シマギョクシンカ(島玉心花)

ビーグル号の航海日誌 2012年05月06日 19:32

シマギョクシンカ@エコカフェ.JPG小笠原父島の初寝山東平にある森はハアカガシラカラスバト・サンクチュアリに指定されています。谷筋には小さな流れがあり、ヤマトヌマエビやオガサワラアメンボなどが棲息しています。そこは野鳥たちの貴重な水飲み場にもなっています。シマギョクシンカもそんな林内で見ることができます。[2010年5月7日撮影:ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅@阿部]

シマギョクシンカ(島玉心花、学名:Tarenna subsessilis (A. Gray) T. Ito)はアカネ科ギョクシンカ属の常緑低木。小笠原固有種。絶滅危惧U類(VU)。分布は小笠原諸島(聟島、父島列島、母島列島)で各島の山地の乾燥の強くない天然林内の明るい場所に自生。樹高は1、2mほどで、葉は対生し枝先に集生、濃緑色で光沢があり、葉身は6cmから25p、楕円形で先はやや鋭頭か鈍頭、葉裏に葉脈が突出し明瞭。シマジョクシンカ花@エコカフェ.JPG葉柄は約5mmとごく短く、上部の葉は茎を抱き、若枝と花序には短毛が生えます。
花期は3月から4月頃で枝先に集散花序を短くだし、径約10pの球状にたくさん帯黄白色の小花を密に咲かせます。小花は筒状で花冠は4、5深裂し反り返る。名前の由来は真ん中に玉状に花が咲くことからきています。果実は径約7mmの球形の液果で12月頃に黒紫色に熟します。

近縁種は九州南部から南西諸島、台湾にかけて分布するギョクシンカ(玉心花)と考えられています。花を真上から見ると十字対生する葉の中心に玉のような大輪の花が咲いている様子がわかります。


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キリン(麒麟)の首はなぜ長い?

キリン@エコカフェ.JPGこどもの日に多摩動物公園に行って来ました。
ちょうど54年前の今日が開園日で(1958年5月5日開園)、色々とイベントがありました。

このたびは、キリンについての不思議なお話を聞きました。
生存競争の相手はゾウのみ。
ゾウと食料争奪戦の途中で首が伸び、足も伸びた。首の骨は人間と同じく7本。
キリンのアップ@エコカフェ.JPG紫外線から目を守るためにまつ毛が長い。 
角は3本。
生まれたては既に身長170センチ。
1歳で100センチ伸び、3歳で大人。
長い舌で葉を巻き取って食べる。
唾液はねっとりとしている。
模様は樹木の影のカモフラージュに由来。
時速60キロで走る。
顔をアップした写真のキリンのユリアちゃんは世界初の人工飼育で育てられる。

生きるための種の残し方には面白いですね。

コタより


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ヒノキバヤドリギ(檜葉宿主木)は半寄生植物

ヒノキバヤドリギ(ヒメツバキに寄生)@エコカフェ.JPG小笠原父島の初寝遊歩道脇で出会った寄生植物を紹介しましょう。ヒノキバヤドリギです。ムニンヒメツバキやシマモクセイムニンネズミモチ、ムニンヒサカキなどに見事に寄生しています。[2010年1月1日撮影:お正月の旅小笠原[2010年度]@ヒメツバキに寄生、吉岡明良、シマモクセイに寄生、山崎]

ヒノキバヤドリギ(檜葉宿主木、学名:Korthalsella japonica (Thunb.) Engl.)はヤドリギ科ヒノキバヤドリギ属の半寄生の常緑小低木。ヒノキバヤドリギ(シマモクセイに寄生)@エコカフェ.JPG分布は本州関東以西、四国、九州、南西諸島から台湾、中国、フィリピン、マレーシア、オーストラリアに及び、ツバキ科、モチノキ科、モクセイ科などの常緑樹に寄生。樹高は10pから20pほどで植物体全体が扁平で節が多く、葉に見えるのは茎が変化したもので、本来の葉は小さな鱗片状に退化し各節のところに対生します。植物体全体が緑色で光合成をします。
花期は5月から6月頃で節の所に径約1oの小さな淡黄色の花を咲かせます。花は花弁は無く花被が3裂。果実は径約2oの液果で橙黄色に熟すと裂開し中から粘液質をまとった種子1個が飛散するという。他の植物の枝などにうまく接着できた種はそこで命を紡ぐことができるという。野鳥に食され散布されることもあるでしょう

