キドクガ(黄毒蛾)は触るべからず

ビーグル号の航海日誌 2013年06月20日 22:43

110723キドクガ@エコカフェ.JPG京都大学フィールド科学教育研究センターの芦生研究林を散策中、由良川源流域の枡上谷付近の林縁で毛虫に出会いました。どうやら調べてみると5大毒蛾のひとつ、キドクガの幼虫のようです。触らなくてよかったです。[2011年7月23日撮影:芦生公開講座2011「今,森から考える−森のめぐみ−」@阿部]

キドクガ(黄毒蛾、学名:Kidokuga piperita Oberthur)はチョウ目ドクガ科ドクガ属の山地性の毒蛾。分布は北海道、本州、四国、九州、屋久島、国外ではサハリン、シベリア南東部、朝鮮半島、中国に及び、山地の林内などに棲息。最大開帳はオスで33mm、メスで38mmほど、前翅は黄色地に暗褐色の独特の斑紋が入るそうです。発生時期は6月から8月頃、年2回。幼虫の出現は6月から7月と9月から翌年4月の2回、体長は約30mm、体色は警戒色、黒地に気門下線は橙黄色、前胸父子の気門前瘤は赤橙色で黒色と白色の長毛を射出するのが特徴。毛には毒があります。幼虫はヤシャブシ、マンサクリョウブハクウンボクタニウツギ、カジカエデなどの葉を食す。繭は紡錘形で淡暗黄褐色、蛹期間は2週間程度という。成虫の腹部にも毒針毛があり、「触るべからず」です。越冬は幼虫のまま集団でするそうです。

キドクガの幼虫に似ているものにモンシロドクガとゴマフリドクガの幼虫がいます。機会がありましたら違いを解説しますね。


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コハナグモ(小花蜘蛛)は草原のハンター

110723コハナグモ@エコカフェ芦生公開講座 086.jpg京都大学フィールド科学教育研究センターの芦生研究林を散策中、長治谷小屋付近(標高640m)の開けた草原で出会いました。草原のハンター、コハナグモです。色が鮮やかな個体です。[2011年7月23日撮影:芦生公開講座2011「今,森から考える−森のめぐみ−」@阿部]

コハナグモ(小花蜘蛛、学名:Misumenops japonicus)はカニグモ科ギョウジャグモ属の蜘蛛。分布は北海道、本州、四国、九州、南西諸島に及び、平地から山地まで広く棲息。体長はオスで3mmから4mm、メスで4mmから6mmほどと小さい。腹部は丸く黄白色で3対の褐色斑紋があり、頭胸部と脚が黄緑色、脚は4対だが第1脚と第2脚が長いのが特徴。眼は8眼2列、側眼が発達。食性は肉食、葉や花の上で脚を広げハエ、アブなどの小昆虫を待ち伏せして捕えます。

日本には900種以上ものクモが知られ、その半数ほどは待ち伏せ型で獲物をパンティんぐするという。カニグモの仲間に限っては、日本に25属62種、世界では約160属2000種が知られているそうです。さすがです。


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タグ:芦生研究林
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キイオオトラフハナムグリ(紀伊大虎班花潜)

ビーグル号の航海日誌 2013年06月19日 23:00

110723キイオオトラフコガネ@エコカフェ.JPG京都大学フィールド科学教育研究センターの芦生研究林はさすがに自然がよく保たれている。大木や倒木が多く、森の更新の様子が見てとれます。散策中に最も美しいとされるオオトラフコガネの仲間のキイオオトラフコガネのオスに出会いました。[2011年7月22日撮影:芦生公開講座2011「今,森から考える−森のめぐみ−」@阿部]

キイオオトラフハナムグリParatrichius itoi Tagawa in Y.Miyake)はコガネムシ科オオトラフハナムグリ属の山地性の甲虫。オオトラフコガネ(オオトラフハナムグリとも)の亜種、日本固有亜種。分布は本州近畿地方や中国地方に限り、山地の自然度の高い森に棲息。体長は12mmから15mmほど(メスのほうが一回り大きい)、オスの体色は黒褐色から茶褐色地に明瞭な黄色い縞模様が入り(ただし変異が大きく黒色化個体も存在)、触覚が発達。メスの体色は全体黒色で黄白色の小斑紋。後肢の棘が湾曲しているのが特徴(オオトラフコガネは湾曲していない)。発生時期は5月から8月頃、完全変態。成虫はノリウツギ、イワガラミなどの花粉や蜜、幼虫は土壌化した朽木を食します。

