「冬芽の観察」の仕方を学ぶ

⇒草花教室 2015年01月12日 01:34

150111サクラ鱗芽@エコカフェ.JPG1月11日(土)、国立科学博物館附属自然教育園において開催された「冬芽のかんさつ会」に少しだけ参加いたしました。草花教室での学びでの復習と位置付けて急きょ出向きました。[2014年1月11日撮影:自然教育園@山崎]

この時季、落葉樹の観察はしんどい。一般的には、樹肌、樹形、冬芽、落葉、落下種子などをたよりに漸くの事で名前に辿りつくことができる。今日はもっぱら「冬芽」からのアプローチだった。

150111冬芽の観察@エコカフェ.JPG裸芽:どちらかと言うと暖地に多い
ムラサキシキブ、クサキ、アカメガシワ、ニガキ、ヤマハゼ、アワブキ
鱗芽:鱗片で保護されていて寒さに耐えることができ、成長して一年枝と二年枝の間などに芽鱗痕が残る
コナラ、ヤマザクラ、コクサギ、ミズキ、ウワミズザクラ、イイギリ、ニシキギ、ホオノキ、ダンコウバイ、ヤマグワ、ゴンズイ、ムクロジ、タラノキ、コブシ、ガマズミ、ヌルデ、エゴノキ、トチノキ
葉芽と花芽を同時につけるもの:新葉展開と同時に花が咲く
クロモジ、マンサク
混芽(葉芽と花芽が一緒になっている)と葉芽をもつもの:新葉展開と同時に咲く
ニワトコ
主芽と副芽をもつもの:主芽が虫や鳥にやられたら副芽が葉の展開を代替する
ニワトコ(副芽1つ)、ハクウンボク(副芽2つ)、ジャケツイバラ(副芽は最大で8つ)

まあ植物の生きるための戦略とはよくできている。副芽を多く持つということは一見戦略に優れるが、それだけ無駄にエネルギーを費やすことでもあるのです。中には、トチノキの鱗芽のように粘性を有して虫から防御しているものや、コブシやモクレンの仲間のように鱗芽の先が磁気を感じ南方に傾斜するもの(磁石植物、コンパス植物)もあります。兎に角、奥が深く面白いですね。


関連記事(21世紀の森と広場で)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ



posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

エコカフェ草花教室のねらい

⇒草花教室 2014年07月06日 22:22

080711お花畑@エコカフェ立山雷鳥エコツアー 121.jpg私たちが綺麗だなと目にする花々、その構造は実に多様に富んでいます。なぜ、草木はそのような多様な進化を遂げているのでしょうか。草花教室では植物が培った生存戦略などの本質を学ぶことにあります。

雄蕊と雌蕊のある両性花、雄蕊が退化した雌花、雌蕊が退化した雄花、退化のレベルもいろいろ。両性花を咲かせる草木が一般的ではあるが、雄花と雌花の両方をつける草木、私たちと同じように雌雄の別の草木もあって、雄花だけを咲かせる雄株、110812エゾツツジ群落@エコカフェ(幌尻岳).JPG雌花だけを咲かせる雌株という。両性花と雌花の両方を咲かせるもの、分化・進化の途上にあるものも知られます。また、両性花であるのに雄蕊が先に熟す雄性先熟のもの、その逆で雌性先熟のものもあります。雄蕊の本数や雌蕊の構造など、ひとえに花といってもその構造は多様に富んでいて、無花果のように花が外部からは見えないもの、特定のポリネーター(送粉者)と共進化したもの、などもあります。そんな花の目的は、子孫を残すために、昆虫や小鳥、風などを上手に誘い込む技を身につているのです。さらには、受粉による子孫繁栄戦略のほか、零余子(むかご)による芽吹きや根茎を匍匐させ増殖する戦略を組み合わせるもの多く知られています。

被子植物、裸子植物、羊歯植物、蘚苔類、地衣類、変形菌など、地球上に私たちが誕生するよりはるか太古の昔から命を繋いできています。生存戦略に長けていないわけはありません。ものの本質を学ぶことは生きていくうえで極めて大切であると考えます


