ヌスビトハギ(盗人萩)のひっつき虫

⇒草花教室 2011年11月23日 22:19

ヌスビトハギ果実2@エコカフェ.JPG第48回草花教室の続きです。「21世紀の森と広場」(千葉県松戸市)の「四季の山野辺」の西側林縁にヌスビトハギが種子をたくさん着けていました。ヌスビトハギとは物騒な名前です。種子の形が盗人(泥棒)の足跡に似ているために名付けられたそうです。

ヌスビトハギ(盗人萩、学名:Desmodium podocarpum DC. subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi )は、マメ科ヌスビトハギ属の多年草。分布は日本全土、台湾、朝鮮半島、中国に及び、低地から山間の林縁や草地などに自生。
草丈は60-100cm、その約半分を花穂が占める。株立ちで茎は細く硬い。葉はまばらに互生し、葉柄は長く三出複葉で、小葉は細毛が生え倒卵形で先が尖り、全縁、頂小葉の長さは4cmから8cm、側小葉はやや小さい。小葉の基部に針状披針形の小托葉がつく。
花期は7月から9月頃、葉腋から数本の細長い花穂(総状花序)を伸ばし、葉と同じように花もまばらにつく。花はマメ科らしく約4mmと小さくとも蝶形花で、淡紫色。虫媒花というから小さなアブの仲間などが訪れているのでしょう。
果実は柄が長く、分裂果で2つの節に分かれ、各節は扁平で半円形、各1個の種子を含む。また、側面に赤褐色の斑紋があることが多く、表面には細かな鉤が密生し、動物の体毛や衣服などによくくっつき、一緒に移動して種子散布をさせるのである。このような種子のことを「ひっ付き虫」と呼びます。

ヌスビトハギの仲間は世界に約400種、日本に9種が知られていますが、同種の中にもまま変異が認められるという。おそらく種子の移動が容易であり、交雑種も生じやすく、同定はDNA鑑定に委ねなければならないのでしょう。


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ヌルデの紅葉と果実

⇒草花教室 2011年11月17日 06:44

ヌルデ紅葉@エコカフェ.JPG日中は小春日和になるそうですが、今朝は一段と冷え込みます。
第48回草花教室の続報です。「21世紀の森と広場」(千葉県松戸市)、園内の「みどりの里」は里山の風景が続きます。
裏山の林縁にヌルデの幼樹の葉が一足早く紅葉し目立ち、大きな樹木では小鳥が好む果実が数珠なりについていましたよ。この木はフシノキ、カチノキともいうようです。

ヌルデ(白膠木、学名:Rhus javanica L.)はムクロジ目ウルシ科ヌルデ属の落葉小高木。雌雄異株。分布は日本全土のほか東アジアから東南アジアに及び、山地の林縁に普通に自生。ヌルデ果実@エコカフェ.JPG樹高は7mほど、幹の樹皮は灰褐色で縦に割れ目ができ、枝分かれは少ない、葉はウルシ科らしく、互生し奇数羽状複葉で小葉は6枚から13枚つく。小葉は無柄、長楕円形で葉縁には粗い鋸歯、小葉の葉軸にはニシキギと同じように翼がつき、若枝、葉軸、葉裏に褐色の毛が密生しています。
花期は8月から9月頃で、本年枝先に円錐花序をつけ黄白色のたくさんの小花を咲かせます。果実は核果で径約5oの扁球形、熟すと酸塩味のする白い粉を吹くそうです。この白い粉はリンゴ酸カルシウムです。
ヌルデ果実拡大.JPG樹幹を傷つけるとでる白い漆液は塗料として利用し、また、翼などにつく「ヌルデシロアブラムシ」がつくる虫えい(虫こぶ)にはタンニンが豊富に含まれ、これを皮なめしや黒色染料の原料に利用したそうです。五倍子色(うつふしいろ)とよばれる伝統的な色で、染物のほか、白髪染、お歯黒などにも使われたというすごものです。

アカメガシワ、クサギなどとともに、典型的な陽樹でパイオニア植物(先駆植物)とされ、伐採や倒木などの撹乱が起こると真っ先に芽を出してくる。しかし、後発の樹木が成長し日が当らなくなると枯れてしまうので、日当たりのよい林縁に追いやられてしまうのです。種子は埋土種子といって土中で20年以上も発芽機会を待つことができるといいます。すごいですね。


