サクラジマホウオウゴケ(桜島鳳凰苔)は可愛い

ビーグル号の航海日誌 2013年08月24日 17:49

130411サクラジマホウオウゴケ@奄美大島エコツアー_359.jpg奄美大島金作原原生林の水の滴る岸壁、先にナガサキホウオウゴケを紹介したが、他にもホウホウゴケの仲間が見られた。短く可愛らしいのはサクラジマホウオウゴケか、コホウオウゴケであろう。ナガサキホウオウゴケは水の滴りの中に陣取っていて、やや離れた水の恩恵の少ない岩上に遠慮がちに、疎らに着生していました。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

サクラジマホウオウゴケ(桜島鳳凰苔、学名: Fissidens zippelianus Dozy et Molk.)はホウオウゴケ科ホウオウゴケ属の南方系の蘚類。分布は本州、四国、九州、南西諸島、国外では台湾、中国、東南アジア、南アジアなどの熱帯・亜熱帯地域に広く、岩上などに自生。葉の対の数も少なく、人の手掌を伏せたような形をしています。

それにしても蘚苔類や地衣類は似ていて非なるものも多く確認するのは容易ではありません。間違えやすいのも事実です。


関連記事(ナガサキホウオウゴケ(長崎鳳凰苔)は水の滴りとともに)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

ナガサキホウオウゴケ(長崎鳳凰苔)は水の滴りとともに

130411ナガサキホウオウゴケ@奄美大島エコツアー_355s.jpg奄美大島金作原原生林は亜熱帯性照葉樹林の森です。崖地の所々から湧水があって小さな流れができては地面に消えたりしています。そんな岸壁には多様なコケ植物が着生しています。ナガサキホウオウゴケもそんなひとつです。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

ナガサキホウオウゴケ(長崎鳳凰苔、学名:Fissidens geminiflorus Dozy et Molk.)はホウオウゴケ科ホウオウゴケ属の蘚類。分布は本州、四国、九州、南西諸島、水が滴る岩上に自生。130411ナガサキホウオウゴケ@奄美大島エコツアー_356s.jpg草丈は17mmから60mmほど、茎は這い疎らに分枝、葉は濃緑色で扁平に18対から60対つき、葉身約3mmの披針形で葉縁に微細鋸歯、葉先は尖ります。葉の中肋は葉先まで達し、葉の基部は茎に流下するのが特徴です。剳ソは長さ10mm前後、赤褐色か黄褐色、茎に側生。凾ヘ円筒形で斜上、蓋には長い嘴があるという。

名前の由来は鳳凰の尾の様であること、長崎で初めて記録されたこと、にあるそうです。日本でのホウオウゴケ属は広域分布のホウオウゴケや屋久島の高地にのみ分布するヤクホウオウゴケ、ヤクシマホウオウゴケをはじめ約40種が知られているそうです。


関連記事(コバノエゾシノブゴケ(小葉の蝦夷忍蘚))⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


タグ:奄美大島
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

スジヒトツバ(筋一葉)は原始的

130411スジヒトツバ@エコカフェ奄美大島エコツアー_313s.jpg奄美大島金作原原生林内の崖地でしばしば目にした単葉のシダ植物。調べるとスジヒトツバです。その分布状況からは南方系のシダ植物であることが分かります。1科1属、最近になって他に仲間2種が確認されたという。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

スジヒトツバ(筋一葉、学名:Cheiropleuria bicuspis (Bl.) Presl)はウラボシ目スジヒトツバ科スジヒトツバ属の小型の常緑性シダ植物。分布は本州(伊豆諸島、静岡県、紀伊半島)、四国南部、九州西南部、南西諸島、国外では台湾、中国南部、インドシナ、ニューギニアに及び、山地の崖地や岩上の比較的乾燥した場所から渓流沿いまでに自生。s130411スジヒトツバ@エコカフェ奄美大島エコツアー_535.jpg草丈は30pから60cmほど、根茎は短く横に這い、原生中心柱を持ち、鱗片がなく毛が生えます。葉は単葉でニ形、栄養葉は10cmから20cmほどの広卵状楕円形、主脈が掌状に分かれ数本の並行脈が走り、側脈は主脈に直交、葉先は尖ります(熱帯地方のものは葉先が2裂)。胞子葉は8cmから15cmほどの線状披針形、主脈一本、葉裏は主脈上を除いて胞子蓑(ソーラス)で覆われます。どちらも長さ20cmから40cmも針金状の葉柄があります。

