ブナ(橅)の深い森で

ビーグル号の航海日誌 2013年07月13日 13:44

130706ブナ若い果実@エコカフェ.JPG北アルプス白馬三山の前衝の山である小日向山(標高1907m)にある小日向のコルはミズ芭蕉の群生地。猿倉から登山道に入り、白馬岳方面との分岐を広葉樹林帯に入っていく。そこはブナ(シロブナ)を中心とした落葉広葉樹の森が広がっていました。深呼吸をするととても清々しい。[2013年7月6日撮影:第16回自然観察会@阿部]

ブナ(橅、学名:Fagus crenata Blume)はブナ目ブナ科ブナ属の落葉高木。分布は北海道南部、奥尻島、本州、四国、九州に及び、低山の照葉樹林帯と亜高山帯の針葉樹林帯の間の肥沃な落葉広葉樹林帯(関東周辺では標高800m以上)に多く自生。130706シロブナ@エコカフェ(小日向山).JPG130706シロブナ兄弟@エコカフェ(小日向山).JPG白神山地のブナ帯が有名。日本固有種。樹高は30mほど、樹皮は灰白色で平滑、本年枝は暗紫色で光沢があります。地衣類がよく着生。葉は互生し薄い洋紙質、葉身4cmから9cmほどの卵形か菱状卵形で葉縁に波状鈍鋸歯、葉先は尖ります。側脈は7対から11対ほどで葉縁に及びます。花期は5月頃、葉の展開と同時に、雄花序は本年枝の下部の葉腋に4、5個ほど頭状に下垂、雌花序は本年枝の上部の葉腋に1、2個を上向きにつけます。果実は径約2cmの漏斗で秋に熟すと4裂、中には3稜ある種子2個ほど入っています。種子はオニグルミに次ぎ栄養豊富なためツキノワグマ、ノネズミなど森の動物たちの食料になります。しかし、なぜか5年から7年で結実豊凶を繰り返すため、森の営みには撹乱が起こるようです

ブナは陰樹で成長が遅いもののやがて極相林となり純林を形成していきます。また、保水力に優れ、林床に豊かな植生を創出し、水源涵養の重要な役割を果たし、川を下り豊かな海までをつくる水循環のなかで重要な役割を果たします。森里海連関学の基礎のようなものです。


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高山植物の魅力(91)/リュウキンカ(立金花)

ビーグル号の航海日誌 2013年07月12日 05:23

130706リュウキンカ花@エコカフェ(小日向山).JPG北アルプス小日向山(標高1907m)へ向かう登山道脇は高山植物の宝庫でもあります。ミズバショウが群生する場所ではリュウキンカも一緒に観察することができます。ミズバショウ、ザゼンソウとともに「雪解けを告げる花」として湿原で最も早く花を咲かせます。花言葉は「必ず来る幸福」「あなたに会える幸せ」です。[2013年7月6日撮影:第16回自然観察会@阿部]

リュウキンカ(立金花、学名:Caltha palustris L. var. nipponica Hara)はキンポウゲ科リュウキンカ属の多年草。分布は北海道、本州、九州、千島列島、中国、朝鮮半島に及び、暖温帯から寒冷帯までの湿地や流れのある場所などに自生。130706リュウキンカとミズバショウ@エコカフェ(小日向山).JPG草丈は15cmから50cmほど、茎は中空で直立、葉は根出葉と茎葉。根出葉は葉柄が長く束生、葉身3cmから10cmほどの心円形か腎円形、葉縁に鈍鋸歯がつく。茎葉は茎上部つき似ていて小型。花期は4月から7月頃、茎先に径約2cmのやや光沢のある黄金色の花を咲かせます。花弁はなく萼片が花弁状に5枚から7枚、雄蕊は多数、雌蕊は4本から12本。果実は長さ1cmほどの袋果。毒草であるが若芽を灰汁抜きして山菜として食するそうです。

名前の由来は茎が直立し花の色が黄金色であることになります。この仲間は世界中に13種が知られ、日本には北海道や本州に自生する茎が地を這うエンコウソウ(猿本猴草)、本州北部や北海道に自生する全体が大形のエゾノリュウキンカ、小形のコバノリュウキンカが知られています。



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高山植物の魅力(90)/アカモノ(赤物)