ヒノキバヤドリギは不定根が変形した吸収器を宿主の樹皮下の木質に融合させ、水分と養分(無機塩類)を拝借しているのです。ヒノキバヤドリギが繁茂してしまうと宿主の樹木は枯れてしまい、ヒノキバヤドリギも同じ運命を辿ることになるそうです。何ともあっぱれです。


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シマモクセイ(島木犀)は堅い

シマモクセイ@エコカフェ.JPG父島初寝遊歩道脇の山地はヒメツバキシマシャリンバイ、モクタチバナが優先した小高木層のやや湿った森をつくっていて、林内にはキンショクダモシマモクセイ、ムニンフトモモ、ムニンヒサカキ、コヤブニッケイムニンネズミモチなどが混生しています。[2010年5月7日撮影:ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅@阿部]

シマモクセイ(島木犀、学名:Osmanthus insularis Koidz.)はモクセイ科モクセイ属の常緑高木。雌雄異株分布は本州(福井県以西、八丈島、小笠原諸島(聟島、父島、兄島、弟島、母島、南硫黄島))、四国、九州、南西諸島から台湾、朝鮮半島南部などに自生。樹高は約15m、樹皮は灰褐色で平滑、葉は対生し革質で葉脈は目立ち全縁、葉身は7pから13cmほどで狭長楕円形、先細で尖ります。小笠原では小高木層、低木層を形成することが多いようです。
花期は10月頃、葉腋に小さな白い花が束生、花冠は径54oで4深裂、雄蕊2本。雄花で葉雌蕊が退化し、雌花では雄蕊が退化しています。果実は長径約15oほどの楕円形の核果、翌年春に黒青色に熟します。

材が堅いため島では別名「アレキサンドル(アックス・ハンドル)」と呼ばれています。一般にはナタオレノキとも呼ぶようですね。


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アコウザンショウは重要食料

アコウザンショウ@エコカフェ.JPG小笠原諸島にだけ分布するアコウザンショウの果実はシマホルトノキ、ムニンシロダモ、キンショクダモとともに、天然記念物のアカガシラカラスバト(赤頭烏鳩)の好物になっています。また、戦前は材を家屋や器具、カヌーに利用していたそうです。[2010年5月7日撮影:ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅@阿部]

アコウザンショウ(学名:Zanthoxylum ailanthoides Sieb. et Zucc. var. boninshimae (Koidz.) Yamazaki)はムクロジ目ミカン科サンショウ属の落葉亜高木。カラスザンショウの変種で小笠原固有種。雌雄異株で先駆植物。分布は小笠原諸島(聟島、父島、弟島、母島、向島)で山地の林縁やギャップ、二次林、かつての農耕地などに自生。樹高は5mから8mほど、樹皮は灰褐色でいぼ痕跡はなく、幹や枝などに棘は無く、葉が薄くほかはカラスザンショウに似ています。小笠原では12月頃に黄葉、落葉し、4月には新緑に萌え、8月頃には花を咲かせます。

小笠原固有種でミカン科のものはシロテツ、オオバシロテツ、アツバシロテツ、ムニンゴシュユとアコウザンショウです。シロテツ属3種の分化過程は別に触れますが、どれも青い落葉があったら揉んでみると油点があり特有の香がしますよ。小笠原ではまちがっても葉などを千切らないようにしてください。