スジヒトツバは根茎に原生中心柱(向軸側に円形の木部、背軸側に篩部飾部があること)を持つことや鱗片を欠くこと、主脈が掌状に分かれること、から原始的形質を保持していると考えられています。熊本、長崎、徳島、和歌山県、静岡、東京では絶滅危惧種T類として扱われています。


関連記事(ヒトツバ(一つ葉))⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

琉球列島の壮大な形成史は

120720沖縄本島離島@エコカフェ.JPG琉球列島は九州の南から台湾まで総延長1260qの洋上に大小約200の島々が前弧と背弧の二重に並びます。前弧は隆起により形成、前面に琉球海溝が深く、背後に火山活動で形成された背弧が並び、その後面には海盆「沖縄トラフ」が広がります。例えば、八重山群島の石垣島は隆起により、西表島は火山活動により誕生したのです。

そもそも琉球列島はアジア大陸の東縁部に位置し、その形成はユーラシアプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込む運動エネルギーによる大規模な地殻変動が起因して誕生したと考えられています。具体的には、琉球列島のフィリピン海側の沈み込む地点には「琉球海溝」が深く刻まれ、沈み込みによる応力は沈み込まれる側の海底を隆起させ前弧を形成。その後方ではマグマ上昇による海底火山活動の活発化が背弧を誕生させ、さらに、その東シナ海側には「沖縄トラフ」と呼ばれる背弧海盆が拡大することになります。

琉球列島を構成する島嶼の多くは古生代から新生代にかけての堆積岩や火成岩、変成岩からなり、動植物の分布境界線でもあるトカラギャップ、慶良間ギャップと呼ばれる大断層により激しく分断。フィリピン海プレートの沈み込みや「沖縄トラフ」の拡大は現在も継続しており、今後どのような地殻変動のドラマがあるかは知らぬが、何時しか日本列島のような巨大な島弧に成長しているかもしれないと思うとワクワクします。


関連記事(外海府海岸の尖閣湾の景勝を)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

ツチイナゴ(土蝗)の生存戦略は

ビーグル号の航海日誌 2013年08月23日 23:16

101011ツチイナゴ@エコカフェ.JPG101011ツチイナゴ@エコカフェ(宮古島).JPG宮古島仁河取牧場は宮古馬の保護飼育活動をしている。エコカフェが名付親になっている「」と「キャーン」ものびのびと暮らしています。牧場といっても自然放牧に近く、雑草も自由に繁茂しています。そんな草叢は昆虫たちのワンダーランドでもあります。ここではツチイナゴを紹介しよう。[2012年10月11日撮影:宮古島エコツアー@阿部]

ツチイナゴ(土蝗、学名:Patanga japonica(Bolívar,I.,1898))はバッタ目イナゴ科のバッタ。分布は本州、四国、九州、南西諸島、国外では台湾、中国東部、インドに広く、クズやカナムグラなど食草とする背丈の高い草原に多く生息。成虫の体長はオス5p、メス6pほど、体型はトノサマバッタに似るが、全身が淡褐色で細毛が生えます。特に、背中に黄白色の線が頭部から尾部まで走り、複眼の下に黒線、胸部側面に黒い縦縞模様が入ります。成虫の出現期は10月から6月頃、夏季は幼虫であって、成虫のまま越冬。決して寒さに強いわけではないので日溜りを好んで活動するという。

多くのバッタ類は越冬は卵、夏を成虫で謳歌するのに、真逆のライフスタイルを取っているのはツチイナゴに特有の生存戦略の一つなのでしょう。同じような戦略を取るものに、クビキリギスやシブイロカヤキリなどが知られています。


関連記事(久高島、オキナワマツムシ(沖縄松虫))⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

ノアサガオ(野朝顔)は一日花を

ビーグル号の航海日誌 2013年08月22日 17:02

120412ノアサガオエコカフェ(奄美大島).JPGノアサガオ、別名にリュウキュウアサガオ。一般の朝顔が一年生であるのに対して亜熱帯性の多年草であるため群落をつくりやすいようです。特に、海岸付近では我が物顔で一面を優先している場合が多いです。白い砂浜に緑色の葉と青紫色の花は印象的ですよね。花言葉は「はかない恋」「愛情の絆」だそうです。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

ノアサガオ(野朝顔、学名:Ipomoea indica Pharbitis congesta)はヒルガオ科サツマイモ属(イポメア属)のつる性多年草。分布は伊豆半島、紀伊半島、四国、九州(南部)、南西諸島、国外では亜熱帯から熱帯地域に広く、海岸の草地や崖、低地の森林や藪、人里近くの道端などに自生。草丈は50pから150pほど、茎は地上を匍匐し、他のものに巻きつきながら伸び、時に10m超になります。葉は互生し、葉身5pから10pほどの心形で全縁、葉先は尖ります。葉の両面に毛が生えます。花期は6月から12月頃、枝先や葉脇に径約7pの漏斗状の花を数個咲かせます。一日花、淡青紫色で中心部が白っぽい、午後に紅紫色に変わり萎みます。花柄には苞葉2枚、花には先の尖った萼片5枚がつきます。

