ヒロハテンナンショウ(広葉天南星)は何処から

ビーグル号の航海日誌 2013年10月13日 01:05

120708ヒロハテンナンショウ@エコカフェ.JPG昨年7月、小雨の中を奥鬼怒温泉郷日光沢温泉から鬼怒沼を目指す途中、登山道脇の林下でテンナンショウの仲間を記録しました。ヒトツバテンナンショウに似ているが小葉が有柄の鳥足状でないため何だろうと放置。この休み整理しながら調べてみるとヒロハテンナンショウのようです。[2012年7月8日撮影:奥鬼怒視察@阿部]

ヒロハテンナンショウ(広葉天南星、学名:Arisaema robustum Maxim. subsp. robustum (Engler) Ohashi et J. Murata)はサトイモ科テンナンショウ属の多年草。日本固有変種でアシウテンナンショウとは変種仲間。分布は北海道南西部、本州日本海側、九州北部に限り、山地のやや開けた落葉樹林内の湿った場所に自生。草丈は20cmから50cmほど、葉は1枚で掌状に小葉5枚から7枚がつきます。小葉はほぼ無柄で全縁、先が尖ります。花期は5月から6月頃、雌雄異株、葉よりも下半分の位置(偽茎終点部)に2pから5cmほどの花柄をのばし、その先に仏炎苞をつけます。仏炎苞は緑色に白色の縦線が入り、小耳がつき、中には棍棒状の附属体がありその下にたくさんの花がびっしり咲きます。果実は秋に赤く熟します。

ヒロハテンナンショウは本州では日本海側に産するとしているが、奥鬼怒の確認した場所はむしろ太平洋側となります。まあ、一山二山、三山越えなんて、動物により運ばれれば植物の世界でも可笑しなことでないと思います。


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フウリンブッソウゲ(風鈴仏桑花)はコーラル・ハイビスカスとも

ビーグル号の航海日誌 2013年10月12日 18:33

131012フウリンブッソウゲ@エコカフェ.JPG宮古島上野原にあった蝶々園みやこパラダイスに展示植栽されていた赤い不思議な形をした花。フウリンブッソウゲです。別名に花の色や形からコーラル・ハイビスカスともいうらしいです。[2010年10月12日撮影:宮古島エコツアー@阿部]

フリンブッソウゲ(風鈴仏桑花、学名:Hibiscus schizopetalus)はアオイ科フヨウ属の熱帯性の常緑低木。原産地は東アフリカ。樹高は1mから3mほど、葉は互生し杔様を伴い、広卵形から狭卵形で先は尖ります。花期は6月から11月(熱帯では通年)、花柄が長く下垂し、赤色の径約5pから20pほど、花弁5枚が反り返り細く裂け、雄蕊が約10pのびます。

ブッソウゲ(仏桑花)とは「ハイビスカス」の和名であり、変異に富むため今日では約8000種もの園芸品種がや雑種が知られているという。まさにどれも熱帯を感じさせてくれる花でfすよね。


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マメホコリ(豆埃)は奇妙な生命体

ビーグル号の航海日誌 2013年10月10日 22:19

071012マメホコリ@白神山地 112.jpg白神山地の深い森でみた朽木に着生するマメホコリ、変形菌としては大きいので見つけやすい。草花教室で取り上げたが、変形菌は変形体と呼ばれる栄養体が移動しながら微生物を摂食する動物的性質と子実体を形成し胞子により繁殖する植物的(菌類的)性質を併せ持つ奇妙な生命体です。[2007年10月12日撮影:白神山地エコツアー@阿部]

マメホコリ(豆埃、学名:Lycogala epidendrum(L.)Fr.)はコホコリ目ドロホコリ科の変形菌。分布は本州、四国、九州、世界に広く、(暖かい地方では1年を通じ、)森林内の腐った木の上に散生・群生。子実体は着合子蓑体型で無柄、最大径約15oの亜球形の黄褐色か暗褐色、表面の皮層からは糸状の擬細毛体がつきます。皮層が裂開して内部の細毛体(胞子と細紐が網目状に繋がった構造体)が膨張した弾みに、桃色がかった灰色の胞子が飛散します。変形体(粘菌アメーバ)は原形質の塊でアメーバ運動により微生物を摂食しながら移動します。胞子は発芽により鞭毛をもつ単相のアメーバ状細胞を放出します。増殖は2パターあり、単相のアメーバが2分裂を繰り返す場合と、異なる性の細胞と出会うと接合し2相となり、細胞分裂を伴わない核分裂を繰り返し、無数の核を持つ大きな粘菌アメーバに成長する場合とがあります