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仲睦まじきカルガモ(軽鴨)

⇒草花教室 2011年11月15日 21:29

千駄掘池@エコカフェ.JPG第48回草花教室の番外編ですが、「21世紀の森と広場」(千葉県松戸市)の千駄堀池の南西側に沿ってテラスがあります。湖面に少しだけ突き出ているため、歩いていると水面近くにコイが寄ってきます。その一角にさらに湖面に突き出たテラスがあり、人懐こいカルガモが2羽のんびりと仲良く休んでいました。ほかの水鳥が湖岸から離れた葦原の近くで羽を休めているのと対照的です。

カルガモ(軽鴨、学名:Anas poecilorhyncha (Forster))はカモ目カモ科マガモ属の水鳥。分布は日本全土のほかユーラシア大陸東部から中国、インドに及び、淡水域から海水域まで広く生息。カルガモ@エコカフェ.JPG北方の個体は部分的な渡りをし、日本では北海道で夏鳥、本州以南では留鳥という。
体長は最大63p、翼開長は最大91p、体色は全体的に黒褐色の鱗紋があり、顔は白っぽく、2本の黒褐色の線が入る。嘴は黒く、先端が黄色いのが特徴。雄のほうが体色がやや濃いというが、見た目では雌雄の判別は難しい。食性は植物食が中心の雑食性。一夫一婦制で、冬季に番(つがい)が誕生し、4月から7月にかけ繁殖期を迎え、水辺に近い草むらに巣を造り、抱卵期に入ると番は解消されます。そして、雌のみが抱卵し、子育てもすることになるそうです。

カモの仲間は雌のみが抱卵し、世話をするものが多いようですが、先に紹介したオオハクチョウの場合は、雌が抱卵し、雛は夫婦で世話をします。鳥の世界の子育てもいろいろですよ!


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水中のヤナギモ(柳藻)

ヤナギモ3@エコカフェ.JPG第48回草花教室の番外編ですが、「21世紀の森と広場」(千葉県松戸市)の千駄堀池に周囲の丘陵からしみ出た地下水が小さな流れ、小川をつくって流れ込みます。その周辺は野草園になっているのですが、流れの中に水草がたくさんありました。小山博滋先生からヤナギモだと教えていただきました。

ヤナギモ(柳藻、学名:Potamogeton oxyphyllus Miq.)はオモダカ目ヒルムシロ科ヒルムシロ属の常緑の水草で単子葉植物。分布は北海道、本州、四国、九州、東アジアに及び、流水中に多く自生。ヤナギモ2@エコカフェ.JPG茎は糸状でよく分枝し、葉は全て沈水葉で細長く、葉柄はなく長さは5pから10pほどで葉縁には鋸歯ない。名前の由来は葉が柳の葉に似ていることにあるという。花期は6月から10月頃で、水中から水面上に花茎を伸ばし穂状花序をつけ、小さな両性花を咲かせるそうです。また、殖芽をつけ無性的に増殖をするらしいですよ。

ひと昔前まではよく小川などで見られたと言いますが、三面コンクリートの水路などに改修されだんだん見られなくなってきていると聞きます。綺麗な流れのある小川と小さな土手は生き物の宝庫ですが、残念なことですね。


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千駄堀池にオオバンの群れ

⇒草花教室 2011年11月14日 01:42

IMGP0530.JPG第48回草花教室の番外編ですが、「21世紀の森と広場」(千葉県松戸市)の千駄堀池に多くの水鳥が観察できました。前に解説したオオハクチョウダイサギのほか、カワウ、ハシビロガモ、ヨシガモなどが観察されましたが、ここではオオバンを紹介します。

オオバン(大鷭、学名:Fulica atra (Linnaeus))はツル目クイナ科オオバン属に分類。分布はアフリカ大陸北部からユーラシア大陸、日本など周辺の諸島に及び、国内では北海道では夏鳥、本州以南では冬鳥と留鳥のタイプがいるという。オオバン3@エコカフェ.JPG全長は最大で約40p、翼開長は最大で約80pとバン(鷭)より大型。胴体の羽毛は灰黒色であるが、頭部や頸部は黒色で光沢がある。くちばし(嘴)は白色で、嘴基部から額にかけて白色の「額板」と呼ばれる肉質が覆うため、遠くからでも目立ちます。食性は雑食性です。 