アサガオ(朝顔)自家受精、結実して増えるのに、ノアサガオは宿根性で自家受粉はせずに茎を伸ばして栄養繁殖(自己増殖)するという。花は一見、グンバイヒルガオに似ていますが、中心部が白っぽいことが異なります。これまでに同じ場所で両方の花を見たことはありませんよ。


関連記事(海浜植物、グンバイヒルガオ(軍配昼顔))⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

シロミミズ(白身水)は極めて控え目

130411シロミミズ@エコカフェ奄美大島エコツアー_287_s.jpg奄美大島金作原原生林、看板がなければ特定が困難な樹の代表格。シロミミズです。妙な名前ですが、「ミミズ」とは方言で「ミズキ」のこと、似ているのでしょう。樹肌が白っぽいので「シロ(白)」がついたという。「ミミズ」の漢字表記は単なる当てはめなのでしょう。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

シロミミズ(白身水、学名:Tricalysia dubia (Lindl.) Ohwi)はアカネ科シロミミズ属の常緑小高木。分布は南西諸島、国外では台湾、中国南部に及び、山地の常緑樹林内に自生。樹高は3mから6mほど、よく分枝し樹皮は淡褐色(やや白っぽい)、葉は対生し革質、葉身7pから13pの長楕円形、全縁で無毛、先は尖ります。花期は5月から10月頃、葉脇から集散花序をだし、小花を数個か十数個咲かせます。小花は黄白色の高杯形、花冠の先は4裂、反り返ります。花は芳香があっても極小さく葉に隠れほとんど目立つことはないという。果実は径5o前後の球形の液果、赤色に熟します。

アカネ科の植物の葉は似ているものが多く、森の中で識別するにはかなり難儀であると思います。花が咲き、果実が実ると特定しやすいのですが。シロミミズは材が硬く重いため器具材に利用されたり、種子をコーヒー豆の代用にしたりするそうです。


関連記事(ボチョウジ(母丁字)は森の中に)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

モンキアゲハ(紋黄揚羽)は優雅に

130411モンキアゲハ@エコカフェ奄美大島エコツアー_567.jpg130411モンキアゲハ@奄美大島エコツアー_568.jpg奄美大島の「奄美フォレストポリス」でみたモンキアゲハ。後翅に大きな斑紋は白色であるがやがて帯黄色となります。まだ若い個体のようですね。[2013年4月13日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

モンキアゲハ(紋黄揚羽、学名:Papilio helenus(Linnaeus, 1758))はアゲハチョウ科アゲハチョウ属の南方系の大型の蝶。分布は本州関東地方以西、四国、九州、南西諸島、国外では東南アジア、インド、ヒマラヤに広く、平地や低山地の森林の林縁などに生息。日本産は亜種(P. h. nicconicolens Butler, 1881)と整理。翅の開張11pから14pほど、体色は黒地に、後翅に黄白色の紋と三日月状の橙赤色の小斑紋が入り、尾状突起があります。橙赤色の小斑紋はメスのほうが大きいという。成虫の出現時期は4月から10月頃、蛹で越冬。幼虫ではミカン類やサンショウ類などのミカン科の植物の葉、成虫ではユリ類、クサギなどの花蜜です。

日本産の大型の蝶としては、宮古島でよく見かけるオオゴマダラナガサキアゲハなどが知られています。いずれも南方系です。モンキアゲハには春型と夏型があって、環境の良い夏型のほうが大きくなるそうです。


関連記事(オオゴマダラの楽園に)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


続きを読む
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

ヤマメ(山女魚)は一生を河川で

130813ヤマメ@エコカフェ(芳賀めぐみ).jpg今年のお盆に宮城県登米市(南三陸町の隣町)の山の中、と言っても実家の前の清流で子供たちと魚とりをしました。主は20cmもあろうヤマメ、大喜びです。そう言えば、昨夏、京都大学フィールド研の芦生研究林入口近くを流れる由良川源流に開設した小水力発電所を視察した際にもポンプ室内の水たまりでヤマメの幼魚を見かけました。[2013年8月13日撮影;登米市@芳賀めぐみ、2012年7月29日撮影:南丹市美山町@山崎]