南紀白浜にある京都大学フィールド科学教育研究センター「瀬戸臨海実験所」でフィールド実習をした時に南方熊楠記念館を訪ねたことがありますが、南方熊楠博士はこの分野の第一人者です。極めて特異な振る舞いをする生命体ですが、森の中で一体どんな役割を果たしているのでしょう。


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ハウチワカエデ(羽団扇楓)は絶品に

130727ハウチワカエデ@エコカフェ.JPG赤城自然園の休憩ハウスから森へ向かうアプローチロードは頭上高くをハクウンボクやハウチワカエデの枝が覆っています。ここではハウチワカエデを紹介します。[2013年7月27日撮影:親子自然ふれあい体験in赤城自然園@阿部]

ハウチワカエデ(羽団扇楓、学名:Acer japonicum Thunb.)はムクロジ目カエデ科カエデ属の落葉高木。日本固有種。分布は北海道と本州に及び、低山帯から亜高山帯下部の山地の谷間などに自生。樹高は5mから15mほど、樹皮は灰青色で若木は平滑、老木で不規則に剥離します。葉は対生し、葉身7pから12pほどの掌状で9裂から11裂、裂片は卵形で辺縁に重鋸歯、先は鋭く尖ります。葉柄は有毛で2pから4pほど、花時の葉表裏には白い軟毛、やがて脱落します。花期は5月から6月頃、雌雄異花、展葉と同時に枝先から複散房花序を下垂、10個から15個ほどの両性花と雄花を混生。萼片5枚は暗紅色、花弁5枚は淡黄色、雄蕊8本。果実は長さ2.5pの分果2個からなる翼果です。

名前の由来は葉の形が天狗の羽団扇に似ていることにあります。別名にメイゲツカエデといい、コハウチワカエデと同じように紅葉は見事です。


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マツカゼソウ(松風草)は蜜柑香りを

ビーグル号の航海日誌 2013年10月09日 00:42

130727マツカゼソウ@エコカフェ.JPG赤城自然園のアプローチロードは頭上の樹枝の展開といい足元のウッドチップといいよく設計されており、左側の林縁にはマツカゼソウの群落、右側の林縁は明るく開けつつフジバカマがパッチをつくっています。ここではマツカゼソウを紹介します。花言葉は「ゆらめく恋心」です。[2013年7月27日撮影:親子自然ふれあい体験in赤城自然園@阿部]

マツカゼソウ(松風草、学名:Boenninghausenia japonica Nakai.)はミカン科マツカゼソウ属の多年草。日本固有種。分布は本州宮城県以南、四国、九州に及び、山地の石灰岩地の林縁や木陰に自生。草丈は50pから80pほど、葉は互生し、3回3出羽状複葉、小葉1pから2.5pほどの倒卵形、葉質は薄く柔らかで油点があります。花期は8月から10月頃、枝先に集散花序をだし、白色の径4oの花をたくさん咲かせます。萼片4裂、花弁4枚で内側に腺点があり、雄蕊7本前後、4裂の子房は上部で合着し雌蕊花柱1本、子房基部の花盤に蜜が貯まります。果実は長径約4oの4個の分果からなる刮ハ、各分果には数個の種子が入り、熟すと上部が開裂し、散布します。

葉を揉んだりするとミカン科特有の香りがします。名前の由来は秋風に揺らぐ花姿を愛らしく喩えたことにあるそうです。近縁に東アジアや東南アジア、インドなどに分布するケマツカゼソウが知られるが、ケマツカゼソウと同一とする説もあります。