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

マルバデイゴ(丸葉梯姑)は園芸品種

⇒草花教室 2013年11月17日 16:35

131116マルバデイゴ花@エコカフェ.JPG江東区夢の島はごみの埋め立て処分地に整備された公園です。園内には照葉樹のクスノキ、マテバシイ、シャリンバイなどのほか、成長の早い移入種であるユーカリやマルバデイゴなどが植栽されています。ここでは花を僅かにつけていたマルバデイゴを紹介しましょう。[2013年11月16日撮影:第52回草花教室@阿部]

マルバデイゴ(丸葉梯姑、学名:Erythrina crista-galli cv. Maruba-deigo)はマメ科デイゴ属の落葉小高木。131116マルバデイゴ@エコカフェ(夢の島).JPGアメリカデイゴのうち小葉が卵形で幅が広い品種で母種よりも全体にやや小型。樹高は1mから5mほど、樹皮は灰褐色で縦裂、葉は互生し、羽状3小葉、葉身は丸っこいのが特徴です。母種では葉はやや細長いためナガバデイゴとも呼ぶそうです。どちらもアメリカデイゴと混同表記している例をよく目にします。花期は6月から11月頃、新枝先に大きな総状花序をだし、赤い花を次々に咲かせます。果実は当然に豆果です。

花言葉は「童心」「夢」だそうです。共感を覚えますね。デイゴの仲間は亜熱帯を分布域とするはずですが、夢の島で路地植えとは、園芸品種ともなると耐寒性を備えるのでしょうか。それとも温暖化しているため生育が可能なのでしょうか。はてさて。


関連記事(デイゴ(梯梧)は沖縄県の花)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

第52回草花教室を終えて

⇒草花教室 2013年11月16日 21:56

131116観察中@エコカフェ.JPGよい天気に恵まれました。初めて参加の方もいらっしゃったのですが、夢の島熱帯植物館は戸外と比べると暑くて上着など要らないくらいでした。[2013年11月16日撮影:第52回草花教室@阿部]

今回は小笠原諸島の固有植物の不思議について少しだけ学びました。実際に小笠原父島の乾性低木林や母島の湿性高木林の森に触れることはできないのですが、パネル展示もしてあって基本的なことを学ぶことができます。
131116トンネル@エコカフェ.JPG131116ヒカゲヘゴ@エコカフェ.JPG講師の山崎さんから小笠原では植物の受粉を担うポリネーターである飛翔性昆虫や昼行性の徘徊性昆虫が外来種で極めて繁殖力の強いグリーンアノールの食圧などにあって数を激減させたり、絶滅に追い込まれたりしているため、花が咲いても果実を実らせることができない植物もあるなどの説明を聞きました。
また、小笠原諸島では本土で多く見られる両性花を咲かせる雌雄同株の植物が島嶼効果といって種を保存、残すために雌雄分化する現象が進んだり、競争相手が少ないためタコノキテリハハマボウのように海岸植物が内陸の山の上まで進出するなどの環境適応による進化や分化をするという話もきけました。

参加の皆さんからは、実際に小笠原諸島を訪ね、本物の亜熱帯の固有の森の中でフィールド学習をしたいとの声が寄せられました。今年は台風が多く、計画していた訪島も断念せざるを得ませんでした。来年度、チャレンジしたいと思います。


関連記事(花菖蒲に魅せられて)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

第52回草花教室in夢の島

⇒草花教室 2013年11月06日 18:13

120211草花教室 006.jpgそろそろ朝晩と寒くなってきました。

久しぶりの草花教室は、暖かい室内で行います。
夢の島熱帯植物館で、小笠原の貴重な固有種をはじめ熱帯地帯の木生シダなどを観察します。

日時:平成25年11月16日(土)午後1時より
集合場所:夢の島熱帯植物館入口
参考地図

※入館料:一般/250円、65歳以上/120円、中学生/100円

ご参加ご希望の方は、11月8日までに事務局までご連絡ください。
皆様のご参加をお待ちいたしております。

時間がある方は、ぜひご一緒に近くにある第五福竜丸の展示も見に行きたいと思っています。

posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(1) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

