質で淡緑色。
ソーラス(胞子嚢群)は円腎形で全縁、2次小羽片の裏面の葉脈に頂生、中肋寄りにつくが、ソーラスが無い時には表裏の区別はつかない。名前の由来もここにあるという。へーですね。

関連記事(ホウライシダ)⇒

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ツクバネウツギ

110514パノラマコースT字路分岐@第10回自然観察会・エコカフェ.JPG西吾野駅から高麗川沿いを進み間野集落を通過し、スギの二次林を縫う登山道をどんどん標高を稼いでいく。1時間ほどで萩ノ平茶屋に到着し休憩をとり、さらに登ること20分ほどでパノラマコースとの合流地点、石仏(合掌地蔵?)のあるT字路にでた。ここからは所々岩盤が露出する尾根筋を進むことになる。尾根道の明るい所でツクバネウツギの花を見つけました。残念ながら確認できたのはこの一か所だけでした。

110514ツクバネウツギ@第10回自然観察会・エコカフェ.JPGツクバネウツギ(衝羽根空木、学名:Abelia spathulata Siebold et Zucc.)はマツムシソウ目スイカズラ科ツクバネウツギ属の落葉低木。分布は本州東方地方太平洋側以西から四国、九州で、丘陵や山地の尾根筋や林縁に自生。
樹高は2mほどで枝がよく分枝。葉は単葉で対生、葉身は2から5cmで長楕円形で先端がやや尖り、葉縁に不規則な鋸歯がある。4、5月頃に新しい枝の先端に2個セットで花をつける。花にはプロペラの様な同じ大きさの5つの萼片がつき、これを羽根突きの「衝羽根」に見立てて名付けられたという。
花は漏斗状の花筒で、花冠が上唇2裂、下唇3裂し、下唇内側に濃オレンジ色の模様が入るが、これはスミレなどと同じ昆虫を導くための蜜標と考えてよさそうである。

ウツギと名のつく樹木はニオイウツギタニウツギなどほかにもいろいろあるが、どれも木の中心部が中空のようですよ。植物の名前のつけ方には面白いものもあり、興味が惹かれます。

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高麗川源流にキリの花を

⇒自然観察会 2011年05月15日 19:44

110514キリ大木@エコカフェ.JPG西武池部路線の西吾野駅を下り立ち、高麗川の源流域(北川)を目指して進む。まず目に飛び込んできたのが眼下の河岸から伸びるキリの大木[写真上]です。薄紫色の房状の花がいっぱいついています。甘い芳香の香りが漂ってきます。写真下は昨年5月、第5回エコの寺子屋[報告書⇒]の帰りに京都美山かやぶきの里北村で撮影したものです。

キリ(桐、学名:Paulownia tomentosa (Thunb.) Steud.)はゴマノハグサ科キリ属の落葉高木。中国が原産、日本には古く移入され北海道南部以南で植栽。材が国産材の中では最も軽く、割れや狂いがほとんどなく、湿気を遮り、熱伝導性が低くことから、下駄、箪笥、箱、琴などに使われてきた。南部桐、秋田桐、津南桐、会津桐などが地域ブランドとして有名ですね。
100530桐の花@第5回エコの寺子屋・エコカフェ.JPG樹高は10m、葉は成木では広卵型で葉身30pほどの大きさ、若木では五角形で葉身60pを超え、表面に細毛、裏面に星状毛が密生、葉柄も長く開出毛がちくちくと密生します。
花は5月頃に咲き、房状の円錐花序にたくさんの小花がつく。小花の萼片は褐色毛に覆われ、長さ5、6pの筒状で花冠が5裂、外側にはこれまた短毛が密生します。とにかくキリは毛深いですね。

キリは中国で「鳳凰の宿り木」とされていたため、日本に移入した後にも平安時代の貴族社会の人びとに尊重され、紋章、装飾などに利用されてきたという。桐紋を足利幕府が小判の刻印としてから全国的に広まったそうです。今日でも皇室の副紋や国章は「五七桐」、皇宮警察本部と法務省では「五三桐」を紋章としていますよ。歴史があるのですね。

@第10回自然観察会in関八州見晴台
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関八州見晴台の絶景に

IMGP0138.JPG今週末は雲が残っていますがほぼ快晴のよい天気に恵まれています。エコカフェでは昨日は第10回自然観察会を実施しました。関八州見晴台高幡不動尊を巡る新緑の森をフィールドにしました。

