久高島、オキナワマツムシ(沖縄松虫)

ビーグル号の航海日誌 2012年11月24日 19:51

120722オキナワマツムシ幼齢@エコカフェ.JPG17時59分、東京23区、神奈川東区で震度4の地震が発生。ごつんときました。さて、沖縄本島の東方海上に位置する隆起サンゴ礁の細長い久高島の自然について取り上げてきました。ここではヤグルガーのある崖地に自生するリュウキュウツワブキの葉の上で見かけたオキナワマツムシを紹介します。写真は幼齢のため無翅なのでしょう。[2012年7月22日撮影:沖縄視察@阿部]

オキナワマツムシ(沖縄松虫:Xenogryllus marmoratus unipartitus)はバッタ目コオロギ科の昆虫。基亜種マツムシの南西諸島産亜種。分布は南西諸島で、ススキなどの自生する日当たりのよい海岸線の草地などに生息。体長は20oから22oほど、体色は淡褐色、触角が長く、脚付節に吸盤があってクチクラ層の発達した無毛の葉などにも安定してよじ登ることができます。本州産マツムシに比べ体がやや大きく鳴声が長いようですが、果たして。食性は雑食性で草の葉や昆虫の死骸です。オキナワマツムシは他のバッタ目と同じように不完全変態、卵が孵ると幼虫、蛹(さなぎ)を経ずに成虫になります。メスは錐状の長い産卵管をもち、ススキなどのイネ科植物に卵を産みつけます。

琉球弧と呼ばれる南西諸島の島々は太平洋側に隆起島嶼群が、久高島はその典型ですね。隆起島嶼群の後背東シナ海側に琉球火山帯が弧を成しています。詳しくは別の機会で触れることにします。


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オキナワモンシロモドキ(沖縄紋白擬)は

120722オキナワモンシロモドキ幼虫@エコカフェ(久高島).JPG引き続き久高島での思い出。隆起石灰岩でできた小さな島の西側には断崖が続いていて川(ガー)と呼ばれる水がしみ出る井戸が何本かあります。ヤグルガーは禊をする場所でもあります。ガー付近の崖地に自生するモンンパノキの葉を食する毛虫を写真に収めていました。その名はオキナワモンシロモドキです。[2012年7月22日撮影:沖縄視察@阿部]

オキナワモンシロモドキ(沖縄紋白擬、学名:Pitasila okinawensis (Inoue))はヒトリガ科ヒトリガ亜科に属する蛾。120722クサトベラとモンパノキ群生@エコカフェ.JPG日本固有種。分布は南西諸島の渡瀬線の南側にある徳之島以南、大東諸島に及び、海岸近くでよく見られます。出現時期は3月から7月。成虫の翅にはしおり炉と褐色の明瞭な紋様が入ります。幼虫の食草は海浜植物であるモンパノキの葉です。

名前の由来は昼行性でモンシロチョウのように花に吸蜜に訪れることにあるという。蛾は夜行性のものばかりでなく、キンモンガホシホウジャクなどのように昼行性のものも多いことはよく知られていますね。


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静寂に隠れる尺蛾はオキナワクロテンヒメシャク!?

120722オキナワクロテンヒメシャク@エコカフェ(久高島).JPG久高島の静寂なヤグルガーのある断崖崖地に植生するモンパノキの葉裏で休んでいました。盛夏です。その白っぽい地に淡褐色のにじむ帯紋様をもった蛾の正体はなんだろう。具志堅用高さんの番組をきっかけに調べてみることにしました。同定するには写真だけでは困難ですが、オキナワクロテンヒメシャクとしておきます。[2012年7月22日撮影:久高島@山崎]

オキナワクロテンヒメシャク(沖縄黒点姫尺蛾、学名;Scopula nesciaria absconditaria (Walker))はシャクガ科ヒメシャク亜科に属する蛾。分布は奄美大島、沖永良部島、沖縄本島、宮古島、西表島、与那国島、国外では台湾、中国に及びます。成体の地色は茶けた白で黄褐色のジグザグの横線が数本入ります。また横脈点や前翅外縁に4つの黒色点列、入り、前後翅の外縁が丸みを帯びているのが特徴です。幼虫の食草はクマツヅラ科のショウロウクサギなどです。幼虫は刺激を与えると蛇のようにとぐろを巻きます。