アワモリショウマ(泡盛升麻)

⇒草花教室 2012年08月19日 17:23

アワモリショウマ@エコカフェ.JPGこの夏休み、自然や植物などの手っ取り早く学習するなら博物館や植物園などを訪ねるのがよいでしょう。エコカフェでも草花教室自然観察会を定期的に実施しています。ここでは昨年6月の国立科学博物館・筑波実験植物園(つくば植物園)での草花教室で観察したアワモリショウマを紹介します。[2011年6月11日撮影:第46回草花教室@山崎]

アワモリショウマ(泡盛升麻、学名:Astilbe japonica (Morr. & Decne.) A. Gray.)はバラ目ユキノシタ科 チダケサシ属の多年草。分布は本州近畿地方以西、四国、九州に及び山地の渓流沿いの岩場などに自生。草丈は約50p、アカショウマに似ているが、葉は2回から4回3出複葉で、細くやや光沢がある点が異なります。
花期は6月から7月頃で茎先に円錐花序をだし、たくさんの白い小花を咲かせます。小花は花弁5枚、雌蕊2本、雄蕊10本で葯も白い。花序には密腺が密生するという。果実は刮ハです。

名前の由来は葉がサラシナショウマに似て花の咲く様子を泡が盛り集まるさまに見立てたものという。サラシナショウマは根茎を生薬に用いますが、本種は薬草として用いられることはないそうです。


関連記事(トリアシショウマ(鳥脚升麻)の登場)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ



タグ:日本固有種
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

ハナショウブ(花菖蒲)のいろんな花を

⇒草花教室 2012年06月10日 15:32

ハナショウブ花@エコカフェ .JPGハナショウブ花2@エコカフェ.JPG堀切菖蒲園見たハナショウブ(花菖蒲)は園芸品種。写真を見ると分かるが雌蕊も雄蕊もないものがほとんど。花がやたら大きく、絞りが入り華やかなものが多い。


ハナショウブ花3@エコカフェ.JPGハナショウブ花4@エコカフェ.JPG
アヤメ科アヤメ属で水辺などの湿った場所を好む
端午の節句の飾りや菖蒲湯に使われるのはサトイモ科ショウブ属の「菖蒲」ですよ


ハナショウブ花5@エコカフェ.JPGハナショウブ花6@エコカフェ.JPG






@第51回草花教室
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ



posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

花菖蒲に魅せられて

⇒草花教室 2012年06月09日 23:58

ハナショウブ3@エコカフェ.JPGハナショウブ2@エコカフェ.JPG第51回草花教室は梅雨空の下で花菖蒲の観察をしました。場所は堀切菖蒲園です。
小山博滋先生が療養中のため欠席、早く快復されることをお祈りしての教室でした。
代役として阿部さんが簡潔に説明をしてくれました。
アヤメ、カキツバタ、ハナショウブの違いも学びました。
ハナショウブは園芸種で約5000種類あるといわれているようです。
ハナショウブ@エコカフェ.JPGハナショウブには江戸系、伊勢系、肥後系の3系統、さらに外国系の分類があるといいます。
戦国時代から江戸時代初めまでに東北地方で栽培品種化したものが江戸に移入され、3系統のつながっていったと考えられているようです。
園内には江戸系が品種が圧倒的に多かったが、昔の人たちのハナショウブの品種改良にかける情熱があったからこそ、今日私たちがその美しさに魅了されるわけですね。

雨降りの中、心の目で堪能することができました!


人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ



posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

第51回草花教室の御案内

⇒草花教室 2012年06月01日 11:34

070613小石川植物園(小笠原植物) 004.jpg曇りの天気が多くなり入梅間近といったところでしょうか。
今回の草花教室は、堀切菖蒲園で行ないます。
堀切菖蒲園は、江戸時代に歌川広重の浮世絵にも登場するほど古くから親しまれています。
これから見頃となる花菖蒲(200種6000株)を観察してみましょう。

集合日時:平成24年6月9日(土)午後2時
集合場所:堀切菖蒲園 入口

雨天でも開催します。

posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(2) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