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カラスザンショウ(烏山椒)は先駆植物

カラスザンショウ@エコカフェ.JPG小石川植物園内の北西側にはひときは大きな樹木が植栽されています。カラスザンショウもそんなひとつです。「カラス」がつくので人にとっては役立たなかったということなのでしょう。カラスザンショウの種子は野鳥に好んで食べてもらい鳥散布され、よく発芽し素早く成長するため伐採跡やニッチなどに真っ先に進出します。先駆植物なのです。[2012年5月4日撮影:小石川植物園@山崎]

カラスザンショウ(烏山椒、学名:Zanthoxylum ailanthoides Siebold & Zucc)はムクロジ目ミカン科サンショウ属の落葉高木。カラスザンショウ樹皮@エコカフェ.JPG雌雄異株分布は本州、四国、九州、朝鮮半島南部、中国、フィリピンなどに及び、暖地の沿海地山野の林縁や河原、低地の二次林内などに自生。樹高は5mから15mほど、樹皮は灰褐色でいぼ状突起痕があり、幹や枝、葉中軸には鋭い短い棘が多数、一年枝は緑色、葉は互生し枝の先に集まる。葉身は有柄で30pから80pほどの1回奇数羽状複葉、小葉は7対から15対、小葉の長さは長楕円形状披針形、鋭頭、表裏とも無毛で葉縁には浅い鋸歯があります。サンショウ(山椒)の仲間であることから葉裏は粉白色で一面に油点が散在し、シトロネラーザやグラにオールなどの精油成分が含まれ特有の香りがします。
花期は7月から8月頃、枝先に散房花序をだし緑白色の小花をたくさん咲かせます。小花は径約5mmで花弁5枚、萼片は筒状で5深裂し、雄花では雄蕊5本に雌蕊は退化、雌花は雌蕊柱頭3裂し雄蕊は退化しています。果実は径約4o前後の扁平な球形の分果で秋に赤く熟し花序ごと落下します。ケヤキと同じですね。

カラスザンショウの葉にはアルカロイドが含まれますが、カラスアゲハ、ミヤマカラスアゲハ、モンキアゲハ、ナミアゲハ、クロアゲハなどの食草となります。これらの蝶は体内にアルカロイドの毒成分を取り入れることで外敵から身を守っているのです。とんでもない戦略です


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キンモウイノデ(金毛猪手)の起源は

キンモウイノデ@エコカフェ.JPGキンモウイノデ若葉@エコカフェ.JPG小笠原諸島で見られるイノデの仲間には各島に広く分布するキンモウイノデと母島のみに分布するコキンモウイノデが知られています。ここでは父島アカガシラカラスバト・サンクチュアリー内で見たキンモウイノデを紹介します。[2010年5月7日撮影:ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅@阿部]

キンモウイノデ(金毛猪手、学名:Ctenitis lepigera (Bak.) Tagawa)はオシダ科カツモウイノデ属の常緑性シダ植物。分布は小笠原諸島(父島、兄島、弟島、母島、北硫黄島、南硫黄島)とミクロネシアに及び、やや陰湿なところを好むが乾いた林床などにも自生。草丈は70pから130cmほどで、葉柄は太く、長さは30pから60cmほどになる。葉は2回羽状複葉で小羽片は広卵形でやや光沢がある。黄褐色ないし褐色の鱗片が根茎、葉柄、葉軸につき、特に葉柄基部の鱗片は線形で長く密生します。成熟すると羽軸や小羽軸は黄緑色から赤紫色、葉は黄緑色から緑色さらに黄褐色になるという。胞子嚢群(ソーラス)はかば色の小さな円形で小羽片の側脈の先に1個ずつつくのが特徴です。


近縁種は本州(千葉県、静岡県、伊豆諸島、紀伊半島南部、島根県)、四国南部、九州から南西諸島と東南アジア、西太平洋諸島の一部などに分布するカツモウイノデ(褐毛猪手)と考えられています。となればキンモウイノデの祖先は伊豆諸島経由またはミクロネシア経由の起源が考えられます。さてどちらでしょうか。それとも両方でしょうか