よく似ているものに幼虫がハマゴウを食するチビウスバホシシャクガいます。チビウスバホシシャク(学名:Derambila fragilis (Butler))はシャクガ科ホソシャク亜科に属し、分布は八重山列島の石垣島、西表島、国外では台湾に及ぶそうです。ほかにも似ているものがいます。ヒメシャク亜科のウスククロテンヒメシャク(薄黒点姫尺蛾)、分布域は国内では北海道から屋久島まで、国外で朝鮮半島、中国、台湾。ヒメシャク亜科のウスウラナミヒメシャク、分布域は本州と九州。前者は沖縄本島に近い久高島に棲息していてもおかしくないようにも思いますが、幼虫の形態や食草を確認しないとどうにもなりません。トホホです。


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久高島、キダチノハマグルマ(木立浜車)

ビーグル号の航海日誌 2012年11月23日 09:58

120720キダチハマグルマ花@エコカフェ.JPG昨夜、NHK総合『ファミリーストーリー』で元プロボクサーの具志堅用高さんのおいたちが紹介された。石垣島出身。琉球王国から琉球藩、沖縄県、さらに第二次世界大戦と占領下、そして復帰と厳しい近代史が語られる。母ツネさんは久高島の生まれであると。久高島と言えば琉球の創世神アマミキヨが降り立ったとされる聖地です。この夏に訪問した時はひっそりと静まり返った島は時間がとまったようにも思えました。[2012年7月20日撮影:久高島ヤグルガー断崖上部@阿部]

120720キダチハマグルマ@エコカフェ.JPGキダチハマグルマ(木立浜車、学名:Wedelia biflora DC. )はキク科ハマグルマ属のつる性亜低木。分布は九州南部、南西諸島、小笠原諸島、国外では熱帯域から亜熱帯域に広く、海岸の石灰岩上や砂地などに自生。樹高は4mから7mほど、茎は基部が木質化し他のものを這い上り、葉は対生、葉身7pから14cmの卵形、葉縁に粗鋸歯、で先が尖ります。葉両面に短い剛毛がありざらつきます。花期は5月から10月頃、枝先近くの葉腋から散形花序をだし、3個の黄色い花を咲かせます。花は径約2p、中心の筒状花は多数、周囲の舌状花6枚っから10枚。果実は痩果です。

キダチハマグルマの仲間には日本に分布する海浜植物として知られているクマノギクやネコノシタ(ハマグルマ)などがあります。いずれも黄色い花で海岸では目立ちますよ。


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宮古島、灯台のある風景

1010101東平安名崎灯台@エコカフェ.JPGさっきNHK総合で宮古島を取上げていた。
朝ドラ純と愛、純の故郷は宮古島との設定らしい。
果たしてストーリーに宮古島が舞台である必然はあるのだろうか、とふと考えてしまった。

エコカフェのエコツーリズム・ユニットのメンバーが大好きな場所のひとつに宮古島東平安名崎がある。
二つのブルー、マリンブルーとスカイブルーが素晴らしい。
101010東平安名崎@エコカフェ.JPG二つのマリンブルー、淡いブルーと深いブルーの変化に魅せられる。
スカイブルーはホワイトの綿雲をふわふわ大忙しだ。
太陽の光を反射した濃い緑が赤茶色の足元をおおう。
遠く潮風と潮騒はニライカナイの物語りを運ぶ。
喧騒と隔絶した鮮やかな記憶の世界が広がる。


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キバナノミソハギ(黄花の禊萩)

ビーグル号の航海日誌 2012年11月22日 22:15

120922キバナノミソハギ花@エコカフェ.JPG思い出。9月に小石川植物園を散策したときに撮影した黄色い花。なんとも黄色の花弁の形が幾何学的で面白い。調べるとキバナノミソハギというらしい。ミソハギの仲間は世界の熱帯から亜寒帯まで広く分布しおよそ26属580種、日本には5属12種が知られているという。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@山崎] 