120729ヤマメ@エコカフェ(由良川源流).JPGヤマメ(山女魚、学名:Oncorhynchus masou masou (Brevoort, 1856))はサケ目サケ科タイヘイヨウサケ属のサクラマスのうち降海せずに一生を河川で過ごす河川残留型(陸封型)のサクラマス亜種。日本固有亜種。分布は北海道、本州、四国、九州に及び、太平洋側では関東地方以北、日本海側では全域、九州では一部の河川の上流などの冷水域に生息。体長は最大40pほど、体側に青色の長い小判状のバーマークが並ぶが、成長とともに薄くなり、銀色に変わります。繁殖期には、全体が黒っぽくなり、体側や鰭に淡桃色から濃紅色までの婚姻色が不定形に出現します。

ヤマメとイワナは同一水系で棲み分けをしていて、ヤマメはイワナよりやや下流に生息します。生息上限温度は24℃で、24℃で餌を食べなくなり26℃で死亡してしまうという。また、日本列島の太平洋側では神奈川県平塚市に流れている花水川水系以南の水系にはヤマメに変わって亜種のアマゴが生息します。この他の亜種としては琵琶湖ビワマス、アマゴの降海型のサツキマスが知られます。由良川では本来いるはずの無いアマゴが放流され釣り人に楽しまれているらしいです。


関連記事(ヤマメとイワナ)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ



posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

オオシマトラフハナムグリ(大島虎斑花潜)は森の宝石

ビーグル号の航海日誌 2013年08月21日 06:04

130411オオシマトラフハナムグリ@エコカフェ奄美大島エコツアー_322.jpg130411オオシマトラフハナムグリ@エコカフェ奄美大島エコツアー_323.jpg奄美大島金作原原生林は亜熱帯照葉樹林の森、上空からは眺めると、湯湾岳から周囲の山々を眺望したときブロッゴリーのような樹冠が延々と続いていたと同じなのでしょう。そんな森は昆虫たちの豊かな生活の場でもあるのです。ここでは姿の美しいオオシマトラフハナムグリを紹介します。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]130411亜熱帯照葉樹林の森@エコカフェ奄美大島エコツアー_465s.jpg

オオシマトラフハナムグリ(大島虎斑花潜、学名:Paratrichius duplicatus duplicatus (Lewis, 1895))はコガネムシ科トラハナムグリ亜科トラハナムグリ族オオトラフハナムグリ属の山地性の甲虫。奄美大島固有種。分布は奄美大島と徳之島に限り、山地の森林内に生息。体長は12oから16oほど、触覚が大きく、体色のトラフ模様が美しい。数百匹に1匹の割合で黒色化したものが現れるそうです。成虫の出現時期は4月から6月頃、飛翔能力に優れ非常に高く飛び回ることができるという。食性は成虫でイタジイ、アカメガシワシャリンバイなどの花粉、幼虫はイタジイ、ソウシジュなどの朽木。朽木内に蛹室をつくって越冬をします。

沖縄本島や伊平屋島、久米島には、オオシマトラフハナムグリよりやや小型の沖縄固有亜種オキナワトラフハナムグリ(P. d. okinawanus Nomura)がいるそうです。オオシマトラフハナムグリ属には、他に既掲載のキイオオトラフハナムグリ、北からオオトラフハナムグリ、ヒロシマオオトラフハナムグリ、ミナミキュウシュウオオトラフハナムグリ、そしてやや分布の広いジュウシチホシハナムグリが知られていますね。


関連記事(キイオオトラフハナムグリ(紀伊大虎班花潜))⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

宮古島の地下ダムに学ぶ

ビーグル号の航海日誌 2013年08月20日 19:51

101010福里ダム観察プール@エコカフェ.JPG宮古島は琉球列島の前弧に位置し、海底が隆起してできた島です。平坦で目立った山はなく、降った雨は地表を流れて海にたどり着くことはなく、蒸散するほかは表土のすぐ下に広がる透水性の赤色土島尻マージ(大野越粘土層)を通して琉球石灰岩層にほぼ吸い込まれてしまいます。今日では地下ダムに貯水した地下水を汲み上げ生活用水や灌漑用水に利用することができるようになり、島民の生活はずいぶん便利になったと聞きます。[2010年10月10日撮影:宮古島エコツアー@阿部]