オオトラフの仲間には琉球列島に分布するオキナワトラフハナムグリや奄美大島・徳之島に分布するオオシマトラフハナムグリ、九州中・南部に分布するミナミキュウシュウオオトラフハナムグリ、九州北部・四国・中国地方などに分布するヒロシマオオトラフハナムグリの地域亜種、北海道・本州東北地方から東海地方に分布するオオトラフコガネの基本亜種が知られています。なんとも面白いですね。


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オツネントンボ(越年蜻蛉)は

ビーグル号の航海日誌 2013年06月18日 07:50

110722オツネントンボ@芦生公開講座 120.jpg京都大学フィールド科学教育研究センター芦生研究林(原生林とも)は京都の奥深い山のなかにある。原生林といっても古くは生地師や炭焼きが盛んで小さな集落もあったと聞く。今は痕跡をとどめるのみで深く静かな森に還っている。そんな森の林縁でオツネントンボを撮影していました。[2011年7月22日撮影:芦生公開講座2011「今,森から考える−森のめぐみ−」@阿部]

オツネントンボ(越年蜻蛉、学名:Sympecma paedisca (Brauer))はトンボ目アオイトトンボ科オツネントンボ属の糸蜻蛉。分布は北海道、本州、四国、九州北部、国外ではユーラシア大陸に広く、平地から山地の抽水植物が多く生育する明るい池や沼などに棲息。体長は37mmから41mmほど、体色は淡褐色、前翅と後翅の先端付近にある青銅色の斑紋は翅を閉じて静止した時に重ならないのが特徴。成熟すると複眼が青色になります。発生時期は3月から12月、未熟な成虫で越年。年に1回産卵。ヤゴは27mmほどの細長い体で、腹端に大きなえらがあります。

名前の由来は成虫で越冬することにあります。都府県によっては地域の絶滅危惧に指定しています。写真の個体は帯金属の淡褐色のもの(オス)とやや白色化したもの(アルピーノ:メス)であるようです。


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オオニジュウヤホシテントウ(大二十八星天道虫)とは

ビーグル号の航海日誌 2013年06月17日 22:39

080615オオニジュウヤボシテントウ@エコカフェ芋掘りと梅酒 020.jpg茨城県石岡市で「芋掘りと梅酒造り体験」に参加したときの写真です。ジャガイモの葉っぱに何やら気持ち悪い虫がついていました。何だろうとそのままにしていましたが、オオニジュウヤホシテントウの幼虫だと教えていただきました。[2008年6月15日撮影:石岡市@阿部]

オオニジュウヤホシテントウ(大二十八星天道虫、学名:Epilachna vigintioctomaculata Motschulsky)はテントウムシ科マダラテントウ亜科の北方系の天道虫。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では沿海州に及び、関東地方以西では比較的高地の畑地などに棲息。成虫の体長は8mmほど、鞘翅の左右に合計28個の黒点、前胸背板の斑紋が縦長の剣状(似ているニジュウヤホシテントウは星が小さく、斑紋が横長で異なります)。幼虫は黄色で体節ごとに黒い刺をもつ。新成虫の発生時期は6月下旬から7月中旬頃、成虫で越冬し、5月頃に産卵、孵化し完全変態して成虫。盛夏の頃は比較的涼しいところに移動し、9月頃に再び戻ってくるという。アキアカネみたいですね。

この仲間にはニジュウヤホシテントウのほかにルイヨウマダラテントウがいて、成虫で越冬、いずれも草食でジャガイモナス、トマト、ピーマンなどナス科植物の葉を食べることから害虫扱いされます。


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タグ:広域種
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海浜植物、オオバグミ(大葉茱萸)は大きな葉を