ビーグル号の航海日誌 2013年07月11日 22:42

130706アカモノ花@エコカフェ.JPG北アルプス白馬三山の前衛の山の小日向のコル(標高1824m)に向かう登山道脇の林縁にしがみつくように小さな花を咲かせたアカモノに出逢いました。別名はイワハゼ(岩櫨)。残念ながらそこ1ヶ所しか気付きませんでした。花言葉は「美しい思い出」、「初恋」です。[2013年7月6日撮影:第16回自然観察会@阿部] 

アカモノ(赤物、学名:Gaultheria adenothrix (Miq.) Maxim.)はツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木。日本固有種。分布は北海道、本州近畿地方以北(日本海側)、四国に及び、低山帯から亜高山帯の日当たりの良い風衝帯の岩場、広葉樹林の林縁や疎林内など酸性土を好んで自生。130706アカモノ@エコカフェ.jpg樹高は10cmから30cmほど、茎は地を這ってよく分枝、斜上します。若枝には褐色毛。葉は互生し革質で光沢、葉身1.5cmから3cmほどの卵状楕円形で葉縁に微鋸歯(鋸歯先端は毛状)、葉先は尖ります。
花期は5月から7月頃、葉腋から花柄をだし白色から淡桃色の釣鐘形の花を1個下垂。花冠は長さ7mm前後で浅く5裂し反り返り、萼は鮮赤色で腺毛が密生。花柄にも褐色毛が生えます。果実は球形の偽果(萼が生長し全体を包み多肉化したもの)、表面を開出毛が生えます。ほんのりと甘味があり美味しいそうです。

名前の由来は夏に真っ赤な桃のような実をつけることから「赤桃」、転訛して「アカモノ」になったという。花はコケモモに似てもいますが葉の形などが異なることで区別は容易です。ちなみに山頂の風衝帯のものは厳しい環境下のため矮小低木となります。


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高山植物の魅力(89)/タカネザクラ(高嶺桜)

130706タカネザクラ花@エコカフェ.JPG日本で一番遅く咲く桜は何でしょう。タカネザクラだそうです。別名にミネザクラともいう。ちょうど標高の低いところでは花を咲かせ、高いところではこれからのようでした。先日、小日向山に登った時に教えていただきました。[2013年7月6日撮影:第16回自然観察会@阿部]

タカネザクラ(高嶺桜、学名:Prunus nipponica Matsumura)はバラ科サクラ属の落葉小高木。日本固有種。分布は北海道と本州中部地方以北に及び、亜高山帯から高山帯にかけて自生。130706タカネザクラ@エコカフェ(小日向のコル上部).JPG樹高は2mから8mほど、樹皮は紫褐色、幹は直立せずよく分枝し、葉は互生し有柄、褐色を帯びた黄緑色、葉身4cmから8cmほどの倒卵形で葉縁に欠刻状の重鋸歯、先は尾状に尖ります。葉表は無毛、葉裏の脈状に僅かに毛が生えます。花期は5月から7月頃、葉の展開とほぼ同時に葉腋から数個の鐘形状の花を咲かせます。花は径2cmから3pほど、花弁は5枚で白色(時に中心部がやや紅紫色)、萼筒は紅紫色を帯び、花柄、萼片ともに無毛です。果実は径約8mmの球形の核果、黒紫色に熟すと果肉は甘酸っぱいそうです。

まさか桜の花を見ることができるなんて想像もしていませんでした。深い雪に耐え逞しい。エコカフェとしては2度目の花見、ご褒美をいただいたような気がいたします。


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高山植物の魅力(88)/ミズバショウ(水芭蕉)

ビーグル号の航海日誌 2013年07月10日 23:18

130706ミズバショウ花@エコカフェ.JPG梅雨明け当日だったようです。山の上は曇りがちで涼しさが支配していました。北アルプス小日向山(標高1907m)の登山道脇の湿原や谷が開けた湿った場所などではミズバショウが群生していました。尾瀬ヶ原で見たものよりずいぶんと小さな個体が多く、栄養分が少ないためなのかと思いました。[2013年7月6日撮影:第16回自然観察会@阿部]