キバナノミソハギ(黄花の禊萩、学名:Heimia myrtifolia Cham.)ミソハギ科キバナノミソハギ属の落葉小低木。分布はブラジル、ウルグアイなどの南米、川岸などに自生。120922キバナノミソハギ@エコカフェ(小石川植物園).JPG120922 キバナノミソハギ@エコカフェ(小石川植物園).JPG樹高は1mから1.5mほどで、枝がまっすぐに伸び弓なり、葉は対生、葉身6pほどの披針形で全縁、先がちょんと尖ります。花期は6月から9月頃、葉脇に径約15oの黄色い花を数個咲かせます。花弁6枚、雄蕊は長く目立ち、萼片は合着し筒状で先端が6裂し鋭利な附属片がつくのが特徴です。

日本に分布する紫色の花を咲かせるミソハギ(禊萩)に似ていて黄色い花をつけることが名前の由来です。ミソハギは草本ですがこちらは木本ですよ。


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タグ:外来種
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代々木ポニー公園で

ビーグル号の航海日誌 2012年11月19日 08:21

121111代々木ポニー公園3@エコカフェ.JPG秋が深まりつつあります。明治神宮の森を抜けて代々木口を出たところに代々木ポニー公園があります。
なんと渋谷区立だそうです。
乗馬体験や引き馬体験をさせてもらえます。
もちろん時間帯に寄りますがニンジンの餌やりもできるそうです。
障害のあるお子様も触れ合うことができます。
ポニーは性質がおとなしくとりわけセラピーにむいていると言われています。
121111代々木ポニー公園1@エコカフェ.JPG121111代々木ポニー公園2@エコカフェ.JPGエコカフェが実施している宮古島エコツアーでも「荷川牧場」で宮古馬の乗馬体験などができます。
代々木ポニー公園の隣には東京乗馬倶楽部があります。
このシーズンのんびりと都心の散策をするのも面白いですね。


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ツガ(栂)はモミと仲良し

ビーグル号の航海日誌 2012年11月15日 19:00

070929ツガ@森林セラピー 082.jpg西沢渓谷(標高1390m)付近の森林にはツガの純林が見られます。この標高になると山地帯に相当します。一般にはツガはしばしばモミと混生し、落葉広葉樹林と常緑広葉樹林の間の中間針葉樹林帯を構成する樹種のひとつだそうです。[2007年9月29日撮影:西沢渓谷@阿部]

ツガ(栂、学名:Tsuga sieboldii Carriere)はマツ目マツ科ツガ属の常緑針葉樹で高木。分布は本州福島県以南、四国、九州、屋久島、国外では朝鮮半島鬱稜島に及び、暖温帯から冷温帯までの山地の尾根筋や岩場など土壌の薄い場所などに自生。樹高は約30m、樹幹は直立し樹皮は赤褐色から灰褐色で亀甲状に剥離、葉はらせん状に互生(横に伸びる枝では左右に互生)し、葉身10mmから20mmほどの扁平な線形で全縁、葉先は鈍頭で凹となります。葉表は濃緑色で光沢があり、葉裏には白色の気孔帯が2列並びます。070929ツガ純林@森林セラピー 046.jpg葉基部に1mmほどの葉枕がつくのが特徴です。花期は4月から5月頃、雌雄異花、雄花は黄色く長楕円形で枝端に1個ずつつき、雌花は紫色の長卵形で前年枝の端に1個ずつつきます。果実は長径約2、3cmの楕円状卵形の球果で秋に淡褐色に熟し、翼のある種子を風散布します。

材は建材、船舶材、楽器などに利用されます。ツガの仲間にはコメツガがあるが、標高の高いところに自生し、ツガより葉が軸に対して余り開かずサイズが小さくことで区別ができるというが、比較しないとわかりませんね。区別は本年枝に毛が生えるのがコメツガとするのがわかりやすいと思います。


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タグ:広域種
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高山植物の魅力(78)、タカネナデシコ(高嶺撫子)