オオバグミ@エコカフェ.JPG相模湾に浮かぶ小島、初島は昭和の雰囲気が残るのんびりとした観光地であるようだ。熱海から連絡船で30分足らず。港には漁網が天日干しされ、海産物を扱う土産店や料理店からは食欲をそそる匂いと「いらっしゃい」と威勢の良い声が飛び交う。そんな島には照葉樹林が繁茂しています。ここでは林縁に自生していたオオバグミを紹介します。別名にマルバグミともいう。[2012年5月13日撮影:初島@阿部]

オオバグミ(大葉茱萸、学名:Elaeagnus macrophylla Thunb.)はグミ科グミ属の常緑低木。オオバグミ葉@エコカフェ.JPG分布は本州関東地方以南、四国、九州、南西諸島、国外では朝鮮半島南部に及び、海岸近くの林縁などに自生。樹高は2mから4mほど、樹皮は暗褐色、枝はつる状に伸び、枝や葉腋に棘がないのが特徴。葉は互生し革質で厚く、葉身5cmから10cmほどの広卵形で葉縁は全縁で波打ち、葉先は鈍頭で短く尖ります。葉表はやや光沢があり銀白色の鱗状毛が散生、葉裏は密生。褐色の鱗状毛が混生。花期は10月から11月頃、葉腋から淡黄白色の花を1個から3個ほど下垂させます。花は萼筒が先端で4裂開、外側と花柄に鱗状毛が生えます。果実は長径約2cmの長楕円形の偽果で表面に鱗状毛が密生、翌年3月から4月頃に赤く熟します。

近縁にナワシログミがあるが、棘があるので違いが確認できます。オオバグミとナワシログミの雑種にオオナワシログミがあり、両者の中間的な形態であるという。


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マルバアキグミ(丸葉秋茱萸)は海岸型

130608マルバアキグミ@エコカフェ.JPG伊豆半島城ケ崎ピクニカルコース沿いの海浜植物群落の林縁でマルバアキグミ1株を見つけました。葉に鱗状毛が密生し銀白色をしているのですぐに分かります。[2013年6月8日撮影:城ケ崎海岸@山崎]

マルバアキグミ(丸葉秋茱萸、学名:Elaeagnus umbellata var. rotundifolia Makino)はヤマモガシ目グミ科グミ属の落葉低木。分布は本州茨城県以西の太平洋岸、四国、九州の沿岸に及び、海岸近くの林縁など日当たりのよい場所に自生。アキグミの変種で海岸タイプ、日本固有変種樹高は2mから3mほど、樹皮は灰褐色で皮目が目立ち、葉は互生し、葉身3cmから7cmほどの楕円形から広楕円形、全縁で葉先が丸く短く尖ります。花期は4月から5月頃、葉腋から下向きに数個の花を咲かせます。花は萼片が淡白黄色の筒状で先端が4裂し平開。アキグミよりも葉厚、幅広で葉も果実も大きいのが特徴です。果実は径約8mmの球形偽果、10月から11月頃に赤く熟し、食すことができます。果実はタンニンが多く渋みがあるが、リコペンも多く含むそうです。

マルバアキグミなどグミの仲間は先駆的な植物とされ、根粒菌が共生しているため空気中の窒素を固定することができるので。このブログでも多くのパイオニア植物(先駆植物)が登場していますね。


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青山の大松稲荷神社は何を

ビーグル号の航海日誌 2013年06月16日 21:32

130615大松稲荷神社@エコカフェ.jpg130615大松稲荷神社@エコカフェ.jpg青山表参道交差点を骨董通りを進むと南側に伸びる路地があり、その角に鳥居を東方に向けた小さな稲荷神社があります。その名は「大松稲荷神社」です。

由緒はあまりはっきりしていないようなのですが、1839年(天保10年)、この地にあった「霊松」と称せられる松の巨樹が暴風雨で折れたため、小祠がむすばれたとするらしいが。「霊松」とあるからにはもっと古くから信仰の対象だったのであろう。今でも社殿の床下には巨松の根株があるそうです。祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)、五穀豊穣、商売繁昌を司る神様ですね。