日本もラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条)に加入し、水鳥を食物連鎖の頂点とする湿地の生態系を守ることを目的に、釧路湿原、伊豆沼尾瀬、三方五湖、宍道湖、屋久島永田浜慶良間諸島海域を初めとする計37か所の湿原、沼沢地、海域を登録しているんですよ。

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一年中見られるダイサギ

⇒草花教室 2011年11月13日 15:59

IMGP0518.JPG第48回草花教室はどんぐり観察のほかに、少しだけ鳥の観察にチャレンジしてみた。「21世紀の森と広場」にある千駄堀池は葦原が広がっていて、水草のほかザリガニやカエル、小魚など水生生物が多く生息しているのだろう。ここでは前回のオオハクチョウに続いて、ダイサギを紹介しよう。

ダイサギ(大鷺、学名:Ardea alba (Linnaeus))はコウノトリ目サギ科アオサギ属の白鷺の仲間。熱帯・温帯域に広く棲息するが、温帯域のものは冬季に南方の暖地に渡りをすると言われています。体長は最大で約90p、羽衣は純白です。ダイサギ@エコカフェ.JPG脚も首も非常に長く、脚は黒色。嘴も長めで、冬季は黄色。夏季には嘴は黒色になり、後頭部や背中、胸に長い飾り羽を伴う。肉食性で小魚、ザリガニ、両生類、昆虫などを捕食します。

一回り小さいサイズにチュウサギ(中鷺)がいますが、冬に南方に渡ることと主として昆虫食性であることから、昆虫の少ない千駄池ではほとんど見かけることはないそうです。一方、ダイサギを一年中見ることができるのです。次回は夏季に訪問し、冬羽と夏羽の違いを確認してみたいですね。


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この冬初めてのオオハクチョウ

オオハクチョウA@エコカフェ.JPG第48回草花教室は「21世紀の森と広場」(千葉県松戸市内)で行いました。葦原が広がる湖面には多くの渡り鳥が羽を休めていました。とりわけ、1羽のオオハクチョウが飛来していたのには驚きました。ガイドの方に聞きましたが、11月中こんなに早い飛来は初めてだそうです。本来であれば家族、群れで行動するはずですので、どうしたものかと思います。宮城県伊豆沼あたりでは怪我などで留鳥として通年見られる個体もあるようです。

オオハクチョウ(大白鳥、学名:Cygnus cygnus (Linnaeus))はカモ科ハクチョウ属の大型の鳥。ユーラシア大陸北部などで夏季に繁殖し、冬季になると越冬のため日本、中国頭部、朝鮮半島、カスピ海沿岸、黒海沿岸、イタリア北部、スイスなどの中緯度地域の湖沼がある地域に飛来します。日本は餌場である湖沼が多いため飛来個体数も多いようです。
オオハクチョウ@エコカフェ.JPG全長は最大で約165p、翼開長は最大で約240pと大型で、純白の羽衣が美しい。嘴(くちばし)は基部が黄色で先端部は黒色でよく目立ちます。草食性で水中の水草、陸上の落ち穂などを食べます。体が大きいため飛び立つためには浮力をつける助走が必要だそうです。また、コォーと甲高い鳴き声が特徴です。

この冬は福島第一原発事故の影響により、一部地域の湖沼では放射線物質による汚染が心配されるのではないでしょうか。渡り鳥たちにとってどこの湖沼に飛来するかは深刻な問題となりそうで心穏やかではありません。


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21世紀の森と広場で

⇒草花教室 2011年11月12日 18:22

IMGP0446.JPG今日は千葉県松戸市にある「21世紀の森と広場」で第48回草花教室を開催しました。
昨日の雨も上がり、少し風がありましたが暖かなよい天気となりました。
講師の小山博滋先生から「ブナ科」植物(6属600種以上)のうち日本に生育する3亜科5属21種について、その特徴を講義していただきました。大きく2つに分かれ、これは20万年前からだそうですよ。
発芽時に子葉が果皮内に留まるもの:コナラ属、クリ属、シイ属、マテバシイ属
発芽時に子葉が地上に出るもの:ブナ属