101010地下ダム資料館@エコカフェ.JPG101010宮古島の地層案内板@エコカフェ.JPG宮古島の基盤は、上部層に透水性の島尻マージ、中間層の琉球石灰岩層や宮古トラバーチン(大理石)、下部層に不透水性の島尻泥岩層で広がっています。地層全体は、多数の断層が北西から南東方向に走り、断層により地層が大きく傾斜して地下谷を形成、地下谷は南東方向にゆるやかに下方傾斜しているという。従って、地下谷の低い所に海水の浸透を遮断するダム(コンクリート擁壁)を造ることで、地上に降り浸透した雨水を貯めることが可能となります。島内には地下ダムとして1998年に「福里ダム」や1993年に「砂川ダム」が建設され、島の厳しい水事情は一変し、生活用水が確保され、灌漑農業も可能となったのです。この地下ダムも梅雨と台風などの降雨が頼りです。今年のように雨が少ないと節約しなければならないようです。

古くから島民の生活は石灰岩断崖から滴り落ちる貴重な水を貯めた「ガー(共同井戸)」を聖地として、集落が形成され、共同で「ガー」を守ってきたようです。生きるためには、料理はもとより、家畜を飼ったり、洗濯をしたり、と水はとても大切だったのです。ぜひ施設見学をして島の形成史やガー(井戸)に頼った厳しい生活史を知り、「温故知新」の機会を得て欲しいと思います。


関連記事(命の泉、来間ガー)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(1) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

シャラノキ(沙羅樹)は盛夏に一日花を

130727ナツツバキ花@エコカフェ.JPG赤城自然園「四季の森」を訪ねた時にシャラノキ、別名をナツツバキ(夏椿)が白い花を咲かせていた。平家物語に「祇園精舎の鐘の声、沙羅双樹の花の色、・・・・」とあるが、仏教の聖樹、沙羅双樹はフタバキ科で別の樹種。沙羅双樹に擬せられ名付けられたという。釈迦涅槃の際には東西南北の四方に沙羅樹各2本(沙羅双樹)があり、双樹は一樹となり枯れて白くなり、無常、無我、無楽、不浄を象徴したという。[平成13年7月27日撮影:親子自然ふれあい体験in赤城自然園@阿部]130727ナツツバキ@エコカフェ.JPG

シャラノキ(沙羅樹、学名:Stewartia pseudocamellia Maxim.)はツバキ科ナツツバキ属の落葉高木。分布は本州宮城県以南、四国、九州、国外では朝鮮半島南部に及び、山地に自生。樹高は10mから20mほど、樹皮は平滑で薄剥離し褐色、灰白、灰褐色に斑模様。葉は互生し、葉身10pほどの倒卵形か楕円形で葉縁に小鋸歯、葉先はやや尖ります。葉表は無毛、葉裏は絹毛が生えます。花期は6月から7月頃、本年枝の葉脇から花柄をだし径6pほどの白色の花を咲かせます。花弁5枚で縁に細鋸歯、基部で合着、雄蕊は黄色く多数、一日花です。果実は五角卵形の刮ハ、熟すと5裂し、中から種子が散布されます。

この仲間は世界に東アジアと北アメリカとで約8種、日本にはシャラノキのほかヒメシャラ、ヒコサンヒメシャラの計3種が知られています。同じツバキの仲間でもヤブツバキとは季節的な棲み分けをしているのですね。


関連記事(ヤブツバキ、多様な椿の花に魅せられて)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


続きを読む
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

海浜植物、ネコノシタ(猫の舌)の姿を

ビーグル号の航海日誌 2013年08月19日 22:12

120901ネコノシタ@エコカフェ.JPG三宅島の海岸は溶岩岩礁や溶岩砂の只々真黒な砂浜だったりしています。ハワイや沖縄の石灰岩砂の真っ白な真砂とは「え、これが!」と驚くほど真逆の趣であります。海からの潮風はどこも気持ちの良いもので、足元にはハマボッスハマゴウ、ハマヒルガオ、岩場にはソナレムグラなど海浜植物が花を咲かせています。ここではネコノシタを紹介しましょう。[2012年9月2日撮影:第5回エコカフェみんなの森づくり@山崎]

120901ネコノシタ若果実@エコカフェ.JPG120901ネコノシタ蕾@エコカフェ.JPGネコノシタ(猫の舌、学名:Wedelia prostrata (Hook. et Arn.) Hemsl.)はキク科ハマグルマ属の多年草。分布は本州関東地方以西、四国、九州、南西諸島、小笠原諸島、国外では台湾、朝鮮半島、中国、タイ、ベトナムなどの暖帯から熱帯の海岸砂地に自生。草丈は10pから50pほど、茎は下向きの小棘があって蔓上に地を這い、節から根を下し、先が立ち上がります。葉は対生し厚く、葉身1.5pから4.5pほどの卵形から楕円形、葉縁に数個の荒鋸歯、葉先は鈍頭。葉両面に葉先方向に寝た剛毛が生えざらつきます。花期は7月から10月頃、分枝した茎頂に黄色い頭状花を1個咲かせます。頭状花は径2p前後、周囲に雄性の舌状花4枚から8枚、中央に両性の筒状花が多数つきます。果実は長さ4oほどの痩果、棘状の冠毛は1、2本か退化し、多くの海浜植物と同じように海流散布されます。