骨董通り沿いにはアパレルを扱う高級店が多いが、江戸時代このあたり一帯は組屋敷であって、大松稲荷神社では神楽を献じ太鼓や笛の音賑々しく四隣に響き渡ったと伝えられています。今は昔、不思議な霊気が漂っていますよ。


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安達太良山のもう一つの表情

050617沼ノ平火口@エコカフェ.JPG安達太良山は福島県仲通り北部に位置する火山、北から南に鬼面山、箕輪山(最高峰:1728m)、鉄山、安達太良山、和尚山と連なっています。安達太良山(標高:1700m)山頂部には西側に大きく沼ノ平爆裂火口が開いています。[2005年6月17日撮影:安達太良山@山崎]

この一帯の火山活動は約55万年から45万年前頃から鬼面山付近で小規模なマグマ活動が始まり、35万年前頃には本格的な火山活動に移行し、20万年前頃にかけての大規模なマグマ活動により安達太良山から和尚山までの火山列主要部が形成。12万年前頃から2400年前頃までは1、2万年周期で小規模なマグマ噴出が繰り返され、以降、沼ノ平爆裂火口においてマグマ水蒸気爆発や水蒸気爆発が繰り返され、現在に至っています。火山ガス噴気活動のため火口内は立ち入り禁止になっています。

鉄山(くろがねやま)中腹にある「くろがね温泉」は単純酸性泉、麓の「岳温泉」の源泉になっています。安達太良山のほかに、福島県内に葉吾妻山と磐梯山が活火山として知られています。そのためたくさんの温泉があるのも嬉しいですね。


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あどけない話に何かがある!

ビーグル号の航海日誌 2013年06月15日 21:15

130609安達太良山@エコカフェ - コピー.jpg目の前に拡がる空は人によって異なって見えるのだろう。
それはその人の育った幼いころの風景や人びととの交流が異なるからであろう。
人はその違いを努力によって克服することができるんだと信じたい。[2013年6月9日撮影:薬師岳@芳賀めぐみ]

智恵子は東京に空が無いといふ、
ほんとの空が見たいといふ。
私は驚いて空を見る。
桜若葉の間に在るのは、
切つても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色の朝のしめりだ。
智恵子は遠くを見ながら言ふ。
阿多多羅山の山の上に
毎日出てゐる青い空が
智恵子のほんとの空だといふ。
あどけない空の話である。

(詩集『智恵子抄』高村光太郎作から)


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安達太良山の「空」に空想

130609安達太良山@エコカフェ.jpg先週末に安達太良山に行ってみた時の風景です。安達太良山は日本百名山のひとつでもあり、最高峰の箕輪山(標高:1728m)、安達太良山、鉄山、篭山、鬼面山、薬師岳、和尚山などからなる一連の火山群を指します。薬師岳(標高:1322m)から安達太良山(標高:1700m)方面を撮影したものです。[2013年6月9日撮影:薬師岳@芳賀めぐみ]

どこまでも青い空にどこまでも続く新緑の萌え。
心の奥の方から不思議と湧きあがる至福感。
薬師岳のトレッキングは母を連れ立っての気まぐれの温泉旅行でもあったという。
こんなにも素晴らしい光景が拡がっているとは想像だにしなかった。
足を踏み入れてから気づく驚き。
空はどこまでも続いているのがなんだか面白いし。
自然のご褒美は足を踏み入れぬとやはり心には届かぬものなのかと独り言。
母を連れ立ってふと手に入れた宝物、そっと心にしまって、ほほ笑む。
智恵子が見た「空」はこんな空だったのだろうと。
私と母が見た「空」。
母は何を感じてくれたのだろうか。


by トノサマガエル

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ウスモンオトシブミ(薄紋落し文)の不思議

ビーグル号の航海日誌 2013年06月14日 20:00

130608ウスモンオトシブミ@エコカフェ.JPG伊豆半島の海浜植物群が見事な城ケ崎ピクニカルコースを散策中にカラムシの葉上を小さな昆虫が動いていました。調べてみるとウスモンオトシブミのようです。キブシやクズが近く自生しているようです。オトシブミの名前の由来は、この虫が葉を巻いて作る「揺籃」が江戸時代に他人にばれぬよう手紙を道端に落し渡したという「落し文」に似ていることにあるという。[2013年6月8日撮影:城ケ崎海岸@山崎]