IMGP0495.JPGその後、フィールド内を観察しながら散策しました。そこでは、コナラ属のクヌギ、コナラ、アカガシ、シラカシ、スダジイ属のスダジイ、マテバシイ属のマテバシイの果実の違いを実際に教えていただきました。
このフィールドは昔から谷地としって周囲の丘陵から雨水や地下水が流れ込む場所であって、湿地になっており、田んぼとして利用されてきたそうです。そこを市民が散策できるよう里山として再現しているようでした。したがって、大きな池のほか、小川が流れ、田んぼや畑、蓮池などもありました。
昔からシジミ、ドブガイ、タニシなども生息し、渡り鳥も飛来し、池の葦原近くで羽を休めていました。

今回は思ったよりも人が少なく、のんびりと楽しく里山の森を満喫することができました。

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第48回草花教室の再案内

⇒草花教室 2011年10月21日 16:23

111029尾瀬 049.jpg足元には、落ち葉やギンナンが多く見られるようになりました。
今年は、昨年に比べて少ない様子。
森の生き物たちは、食料が足りなくなっているのではないかと気がかりです。

次回の草花教室は、フィールドでの秋の植物を観察します。
フィールドは、「松戸市21世紀の森と広場」で開催します。

集合日時:2011年11月12日(土)午前11時から
集合場所:21世紀の森と広場 公園中央口
地図

参加ご希望の方は、11月10日(木)までに事務局までご連絡ください。


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第48回草花教室の御案内

⇒草花教室 2011年10月03日 16:03

dsc07993.jpg10月に入り一段と涼しくなり、今年は秋をゆっくり楽しむ時間がないのではないかと思ってしまう。
しかし、ちょっとあたりに気を配るとキンモクセイの香に気づき、ススキやホトトギスなどを目にすることがでる。


次回の草花教室は、フィールドでの秋の植物を観察します。
フィールドは、「松戸市21世紀の森と広場」で開催します。

集合日時:2011年10月15日(土)午前11時から
集合場所:21世紀の森と広場 公園中央口
地図

参加ご希望の方は、10月13日(木)までに事務局までご連絡ください。


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緑色植物に見られる生活史

⇒草花教室 2011年09月10日 21:15

110910_1558~01.jpg厳しい残暑の一日でしたが、日が沈むとさすがに幾分過ごしやすくなりますね。
第47回草花教室を御茶ノ水にあるエコカフェ事務所で開催しました。
植物の生活史上に現れる2種類の生体(胞子体《2n》と配偶子体《n》)とこれら2種類の生体から2種類の生殖細胞(胞子《n》と配偶子《n》)が形成されます。胞子や配偶子は多細胞性の生体から完全に独立した単細胞性の細胞であって、胞子は合体しなくとも細胞分裂を繰り返すことができるが、配偶子は2個が合体しないと細胞分裂をすることはできず、死滅してしまうのです。褐色植物や紅色植物は扱わず、緑色植物について次の分類でしっかり学びました。

110910_1558~02.jpg水中植物:遊走子植物
アオサ型生活環、ヒトエグサ型生活環、ツユノイト/ウミノタマ型生活環、ミル型生活環、アオミドロ型生活環について図で確認しながら学びました。
偽陸上植物:胞子植物
配偶子体のことをコケ植物の場合は糸状体と、シダ植物の場合は前葉体と呼ぶことなどを学びました。
陸上植物:種子植物
裸子植物と被子植物についてその違いを学びました。

今回の詳細報告は会員フォーラムに掲載する予定です。春になったら潮間帯などのなぎさ域で海藻類の観察をしたり、梅雨の頃にシダ植物の観察をすると学んだことをフィールド実習することができるといいます。

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第47回草花教室の御案内

⇒草花教室 2011年09月07日 17:35

最近は、日差しも柔らかく朝晩は風も涼しくなりました。
秋が少しずつ近づいている感じがします。
3ヶ月ぶりの草花教室は、そろそろ忘れかけている基本に戻り学びたいと思います。
高山植物、湿生植物などいろいろありますが、構造きちんと知ることでフィールドに
出たときに見る目が変わってきます。