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ホソバクリハラン(細葉栗葉蘭)は着生シダ

110919ホソバクリハラン@エコカフェ.JPGこの連休に世界自然遺産の小笠原諸島に出かけた人も多いのだろう。世界自然遺産登録後の混雑ぶりは異常だと聞きます。
エコカフェではゆっくりと乾性低木林湿性高木林の相違する特徴的な海洋性亜熱帯の森を観察したり、体感したり、固有植物の進化の謎を学ぶエコアツアーの実施について今年度は見送ることとしています。
そこでこれまでの未掲載記録を時どき紹介します。小笠原の母島や父島の湿性高木林内のやや湿った岩上や樹幹に着生するシダ植物のひとつにホソバクリハランがあります。写真にはヤンバルタマシダヤエヤマオオタニワタリも写っています。[2011年9月19日撮影:祝世界自然遺産登録・エコカフェ小笠原諸島ツアー@山崎]

ホソバクリハラン(細葉栗葉蘭、学名:Lepisorus boninensis (H.Christ) Ching)はウラボシ科ノキシノブ属の常緑性着生シダ。小笠原固有種。準絶滅危惧(NT)。分布は小笠原諸島(父島、兄島、弟島、母島、北硫黄島、南硫黄島)でやや湿った岩上や樹幹に着生。草丈は10pから40pほどで根茎は短く匍匐し、葉は単葉で近接して束生し下垂。葉には長さが葉身の1/4ほどの緑色の細い柄があり基部に黒褐色の麟片がつく。葉身は長被針形、葉縁は波打ち鈍頭、革質で葉脈は表裏ともに細脈まで目立ちます。胞子嚢群(ソーラス)は円形で葉裏の上部半分ほどの中肋と葉縁の両中間に各1列ずつやや窪んで並びます。

風衝帯の岩上のソーラスのないホソバクリハランは、ムニンサジランと似ているた間違いやすいが葉脈の現われ方で見分けることができます。名前の由来は葉が栗の葉に似ていることにあるというが、はてはて。


関連記事(オガサワラシシラン(小笠原獅子蘭))⇒
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キリシマツツジ(霧島躑躅)は栽培品種

ビーグル号の航海日誌 2012年05月05日 01:15

キリシマツツジ@エコカフェ.JPG小石川植物園ではいろいろな種類のツツジ(躑躅)が咲き乱れていました。
日本では古くから野生種であったサタツツジ、ヤマツツジ、ミヤマキリシマなどを交配し、多くの園芸品種を生んできました。
この時期に開花が待たれる花のひとつ、ソメイヨシノ(染井吉野)など桜の花が散った後n季節の移り変わりになくてはならない存在になっています。
日本庭園や民家の庭先、公園や街路樹としての植栽など広く親しまれています。キリシマツツジ花@エコカフェ.JPG小石川植物園本館の近くに植栽されたキリシマツツジ(霧島躑躅)が見事に橙赤色の花を咲かせていました。

キリシマツツジ(霧島躑躅、学名:Rhododendron obtusum Planch)はツツジ科ツツジ属の常緑低木。ヤマツツジとミヤマキリシマの交配種との説。樹高は1mから5mほどで葉は互生し枝先に輪生、葉身は2、3pほどの倒卵形で先が尖り、全縁で表面に光沢、表裏ともに細毛が粗生します。
花期は4月から5月頃で枝先に散形花序をだし橙赤色の漏斗型の5深裂した花を2、3個咲かせます。果実は刮ハで卵形で秋に熟します。


関連記事(今が見ごろのツツジの花)⇒
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みどりの日に小石川植物園へ