ウスモンオトシブミ(薄紋落し文、学名:Apoderus (Leptapoderus) balteatus Roelofs)はカブトムシ亜目オトシブミ科オトシブミ亜科の小型の甲虫。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島に及び、平地から山地まで普通に自生。体長は5mmから7mmほど、頭部の眼より後部分と前胸部分が長いのが特徴、体色は淡黄褐色をベースに、前胸側縁や上翅の周縁と後半部は黒褐色、脚は黄色です。成虫の発生時期は5月から8月頃、寄生植物はキブシ、ゴンズイ、ミツバウツギ、エゴノキ、クズなどです。寄生植物の葉を巻いてメスが作る揺籃は挟裁型と曲裁型の2タイプあるようです。

オトシブミの仲間は、日本に23種が生息し、ウスモンオトシブミのような特徴のものと口吻の長いタイプの2種が知られます。葉を巻いて揺籃を作り、似たような生活様式のチョッキリはチョッキリ亜科としてオトシブミとは異なるそうです。 


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アオカミキリモドキ(青髪切擬)は要注意!

ビーグル号の航海日誌 2013年06月13日 00:00

130608アオカミキリモドキ@エコカフェ.JPG伊豆半島城ヶ崎ピクニカルコース沿いの典型的な海浜植物群落の林縁で見たアオカミキリモドキ。ちょうどヒメユズリハの葉の上をうろついていました。何をしていたのでしょうね。[2013年6月8日撮影:城ヶ崎海岸@山崎]

アオカミキリモドキ(青髪切擬:Xanthochroa waterhousei Harold)はカブトムシ亜目カミキリモドキ科に属する小型の甲虫。分布は北海道、本州、四国、九州、屋久島、国外では朝鮮半島、樺太に及び、平地や山地など広く自生。成虫の体長は10oから16mmほど、頭部、胸部、触角、脚は橙黄色、複眼は黒藍色、上翅は青緑色で金緑光沢を帯びます。出現時期は5月から8月頃、朽木からなどから発生し、花に集まり、花粉を食します。夜行性らしく灯火にもよく飛来。産卵期は7月から8月頃、朽木に産卵し、卵は1、2週間で孵化し、朽木中で成長し、翌年夏に蛹から羽化します。完全変態です。

アオカミキリモドキは体液に有毒成分「カンタリジン」を含むことから、体液に触れると水泡性皮膚炎を生じ、痛みを伴うので注意が必要です。カミキリモドキの仲間は日本に40種ほどが知られ、うち21種がアオカミキリモドキのように体液に有毒成分を含むといいます。強烈な防御機能ですよね。


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ヒメユズリハ(姫譲葉)の小群落は

ビーグル号の航海日誌 2013年06月10日 00:07

130608ヒメユズリハ@エコカフェ.JPG130608ヒメユズリハ@エコカフェ (2).JPG伊豆半島城ヶ崎海岸の城ヶ崎ピクニカルコース周辺で見られる海浜植物にヒメユズリハがあります。門脇岬の背後にある小さな群落は天然記念物に指定。内陸の山地で見られるユズリハと同じように新しい葉が出ると古い葉が落葉します。名前の由来は「葉を譲る」とユズリハの葉より小さく「姫」としたことにあるそうです。[2013年6月8日撮影:城ヶ崎海岸@山崎]