関八州見晴台の手前の斜面に広がるヤマツツジ(山躑躅)の群落は花が見ごろで深紅に燃えていました。西吾野駅で下車し、途中で休憩をとしながらゆっくりと標高771.1mの見晴台を目指しました。標高差にして600m弱ありますから、低山だといった馬鹿にしてはいけません。天気も良かったためでしょうか、先ゆく多くの高齢者登山のグループを追い越すことになりました。

IMGP0142.JPG見晴台は混雑しましたが、早めに到着し、のんびりと片山さんの奥様が差し入れてくださった手作り弁当を美味しくいただきました。森本さんの沸かしてくれた味噌汁やコーヒーも美味しかったですよ。見晴台からは西武球場・所沢市、熊谷市・深谷市のほか武甲山を抱える秩父の山々などよく眺望できました。富士山が見えなかったのは残念でした。

多くのシダ植物スミレの仲間のほか少しばかり山野の花々を観察することができました。このブログでも後ほど紹介しますが、詳細はこれまでと同様に報告書にまとめます。

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第10回自然観察会のご案内

⇒自然観察会 2011年04月22日 02:42

IMGP0145.JPG風薫る五月、花粉症の季節も終わり、新緑を楽しみに出かけませんか。まだまだ余震の心配もあるようですが、埼玉県飯能市と越生町の境にある身近な低山、関八州見晴台(771.1M)を目指します。
関八州見晴台とは関東八州(安房国、上野国、下野国、相模国、武蔵国、上総国、下総国、常陸国)が見晴らせる高台というのが由来です。今日では南東に関東平野と新宿高層ビル群、西に秩父山塊、北西に谷川岳、南西にはるか遠くに富士山が眺望できます。

IMGP0188.JPG集合日時;2011年5月14日(土) 9:00
集合場所:西吾野駅(西武秩父線)
コ ー ス:西吾野駅関八州見晴台高山不動尊→あじさい館(日帰り入浴施設)→吾野駅[所要5H]

持ち物:お弁当、飲物、筆記用具、簡単な雨具、歩きやすい格好、ルーペ、双眼鏡

参加ご希望の方は、事前に事務局までご連絡ください。

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タチツボスミレの不思議

⇒自然観察会 2011年04月06日 22:21

IMGP9770.JPG新宿御苑の大木戸門の近くでタチツボスミレが一輪咲いていました。日本を代表するスミレだそうです。
エコカフェでは低山の自然の四季を楽しむために高尾山に登りますが、今の季節、山中では40種類ほどのスミレを観察することができます。日本のスミレの種類が約60種といいますから驚異的ですね。

タチツボスミレ(立坪菫、学名:Viola grypoceras A. Gray)は、スミレ科スミレ属の多年草で有茎種。分布は北海道、本州、四国、九州、南西諸島、朝鮮半島南部、中国南部に及び、海岸線から標高2000mの山地まで草原や道ばた、林内までよく自生しています。
草丈は20cm、地下茎で越年し、早春にハート形の根出葉を広げ、花茎が葉の間から立ち上がり、先端がややうつむき、3月から5月頃に淡紫色の可憐な花をつける。花はラッパのような形で横向きにつけ、花弁は5枚で左右対称、下側の花弁1枚は大きく、波線模様が何本も入り、奥にラッパ管のような袋状のが発達しています。有茎種であるため、短い地下茎は成長すると、地表に伸びて立ち上がり、節々に托葉をつけ茎を伸ばし、先端に花をつける。タチツボスミレの名前の由来はここにあります。

不思議なことにスミレの仲間の種子には、脂肪酸、アミノ酸、糖からなるエライオソーム (Elaiosome) というアリが好む付着物がついているそうです。アリは種子を巣まで運び、この付着物のみを食べ、種子を巣穴の外に捨てる。こうしてタチツボスミレも分布を少しずつ広げると考えられている。このようなアリによる種子散布はカタクリでも知られています。

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タグ:広域種
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ハクモクレンとコブシ

⇒自然観察会 2011年04月03日 17:45

IMGP9663.JPGIMGP9652.JPG新宿御苑では桜が咲く前に真っ白な花に飾られた葉のない樹木が観察できます。
ハクモクレン(白木蓮)コブシ(辛夷)で、どちらもモクレン属モクレン科の落葉樹であって、早春を告げる樹木として知られています。
真っ白な花は冬枯れが残る風景にはよく目立ちますね。
ハクモクレン(上段2枚)、コブシ(下段2枚)の違いが分かりますか?
新宿御苑ではサクラの薄桃色の花に主役交代ですが、標高の高い所にある公園などではまだまだ観察することができます。