ミズバショウ(水芭蕉、学名:Lysichiton camtschatcense Schott)はサトイモ科ミズバショウ属の多年草。130706ミズバショウ群落@エコカフェ(谷筋).JPG130706ミズバショウ花@エコカフェ (2).JPG分布は北海道、本州中部地方以北と岐阜県天生湿原や兵庫県加保坂峠、千島列島、シベリア東部、サハリン、カムチャッカ半島に及び、山地地帯から亜高山帯の湿原や水辺、林下の湿地などに自生。草丈は40cmから90cmほど、地下茎は直入しときに1m、葉は茎頂部から根生し有柄、葉身は長楕円形、花後に大きくなります。花期は4月から7月頃、萌芽展開と同時に白色の仏焰苞に抱かれた円柱形の肉穂花序をだし、多数の両性花を密に咲かせます。両性花は先ず雌蕊が露出し、後から雄蕊が花序表面に出現し、花粉を放出、自家受粉も可能という。このような「雌性先熟」はイネ科などの風媒花によく見られるそうです。果穂は花序が成長した緑色の肉質、熟すとスポンジ状の果肉とともに長径約5mmの半球形で褐色の種子が水散布されます。種子は乾燥に弱く休眠性はないそうです。

名前の由来は「芭蕉布」の原料になる熱帯・亜熱帯地方に原産のイトバショウの菜に似ていることあります。サトイモ科の一部に特有ですが、葉にはシュウ酸カルシウム、根茎にはアルカロイド成分が含まれているそうです。


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高山植物の魅力(87)/コマクサ(駒草)

ビーグル号の航海日誌 2013年07月09日 22:18

130707コマクサ@エコカフェ.JPG白馬村の白馬五竜高山植物園では高山植物を植栽展示しています。「高山植物の女王」と呼ばれているコマクサを紹介します。過酷な環境下で逞しく生き抜いている姿に頭が下がります。別名に「金銀草」、花言葉は「誇り」「気高い心」だそうです。[2013年7月7日撮影:第16回自然観察会@阿部]

コマクサ(駒草、学名:Dicentra peregrina (Rudolph) Makino)はケシ目ケマンソウ科コマクサ属の多年草。130707コマクサ花@エコカフェ.jpg分布は本州中部地方以北、北海道、千島列島、サハリン、カムチャッカ半島、シベリア東部に及び、高山帯の山頂付近や尾根筋の風衝岩屑斜面などの表層が移動しやすい砂礫地や礫地に自生。草丈は10cmほど、根は50cmから100cmにも及び、根生葉は2回3出複葉で小葉はさらに細かく裂け、白粉を帯びます。花期は7月から8月頃、花茎を伸ばし、いくつかの淡桃色の花を咲かせます。花は長さ約2cm、萼片(早落性)2枚、花弁4枚(外側2枚、内側2枚)で外側のものは下部が大きくふくらみ先が反り返り、内側のものはやや小さく中央がくびれて上端が合着します。果実は長径約1.2cmの楕円形の刮ハ、熟すと裂けて黒色の種子を重力散布します。

名前の由来は花の蕾が馬の顔に似ていることにあるそうです。面白いですね。皆さんもこれから夏山シーズン、過酷な環境下で短い夏に種を残すために美しい花を咲かせ、逞しく生き抜く高山植物の姿に感動してみませんか。


関連記事(高山植物の魅力(86)/サンカヨウ(山荷葉))⇒
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高山植物の魅力(86)/サンカヨウ(山荷葉)

130706サンカヨウ@エコカフェ.JPG北アルプス白馬三山の前衛の山である小日向山(標高1907m)の山腹にある小日向のコルを目指す。猿倉で入山届けをすませ、シロブナの大木が林立しミヤマクマザサが生い茂る樹林帯に入る。やがて残雪が点在する疎林帯や草原、湿地が出現するコースとなっている。道中で見られた高山植物を紹介したい。花言葉「幸せ」はサンカヨウです。水を含んだ花弁は半透明で切ない感じです。[2013年7月6日撮影:第16回自然観察会@阿部]

130706サンカヨウ花@エコカフェ.JPGサンカヨウ(山荷葉、学名:Diphylleia grayi Fr. Schm.)はキンポウゲ目メギ科サンカヨウ属の多年草。分布は本州鳥取県大山と中部地方以北、北海道、サハリンに及び、低山から深山のやや湿った林床や沢筋などに自生。草丈は30cmから70cmほど、茎は直立、葉は大小2枚。下の葉は葉柄が長く盾状、上の葉は葉柄が短く、葉身20cmから30cmほどの広腎形で葉縁は星形に欠刻、葉先は大きく切れ込みます。茎や葉には縮毛が生えます。花期は5月から7月頃、茎頂に集散花序をだし径約2cmの白い花を数個咲かせます。萼片(早落性)と花弁は各6枚、雄蕊6本、雌蕊1本。果実は長径約1cmの楕円形の液果、白粉を帯びた濃い青紫色、中に数個の種子が入ります。甘酸っぱく食用になります。