130608ヒメユズリハ樹幹@エコカフェ.JPGヒメユズリハ(姫譲葉、学名:Daphniphyllum teijsmannii Zoll. ex Kurz)はユキノシタ目ユズリハ科ユズリハ属の常緑小高木。分布は本州福島県以南、四国、九州、南西諸島、国外では中国に及び、暖地の海岸近くの丘陵地などに自生。樹高は5mから10mほど(風衝帯で低木)、樹皮は灰褐色で皮目が目立ちます。葉は互生し革質で厚く、枝先に3.5pほどの帯赤色の柄を伴いよく集生、葉身4pから15pほどの狭楕円形か倒披針形、全縁(幼木ではよく粗鋸歯)で葉先は鈍頭か鋭頭。葉表は深緑色で光沢があり、葉裏は淡黄緑色で細かな網状脈が目立ちます。花期は5月から6月頃、雌雄異株、前年枝の葉腋から長さ約5pの総状花序をだし、雌株の雌花序には多数の雌花(雄蕊が退化し長さ約3oの子房、雌蕊花柱は3、4裂)、雄株の雄花序には多数の雄花(雌蕊が退化し長さ約1oの雄蕊葯は紫褐色)が咲きます。どちらも花弁はないそうです。果実は長径約1pの核果、秋に黒紫色に熟します。

日本にはユズリハの仲間は3種あって、棲み分けしており、内陸部の山地に分布するユズリハは葉が小さく、葉裏が粉白色で網状脈が目立たないことで区別できるそうです。また、本州日本海側と北海道に自生するエゾユズリハは寒冷地型(多雪地型)で背丈の低い矮生となります。


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モッコウバラ(木香薔薇)は華やか

ビーグル号の航海日誌 2013年06月09日 17:56

120505モッコウバラ花@エコカフェ.JPG古民家の壁面に寄りかかるように絡まりこんもりと伸びるモッコウバラ。見事にたくさんの淡黄色の花を咲かせます。この時期は花はもう終りです。[2012年5月5日撮影:渋谷区@山崎]

モッコウバラ(木香薔薇、学名:Rosa banksiae R.Br.)はバラ科バラ属の常緑つる性低木。原産は中国、日本には園芸用の庭木として移入。樹高はつるが伸び6mから7mほど、棘は無く、葉は奇数羽状複葉で小葉は3枚から5枚。120505モッコウバラ@エコカフェ.JPG小葉は濃緑色で光沢があり、葉身2pから4pほどの長楕円形から広披針形で葉縁に細鋸歯、葉先は鈍頭です。花期は5月頃、枝先に散房花序をだし、径約3pの淡紅色の花を10個前後も咲かせます。多くのバラと同様に芳香がします。また、八重咲きのものや白色のものなどの園芸品種が多く、結実しないが、挿し木で容易に増やせます。

モッコウバラの黄色い花は、秋篠宮殿下の長女、眞子内親王のお印に使われているそうです。3年前に日光の明治の館で打合せをした時に、隣接するギャラリーで版画個展が催され、外壁一面にモッコウバラが黄色い花を満開に咲かせていたのを思い出します。


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タグ:外来種
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伊豆城ヶ崎海岸の生立ちは

ビーグル号の航海日誌 2013年06月08日 23:37

130608海浜植物群落@エコカフェ.JPG伊豆半島最東端に近い城ケ崎海岸は富士箱根伊豆国立公園の一部をなしている風光明美な海岸です。リアス式海岸と呼ばれることもあるが、本来は三陸海岸のような沈水海岸のことを指すので間違いです。典型的な海浜植物群落がみられるのも嬉しいですね。[2013年6月8日撮影:城ヶ崎海岸@山崎]

今から4000年頃前に伊豆東部火山群大室山(標高:580m)が形成される火山活動に伴い、粘度のある溶岩が東部海岸腺を流れ、2kmに渡り埋め尽くしたという。130608城ヶ崎海岸吊り橋@エコカフェ.JPG130608クリンカー(上部)と板状摂理(中間部)、柱状節理(下部)@エコカフェ.JPG溶岩による海岸線は波浪による海蝕を受け、吊橋のある付近など場所によっては高さ20mから30mもの断崖が誕生しています。溶岩質は厚く堆積した安山岩であって、溶岩の下部から上部に向かって、冷却時間に差があることから、一番下に柱状節理、その上に板状摂理、さらにその上に水平方向に無摂理、一番上に角礫状のクリンカー(自破砕)といった構成になっています