第50回草花教室を終えて

⇒草花教室 2012年04月14日 22:54

第50回草花教室@エコカフェ.JPG今日は雨天のため第50草花教室はエコカフェ事務所で実施しました。
小山博滋先生から「キク科の植物の特徴」と題してナンタイコウモリにおける1頭花あたりの総苞片数と小花数との関係と「冠毛の起源(ルーツ)」について学びました。

ナンタイコウモリの頭花を構成する周辺の小花数と内側の小花数は頭花によりバラつきがあるが、総苞片数と周辺の小花数は必ず一致しているそうです。内側の小花の落下した跡には6角形の基部がたくさん並んでいる様子がルーペ観察で確認できました。

キク科の頭花@エコカフェ第50回草花教室.JPGキク科の花では子房下位の花の外側を苞葉(ブラクト)が囲み、子房の上部に萼片がつくことから、萼片が冠毛の起源と考えられるそうです。冠毛には鱗片状冠毛と剛毛状冠毛があり、クリジア属では2列で各5枚ずつあることがルーペ観察で確認できました。タカサブロウやオナモミなどは冠毛であるのか不明なものもあり、注意深い観察が必要のようです。

キク科の植物は2万5千種ほどが知られ、頭花の構成や種子につく冠毛のつき方などに多くの多様性が認められるそうです。タチビラのように頭花が集合して一つの頭花を構成するものまであり、もっとも進化が進んでいると考えられるようです。次回はフィールド学習にします。


関連記事(モミジガサ(紅葉傘)は美味しい)⇒人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

巨大なアキタブキ(秋田蕗)

⇒草花教室 2012年04月08日 12:16

アキタフキ@エコカフェ.JPGつくば植物園で草花教室を実施した時の記録にアキブキの写真が残っていました。小山博滋先生にご説明をいただいたのを思い出します。[2011年6月11日撮影:第46回草花教室@山崎]

アキタブキ(秋田蕗、学名:Petasites japonicus (Siebold et Zucc.) Maxim. subsp. giganteus (G.Nicholson) Kitam.)はキク科フキ属の多年草。フキの変種。分布は本州岩手県以北、北海道から千島・樺太に及び、川沿いや山麓の斜面地の湿潤であった撹乱を受けるような場所に自生。特に寒冷地で群生。草丈は約2m、葉柄も1mから2mにもなり、葉身も径約1.5mと傘代わりになるほどです。写真ではよくわかりませんが名前プレートに比べてかなり大きいことは分かりますね。

秋田県などでは食用として栽培もされているそうです。また、北海道の足寄町を流れる螺湾川沿いに群生するアキタブキは草丈約3mとさらに巨大となり、「ラワンブキ」と呼ばれています。マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが含まれ煮物などの食用にされるそうです。一度、食してみたいですね!!


関連記事(フキ(蕗)の美味に感謝を)⇒人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


タグ:広域種
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

第50回草花教室の御案内

⇒草花教室 2012年03月23日 17:21

日に日に春らしい日差しになってきましたが、風はまだ冷たいままです。
しかし、梅や沈丁花も咲き一歩づつ春に近づいている感じです。
春の植物をのんびり観察してみましょう。090305春の花 010.jpg


集合日時:平成24年4月14日(土) 午前10時30分
集合場所:小石川植物園正門入口

持ち物:お弁当、飲物、ルーペ

参加ご希望の方は、12日(木)までに事務局へご連絡下さい。


詩・「人と自然と」⇒
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(2) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

サゴヤシは偉い

⇒草花教室 2012年02月17日 18:21

サゴヤシ@エコカフェ.JPG夢の島熱帯植物館Bドーム「ヤシと人里の景観」の水辺にはサゴヤシが植栽されています。サゴヤシとは、幹から「サゴ」という食用でん粉が採れるヤシ科サゴヤシ属など11属とソテツ目ソテツ属など3属の植物の総称です。[2012年2月11日撮影:サゴヤシ@山崎]