名前の由来は山にあって葉がハスの葉「荷葉」に似ていることにあるという。この仲間は中国に1種、北アメリカ東部に1種が知られています。


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高山植物の魅力(85)/ウサギギク(兎菊)

ビーグル号の航海日誌 2013年07月05日 01:49

120804ウサギギク@エコカフェ(仙丈ケ岳).JPG南アルプス仙丈ケ岳(標高3033m)で出会った高山植物のひとつ、ウサギギクです。花がひときわ目立ちます。また、何とも可愛らしい名前ですが、葉の形が兎の耳に似ていることが由来だそうです。[2012年8月4日撮影:仙丈ケ岳@中村敏之]

ウサギギク(兎菊、学名:Arnica unalascensis Less.var. tschonoskyi Kitam. et Hara)はキク科ウサギギク属の多年草。エゾウサギギクの変種。分布は北海道と本州中部地方以北、千島列島、アリューシャン列島に及び、亜高山帯から高山帯の砂礫地や草原などに自生。草丈は20cmから30cmほど、地下茎は横に這い、茎は直立し上部に軟毛を密生。葉は根生葉と茎葉、茎は対生し、葉身は厚みのあるへら形、葉縁に小さな鋸歯がつきます。花期は7月から9月頃、径5cm前後の大きな鮮やかな黄色い一輪の頭状花を咲かせます。花は中央に両性の筒状花、周囲に雄性の舌状花がつきます。果実は長さ5mmほどの痩果です。

高山植物の多くはボディが小さい割に大きな花をつけるんですね。短い夏の間に昆虫(ポリネーター)に受粉をしてもらわねばなりません。そのために目立つように大きいと考えられます。それは少ないエネルギーを種を残すために効率的に利用するための戦略なのです。


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高山植物の魅力(84)/オオバミゾホオズキ(大葉溝酸漿)

ビーグル号の航海日誌 2013年07月04日 23:14

120728オオバミゾホオズキ@エコカフェ(白馬岳).JPG昨年のこと、飛騨山脈北部の後立山連峰にある白馬岳(標高2932m)を目指したものの白馬大雪渓の越えたところでやむなく断念。ガスが深く巻いた厳しい山行でした。下山途中は余裕をもって周囲の高山植物に眼をやることができました。ここではオオバミゾホオズキを紹介します。[2012年7月28日撮影:白馬岳大雪渓付近@中村敏之]

オオバミゾホオズキ(大葉溝酸漿、学名:Mimulus sessilifolius Maxim.)はハエドクソウ科ミゾホオズキ属の多年草。分布は本州中部地方以北の日本海側と北海道、国外ではサハリンに及び、亜高山帯の沢沿いや湿地などに自生。草丈は20cmから30cmほど、茎は四角形で分枝せず直立、葉は対生し無柄、葉身2.5cmから6cmほどの卵形か卵円形、葉縁に疎らに鋭鋸歯、葉先は鈍頭。葉脈は並行脈です。花期は7月から8月頃、上部の葉腋に花柄を伸ばし長さ3cmほどの筒状の淡黄色の花を咲かせます。花冠はラッパ状で上唇2裂、下唇3裂、雄蕊4本、雌蕊1本、内部には赤褐色の斑点が入るとともに毛が生えます。果実は長楕円形の刮ハで大きな萼片に包まれ、熟すと下部が避け種子が散布されます。

果実の様子がホオズキに似ていることが名前の由来だそうです。低山に自生するミゾホオズキは全体に小型で葉柄を持ち、茎が分枝する点でオオバミゾホオズキと見分けることができるそうです。


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高山植物の魅力(83)、シナノキンバイ(信濃金梅)

ビーグル号の航海日誌 2013年07月02日 21:25

120816シナノキンバイ@エコカフェ(木曽駒ケ岳).JPG中央アルプス木曽山脈の主峰である木曽駒ケ岳(標高2956m)は日本百名山のひとつ。稜線から外れたカールや湿った草原にはシナノキンバイが見事な黄色い花を咲かせます。黄色い花を咲かせる高山植物はいろいろ種類があるんですよ。[2012年8月16日撮影:木曽駒ケ岳@中村敏之]