そもそもフィリピン海プレート上にある伊豆半島は太平洋プレートがフィリピン海プレートの下に沈み込むことで火山活動を誘発し誕生した火山島(現在は本州に衝突し接続しているが)であって、現在でも沈み込みによる引っ張りの応力が東西にかかっているため、岩盤が縦裂しやすく地下からのマグマの貫入が起こりやすいと考えられています。この地域での現在でも多く発生する地震の原因であもあるわけです。


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ナガバヤブマオ(長葉藪苧麻)

130411ナガバヤブマオ@エコカフェ奄美大島エコツアー_127_s.jpg奄美大島の金作原原生林は亜熱帯性照葉樹林の森、ヒカゲヘゴなどの背の高い木生シダが展開しています。そんな林縁には背の低いシダ植物や多様な低木、草本を見ることができます。よく見かけるナガバヤブマオ、別名にホソバヤブマオもそんなひとつです。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

ナガバヤブマオ(長葉藪苧麻、学名:Boehmeria sieboldiana Blume)はイラクサ科カラムシ属の多年草。分布は本州宮城・山形以南、四国、九州、南西諸島、国外では台湾、朝鮮半島南部などに及び、山地の木陰などに自生。草丈は100pから200cmほど、叢生し、茎は四稜が目立ちます。葉は対生し薄く光沢があり、葉身15pから20pほどの卵状披針形で葉縁に鋭鋸歯、葉先は尾状に尖ります。葉柄はやや帯赤色、葉両面と同様に疎らに毛が生えます。花期は8月から10月頃、葉腋からヤブマオより細い長さ20pほどの穂状花序をだし、花序は成熟すると下垂します。

ナガバヤブマオは他のこの仲間と同様に雌花序だけで無性生殖する個体群と有性生殖の個体群があって、後者のものは南西諸島から台湾にかけて自生するものがそうであるとの研究があるようです。


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トイレの神様はなにか

120718_2059~01_0001.jpg120718_2059~01_0001.jpgまたまたトイレの壁に掲げられていた贈り物です。トイレはかくあるべき。ちょっとした人生訓やら気づきやら、なるほど。
場所は千葉にあるエコカフェの第2絶滅危惧種保護センターの近くにあるお店です。


物や金は使う人の器量に応じてその真価を発揮する

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時を友として生きたい

ビーグル号の航海日誌 2013年06月07日 09:46

130421_1417~01.jpg時々立ち寄るへぎば屋さんのトイレの壁に掲げられています。

根野の草に花が咲くように
枝で実が熟すように
鳥が卵を温め
星が夜空を巡るように
追うことも
追われることもなく
時を友として生きたい

やっばりトイレは考える場であり考えさせる場でもあるのでしょう。

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ゴンズイ(権萃)とは如何なものか

ビーグル号の航海日誌 2013年06月06日 01:38

130505ゴンズイ@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナーの亜高木層を構成する樹種のひとつにゴンズイがあります。魚にも「ゴンズイ」という役に立たないのがいてそれに習って名前をつけたらしいというが、若葉は食することができるという、さてさて。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

ゴンズイ(権萃:学名:Euscaphis japonica (Thunb.) Kanitz)はミツバウツギ科ゴンズイ属の落葉小高木。分布は本州関東地方以西、四国、九州、南西諸島、国外では台湾、朝鮮半島、中国に広く、山野に自生。130505ゴンズイ樹皮@エコカフェ.JPG樹高は3mから5mほど、樹皮は若木で灰褐色、老木は黒褐色、枝をよく横に伸ばします。葉は対生し、奇数羽状複葉で2対から4対、小葉は葉身5cmから9pほどの倒卵形、葉縁に芒状の鋸歯、葉先は尖ります。花期は5月から5月頃、本年枝先に長さ25pから20pの円錐花序を出します。先の葉腋から上方に花序をだし、淡黄緑白色の花を咲かせます。果実は長さ約1pの半月形の袋果、赤く熟すと裂開、中には黒色の種子が1個から3個入っているそうです。

別名に「狐の茶袋」や「黒臭木」があります。茶の湯の世界では赤い実が美しいので花卉に使うこともあるようですが、多くは臭気が強いため薪に利用するくらいのもののようです。


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