尾瀬(至仏山) 031.jpg尾瀬ヶ原の西側に位置する至仏山(標高:2228m)は蛇紋岩からなる山塊であって貴重な高山植物が見られることでも知られています。まだ、お花畑が見られる季節に登山していないのでその恩恵にはあずかっていませんが機会あったらチャレンジしたいと思います。ここではかって晩秋に登山したときに出逢ったタカネナデシコを紹介します。[2006年10月1日撮影:至仏山@阿部]

タカネナデシコ(高嶺撫子、学名:Dianthus superbus L. var. speciosus Rchb.)はナデシコ目ナデシコ科ナデシコ属の多年草。カワラナデシコの高山型の変種。分布は北海道、本州中部地方以北、国外ではユーラシア大陸北部に広く、亜高山帯から高山帯の日当たりの良い岩礫地や草原に自生。草丈は15cmから40cmほど、茎は直立し葉は対生、葉身2cmから3cmほどの線状披針形か線形、粉白色を帯び、葉縁に微鋸歯がつきます。花期は7月から9月頃で茎先に径約4、5cmの淡紅紫色の花を数個咲かせます。花弁5枚で先端が糸状に細裂し基部に髭状毛が密生、雄蕊10本、萼筒基部に2対の先が芒状の苞がつくそうです

タカネナデシコの仲間は、日本にはシロバナタカネナデシコ、尾状の苞が2対で下1対が大きい高原に自生するエゾカワラナデシコ、苞が1対のエゾタカネナデシコ、平地に自生するカワラナデシコ、ヒメハマナデシコ、ハマナデシコ、シナノナデシコが知られています。


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尾瀬に草紅葉を求めて

ビーグル号の航海日誌 2012年11月13日 07:40

061001草紅葉@エコカフェ(至仏山) 023.jpg週末になると高速道路は大混雑。どうやら紅葉狩りにハイカーが殺到しているらしい。紅葉狩りも喧騒から隔絶し静かに眺めたいものである。さて、草紅葉なるものを紹介しよう。[2006年10月1日撮影:至仏山中腹、至仏山から見た尾瀬ヶ原@阿部]
なんてことはない低木や草など背の低い植物が「紅葉」することを総称する言葉である。低木なら分かるが草なるものは紅葉などするのだろうか。
俗にいう紅葉には「紅葉」、「黄葉」、「褐葉」に分けられるという。どうも草紅葉の多くは枯れ草が陽光、特に夕陽に映え、黄金色に輝く様をさすと理解するのがよい。061001尾瀬ヶ原@エコカフェ(至仏山) .jpgもっとも湿生植物の中には紅葉する者もあるという。
草紅葉と言えば「尾瀬ヶ原」が有名である。尾瀬ヶ原の西側に位置する至仏山(標高:2228m)の山腹も草紅葉に染まり美しいという。


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ダイモンジソウ(大文字草)の花は妖精のよう

070929ダイモンジソウ@エコカフェ.jpg深夜にもなるとぐんと冷え込むようになりました。冷たい雨の影響もあるのでしょう。
5年ほど前に山梨県西沢渓谷を訪ねたことがあります。森林浴のリラックス効果が実証されている森林セラピー基地に認定されており、エコカフェの企業研修活動の実証対象として体験参加するためでした。その時、渓谷沿いで清流の飛翔に濡れながら咲く白く妖精のような清楚な花に出逢いました。ダイモンジソウです。[2007年9月29日撮影:西沢渓谷@阿部]

ダイモンジソウ(大文字草、学名:Saxifraga fortunei Hook.f. var. alpina (Matsum. et Nakai) Nakai)はユキノシタ目ユキノシタ科ユキノシタ属の多年草。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島、中国、サハリンなどに及び、海岸から高山までの湿気のある涼しい岩上などに自生。よく群生。草丈は10pから40pほど、根茎は短く分枝せず、根出葉は長い柄があり深緑か紫色を帯び、葉身3pから15pほどの腎円形で長い毛が密生、葉縁は5から17ほど浅裂します。花期は7月から10月頃、花茎を5pから40pも伸ばした先に集散花序をつけ、白色(ときに淡紅色)花をたくさん咲かせます。花は5弁で上側3弁が短く下側2弁が長く「大」の字になります。雌蕊2本、雄蕊10本で葯は橙赤色。果実は長径5p前後の卵形の刮ハで、熟すと下部が避けたくさんの小さな種子が散布されます。