名前の由来は葉両面が猫の舌のようにざらつくことにあります。変種に葉が大きく、茎頂の頭状花が2、3個咲くものにオオハマグルマ、茎も葉も白い剛毛が被うクマノギク(ハマグルマとも)などがあります。


関連記事(久高島、キダチハマグルマ(木立浜車))⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


続きを読む
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

ギーマは花盛り

130413ギーマ@エコカフェ.JPG奄美大島の住用川と役勝川が合流するデルタ地帯に広がるマングローブ原生林を見下ろす高台に石原ヨシハラウエノ遺跡があります。室町時代頃の山城的遺跡らしいが、詳しいことは分かっていないといいます。そんな遺跡のある展望台に向かう途中に小笠原でみたムニンシャシャンボに似た白い花をみました。近縁種のギーマです。[2013年4月13日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

ギーマ(学名:Vaccinium wrightii A. Gray)はツツジ科スノキ属の常緑低木または小高木。130413ギーマ@エコカフェ (2).JPG分布は南西諸島奄美大島以南、国外では台湾に及び、山地の日当たりのよい林縁に自生。樹高は2mから4mほど、若枝には微毛が生え、葉は互生し革質、葉身2pから5cmほどの楕円形から長楕円形、葉縁に鈍鋸歯、葉先は尖ります。花期は4月頃、葉腋か枝先から総状花序をだし、白色か淡紅色を帯びた白色の長さ1pほどの釣鐘状の小花を10個ほど下垂させます。花冠の先端は4、5浅裂します。果実は径6mm前後の球形の液果、紫褐色に熟します。食べられるそうです。

この仲間には世界に約450種、日本には19種、北半球の寒い地域に分布するものが多く、国内でも高山植物のコケモモクロウスゴクロマメノキなどが知られます。ちなみにブルーベリーもこの仲間です。


関連記事(ムニンシャシャンボ(無人小小ん坊))⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

ヘラシダ(箆羊歯)は南方系

ビーグル号の航海日誌 2013年08月18日 22:39

130411ヘラシダ胞子蓑群@エコカフェ奄美大島エコツアー_353s.jpg奄美大島の金作原原生林内の散策道脇の岩場で見たウラボシ科のヒトツバによく似たシダ植物。葉裏の様子がヒトツバと異なることから気になっていた。最近になってやっとのことで調べてみたら、ヘラシダであることがと分かった。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

ヘラシダ(Diplazium subsinuatum (Wall. ex Hook et Grev.) Tagawa)はイワデンダ科ヘラシダ属の常緑性シダ植物。130411ヘラシダ群生@エコカフェ奄美大島エコツアー_349s.jpg130411ヘラシダハッチ@エコカフェ奄美大島エコツアー_351s.jpg分布は本州関東地方以西、四国、九州、沖縄、国外では朝鮮半島、中国、台湾などの東アジアからインド、スリランカ、ネパールに広く、山地の陰湿な林床や渓流沿いの岸壁に自生。草丈は13pから55pほど、根茎を横に這わせしばし群生、根茎の鱗片は黒褐色の線状披針形から線形でごく短い。葉は単生し皮質、葉柄は褐色で3pから25pほど、基部に鱗片、葉身10pから30pほどの披針形か線形、葉ふりやや波打ち、葉先は尖ります。ソーラス(胞子蓑群)は線形で全縁の包膜に包まれ、主脈の両側に側脈に沿って矢筈状に並びます。

この仲間は世界に400種、日本に30種ほどが知られ、多くのものは羽状複葉です。日本ではヘラシダが唯一単葉、ヒトツバなどと似てますが胞子蓑群のつき方が全く異なるので区別は容易なのです。


関連記事(ヒトツバ(一つ葉))⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


続きを読む
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

オキナワキョウチクトウ(沖縄夾竹桃)は海流散布を

ビーグル号の航海日誌 2013年08月17日 22:10

100812オキナワキョウチクトウ@エコカフェ.JPG八重山列島西表島の浦内川にある船着き場の近くで本土のキョウチクトウに似た白い風車のような花を見たことがあります。奄美大島の植物を調べているとき、遠い記憶から突然蘇りました。あの時の白い花はオキナワキョウチクトウでは、ミフクギ(目膨ら木)ともいうようだ。[2010年8月12日撮影:西表島@山崎]