シナノキンバイ(信濃金梅、学名:Trollius riederianus Fisch. et Mey. var. japonicus (Miq.) Ohwi)はキンポウゲ科キンポウゲ属の多年草。日本固有種。120816シナノキンバイ群落@エコカフェ(木曽駒ケ岳).JPG分布は北海道と本州中部以北、高山帯の雪渓が消えたあとの湿った草原などに自生。草丈は20cmから70cmほど、葉は3出複葉、小葉さらに細かく5深裂し葉縁に鋸歯がつき先が尖ります。花期は7月から8月頃、径3cmから4cmほどの黄色い花を咲かせます。花弁に見えるのは萼片で5枚から7枚、裏面には所どころ帯緑色。花弁は橙色で雄蕊より小さく、長さ6mmから9mmほど。雄蕊は多数、雌蕊花柱は宿存性。果実は多数の袋果からなる球形の集合果です。

花はミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)やミヤマキンバイ(深山金梅)ともよく似ています。見分けるポイントは、ミヤマキンバイの花は径約2cmと小さく花弁の先が凹むこと、ミヤマキンポウゲの花は径約2cmと小さく光沢があること、などだそうです。


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高山植物の魅力(82)、ミヤマトリカブト(深山鳥兜)

120816ミヤマトリカブト@エコカフェ(木曽駒ヶ岳).JPG中央アルプス木曽山脈の主峰である木曽駒ケ岳(標高2956m)は日本百名山のひとつ。標高を重ねるに従いコメツガ、シラビソ、ダケカンバの深い針葉樹林帯が展開し、森林限界では風雪に耐えるハイマツが広がっています。氷河の痕跡を示すカールなどでは高山植物が咲き乱れ、見応えは十分です。ここではミヤマトリカブトを紹介します。[2012年8月16日撮影:木曽駒ケ岳@中村敏之]

ミヤマトリカブト(深山鳥兜、学名:Aconitum nipponicum Nakai)はキンポウゲ科トリカブト属の多年草。日本固有種。分布は本州東北地方から中部地方にかけての日本海側に及び、亜高山帯から高山の草地に自生。草丈は30cmから100pほど、良く分枝し茎上部に曲毛が密生。葉は葉身6cmから12cmほどの心円形、5深裂し裂片はさらに細く切れ込みます。葉両面の用脈状に曲毛が生えます。花期は8月から9月頃、枝分かれした枝先の葉腋から総状花序をだし、青紫色の花を幾つも咲かせます。花の外側や花柄にも曲毛が生えます。果実は袋果。全草にもれなくアルカロイド系の猛毒成分を含みます。

石川県の白山に多く見られることから、別名にハクサントリカブト(白山鳥兜)ともいうそうです。似ているものにヤチトリカブト(谷地鳥兜)があり、直毛であるころが異なる点だそうです。


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オオバギボウシ(大葉擬宝珠)は食用に

ビーグル号の航海日誌 2013年07月01日 20:00

120722オオバギボウシ@エコカフェ(陣馬山).JPG関東山地の東縁に位置する平坦な頂上をもつ陣馬山(標高855m)、陣馬高原ともいう。陣馬山に登った時に登山道脇に見事な花を咲かせるオオバギボウシに出会いました。この仲間は東アジアの特産、日本では約20種が知られています。名前の由来は蕾が橋の欄干上につける装飾具の擬宝珠に似ていることにあるという。[2012年7月22日撮影:陣馬山@中村敏之]

オオバギボウシ(大葉擬宝珠、学名:Hosta montana F. Maek.)はクサキカズラ目クサキカズラ科ギボウシ属の多年草。分布は北海道西南部、本州、四国、九州に及び、山地や丘陵の草原や林縁などに自生。草丈は50cmから100pほど、葉は根生葉で有柄、葉身30cmから40cmほどの卵状楕円形、葉脈が目立ち、全縁で先が尖ります。花期は6月から8月頃、根生葉の間から花茎を斜上させ基部から上部に順に穂状に蕾をつけ、漏斗形の花を咲かせます。花冠は円錐状で花被片6枚、白色か淡紫色です。

若葉は山菜「ウルイ」として古くから食されてきたという。芽生えの頃は有毒植物のバイケソウに似ているため注意が必要とのこと。江戸時代後半には園芸栽培が広まり、葉に白い斑紋が入るものなど多くの品種が開発され、街中で植栽されているものはみな園芸種のようだ。