ダイモンジソウは葉の大きさや形状など変異が大きく、変種として高山性で小型のミヤマダイモンジソウ、花が淡紅色のベニバナダイモンジソウ、花茎に長い毛が生えるイズノシマダイモンジソウ、超小型のヤクシマダイモンジソウが知られています。ごく近縁にエチゼンダイモンジソウ、ジンジソウ、ハルユキノシタがあるそうです。奥が深いですよ。


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タグ:広域種
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樹幹に着生するサジラン(匙蘭)の見事な群落

ビーグル号の航海日誌 2012年11月12日 20:40

121028サジラン@エコカフェ.JPG伊勢神宮内宮境内の大きなクスノキの樹幹におびただしい数のノキシノブに似たシダが着生していました。日本に自生するノキシノブの仲間には数種が知られているので調べてみることにしました。なんと写真をよく観察すると胞子嚢群のつき方がノキシノブの仲間とは全く異なり、サジランであるとわかりました。サジランといってもランの仲間ではないのです。[2012年10月28日撮影:伊勢神宮@山崎]

サジラン(匙蘭、学名:Loxogramme dulouxii Christ)はウラボシ科サジラン属の常緑多年生の着生シダ植物。121028クスノキ巨木群@エコカフェ.JPG分布は本州福島県以南、四国、九州、国外では朝鮮半島済州島、中国西南部、台湾、タイ、ヒマラヤに及び、温帯上部の林内の岩上や樹幹に着生。根茎はよく匍匐し鱗片が密生、葉は単葉でやや厚い皮質、葉身15cmから40cmほどのへら形で全縁、無毛、葉先は尖ります。葉柄はごく短く下部が黒褐色で中肋が盛り上がるのが特徴です。胞子嚢群(ソーラス)は包膜を欠き、中肋と鋭角で側脈に沿って線形につきます。

サジラン属の仲間は、旧世界の熱帯アジアを中心に35種が分布し、日本にはサジランの他に似ているが葉柄下部が緑色で中肋が盛り上がらないイワヤナギシダ、胞子嚢群が葉の上半分に限られ湿性を好むヒメサジランが知られています。おもしろいことに熱帯アメリカのメキシコに1種のみ隔離分布しているそうです。


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水の都が水浸しになっているとは

120824ベネチア風景3@エコカフェ.JPGイタリアの北東部に位置する水の都、ベネチアの街が洪水で水浸しになっているとの報道。街の6割が最大1.5mも水没したという。この高潮を「アクア・アルタ」と呼ぶそうです。[2012年8月24日撮影:ベネチア@山崎]
この現象は昔からたびたび発生しているという。この地域は11月3月にかけてアフリカの季節風「シロッコ」が吹きアドリア海の会水面を上昇させる傾向があるそうだ。この風によって暖かい湿った空気がもたらされることで大量の雨が降ると海に流れ込みさらに水位の上昇をもたらす。満潮時には最悪の事態が繰り返されることになります。
120824ベネチア風景@エコカフェ.JPG120824ベネチア風景2@エコカフェ.JPGこの問題はベネチアにとっては永遠の課題でもある。さらに、近年では温暖化の影響もあってか洪水の頻度が多くなっているという。高位防潮堤の建設が急がれていると聞きますが自然との戦いは人類の歴史そのものでもあるのでしょう。高度防潮堤の建設が急がれています。


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伊勢神宮内宮へお参りを

ビーグル号の航海日誌 2012年11月11日 18:32

121028伊勢神宮内宮鳥居@エコカフェ.JPG先月末、豊橋の葦毛湿原を視察とともに伊勢神宮を参拝しました。伊勢神宮は正宮外宮からなります。まずは正宮へ向かいました。平成25年には第62回式年遷宮がとり行われます。参拝した時には、現在の正殿を正面に左手に新たな正殿等の準備がずい分進んでいた。式年遷宮は20年に一度、正殿、御垣内(みかきうち)の建物全て、御装束神宝(おんしょうぞくしんぽう)を新調し、御神体である天照大御神を遷すそうです。神宮にとって永遠性を実現す大いなる営みを意味するそうです。[2012年10月28日撮影:伊勢視察@山崎]