オキナワキョウチクトウ(沖縄夾竹桃、学名:Cerbera manghas L.)はリンドウ目キョウチクトウ科ミフクギ属の常緑亜高木。分布は南西諸島奄美大島以南、国外では熱帯から亜熱帯のアジアに広く、海岸沿いの森林内に自生。樹高は5mから9mほど、樹皮は灰褐色、ヤドリフカノキのように枝先は緑色で柔らかです。葉は輪生状に互生し枝先に集生、葉身10cmから20cmほどの長楕円状披針形、全縁で鈍頭。葉厚で側脈が目立つ。花期は5月から11月頃、枝先に集散花序をだし、淡緑白色の径約5cmの基部が筒状で5弁に平開した花を咲かせます。果実は径5cmから8cmほどの球形の核果で枝先にぶら下がり、黒く熟すとやがて落下。海流散布し、運が良ければ新天地で子孫を残すことになります。

全体にアルカロイド配糖体であるケルベリンなどの毒成分を含み、樹液に触れた手で目をこすると腫れることから、「目膨ら木(ミフクギ)」と呼ばれるという。なるほど、本土のキョウチクトウも同様の毒成分が含まれ扱いが厄介でしたよね。


関連記事(キョウチクトウ(夾竹桃)も)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

デイゴ(梯梧)は沖縄県の花

130411デイゴ@エコカフェ奄美大島エコツアー_399s.jpg奄美大島の大熊展望台からは名瀬港が一望でき、広場の一角にデイゴが植えられている。4月に訪れた時にはちょうど深紅色の見事な花を咲かせていました。近年、南西諸島などでは海外からのデイゴヒメコバチなる侵略者による枯死などの被害が懸念されてるようです。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

デイゴ(梯梧、学名:Erythrina variegata L.var. orientalis Merrill)はマメ科デイゴ属の半落葉高木(花が咲く枝のみが落葉)。分布は南西諸島沖縄本島以南(奄美大島以南とも)、国外では東南アジア、インド、ミクロネシアに広く、海岸近くに自生。樹高は4mから15mほど、樹皮は灰白色、幹や枝に太く鋭い刺が生え、葉は3出複葉、小葉は広卵形です。花期は3月から4月頃、枝先から長さ10pから25pもの穂状花序をだし、朱赤色の蝶形の花を下部から順次咲かせます。果実は長さ15pから30pほどの莢果、ソラマメに似た鞘をつけるという。

デイゴは、根が強く、萌芽力に優れるので庭木には不向きとされ、沖縄県では県花として公園や街路樹としてよく植栽しているという。ちなみに、鹿児島県は移入した近縁種のアメリカデイゴを県の花としているといいます。県花とは面白いですね。


関連記事(アコウ(榕)との共生進化は)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ



posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(1) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

サクラツツジ(桜躑躅)は森の妖精

130411サクラツツジ@エコカフェ奄美大島エコツアー_307s.jpg奄美大島を訪問した時期が悪かったのか、金作原原生林では花をつけた草木を見ることはほとんどありませんでした。淡桃色の美しい花をつけるサクラツツジも例外ではありません。 鬱蒼とした森の中では妖精のように見えるでしょうが、残念なことに小木ばかりで花は咲いていませんでした。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

サクラツツジ(桜躑躅、学名:Rhododendron tashiroi Maxim.)はツツジ科ツツジ属の常緑低木。分布は四国(高知)、九州(鹿児島、佐賀)、南西諸島沖縄本島以北、国外では台湾に限り、暖帯から亜熱帯の山地の岩場などに自生。樹高は1mから4mほど、若枝や葉柄に長毛が密生します。葉は枝先に2枚対生か3枚輪生、葉身3pから8pほどの長楕円形、葉縁は裏面にやや巻き込み、葉先は尖ります。若葉は両面に褐色の長毛、やがて脱落。花期は1月から3月頃、葉展開前に枝先に淡桃色の径約4pの花を2、3個咲かせます。花柄は10oほどで褐色の長毛と腺毛が生え、淡褐色の長毛のある萼片は小さく、花冠は漏斗形で5深裂、上裂片内部には紅色斑点、雄蕊10本、雌蕊柱頭1本、何れも無毛、子房には褐色毛。果実は長径7oから15oほどの歪んだ卵状長楕円形の刮ハ、褐色毛が密生します。