この仲間の分布は東南アジアやオセアニアの島嶼に及び、熱帯泥炭の淡水低温地などに自生。樹高約10m、基部から株立ちのように分枝するが成長とともに1本立ちとなり、葉は1回羽状複葉で柄には長い棘がつく。花は生涯に一度だけ(大体15年目に)開花し、枝頂に約4mもの巨大な円錐花序をつけるそうです。果実は幼い子の握り拳ほどもあり、中果皮はコルク状で内果皮は薄く、球形の種子が1個できます。果実ができると全体が枯れてしまうそうです

であって、東南アジアではイネの普及前には主食とされたという。現在でも南インド、パプアニューギニアでは主食とされています。高さが10mにもなれば幹から200kgものでん粉を採取することができます。そして葉や枝は建築材や屋根葺き材、繊維はロープに利用されるそうです。

関連記事(パイナップルは美味しいけれど)⇒     関連記事(化石植物、ソテツ(蘇鉄))⇒

人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ



posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

ベニヒモノキ(紅紐の木)

⇒草花教室 2012年02月13日 01:51

ベニヒモノキ@エコカフェ.JPG夢の島熱帯植物館Bドーム(ヤシと人里の景観)ではいかにも熱帯の花だなというベニヒモノキの真っ赤な花が咲いていました。トウダイグサ科に属しますが、この科は熱帯地域を中心に分布をするため分化が進んだと考えられ、今日では約335属7500種と大きなグループをつくっています。

ベニヒモノキ(紅紐の木、学名:Acalypha hispida Burm.f.)はトウダイグサ科エノキグサ属の常緑低木。分布はマレー半島からインドネシア、ニューギニアに及び、気温20℃を下らない熱帯域の日当たりのよい所に自生。樹高は2mから4mほどで、葉は互生し、卵型で先が尖り、葉身は15pから20pほどで葉縁に鋸歯がつく。花期は通年、葉腋から長さ30cmから50p程の紅色の紐状の花序を垂らし、花弁の無い雄蕊がふわふわの小さな雄花が密生して咲きます。雌花は基部につくというがよくわかりませんでした。

ベニヒモノキは日本には明治末期に移入されたが、今日では園芸品種の「キャットテール」が市場で流通しているそうです。

@第49回草花教室(夢の島熱帯植物館で学びを)人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


続きを読む
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

パイナップルは美味しいけれど

⇒草花教室 2012年02月12日 23:06

パイナップル@エコカフェ.JPG夢の島熱帯植物館bドーム(ヤシと人里の景観)ではサゴヤシの葉で葺いた小屋があり、パイナップルまでもが植栽されています。イメージは熱帯の原住民の住居ということでしょうか。サゴヤシとパイナップルの原産地は東南アジアと南米と異なるのですが仕方ありません。パイナップルは酸味と甘味があって美味しく今日では東南アジア、アフリカ、南北アメリカなど世界中で栽培されています。

パイナップル(学名:Ananas comosus (L.) Merr.)はパイナップル目パイナップル科アナナス属の多年草。原産地はブラジルのパラナ川とパラグアイ川の流域で、熱帯のやせた酸性土壌や乾燥地などでも生育。15世紀末既に新世界各地に伝播、16世紀初めにヨーロッパなど旧世界へ移入し今日に至ります。日本には1830年に初めて小笠原に移入されたそうです。
草丈は約1m超、葉は地下茎から叢生し、被針形で硬く先端は鋭く尖り、葉縁に鋭い棘をもつ。この叢生する葉は雨水を付け根に集め葉面から吸収することで乾燥の環境に適応しているそうです。
葉束中心から花茎が約60cm伸び、先端に肉穂花序をつけ、らせん状に約150個もの小花を密に咲かせます。小花は単子葉植物の典型で萼片と肉質の花弁を各3枚、雄蕊6本、雌蕊1本からなり、白色で先端が薄い帯紫色をしています。
受粉の有無にかかわらず、結実でき子房と基部の花托、花序の軸が融合し肥大化します。これが私たちが食べるパイナップルと呼ばれる果物です。食材としてもパパイア同様に優秀です。虫媒花ですが自家受粉では種子はできないことから栽培品種はすべてクローンを利用しているという。受粉するとゴマ粒のような種子をつくるといいます。