IMGP9709.JPGIMGP9710.JPGハクモクレンは中国南部、東部が故郷ですが日本には古くから持ち込まれたため街路樹、公園木、庭木などとして日本中で見ることができる。コブシは北海道、本州、九州、済州島に自生するが、最近では街路樹、公園木、庭木としてもよく植樹されているようです。
ヨーロッパでも通称「マグノリア」の名で好まれ、いろんな交雑種がつくられ街路樹として植樹されています。近年では交雑種が日本にも輸入されるようになっているようです。コブシの仲間にあっては野生種の保存が必要ですね。

モクレンハクモクレンコブシシデコブシの説明はすでにこのブログに掲載してありますので、参考にしてください。

関連記事(早春を告げる樹木は)⇒    関連記事(モクレンの仲間は太古に)⇒    関連記事(マグノリアの純白に)⇒
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ヒサカキ(姫榊)の雄花に

⇒自然観察会 2011年04月02日 14:57

IMGP9671.JPG新宿御苑のシイ・カシ類の照葉樹林縁ではヤブツバキやヒサカキなどが見られます。ちょうどヒサカキの釣鐘状の白っぽい雄花が可愛らしく咲いていました。

ヒサカキ(姫榊、学名:Eurya japonica Thunberg)はツバキ科ヒサカキ属の常緑小高木。分布は本州の岩手県・秋田県以南、四国、九州、南西諸島、台湾、朝鮮半島南部、中国東南部などのやや乾いた丘陵や山地の照葉樹林内に自生。樹高は尾根筋の日当たりが良いところでは低木となり、林内では10mにも成長します。エコカフェでは三宅島の溶岩原で植生回復の活動をしていて、ヒサカキも植樹種のひとつとしています。
IMGP9672.JPG葉は互生、葉縁に鋸歯があることでサカキ(榊)との区別は容易。葉が乾燥に強いのは「陥没気孔」といって気孔が葉の裏面の陥没した位置に存在するからであるという。
雌雄異株であるが、雄花、雌花に加えて両性花も存在したり、山火事などで個体数現象により性転換することもあるなど、性表現についてはよくわかっていないようです。花は直径5mm程度で早春に咲き、独特の芳香を放ち、虫を招くそうです。
果実は径4o程度の液果で10月頃に黒く熟し、熟した果実を鳥が食べ、固い種子を別の場所で排泄し、結果、散布しているという。これを鳥散布と言います。

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ニワトコ(庭常)は接骨木とも

⇒自然観察会 2011年04月01日 22:30

IMGP5819.JPG今日も穏やかな一日となっています。新宿御苑の日本庭園のエリアにニワトコの花が咲いています。

ニワトコ(庭常、学名:Sambucus racemosa Linn. ssp. sieboldiana (Miq.) Hara)はスイカズラ科ニワトコ属の落葉低木です。分布は本州、四国、九州、奄美大島、朝鮮半島南部で、日当たりのよい山野に自生しています。樹高は3から6mで株立ちします。葉は対生し、2から4対の小葉からなる奇数羽状複葉、小葉の長さは20cmほどで葉縁に細かな鋸歯が発達しています。
IMGP5827.JPG花は両性花で、4月から5月に葉の展開と同時に咲くが、写真のように淡黄白色の多数の小花が散状花序を形成します。花冠は5裂、雄蕊5本、紫色の雌蕊1本が確認できよう。果実は早熟で7月頃までには赤く熟します。葉や茎の成長に伴って捕食者からの防御行動と考えられる花外蜜腺(小葉蜜腺、茎蜜腺、葉軸蜜腺)が出現するそうです。果実や花は、解熱や神経痛などの症状に薬効があり、漢方薬とされています。また、果実酒やジャム、薬草茶として親しまれています。若芽は山菜としても食するそうです。

ニワトコには様々な利用法があり、庭に常に植えられたことから「庭常」というとする説があります。和名のミヤツコギ(宮仕う木)は、古来、神事に用いた木幣をこの木から作ったことに由来するそうです。また、この木を黒ずみにして酢とうどん粉と練り上げたものを骨折患部に貼付け、添え木をして、治療に供したことから「接骨木」ともいうそうです。昔から人びとはこの木を生活に役立ててきたのですね。