日時:2011年9月10日(土)午後2時より
場所:エコカフェ事務所
    (千代田区神田駿河台2-1-34-304)
テーマ:植物の生活史
110722芦生公開講座 134s-.jpg
110709鳳凰三山 063s-.jpg
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恐ろしのドクウツギ

⇒草花教室 2011年06月16日 00:03

ドクウツギ@エコカフェ.JPGつくば植物園で観察した最後のウツギはドクウツギといいます。

ドクウツギ(毒空木、学名:Coriaria japonica A. Gray )はキンポウゲ目ドクウツギ科ドクウツギ属の落葉低木、一属一種で日本固有植物。分布は北海道から本州近畿地方以北に及び、日当たりのよい河川敷や野山の礫地に多く自生。樹高は1mから2mほど、よく分枝し、小枝には4稜があり褐色で葉は2列対生するため羽状複葉にも見え、葉柄は無く、葉身は6cmから8cmほど、楕円形だが先端は尖り、葉の表面は光沢、3主脈が目立つ。
花期は4月から5月頃、花は小さく目立たないが、黄緑色で萼片5枚、花弁5枚、雄蕊10本、雌蕊5本。果実は液果で花弁が包み赤く色づくが、完熟すると紫黒色になる。観察した時には果実が色づきを始めたところのようだった。
全木に猛毒成分のコリアミルチン(Coriamyrtin)、ツチン(tutin)を含むことから、果実などを誤って食すると中枢神経の興奮作用 嘔吐、痙攣、呼吸マヒが引き起こされ、極めて危険である。

トリカブトドクセリとともに日本三大有毒植物とされている。地域によっては方言で「イチロベゴロシ(一郎兵衛殺し)」などの呼名があるというから凄い。これなら子どもたちも間違うことはないだろう。日本では最近の報告事例はないが、ニュージーランドでは蜂蜜汚染が報告されているという。また、ドクウツギの仲間は全世界に10種ほどが隔離分布していることから、白亜紀(約1億4000万年前から葯6500万年前)の起源種がパンゲア大陸、ゴンドワナ大陸などの分裂、大陸移動を経て現在に至ると考えられているようだ。奥が深くて面白いですね!

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ヤエウツギ(八重空木)のなぞ

⇒草花教室 2011年06月15日 15:36

ウツギ八重@エコカフェ.JPG雲の厚い梅雨空のもと、つくば植物園ではウツギの近くにヤエウツギも白い花を咲かせていました。ヤエウツギは文字通り、花弁が八重のものをいう。[2011年6月11日撮影:つくば植物園@山崎]

ヤエウツギ(八重空木、学名:Deutzia crenata Sieb. et Zucc. f. plena (Maxim.) C.K.Schneid.)はバラ目ユキノシタ科ウツギ属の落葉低木。ウツギの園芸品種。別名にサラサウツギ。ウツギの特徴と同じであるが、花弁が八重であるためか咲いていると少し豪華に見えますね。

八重山吹や八重桜、八重椿もそうですが、たくさんの花弁は雄しべが不要となり変化したものと考えられています。とすればヤエウツギの花弁は本来の5枚+10枚が最大ということになるのでしょうか?

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ウノハナ(卯の花)はウツギ(空木)

ウツギ花@エコカフェ.JPGつくば植物園です。「卯の花の匂う垣根に、・・・・夏は来ぬ。」とは『夏は来ぬ』の歌詞の一節。さて卯の花(ウノハナ)とはウツギのことです。[2011年6月11日撮影:つくば植物園@山崎]

ウツギ(空木、学名:Deutzia crenata Sieb. et Zucc.)はバラ目ユキノシタ科ウツギ属の落葉低木。分布は北海道から九州、奄美大島、中国に及び、山野の日当たりのよい林縁、雑木林内、崖地などに自生。ウツギ全景@エコカフェ.JPG樹高は2mから4mほど、よく枝分かれし、若枝は赤褐色で星状毛が覆う。茎が中空であり、このため「空木」と呼ばれるそうだ。葉は対生し、葉身は6cmから9cm、楕円形や卵状被針形で葉縁に細かな鋸歯がつき先は尖る。葉は表も裏ともに星状毛が生える。
花期は5月から7月頃、側枝の先端の円錐花序に多くの花をつける。花弁は細長く5枚、雄蕊は10本で花糸に狭い翼がつき、雌蕊は3本から4本という。