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モモスズメ(桃雀蛾)は夜の訪問者

ビーグル号の航海日誌 2013年06月30日 17:50

120707モモスズメ@エコカフェ(奥鬼怒).JPG奥鬼怒温泉郷のひとつ、加仁湯。宿の露天風呂ではこれからの季節は森の住人たちと多くの出会いをしなければならない。それは昆虫である。特に、宿のランプに集まるのは蛾の仲間たち。モモスズメもそんな一人です。[2012年7月7日撮影:奥鬼怒視察@阿部]

モモスズメ(桃雀蛾、学名:Marumba gaschkewitschii echephron (Boisduval))はスズメガ科ウチスズメ亜科の大型の蛾。分布は北海道、本州、四国、九州、対馬、屋久島、国外では朝鮮半島に及び、果樹園や雑木林などに生息。開帳は70mmから90mmほど、体色は褐色か暗褐色、前翅に波形模様と左右に小黒点が1つずつ入ります。後翅は桃色を帯びます。発生時期は5月から8月頃、夜行性。口吻は退化し、摂食しないという。幼虫は体長70mmから80mmほど、全身が緑色か黄褐色で白い顆粒がつき、頭部と腹部側面に黄白色の筋が入ります。幼虫は繭をつくらず、地中で蛹になり、越冬します。食性は草食性でバラ科(モモ、ウメ、サクラ、リンゴ)、ニシキギ科(ニシキギ)などの葉を食します。

名前の由来は成虫の後翅が桃色を帯びること、飛ぶ姿が雀に似ていること、にあるそうです。しかし、森には多様な蛾の仲間がいることが知るには露天風呂が一番といった皮肉なことになります。


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ヤマトシジミ(大和小灰蝶)は地域的変異を

ビーグル号の航海日誌 2013年06月29日 22:31

130621ヤマトシジミ@エコカフェ.JPG都心の公園の草むらでよく見かけます。ヤマトシジミです。名前の由来は羽を閉じた様子がシジミ(蜆)貝に似ていて、日本(大和)の人里に普通に生息することにあるという。気ぜわしく飛んで、盛んに花に停まり吸蜜しますよ。[2013年6月21日撮影:渋谷区@山崎]

ヤマトシジミ(大和小灰蝶、学名:Pseudozizeeria maha (Kollar))はチョウ目シジミチョウ科ヒメシジミ亜科ヤマトシジミ属の小型の蝶。分布は本州岩手県以南、四国、九州、南西諸島、国外では朝鮮半島南部、台湾、フィリピン、中国中南部、インドシナ半島、インド、ヒマラヤに広く、里や路傍、原野などの開けた場所に生息。大きさは前翅長9mmから16mmほど、翅の表面はやや光沢のある水色、裏面は灰色地に黒い斑紋が散在。出現時期は3月から11月頃、4、5回繰り返す。幼虫の食草はカタバミ、成虫の移動範囲は大きくなくカタバミのある近くを地面すれすれにチラチラ飛翔します。

この仲間の基本亜種はヒマラヤ産、日本にはトカラ列島小宝島以南に生息する沖縄亜種とトカラ列島悪石島以北に生息する本土亜種(学名:Zizeeria maha argia (Ménétriès))に分けられるという。まさに渡瀬線で区切られるのです。しかも、日本固有亜種には低温タイプ(春秋)、高温タイプ(夏)の違いがあるそうです。ならば....。


関連記事(佐渡島で見たベニシジミ(紅小灰蝶))⇒
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タグ:広域種
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シロソウメンタケ(白素麺茸)がにょきにょき

ビーグル号の航海日誌 2013年06月27日 20:00

120707シロソウメンタケ@エコカフェ(奥鬼怒視察).JPG鬼怒川沿いに奥鬼怒温泉郷が点在するが、昨年7月に視察した際に林床の苔上に白いもやしのように伸びるキノコに出会った。何だろうと思っていたのだが、漸くのことで調べるとシロソウメンタケらしい。サヤナギナタタケにも似ているが色が純白であるから異なる。[2012年7月7日撮影:奥鬼怒視察@中村敏之]