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タグ:広域種
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ボケの花の優しさを

⇒自然観察会 2011年03月27日 18:08

IMGP9659.JPG第9回自然観察会は新宿御苑をフィールドとしました。多くの種類の桜の木がありますが、花芽が大きく膨らんでいるもの、わずかに開花しているものなどがありました。季節は確実に移り変わりつつあります。満開のボケの花は淡いピンク色がのどかで落ち着きを感じさせます。

ボケ(木瓜、学名:Chaenomeles speciosa)はバラ科ボケ属の落葉低木。原産地は中国大陸であるが、古く日本に移入したため本州、中国、九州の各地で植栽または自生。日本には同属で固有種でもあるクサボケ(草木瓜、学名:Chaenomeles japonica)が知られている。エコカフェでも赤城自然園で観察したことがあります。

この木の実は香りがよくカリンなどと同じように果実酒に使われるそうです。古くから人びとは自然の恵みを生活の中でいかしてきました。そんな事例を学んでみたいですね。[森の教室⇒]

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しなやかなレンギョウ

IMGP9655.JPG第9回自然観察会は近場がよいだろうということになり、お馴染みの新宿御苑で行いました。ここは1590年(天正18年)徳川家康が江戸城入城の際に譜代の家臣であった内藤清成に授けた江戸屋敷の一部、後に甲州街道、青梅街道、鎌倉街道が交差する要所でもあたったそうです。

しなやかに枝を伸ばしたチョウセンレンギョウに満開の黄色い花が見事でした。チョウセンレンギョウ(朝鮮連翹、学名:Forsythia koreana 又は Forsythia viridissima var. koreana)はモクセイ科レンギョウ属の落葉低木、雌雄異株。分布は朝鮮半島でシナレンギョウの変種とすも。IMGP9656.JPG中国原産種にレンギョウ、シナレンギョウ、日本原産種にヤマトレンギョウ[環境省:準絶滅危惧(NT)]、ショウドシマレンギョウ[環境省:絶滅危惧TB類(EN)]が知られている。これらは葉縁の鋸歯のつき方や雄蕊の長さ、花が葉より先に咲くか否かなどの違いがあるようです。

春を告げる花として知られており、黄色い4弁の花が細いしなやかな枝にびっしりと咲きます。外来種のレンギョウは日本には薬用として平安時代初期には移入されたとする説や江戸時代とする説もあるようだ。耐寒耐暑性があり繁殖力も旺盛で、今日では園芸用として公園や庭木として植栽されています。 

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ユキヤナギも満開

IMGP9654.JPG第9回自然観察会では観察よりも参加者によるのんびりとした話し合いを重視しました。
東北関東大震災で被災された地域のため、人びとのために何ができるのか、2週間もたつのにそもそも全体の様子さえよくわからない状況をどうすればよいのか。ガソリン、灯油などの燃料は被災地はもとより、周辺地域でもまだらな対応で決定的に不足している状況にあるようです。

さて、広い園内には樹高の高いハクモクレンが純白な花をつけているのがよく目立ちました。天気はよかったのですが北西の風が強く、日溜りであっても少し寒いような一日でした。ユキヤナギ(雪柳、学名:Spiraea thunbergii Sieb. ex Blume)の花が満開でした。こちらも純白で花弁が小さいため、風に粉雪のようにハラハラと舞う姿にはなんとも趣があり、美しかったです。

関連記事(ユキヤナギの戯れ)⇒
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満開のハチジョウキブシ(八丈木五倍子)

IMGP9676.JPG第9回自然観察会は場所を新宿御苑で変更して行いました。
新宿門を入り、ハクモクレンの立派な木を過ぎるとハチジョウキブシが満開でした。
ひとつの穂にたくさんの小さな提灯がついているようで可愛らしいですね。

ハチジョウキブシ(八丈木五倍子、学名:Stachyurus praecox Sieb. & Zucc. var. matsuzakii (Nakai ) Makino.)はキブシ科キブシ属の落葉低木。分布は関東南部や東海地方、八丈島などの伊豆諸島で、海岸近くの山野に自生。日本全国に分布するキブシ(木五倍子)の変種とされる。
IMGP9675.JPG名前は八丈島で発見されことが由来。フシ(五倍子)とは、この木の果実に含まれるタンニンをお歯黒の黒色染料の五倍子(ふし)の代用としたためにつけられたようです。