実は「ウツギ」と名のつく木は、ユキノシタ科(バイカウツギ、ノリウツギ)、スイカズラ科(タニウツギ、ニシキウツギ、ツクバネウツギハコネウツギ)、ドクウツギ科(ドクウツギ)、フジウツギ科(フジウツギ)、ミツバウツギ科(ミツバウツギ)、バラ科(コゴメウツギ)などが知られている。違いが見分けられると面白いですね。

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イブキジャコウソウの健気(けなげ)さ

⇒草花教室 2011年06月13日 09:23

イブキジャコウソウ@エコカフェ.JPG森は梅雨を大地に閉じ込めて少しずつ清流の源となる。一年を通じて命の水を送り続ける。里を潤し、海をも潤すつくば植物園の暖温帯落葉広葉樹林の縁で雨粒に濡れるイブキジャコウソウの花を見かけました。[2011年6月11日撮影:つくば植物園@山崎]

イブキジャコウソウ(伊吹麝香草、学名:Thymus quinquecostatus Celak.)はシソ科イブキジャコウソウ属の小低木。分布は北海道から九州、朝鮮半島、中国、ヒマラヤに及び、海岸から高山帯の石灰石、蛇絞岩、安山岩地帯を好んで自生。
草丈は3cmから15cmほど、茎は地を這いよく分枝しパッチ状に群落を形成。葉は卵型で茎に対生、葉身は1cm程度、全縁。葉を擦ると高貴な芳香がするが、全草に精油成分(パラ・シメン、カルバクロール、チモールなど)が含まれるためである。
花期は6月から8月頃、枝の先端部の短い花穂に集合してつく。花冠は淡紅色の唇形で、上唇は直立しわずかに2裂、下唇は3裂し開出、雄蕊は4本うち2本が長い。萼は筒状の唇形。果実は分果でやや扁平。

名前の由来は伊吹山に自生し高貴な芳香があることにある。花弁に雨滴を抱えた様子は健気(けなげ)に自然と向き合っているように思えてきます。

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つくば植物園の湖畔でヒメガマ

⇒草花教室 2011年06月12日 22:55

ヒメガマ@エコカフェ.JPG昨日午後からは「つくば植物園(国立科学博物館筑波実験植物園)」に移動。東北地方太平洋沖地震及び断続する余震の影響で、園内の熱帯雨林温室や熱帯資源植物温室、サバンナ温室、水生植物温室は立入禁止えあったため、野外のみの植物観察となりました。クレマチスの特別展をやっていましたが、シダ園、水生植物、岩礫地植物を簡単に見ながら、常緑広葉樹林、温帯性針葉樹林、暖温帯落葉広葉樹林、冷温帯落葉広葉樹林、低木林、山地草原のゾーンにある植物を小山博滋先生の説明を聞きながらのんびりと観察・散策しました。中央にある池の湖畔にはヒメガマが群生していたが、少し時期が早かったようでガマ特有の花穂は確認できなかった。

ヒメガマ(姫蒲、学名:Typha domingensis Pers.)はイネ目ガマ科ガマ属の多年生の抽水植物。分布は北半球(アジア・ヨーロッパ)の温帯から熱帯、日本では北海道から南西諸島に及び、沿岸域の湖沼の岸辺やため池や水路などに自生。草丈は2m、葉は線形葉でガマの葉より細く、5mmから15mm程度。花期は6月から7月頃、花茎の上部の上側に雌花群、少し離れた下側に雄花群がつく。ガマ(蒲)やコガマ(小蒲)では雌花群と雄花群の間に隙間がないのでヒメガマとの区別は容易であるという

今回の草花教室の詳細は会員ページでレポートする予定であるが、観察の参考とするため幾つかの植物についてこのブログでも順次紹介していきたいと思う。


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国立科学博物館植物研究部

標本庫@小山博滋.JPG昨日は筑波研究学園都市にある「国立科学博物館植物研究部」を訪問しました。エコカフェ草花教室・講師の小山博滋先生は筑波移転当時の植物部長をされていました。建物外壁には日本固有種のコウヤマキ(高野槇)のデザインが目立ちます。