ユニークなことに花序の先端部の成長点があって、開花・結実後も成長して冠芽をつけます。冠芽は果実が落下すると文字通り新たな株(クローンの子孫)となり次代を紡ぐんですね。種子と冠芽による種を残す戦略を獲得しているのですよ。植物の世界は奥が深いです

@第49回草花教室(夢の島熱帯植物館で学びを)人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


タグ:草花教室
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

ヤエヤマヤシ(八重山椰子)の謎を

ヤエヤマヤシ@エコカフェ.JPG夢の島熱帯植物館Bドーム(ヤシと人里の景観)では頭上真っ直ぐ伸びる数本のヤエヤマヤシが存在感を誇っていました。一昨年夏に西表島の浦内川河口付近の船着場の手前に植栽されていたヤエヤマヤシのことを思い出しました。真夏の太陽がまぶしい日だったのを覚えています。

ヤエヤマヤシ(八重山椰子、学名:Satakentia liukiuensis (Hatusima) H. E. Moore)はヤシ科ヤエヤマヤシ属の常緑高木。一属一種準絶滅危惧(NT)。分布は石垣島と西表島に限り、石垣の米原集落の茂登岳麓、西表では仲間川中流域のウブンドルと星立御嶽周辺の森にのみ群生。国の天然記念物に指定されています。
樹高は約25m、樹幹は径約40p、赤褐色で円柱形、葉痕後が赤色の輪状模様をつくる。幹の基部には無数の不定根が生え、頂部には葉が束生、赤色の葉鞘が筒状に包み、葉身は約5m、1回羽状複葉で約100対もの小葉がつく。小葉は線形で先が尖りつつ裂けます。
花期は3月から5月頃、葉束下部から長さ約1mの肉穂状花序を伸ばし、下部に多数の雌花を、先端にかけてより多数の雄花を咲かせます。どちらも萼片、花弁は各3枚、雌花には中央に長さ約2mm子房が発達し、雄花には雄蕊6本がつく。花の色は淡黄色だが、雄花のほうが小さいという。果実は長径約13mmの長楕円形で秋に熟します。この実を鳥たちは好んで食べ、種子散布を担っているいいますが。

近縁と考えられているノヤシ属は東方遥か南太平諸島に分布しており、何故に先島諸島八重山列島の石垣島と西表島にしか自生していないのでしょうか。小笠原諸島には小笠原固有種のノヤシが自生しています。この分野の研究成果が待たれますね。

@第49回草花教室(夢の島熱帯植物館で学びを)人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


続きを読む
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(1) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

マツザカシダ(松坂羊歯)

マツザカシダ@エコカフェ.JPG夢の島熱帯植物館のAドーム(木性羊歯と水辺の景観)でマツザカシダが展示されていました。マツザカシダは先に取り上げたイノモトソウオオバイノモトソウの仲間です。オオバイノモトソウの変種とする節もあるようですが、ここでは異種として扱います。

マツザカシダ(松坂羊歯、学名:Pteris nipponica Shieh.)はイノモトソウ科イノモトソウ属の小型の常緑シダ。日本固有種分布は本州千葉以西、四国、九州から南西諸島に及び、暖地の林内に自生。草丈は20pから30pほど、根茎は地を這い、基部に褐色の麟片がつく葉柄を束生。葉は1回羽状複葉、頂羽片と1から3対の側羽片で構成。葉は光沢があるが主軸にそって白い斑が帯状に入る個体も多いようである。
イノモトソウ属に共通であるが、栄養葉と胞子葉の2タイプがあり、胞子葉は栄養葉よりも葉が長く、幅は狭いという。もちろん、ソーラス(胞子嚢群)は胞子葉の片縁に帯状につきます。


@第49回草花教室(夢の島熱帯植物館で学びを)人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


続きを読む
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

夢の島熱帯植物館で学びを

⇒草花教室 2012年02月11日 23:55

熱帯植物園内人工滝裏@エコカフェ.JPG本日は第49回草花教室を「夢の島熱帯植物館」で開催しました。
残念でしたが小山博滋先生は風邪気味、早く治っていただきたく欠席でした。今回は熱帯植物館なので解説板や案内資料、これまでに草花教室で学んできたことを思い出しながら散策気分で観察して回りました。