樹高は3mから5mとキブシよりも大型で、葉は互生し、楕円状卵形でやや大きめ、葉縁には鋸歯がある。花穂もキブシよりも大型で長さは20p超となる。雌雄異株で、花は鐘形で緑色を帯びた淡黄色、雄花のほうが花序が長くなる。雌木には黄緑色の楕円形の実がつくが、雄木は実がなりません。

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マグノリアの純白に

⇒自然観察会 2011年03月26日 21:00

IMGP9653.JPG今日は東京では北東の風が強く寒い一日であったが、日差しがしっかりしていて日溜りは暖かだった。
今回の自然観察会は地震の影響も考慮し、場所を新宿御苑に変えて実施しました。
この時期は、新宿御苑内にはハクモクレンが見事に咲いていました。まさに花盛りなりです。純白な花がとっても美しく思えました。

ハクモクレン(白木蓮、学名:Magnolia heptapeta Desr.)はモクレン目モクレン科モクレン属の落葉高木。原産は中国東部から南部、日本には古く移入したとされる。
樹高は15m、花は早春に葉に先立ち咲き、芳香が強く、花弁6枚、萼片3枚であるが、外見は花弁が9枚あるように見える。花の中心には雌蕊、その周辺を多数の雄蕊が取り巻く。葉は互生、大形で倒卵形。

関連記事(モクレンの仲間は太古に)⇒     関連記事(移り変わりゆ自然の中で)⇒
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第9回自然観察会についてご連絡

⇒自然観察会 2011年03月22日 16:55

070424赤城自然園 006.jpg3月26日に予定いたしておりました第9回自然観察会ですが、交通状況の不確定もあり場所の変更をいたします。
カンヒザクラやハクモクレンなど見頃のようです。

日時:2011年3月26日(土)午前11時より
場所:新宿御苑
   集合場所は、新宿門入口付近
持ち物:お弁当、飲物、敷き物、双眼鏡

お天気は、心配ないようですが肌寒いと思いますので、暖かい格好でご参加下さい。
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森の小さな宝石、ジャノヒゲ(蛇の髭)の実

⇒自然観察会 2011年02月28日 08:16

IMGP9625.JPG高尾山6号路(森と水のコース)で参加者の一人が崖下で何やら発見しました。
こんなところにビービー弾のような小さな蒼く丸いものがあると。
ジャノヒゲ(リュウノヒゲとも呼びますが)の中に隠れていました。
小さなまん丸の蒼い宝石の様な輝きをしている玉です。
これはジャノヒゲの種子です。
ジャノヒゲ(蛇の髭、学名:Ophiopogon japonicus (Thunb.) Ker Gawl.)はユリ科ジャノヒゲ属の常緑多年草。分布は北海道から九州まで、東南アジアにも及び、二次林や常緑広葉樹林の林床によく出現。低山の山道では普通に見ることができそうですよ。
群生していることが多く、葉は葉身は20から30p、葉幅は2から3mmと細く髭のように長く、うっそうとしている。7月頃に花は総状花序に淡紫色の小さな花が咲き、子房の中の5から7mmほどの種子が露出し、冬季に緑色から半透明の蒼色に変わるといいます。半透明の部分はセルロースの一種ですので分解しづらいのですよ。

この種子は果肉らしいものがほとんどないそうで、動物たちの餌としては栄養価はいま一つのようです。私たちは畑の境界に植えたり、園芸用としても利用しているそうですよ。この季節、森にはいったら探してみてくださいね。

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日影沢沿いは植生回復中

⇒自然観察会 2011年02月27日 20:00

IMGP9580.JPG裏高尾日影沢沿いは植生回復作業中のロープが張られていました。
ロープ周辺の崖地にはアブラチャンが群落をしている場所もありました。
ロープ内では、本来、ニリンソウの群生があったり、アズマイチゲやキツネノカミソリなどが観察されたそうです。
人が踏み入ることで地面を固め植生に適地ではなくなってしまったようですね。
IMGP9582.JPG沢の中州のような場所にはアブラチャンのほかシャガが群生している様子も観察されました。

植生回復の甲斐があって、もう少し暖かくなったらニリンソウの清楚な白い花が咲き誇る景色となるとよいですね。
いつかまた訪れてみたいですね!


タグ:高尾山
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