ビーグル号の航海日誌 2012年05月04日 19:10

小石川植物園庭園@エコカフェ.JPG今日は「みどりの日」祝日です。新宿御苑や夢の島熱帯植物館などの公的施設は入場料が無料です。小石川植物園も例外ではありません。
そこで前回の草花教室が雨天により小石川植物園でのフィールド学習から室内学習に変更したことを踏まえ、小石川植物園を気ままに散策することにしました。
朝方は天気が良かったのですが出掛けたのが午後がったため、2時過ぎに雷雲が雨脚の強い雨をもたらしました。強い雨の最中、温室で保護栽培している小笠原の貴重な植物をゆっくりと観察することができました。順次紹介できたらと思います。
夕立のようなものですからやがて雨脚が弱まった頃に戸外に出て園内に植栽された樹木をこれまたゆっくりと観察して回りました。ハンカチノキトキワマンサク、ナンジャモンジャノキなどが花を咲かせていました。

雨模様だったためか慣れたご年配の方がたが中心で、中国からの留学生だろうか熱心に散策をしている若者と子供連れの親子がちらほらといた程度で空いていました。お陰さまで本当にゆっくりと気兼ねなく散策することができました。


関連報告書(小石川植物園における小笠原関係の調査結果)⇒
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ヤマイモ(山芋)のむかご

ビーグル号の航海日誌 2012年05月03日 12:33

ムカゴ(山芋)@エコカフェ.JPG三宅島の山には自然がよく残っています。といっても噴火による撹乱と再生の繰り返しをしてきたわけです。
最近では昭和58年、平成12年に雄山の噴火があり、前者では島民の方がたは全島避難を経験している。雄山山腹や粟辺地区や阿古地区などに広がる森林も大きなダメージを受け、現在はゆっくりと植生回復の途上にあります。[三宅島植林ツアー報告書を参照⇒
ダメージを受けなかった森では自然がよく保存されていて、山に入ると自然薯こと、ヤマイモ(ヤマノイモ)を見ることができます。昨秋に訪島した時にはヤマイモがむかごをつけていました。むかごをつけていなかったら気づかなかったかもしれません。[2011年11月27日撮影:第3回みんなの森づくり@阿部]

ヤマイモ(山芋、学名:Dioscorea japonica Thunb.)はユリ目ヤマノイモ科ヤマノイモ属のつる性の多年草。雌雄異株。分布は本州、四国、九州、朝鮮半島から中国に及び、山地や丘陵地の林縁などに自生。根茎は自然薯として食されますが、約1mにも真っ直ぐ伸びます。葉は対生し、三角状被針形で葉腋にむかごをつけます。 
花期は7月から8月頃で、雄花序は葉腋から直立し白色の小花をたくさん咲かせます。雌花序は葉腋から垂れ下り白色の小花が疎らに咲きます。果実は刮ハで黒色に熟し、中には円形の翼をもつ種子が入っています。

むかご(零余子)
は葉が肥大化した肉芽と考えられ、これは栄養繁殖器官のひとつであり、脱落後に芽をだして新たな生命を紡ぎます。


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シロヤシオ(白八汐)の白は

シロヤシオ@エコカフェ.JPG赤城自然園ではツツジの仲間であるアカヤシオやシロヤシオが植栽されています。アケボノツツジもあったように記憶しているのですがさて。シロヤシオのうつむき加減に咲く白は控えめで清楚ですね。別名にゴヨウツツジ(五葉躑躅)とも言います。[2010年4月22日撮影:赤城自然園@山崎]

シロヤシオ(白八汐、学名:Rhododendron quinquefolium Biss et Moore)はツツジ科ツツジ属の落葉低木。日本固有種。分布は本州東北地方から近畿地方と四国に及び太平洋側の山地のブナ帯などに自生。樹高は4mから7mほどで樹皮は灰黒褐色で古木では松の樹肌に似ます。葉は枝先に5枚が輪生し、葉身は2pから5pほどで菱形状卵形で鈍頭、全縁で細毛が密生します。
花期は4月から6月頃で葉の展開と同時に枝先に白色の花を1個から3個ほど咲かせます。花冠は径約4p、漏斗状で5深裂し、上部に裂片に緑色の斑点が入ります。果実は刮ハで長さ1pほどの円筒形で熟すと裂開します。