大温室では熱帯雨林の循環モデルとして設計されているため、気温・湿度とも高く、足元には流れが造られています。ヤシや木性シダの仲間、ウコギの仲間などが植えられ、ヤシには蔓性植物が巻きつき、岩上にはランやチャセンシダの仲間が着生していたり、・・・。
カカオの果実が樹幹に直接成っていたり、熱帯の花特有の甘い芳香も漂っていました。時折、カエルの鳴き声がしていましたが、本来のオウムなどの鳥類、サルなどの獣たちの音響効果があると雰囲気があってよりよいのではないでしょうか。やはり五感で体感することが大切です。

人工トンネル@エコカフェ.JPG東南アジア、アマゾン川流域、中央アメリカ、ザイール川流域などに広大な熱帯ジャングルは広がっていますが、パーム油をとるためのプランテーションや農地開発や油田・鉱業山開発、パルプ利用など人の手による破壊的な伐採のため、20世紀に入ってから熱帯ジャングル面積はの地表面積の14%から6%にまで減少してしまっています。現在でも年間日本列島の半分相当が消えているそうで。熱帯ジャングルは生物多様性の宝庫だし、物質循環が活発な点でもユニークです。個別の植物のことよりもそんなことを考えさせられる機会を得ました。

関連記事(ボルネオの熱帯原生雨林)⇒   関連記事(メタボ気味の天狗ザル)⇒   関連記事(今からでも遅くない)⇒

人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ



タグ:草花教室
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

第49回草花教室の御案内

⇒草花教室 2012年01月23日 17:26

R0011169.JPGもう十日もすると暦の上では、立春を迎えます。
しかし、日増しに寒くなっているようです。
今回の草花教室は、暖かい室内で行います。
夢の島熱帯植物館で、小笠原の貴重な固有種をはじめ熱帯地帯の木生シダなどを観察します。

日時:平成24年2月11日(土)午後1時より
集合場所:夢の島熱帯植物館入口
参考地図

※入館料:一般/250円、65歳以上/120円、中学生/100円

ご参加ご希望の方は、2月10日までに事務局までご連絡ください。
皆様のご参加をお待ちいたしております。
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(5) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

チカラシバ(力芝)の不思議

⇒草花教室 2011年11月24日 08:58

チカラシバ@エコカフェ.JPG第48回草花教室の補足です。「21世紀の森と広場」(千葉県松戸市)の「野草園」内にジャノヒゲを大きくしたような数株の塊がありました。小山博滋先生にお聞きすると「チカラシバ」との御答え、「昔はこの葉を紐代わりにして結わえたり、子どもたちが引っ張り合って遊んだものですよ。」と笑顔が現れた。遠い昔を思い出されたのかなと、微笑ましく、一同も「へー」とうなずいた。

チカラシバ(力芝、学名:Pennisetum alopecuroides (L.) Spreng.)はイネ目イネ科チカラシバ属の多年草。単子葉植物。分布は北海道南西部以南の日本全土、東アジア、インドネシア、インドにまで及び、田んぼのあぜ道や堤、路傍などに自生。
草丈は80cmほど、葉は株立ちし、緑色が濃く線形でまっすぐに伸び緩やかにしなる。根張りが発達し人の手で引き抜くことは困難なほどである。
夏以降、花茎を伸ばし、先端部分に多数の針状の毛に包まれた小穂をつける。小穂は斜上し、約7mmの小花が2つを咲かせる。一つ目は雄花で結実せず、2つ目は結実し、その果実が熟す小穂は開出し倒れる。この果実が毛とともに脱落するが、動物の体毛や人の衣服に触れるとまさに「ひっつき虫」として違う場所に運ばれ、散布されることになるんですよ。

ひっつき虫とはよく言ったもので、自然の力による風散布重力散布、生き物に果実を食べてもらって種子の実を排泄などで異なる場所に運んでもらう鳥散布や動物散布と同じように植物の子孫を残すための究極の戦略なのではないでしょうか。


関連記事(ヌスビトハギ(盗人萩)のひっつき虫)⇒人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ



続きを読む
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