シロソウメンタケ(白素麺茸、学名:Clavaria vermicularis Swartz:Fr.)は担子菌門ハラタケ目シロソウメンタケ科シロソウメンタケ属の紐状のキノコ。分布は本州、国外にも温帯域を中心に広く、山地の広葉樹林内や芝生内などに自生。高さ3pから10cmほど、時に束生、菌体は全体に白色でもろく、断面は径約4mm前後の扁平形で先端部は丸い。古くなると黄色みを帯びるらしい。発生時期は春から秋にかけて、特に梅雨時に多いようだ。

菌体は食用になるが、無味無臭という。さっとゆでて三杯酢和えなどにする、ヘルシー食ということなのでしょう。しかし、自然の恵みとして貴重な食糧のひとつであることには違いないでしょう。


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テツカエデ(鉄楓)は日本海側に多い

ビーグル号の航海日誌 2013年06月26日 20:00

110723テツカエデ@エコカフェ.JPG京都大学フィールド科学教育研究センターの芦生研究林を散策中に杉尾峠(標高765m)付近でテツカエデを観察しました。このカエデは材が黒いことから鉄楓と名づけられたそうです。少し下がった場所でミネカエデも見られました。[2011年7月23日撮影:芦生公開講座2011@阿部]

テツカエデ(鉄楓、学名:Acer nipponicum H.Hara subsp. nipponicum var. Nipponicum )はムクロジ目カエデ科カエデ属の落葉中高木。日本固有種。分布は本州岩手県・秋田県以南、四国、九州に及び、山地や亜高山の沢沿いなどに自生(日本海側山地には多い)。樹高は10mから18mほど、樹皮は帯緑灰色で平滑、本年枝には褐色毛が密生するがやがて脱落。葉は対生し葉柄は長く、葉身6cmから15cmほどの五角形で浅く3から5裂、葉縁に鋭重鋸歯がつく。葉表は無毛、葉裏は脈上と脈脇に赤褐色の縮毛が生え、ときに葉裏全面に短毛が密生するという。花期は6月から8月頃、雄性同株(両性花と雄花、時に雄性異株)、枝先から長さ10cmから20cmほどの円錐花序を下垂させ、幾百もの小花を咲かせます。小花は黄緑色、花弁・萼片各5枚、雄蕊8本、雌蕊花柱は2裂し反り返ります。果実は翼果で2個の長さ3cm前後の分果からなります。

残念ながら花は咲いていませんでしたが、咲いているときはその数に圧倒されるそうですよ。ぜひ見たいものですね。


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アケボノツツジ(曙躑躅)は清楚に

ビーグル号の航海日誌 2013年06月25日 15:42

090530アケボノツツジ@エコカフェ(大台ケ原).JPG大台ケ原東大台の雲霧がまとわりつく尾根筋などで、シカの食害から免れている樹種を確認することができる。アケボノツツジもそのひとつ、葉には毒成分(アンドロメドトキシン)を含みます。[2009年5月30日撮影:大台ケ原視察@阿部]

アケボノツツジ(曙躑躅、学名:Rhododendron pentaphyllum Maxim. var. shikokianum Komatsu)はツツジ科ツツジ属の落葉低木。日本固有種。分布は本州紀伊半島と四国に限り、標高1000m以上の山地の尾根筋などに自生。090530大蛇ぐら@エコカフェ.JPG樹高は3mから6mほど、樹皮は淡灰褐色で平滑、葉は枝先に5枚が輪生し、葉身3cmから5cmほどの楕円形、葉縁に毛が生えます。葉の毛はアカヤシオほど目立ちません。花期は4月から5月頃、葉の編海前に枝先に透明感のある薄いピンク色の一輪の花を咲かせます。花は径約6cmの花冠が広く開いた漏斗型で5深裂し裂片の先が大きく凹むのが特徴です。雄蕊は10本、うち上側5本の花糸基部には毛が生えます。一方、花柄は無毛だそうです。

アケボノツツジの亜種には本州中簿地方以北から東北地方に分布するアカヤシオ、九州に分布する基本亜種のツクシアケボノツツジが知られています。


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高山植物の魅力(81)、ツバメオモト(燕万年青)

ビーグル号の航海日誌 2013年06月24日 01:34

100515ツバメオモト@エコカフェ.JPG赤城自然園の林下にはツバメオモトが植栽されています。尾瀬や谷川岳まで足を伸ばせば野生のものを見られるでしょう。林下でこの果実に出会う見事な濃藍色にうっとりさせられるでしょう。ユキザサの透明感のある赤い色の果実も素晴らしく甲乙つけがたいですね。[2010年5月15日撮影:赤城自然園@阿部]