小山先生に一般には非公開である標本庫を特別に案内していただきました。標本庫には150万点を超える標本が収蔵され、国内外の研究者に利用されているそうです。標本@エコカフェ.JPG南方熊楠[関連記事⇒]など署名な植物学者のコレクションが多く収蔵されていました。菌類・藻類研究グループ・研究主幹の北山太樹先生から全長20m超になるナガコンブについて説明を受けました。
・変形菌(アメーバの仲間):約5万7千点
・菌類(キノコ、カビなど):約21万点
・地衣類(菌と藻の共生生物群):約15万点
・微小藻類:約4700点
・大型藻類:約3万5千点
・コケ類:約20万点
ナガコンブ@エコカフェ.JPG
・維管束植物(種子植物、シダ植物など):約90万点
標本の中には、科、属、種と下位へ未分類の標本も多くあることから、OB研究者のボランティアにより同定を進めながら下位分類整理を細々と進めているそうです。そのような地道な作業と並行してさらなる活用を図るためにデータベース化も進められているそうです。

日本には基礎研究を支えるための協力の仕組みが時代ととも崩壊してしまったようです。わずかに各地の同好会が頑張ってはいるのですが、若い人たちの参加もなく、絶滅に瀕していると言っても過言ではありません。改めて小学生の頃から地域の自然の素晴らしさを、義務教育の現場において基礎研究の環境整備と結びつけながら取組める枠組み作りが絶対に必要だと考え、この点を強く提言します。今後、生物多様性のホットスポット日本の果たすべき役割は大きくなると痛感いたしました。


関連記事(第46回草花教室のご案内)⇒
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第46回草花教室のご案内

⇒草花教室 2011年05月25日 11:27

IMGP6585.JPG不思議ですね。
日に日に季節は移ろい森は青葉若葉が茂り新たな生命が宿りエネルギーに満ちています。
この季節の雨は生き物たちに生命力を与える恵みの雨です。
小山博滋先生を講師に、冷温帯から熱帯までの植生が観察できる筑波実験植物園で教室を開催します。
先生は人生の大半を植物に捧げてこられた独特な雰囲気をお持ちな素晴らしい方です。
ユーモア溢れるが舌鋒鋭いトークに魅せられるでしょう。

日時:2011年6月11日(土)10:30〜(昼食を挟んで、3時間ほど)
場所:国立科学博物館・筑波実験植物園(つくば植物園)(集合:現地、地図はこちら⇒
住所:茨城県つくば市天久保4-1-1
電話:029-851-5159

4つの森林区、低木林、山地草原、砂礫地、岩礫地、水生植物の計9区、熱帯雨林、サバンナ、水生の温室およびその周辺に関連する外国の温帯植物が見られますよ!

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栽培植物と野生植物

⇒草花教室 2011年04月17日 16:31

IMGP9922.JPG昨日も暖かな長閑な一日でした。前回の草花教室は東北地方太平洋沖地震のため急きょ中止とさせていただきました。日本中が震災地の惨状と復旧・復興作業、原発事故への対応の遅々と進まぬ様子に多くの日本人が深く心を痛めているのではないでしょうか。

他人による栽培、人による管理下にある植物は栽培植物と呼ばれ、人による栽培や管理下になく、野外で自然に生育する植物を野生植物と呼ぶそうだ。
野生植物のうち、人為的な営為によらず、自然に分布、生育している植物は自生植物と呼び、現在、日本における高等植物は約5000種を数えるという。
自生植物以外の日本の野外で生育する植物は、人の活動によって、直接・間接を問わず、外国からもたらされて野生状態になった植物で、帰化植物、移入植物、導入植物などと呼ばれ、現在、日本には800種とも1300種ともいわれているそうだ。
帰化植物の割合を帰化率といい、自然環境の人為化の程度、つまり、自然破壊の程度を現わす指標とされているそうです。詳細は会員フォーラムにレポートしますね。

小山先生のお話は自然界から見た人間社会を客観視する上でとても参考になります。なぜ、人は自分に都合の悪いことは言わないのか、....。

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