121028伊勢神宮内宮正宮@エコカフェ.JPG121028五十鈴川@エコカフェ.JPG天照大御神太陽を神格化した神であって日本民族の大御祖(おおみおや)の神とされています。皇室の御祖神でもあって、歴代天皇のお傍の皇大神宮(内宮)に祀られていたものを、第11代垂仁天皇26年、現在の五十鈴川の川上の地に永遠に宮処を得たと伝えられています。古来より人びとは水を最も大切なもの、神聖なものとしてきました。五十鈴川は清流は天照大御神の御心に叶った最も美しい聖地として選ばれたのです。この日は前日から雨模様、しかも時折豪雨であったにもかかわらず、五十鈴川の流れは水量を増ししかも雨が降っているのに一点の濁りのない清らかであったのに驚きました。森も土地も豊かなのです。

清流の濁りは人びとの心の濁りにも通じるのでしょうか。室生寺に残る言い伝えに「室生寺を高貴なお方がお参りされる時、龍神が喜びの雨をもたらすが、門前の室生川が濁ることはない。しかして、高貴なお方の参拝を知りよう。」と。境内には大きな樹木が多く、とりわけ参道を林立するクスノキ、スギの巨木に圧倒されました。


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ニホンカナヘビ(日本金蛇)の日向ぼっこ

ビーグル号の航海日誌 2012年11月10日 20:25

121027ニホンカナヘビ@エコカフェ.JPG豊橋の葦毛湿原の面積約3.2haは湧水湿原の規模としては日本最大級。湿地の草原の秋は枯草が夕日を浴びてきっと黄金色に輝き美しいことだろう。先月末に訪問した時はまだわずかに小さな花が私たちの目を楽しませてくれた。木道脇の草むらでオオカマキリが狩りをしていたり、木道上の日溜りではニホンカナヘビが日向ぼっこをしていました。この季節、湿原は静止して様な長閑な時が流れます。[2012年10月27日撮影:葦毛湿原@阿部]

121027木道@エコカフェ.JPGニホンカナヘビ(日本金蛇、日本蛇舅母、学名:Takydromus tachydromoides (Schlegel))は有鱗目カナヘビ科カナヘビ属のトカゲ。日本固有種。分布は北海道、本州、四国、九州、屋久島、種子島、トカラ列島の中之島、諏訪之瀬島に及び、海岸近くから山地までの草地や林縁、石垣などの明るい場所に生息。体長は16cmから25pほど、尾が全長の2/3ほどもあり、体表面の鱗に光沢がないため乾いたザラザラした感じがするのが特徴です。危険に遭遇すると尾を自切して逃げます。尾は後に再生します。産卵期は3月から8月頃、数回に渡り1回に2個から6個ほど産卵し、卵は25日から50日ほどで孵化するそうです。食性は肉食性で昆虫やクモ、ミミズなどを食します。冬眠して冬を越します。

ニホンカナヘビは生物地理学上の分布界線のひとつである「渡瀬線」の北側にのみ生息します。「渡瀬線」はトカラ構造海峡とも呼ばれ、諏訪之瀬島のひとつ南の悪石島と子宝島に間に引かれた動物の分布境界線です。これを南限とし北側にはニホンザル、ムササビ、ニホンカモシカ、ニホンマムシなどが、北限とし南側にはハブ、ルリカケス、アマミノクロウサギ、トゲネズミ、ケナガネズミなどが生息しているんですよ。

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タグ:日本固有種
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ミヤコイノバラ(都薔薇)の赤い実