この花は屋久島では固体密度が高く「カワザクラ」と呼ばれ親しまれているそうです。ちなみに、ツツジ属は世界で約850種、うち日本にはムニンツツジ、ミツバツツジ、ヒカゲツツジ、ムラサキヤシオツツジ、ハクサンシャクナゲ、アズマシャクナゲなど40種ほどが知られています。


関連記事(キリシマツツジ(霧島躑躅)は栽培品種)⇒
人気ブログランキングへ


続きを読む
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

ヤマモモ(山桃)は南方系

130411ヤマモモ@奄美大島エコツアー_276s.jpg奄美大島金作原原生林で観察したヤマモモ。名前の由来は山に生育する桃の様な果実をつけることです。他の地域でも目にする機会は多いのですが、なぜかこれまで紹介していませんでした。ヤマモモの果実はブドウ糖やクエン酸、アントシアニンが豊富で生のまま食べるほか、ヤマモモ酒、ジャム、シャーベット、ムース、ゼリーづくりなどに利用されています。樹皮から取れる染料は海水に強く漁網を染めるのに利用してきたという。[2013年4月11日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

s130411ヤマモモ樹幹@エコカフェ奄美大島エコツアー_277.jpgヤマモモ(山桃、学名:Myrica rubra Lour.)はヤマモモ科ヤマモモ属の常緑高木。分布は本州関東地方以西、四国、九州、南西諸島、国外では台湾、中国、フィリピンに及び、暖地の低山の乾燥尾根などの痩せ地などに自生。樹高は20mほど、樹皮は灰白色、多数の楕円形の皮目、古木では縦裂、よく分枝します。葉は密に互生し枝先で束生、葉身7pから15pほどの倒披針形から倒卵形、全縁か疎らな鋸歯、葉先はやや鈍頭。花期は3月から4月頃、雌雄異株、葉脇から穂状花序をだし、小花を多数咲かせます。雄花序は長さ約4p、雄花は2、3個の小苞に包まれ3本から6本の紅色の雄蕊がつく。雌花序は長さ約1p、雌花は2個の小苞に包まれ紅色の雌蕊1本。果実は径約2pの球形の核果で表面に粒状突起が密につき、6月頃に黒紫色に熟します。種子は鳥散布します。

多くの果実は5月頃に未熟な状態で自然落果(摘果)します。ヤマモモはそもそも隔年着果といって豊作と不作を隔年で繰り返すことで本体を守るのだそうです。ブナもそうですね。根に放線菌のフランキアを共生し、空気中の窒素を固定することができるためパイオニア的存在とも言えそうです。


関連記事(タブノキ(椨)は照葉樹林の代表樹)⇒
人気ブログランキングへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ

高山植物の魅力(102)/ムラサキヤシオツツジ(紫八汐躑躅)

ビーグル号の航海日誌 2013年08月16日 23:05

130707ムラサキヤシオツツジ@エコカフェ.JPG北アルプス小日向山(標高1907m)の登山道脇は高山植物のメッカ。当然に足元の高山植物ばかりに気を取られる。時折、顔をあげ、眼前を見やる。すると目の前の高さの枝ぶりの緑の間からにちらほら淡紫色の花が咲いていた。[2013年7月7日撮影:第16回自然観察会@阿部]

ムラサキヤシオツツジ(紫八汐躑躅、学名:Rhododendron albrechtii Maxim.)はツツジ科ツツジ属の落葉低木。130707ムラサキヤシオツツジ花@エコカフェ.JPG日本固有種。分布は北海道、本州中部地方以北に限り、東北・中部では日本海側、山地から亜高山帯の林縁や疎林内などに自生。樹高は2mから3mほど、若枝には淡褐色の長毛と腺毛が密生、後に脱落。葉は互生し枝先に集生、葉身4pから11cm の倒卵形か楕円形、葉先は尖り先端に腺状突起がつきます。葉表には微毛、葉裏の葉脈下部に白毛がまばらに開出。花期は5月から6月頃、葉展開と同時か先に、枝先に1個から4個ほどの径約4pの淡紫色の花を咲かせます。花柄は長毛と腺毛が密生、花冠は5深裂、上花片の内側には濃色の斑点が入り、雄蕊10本、うち上部5本は短く、花糸には白色の短毛が生え、下部5本は長く伸び、無毛。果実は長径約9o前後の長卵形の刮ハです。

よく似たヤマツツジは雄蕊が5本であり、見分けのポイントとなります。また、種内変異としてシロバナムラサキヤシオツツジ、ウラゲムラサキヤシオツツジが知られています。


関連記事(高山植物の魅力(101)/センジュガンピ(千手岩菲))⇒
人気ブログランキングへ


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)

▲このページのトップへ