ツバメオモト(燕万年青、学名:Clintonia udensis Trautv. et Mey.)はユリ科ツバメオモト属の多年草。分布は北海道、本州奈良県以北、鳥取県氷ノ山に限り、国外では樺太、朝鮮半島、中国、シベリア東部に広く、山地帯上部から亜高山帯の針葉樹林下などに自生。草丈は20cmから40cmほど、葉は大きな根出葉で柔らかくやや厚い、葉身15cmから30cmほどの倒卵状長楕円形、全縁(軟毛がつくがやがて脱落)、鈍頭で先が短く尖ります。花期は5月から7月頃、花茎を伸ばし先端に総状花序をつけ、白色の小花を幾つも咲かせます。小花は径約1cm、花披片6枚が離生し平開、花糸は糸状。花後に果茎が2倍ほど伸び、果実は径約1cmの球形の液果、秋には瑠璃色から濃藍色に熟します。葉にはフラボノイド成分、果皮にはアントシアニンが含まれるそうです。

名前の由来は葉がオモトに似ていること、果実の色が燕の頭に似ていることなどの節があるようです。この仲間は他には北アメリカに4種、中国からヒマラヤにかけて1種が知られています。


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ヤマナメクジ(山蛞蝓)はでかい

ビーグル号の航海日誌 2013年06月23日 02:27

080711ヤマナメクジ@エコカフェ立山雷鳥エコツアー 095.jpg立山室堂平(標高2450m)の歩道で遭遇した何やら蠢く黒い物体。そのままにしていたのですが、写真整理とともに何気なく調べることに、ヤマナメクジだそうです。登山道を急いで移動していました。結構早いですよ。[2008年7月12日撮影:立山雷鳥エコツアー@阿部]

ヤマナメクジ(山蛞蝓、学名:Incilaria fruhstorferi (Collinge))はマイマイ目ナメクジ科ナメクジ属の山地性の大型の蛞蝓。分布は本州、四国、九州に及び、山地の樹幹や石の下などに棲息。体長は13cmから16cmほど、体は分厚く殻は退化し無くなり、触覚が短い。体色は茶褐色から黒褐色、濃黒褐色の縦筋模様が入ります。080711登山道@エコカフェ立山雷鳥エコツアー 094.jpg出現時期は6月から9月頃、一般には夜行性で昼間は倒木や石、洞などに身を潜めているという。樹幹に着生する地衣類やキノコなどを食します。雌雄同体、交尾も可能であるが、単独生殖も可能であるという。単独生殖といっても他の個体の精子を体内に貯蔵しておいて利用するんだそうです。

ヤマナメクジの仲間には本州、四国、九州に分布する亜種のダイセンヤマナメクジ、奄美大島に棲息するアマミヤマナメクジ、沖縄に棲息するヤンバルヤマナメクジが知られています。さらに殻が退化途上にあるコウラナメクジやヒラコウラベッコウなどがいて、ナメクジ研究は面白いかもしれませんね。


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セアカツノカメムシ(背赤角亀虫)は鋏持ち

ビーグル号の航海日誌 2013年06月21日 00:22

110723セアカツノカメムシ@エコカフェ.JPG京都大学フィールド科学教育研究センターの芦生研究林を散策中、由良川源流の枡上谷付近の林縁でカメムシに出会いました。漸くのことで調べたら、セアカツノカメムシだと分かりました。[2011年7月23日撮影:芦生公開講座2011「今,森から考える−森のめぐみ−」@阿部]

セアカツノカメムシ(背赤角亀虫、学名:Acanthosoma denticaudum Jakovlev)はカメムシ目ツノカメムシ科の昆虫。分布は北海道、本州、四国、九州、屋久島、国外では東シベリア、朝鮮半島、中国に及び、平地から山地にかけて棲息。出現時期は4月から10月頃。体長は14mmから18mmほど、くすんだ青緑色で前胸背の前側が黄褐色、小楯板がくすんだ赤色。オスは尻部の生殖節に赤色の鋏状の突起を持ち、交尾時にメスを挟んで抑えるという。何とも面白いです。ミズキ、ヒノキスギ、ヤシャブシ、サンショウに寄生、葉の汁を吸う。

名前の由来は前胸の両側が角状に突起し、背が赤色であることにあるという。越冬する時には青緑色が落ちて全体が茶褐色になるという。要するに保護色化、防御機能が備わっているのです。


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