121027ミヤコイバラ果実@エコカフェ.JPG豊橋の葦毛湿原は弓張山山麓にわずかに広がる湧水湿原です。近年、湿原の植生遷移が進行し、コシダウラジロイヌツゲ、ミヤコイノバラなどのブッシュが湿原のあちこちでよく見られるように思えます。湿原は土壌が堆積することで貧栄養な状態で亡くなります。するとそれまで進出できなかった植物たちが積極的に進出してくるのですね。[2012年10月27日撮影:葦毛湿原@阿部]

ミヤコイノバラ(都薔薇、都茨、学名:Rosa paniculigera Makino)はバラ科バラ属の落葉低木。日本固有種。121027ミヤコイバラ@エコカフェ.JPG分布は本州新潟・長野以西、四国、九州に及び、丘陵地に自生。樹高は50pから100cmほど、枝には大きな鉤形の棘と地位七棘があり、腺毛が多という。葉は奇数羽状複葉、小葉は2対から4対、葉身2pから3pほどの倒卵状楕円形、葉縁に鋸歯、無毛です。杔葉の腺毛は短いのが特徴です。花期は6月から7月頃、枝先に円錐花序をだし、白い花を多数咲かせます。花は径約3p、花弁5枚。果実は径約7oの球形の偽果で赤く熟します。

ミヤコイノバラの仲間にはイノバラ、テリハノイノバラがありますが、どのよう点で見分けることができるのでしょうね。棘のつき方のほか花や葉がついていないと見分けるのは難しいようです。


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タグ:日本固有種
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ハラビロカマキリ(腹広螳螂)は森のハンター

121027ハラビロカマキリ@エコカフェ.JPG豊橋の葦毛湿原のある弓張山山麓を森に入っていった。そこはコナラやスギの二次林が展開しています。少し薄く林下の岩場で何やら蠢く生き物、ハラビロカマキリらしいです。このカマキリは樹上性だそうです。[2012年10月27日撮影:葦毛湿原@阿部]

ハラビロカマキリ(腹広螳螂、学名:Hierodula patellifera Serville)はカマキリ目カマキリ科の樹上性のカマキリ。分布は本州、四国、九州、南西諸島、東南アジアに広く、林内や林縁などに生息。121027杉二次林@エコカフェ(弓張山).JPG発生時期は8月から11月頃。体長は45oから70mmほどでメスのほうがやや大きい。体色は緑色、腹部が少し太めである。これが名前の由来にもなっています。もちろん褐色がたの個体も少なからずいます。前脚基部に数個のい色のイボ状突起があるのが特徴です。食性は肉食性で樹液に集まる昆虫や花に吸蜜に訪れる昆虫を待ち伏せてハントします。卵で越冬し、卵塊の表面は滑らかで緑茶色、樹木の枝に産みつけられるそうです。

カマキリの仲間は不完全変態をする典型的な昆虫でしたね。卵、幼虫、成虫の過程で、蛹を経ずに幼虫から直接成虫に変態するのです。バッタの仲間やゴキブリの仲間、セミの仲間も不完全変態です。これに対してチョウの仲間、ハチやハエ、アブの仲間などは完全変態で幼虫から蛹を経て成虫になります。昆虫の変態には過変態や無変態というのもあり興味深いですね。


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ショウリョウバッタ(精霊飛蝗)は奇怪

ビーグル号の航海日誌 2012年11月09日 18:51

101012ショウリョウバッタ@エコカフェ(宮古島).JPGエコカフェでは「宮古島エコツアー2012」を来春早々の実施に向け企画検討中です。一昨年の秋に実施したツアーでは海浜植物観察やヤシガニのナイト観察、祭事への体験参加など盛りだくさんでした。ご期待を!ここでは来間島の草むらで見たオンブバッタの末端を巨大化したようなショウリョウバッタを紹介します。別名にキチキチバッタともいいます。[2010年10月12日撮影:宮古島エコツアー@阿部]