この花の白は梅雨空にとても似あいます。なんで白なんだろうと。背景の雲に溶け込みそうですね。


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海浜植物、ツルソバ(蔓蕎麦)のコントラスト

ビーグル号の航海日誌 2012年05月02日 08:31

ツルソバ花@エコカフェ.JPG三宅島の甑の穴(コシキの穴)火口壁上部で海浜植物とされているルツルソバが可愛らしい花をつけていました。昨年11月の三宅島を訪ねた時のことです。[2011年11月27日撮影:第3回みんなの森づくり@山崎]

ツルソバ(蔓蕎麦、学名:Persicaria chinensis (L.) H. Gross)はタデ科イヌタデ属の半つる性多年草。分布は本州関東地方(伊豆諸島・伊豆半島)以西、四国、九州、南西諸島、台湾、朝鮮半島、中国、東南アジアにも及び、海岸近くの林縁や草地などに自生。ツルソバ@エコカフェ.JPG草丈は30pから100pほど、茎はつる状に這って斜上、葉は互生し、葉身は5pから10pほどで卵状から卵状長楕円形、全縁で先はやや尖ります。
花期は5月から12月頃と長く、枝先に総状花序をだし、白色の小さな花をたくさん咲かせます。花は径約4o、花弁に見えるのは花被(萼片)で5深裂、雄蕊8本、雌蕊1本で花柱3本。果実は黒色の痩果であって、肉質化した黒紫色の花被に包まれています。この花被が鳥などに食べられて、中の果実が排出し散布されます。

名前の由来は全体がソバ(蕎麦)に似ていることにあるそうです。それにしても白色の花の中に黒紫色の肉質化した花被がなんとも美しいコントラストを見せています。


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生き物たちのミクロの世界で

ビーグル号の航海日誌 2012年05月01日 12:55

アブラムシを襲うナミテントウムシ@エコカフェ.JPG庭先の樹木で展開される壮絶なミクロな世界。
新緑が萌えて綺麗だねとは裏腹に生き物たちは生きることに必死になっている。
シダレモミジ(枝垂れ紅葉)やカキ(柿)の葉には陽気に誘われるようにアブラムシ(油虫)が湧いてくる。
どんどん、どんどん湧いてくる。
柔らかい新芽や葉を求めて貪欲にむさぼる油虫たち。
植物たちにとっては害虫極まりない存在。
カキの葉にナミテンオツムシ@エコカフェ.JPGそこに正義の戦闘士は孤軍奮闘のナミテントウムシ。
こちらも陽気にさそわれ集団越冬から目覚め腹ペコ状態。
むしゃむしゃ、むしゃむしゃ食べまくる。
こうして植物たちは適度に守られている。
硬い鎧をまとったテントウムシは鳥など見向きもしないが
寄生バエや寄生バチにとっては格好の餌食。
かくもミクロの世界は奥が深い。


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精神的な逞しさで向き合う

ビーグル号の航海日誌 2012年04月29日 11:09

志津川地区の細浦にある安女山徳性寺境内の高台脇に鎮座あらせられます苔むした古い石像。この寺の古い時代の住職像でしょうか。それとも阿弥陀如来さまでしょうか。

110504志津川@エコカフェ.jpgこの連休、人びとの心は一つになる

できることとできないこと
やるべきこととやるべきでないこと
やってほしいこととやってほしくないこと

一人でいる時と
信頼を寄せられる人といる時と
見ず知らぬ人たちと一緒にいる時と

晴れの日も雨の日も
寒い日も暑い日も

精神的な逞しさで向き合おう
優しさも厳しさも


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サラサドウダン(更紗灯台)の花は可愛らしい

080518サラサドウダン@エコカフェ(赤城自然園).jpg大型連休。新緑に萌える山や森に出掛ける人も多いのではないでしょうか。群馬県の赤城山山麓に赤城自然園はあります。ほぼ100%人の手による森です。歩きやすいのでご年配の方も安心です。ヤシオツツジのゾーンにサラサドウダンも植栽されています。[2008年5月18日撮影:赤城自然園@山崎]

サラサドウダン(更紗灯台、学名:Enkianthus campanulatus (Miq.) G.Nicholson)はツツジ科ドウダンツツジ属の落葉低木。日本固有種。分布は北海道西南部から本州兵庫県以東までと四国徳島県で深山の岩場などに自生。樹高は2mから5mほどで、樹皮は灰色で平滑、葉は枝先に輪生状に互生し、葉身は2pから5pほどの倒卵形で先が鈍く尖ります。葉表に短毛が散生し、葉裏の側脈基部には褐色の縮毛が密生、葉縁に微小鋸歯がつきます。
花期は5月から6月頃で、枝先に総状花序をだし鐘型の花を多数下垂させます。花は鐘状の花冠の先は5浅裂、淡黄色に紅色の縦筋が多数入り、雌蕊1本、雄蕊10本。受粉後は花は上下を反転し上向きに果実をつけます。果実は楕円形の刮ハで熟すと裂け種子を出すそうです。まだ見たことはありません。

どうですか、美しい花でしょう。風に小さく揺れる様子がとっても可愛らしいですよ。見上げていると首が痛くなってしまって、ああ幸せだなあと感じます。


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フウトウカズラ(風藤葛)の雄花

フウトウカズラ@エコカフェ(三宅島).JPG三宅島の民家フェンスに寄り添う奇妙な紐状の花序を簾のように垂らしている蔓性の植物。フウトウカズラの雄花であることが判明したので紹介します。[2009年5月16日撮影:第1回みんなの森づくり@山崎]

フウトウカズラ(風藤葛、学名:Piper kadzura (Chois.) Ohwi.)はコショウ科コショウ属の常緑のつる植物。雌雄異株。分布は本州関東南部以西、四国、九州、南西諸島、小笠原諸島、朝鮮半島南部、台湾、中国に及び、海岸近くの低地の林内などに自生。樹高は3mから10mほどで、茎の節から気根を出し、樹上、岩上、地上を這って伸びる。葉は互生し、やや厚く有柄、葉身は4pから10pほどで卵形、全縁で先が尖るが、雄株では細長く、雌株では丸っこい。
花期は4月から5月頃で茎の先から黄色の穂状花序を下垂し、たくさんの萼片も花弁もない小花を三重螺旋状に咲かせます。雄株の花序は長さ約8pで雄花は雄蕊3本。雌株の花序は長さ約5pで雌花は丸い子房上に雌蕊1本が3裂。果実は径約5mmの球形の核果で赤く晩秋から翌年春まで落下しません。


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海浜植物、アシタバ(明日葉)は優れモノ

ビーグル号の航海日誌 2012年04月28日 20:12

湖畔に咲くアシタバの花.JPG三宅島の大路池湖畔の林縁でハマウドに似ているが美味しく食べくことのできるアシタバが花を咲かせていました。時期外れのような気がします。1年半前に三宅島を訪ねた時に撮影した写真の中にありました。[2010年11月27日撮影:第2回みんなの森づくり@山崎]

アシタバ(明日葉、学名:Angelica keiskei (Miq.) Koidz.)はセリ科シシウド属の多年草。分布は房総半島、伊豆諸島、伊豆半島、三浦半島で海岸近くの砂地などに自生。アシタバの花@エコカフェ.JPG草丈は50pから120pほどで、根茎は太く短く、茎は直立し上部でよく分枝し、葉は2回3出羽状複葉、小葉の葉身は5pから10pほど、卵形で羽状に裂け、葉縁に粗い鋸歯がつく。葉質はやや厚で柔らかく、葉表の脈状に短毛が密生します。アシタバの形状などは島毎に変異が認められるようです
花期は7月から10月頃で、花茎を伸ばし茎頂に複数散形花序をつけ、淡黄白色の多数の小花を咲かせます。果実は長楕円形の2分果で晩秋に熟します。