ショウリョウバッタ(精霊飛蝗、学名:Acrida cinerea Thunberg)はバッタ目(直翅目)バッタ科ショウリョウバッタ属の大型のバッタ。分布は本州、四国、九州、南西諸島、国外では朝鮮半島、中国、モンゴル、台湾など広く、日当たりのよい草原に生息。体長はオスで40o前後、メスで80o前後と差が大きく、オスはキチキチッと鳴きながら飛翔するのが特徴です。頭部は長三角錐上に突き出て先端に紡錘形の触覚2本をもち、体型はほっそりし後脚は長く、全長は最大で18pにもなる。奇怪な形であまり気持ち良い感じはしませんね。体色は環境に擬態し緑色が多いそうだが、茶色型のものも出現します。発生時期は梅雨明けから晩秋、卵で越冬します。食性は草食性、主にイネ科植物の葉を食します。やはり害虫に分類されてしまうようです。

名前の由来はお盆の精霊流しの頃に見られることにあります。都市部の公園にも適応し、前世紀後半頃には北海道南部にも分布域を拡大しているそうです。生命力が強いのでしょうね。


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草むらの住人、イヌタデ(犬蓼)

ビーグル号の航海日誌 2012年11月08日 12:55

121104イヌタデ托葉鞘の長いひげ@エコカフェ.JPG杉並区浜田山の日本郵政グランドの草むらにはカヤツリグサやツユクサオオイヌノフグリセイヨウタンポポ、イヌタデなどいろんな雑草が観察できます。こんな草むらにはエンマコオロギ、トノサマバッタダンゴムシなど多様な昆虫たちのついの棲みかでもあるようです。

イヌタデ(犬蓼、学名:Persicaria longiseta (Bruijn) Kitag.)はタデ科イヌタデ属の一年草。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島、中国、ヒマラヤ、樺太などに広く、やや湿った原野や道端などに自生。121104イヌタデ@エコカフェ.JPG草丈は10pから50pほど、茎は地を這い斜上し赤味を帯び、葉は互生し、葉身3pから8pほどの広披針形、全縁で先が尖ります。葉表の縁近くや葉裏の脈上に毛が生え、葉基部の杔葉鞘は8oほどの筒形で縁に長い毛が生えます花期は6月から10月頃、枝先に穂状花序をだし、たくさんの紅色の小花を咲かせます。花披長約2oで5深裂します。果実は黒色の3稜形の痩果、これを花披片が残り包みます。

この仲間には葉の形、花序の様子、杔葉鞘の毛の有無などに変異があって、ハナタデ、サクラタデ、ヤナギタデ、ボントクタデ、ハルタデ、オオイヌタデ、サナエタデ、オオベニタデなど多くの種類が知られています。野外で見分けるのは難しいでしょう。

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季節遅れのへちまさん

121107ヘチマ花@エコカフェ.jpg121107ヘチマ@エコカフェ.jpg早朝散歩は気持ちよいもの。民家の庭先に盛夏に盛んであったへちまの2世でしょうか。こぼれた種から芽が出た一株が花を咲かせしっかりと立派な実を横たえていました。すごい生命力です。あっぱれです。名前の由来が「糸瓜」が転訛し「とうり」となり、「と」が『いろは』の「へ」と「ち」の間にあたることから「へち間(ま)」となったそうです。面白いですね。

ヘチマ(糸瓜、天糸瓜、学名:Luffa cylindrica (L.) Roem)はウリ目ウリ科ヘチマ属のつる性一年草。分布は元来インド。日本には江戸時代に中国を経由して渡来、今日では日本中で栽培。茎には稜があり、巻きひげが他のものに絡みついて伸びます。葉は互生し、掌状に5から7裂、裂片の先は尖ります。花期は7月から9月頃、雌雄異花、自家和合性、葉腋に雄花序は長さ約20pの花柄の先にたくさんの花を咲かせます。雌花序は葉腋に単生します。花は径約8p、黄色の花弁5枚。果実は長さ30pから60cmの円錐状うり形、果肉は繊維質の網状組織です。

ヘチマの若い果実は食用に、熟した果実はへちま水を採取したりたわしなどに用いられます。へちま水の成分にはヘチマサポニン、硝酸カリウム、ペクチン、タンパク質、糖分などが含まれ、民間薬としてあせも、日焼け後の肌の手当てに使われます。また、沖縄では「ナーベーラ」と呼び、味噌味の蒸し煮「ナーベラーブシー」にして食します。美味しいですよね。


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