名前の由来は今日摘んでも明日には葉を出すほどの繁殖力があることにあるようです。茎や葉を切ると出る黄色い汁にはカルコン類、クマリン類などを含みます。特に、イソクエルシトリン成分は利尿、毛細管強化、高血圧予防に効果があるとされています。ミネラルやビタミンも豊富に含むことから健康によいと人気があります。あえ物やおひたし、天ぷらなど実に美味しいですよね!

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ラセイタタマアジサイは伊豆諸島固有変種

ビーグル号の航海日誌 2012年04月27日 20:00

ラセイタマアジサイは大玉@エコカフェ.JPG三宅島の照葉樹林の森にも少しずつではありますが登山道が復旧整備されつつあります。昨年11月に訪島した時に森に入りました。オオムラサキシキブの脇の開けた場所にラセイタタマアジサイの群落が広がっているのに驚いたのを覚えています。タマアジサイの仲間ですが樹高が3m近くもありました。[2011年11月26日撮影:第3回みんなの森づくり@阿部]

ラセイタタマアジサイ(羅背板玉紫陽花、学名:Hydrangea involucrata Siebold var. idzuensis Hayashi)はユキノシタ科アジサイ属の落葉低木。タマアジサイの伊豆諸島固有変種。分布は伊豆諸島。樹高は約4mにもなり、葉は対生し、楕円形で厚く大きく毛深いのが特徴です。名前の由来も葉が厚手の毛織物である羅紗のようであることによるという。
花期は7月から9月頃、開花前の花序は苞に包まれた玉状の球形の蕾で裂けると散形花序が展開し小さな淡紫色の両性花の周りに4弁の白色の装飾花が咲きます。

伊豆諸島に分布するラセイタタマアジサイとトカラ火山列島に分布するトカラタマアジサイは本州中部に分布するタマアジサイの変種とされていることから、どうしてこれら3変種が今日隔離分布するに至ったか興味深いですね。


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池間島で見た小さな訪問者、ホシホウジャク

ビーグル号の航海日誌 2012年04月26日 08:55

ホシホウジャク@エコカフェ.JPG宮古島の北側にある池間島には池間湿原が広がっていて野鳥の楽園にもなっています。湿原の周辺では熱帯アメリカを原産とするオオバナセンダングサ(タチアワユキセンダングサ(立泡雪栴檀草)とも)が群生しています。侵略的外来種ワースト100に選ばれていますが、そこではオオゴマダラリュウキュウアサギマダラなどの蝶やアブ・ハチの仲間が蜜を求めてひっきりなしに訪れています。そんな中に大きさからいってホシホウシャクでしょうか、ホバリングをしながら吸密している姿を見かけました。[2010年10月11日撮影:池間島@阿部]

ホシホウジャク(星蜂雀、学名:Macroglossum pyrrhosticta Butler)はチョウ目スズメガ科ホウジャク属の蛾の一種。昼行性。分布は北海道、本州、四国、九州、南西諸島、台湾、朝鮮半島、中国、太平洋諸島に広く及ぶ。発生時期は7月から11月頃で、成虫の開張は40mmから50mmほどで胴体が太い。体色が焦げ茶色で後翅に黄色い斑紋、腹部に黄色い帯模様が入ること、羽ばたきが素早いこと、からハチに擬態(カモフラージュ)しているのではと考えられています。鳥などの外敵から身を守っているのでしょうね。
ホバリングしながら長い口を伸ばし吸密をする姿はまるで蜂の吸密行動とは異なることから違いは一目瞭然ですね。幼虫はヘクソカズラを食草とします。気づきませんでしたがそう」遠くないところにヘクソカズラも繁茂していたのでしょうね。


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