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コアシダカグモ(小脚高蜘蛛)は夜の森の名ハンター

ビーグル号の航海日誌 2013年10月08日 21:38

130727コアシダカグモ@エコカフェ.JPG赤城自然園で行った「子ども自然体験プログラム」ナイトハイクでの思い出。夜の森は昼の森とは全く異なった表情を見せている。季節は盛夏、目的は蛍観察と夜の森の体感。雨模様なので蛍の出現はわずかで蛾や徘徊性昆虫などの活動もいまひとつだった。懐中電灯に照らしだされたクヌギ林の地面に蠢く黒い影、昆虫ハンターのコアシダカグモです。[2013年7月27日撮影、♀、♂:親子自然ふれあい体験in赤城自然園@阿部]

130727コアシダカグモ♂@エコカフェ.JPGコアシダカグモ(小脚高蜘蛛、学名:Heteropoda forcipata (Karsch, 1881))はクモ目クモ亜目アシダカグモ科コアシダカグモ属の徘徊性の大型の蜘蛛。分布は本州、四国、九州、国外では中国に及び、平地から山地までの自然環境の保たれた森や洞窟内、岩場などに生息。体長はオスで16oから20o、メスで20oから25oほど、性的二形が確認されます。体色は濃褐色、腹部背に3対の黒斑、腹部の後縁付近に三角形の黄斑が入ります。眼は8眼(4眼2列)、歩脚は発達し、夜行性で待ち伏せし、近づいたゴキブリや蛾などの昆虫を捕食します。

コアシダカグモの近縁種としては、リュウキュウコアシダカグモ、アマミコアシダカグモなど南西諸島には地域ごとに種分化していることが知られています。


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ミズキ(水木)は何処から

121111ミズキ@エコカフェ.JPG明治神宮の森は、都会にありながら、本来この地方を覆っていた鬱蒼とした照葉樹林の森が展開しています。ただし、日本全国から寄樹がなされたため、環境の異なる樹木もまぎれているようです。ミズキもそんなひとつだろう。[2012年11月11日撮影:明治神宮の森@山崎]

ミズキ(水木、学名:Swida controversa (Hemsl. ex Prain) Soják)はミズキ目ミズキ科ミズキ属の落葉高木。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では台湾、朝鮮半島、中国、ヒマラヤに及び、シイ・カイ帯からブナ帯の渓谷斜面地や渓流周辺の水分条件の良い所などに自生。121111ミズキ樹皮@エコカフェ.JPG樹高は10mから20mほど、樹幹を直立し、樹皮は汚灰色で浅縦裂、枝を階段状に大きく横に張り出します。葉は短枝状の枝先に輪生状に互生、葉柄2pから5phど、葉身6pから15pほどの広卵形か楕円形、全縁で不明瞭に波打ち、葉先は短く尖ります。葉表裏ともに短毛がわずかに散生、葉の側脈は弓状に5対から9対ほど平行します。花期は5月から6月頃、枝先に散房花序をだし、白色の4弁の小花をたくさん咲かせます。果実は径6、7oの球形の核果、秋一斉に黒紫色に熟します。

名前の由来は早春の頃、地下から大量の水を吸い上げ、樹木を切ると樹液が滴り落ちることにあります。近縁種に本州、四国、九州に自生する葉が対生するクマノミズキのほか、多雪地帯型のタカネミズキ、四国高山のみに自生するイシヅチミズキが知られます。土砂崩れ地などに積極的に進出するパイオニア的存在でもあります。


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赤城自然園の森を「明治神宮の森」に

ビーグル号の航海日誌 2013年10月07日 20:25

120325明治神宮の森回顧看板@エコカフェ.JPG赤城自然園は30年前に始まった100%人工の森である。植林されたスギの2次林が放置された森を赤城の風土に相応しい森とイングリッシュガーデンの要素を取り入れた新たな子どもたちのための森づくりをしようとの思いがあった。特に、世界各地から集めたシャクナゲは今日まで全てが残るわけではないが素晴らしい試みであった。30年の時を経て森は自然的にも人為的にも大きく変身しつつある。この先、人の手による森づくりはその意思によりどのように続けられるのだろうか。現在オープンされているA・Bゾーンに加えて、オープン準備中のCゾーン、さらに手つかずのDゾーンの森づくり、興味は尽きない。120325明治神宮の森回顧看板2@エコカフェ.JPG

さて、国家的大事業であった「明治神宮の森」に森づくりを見ましょう。明治天皇崩御を受けての明治天皇を祀る神社創建に伴う森づくり。日本全国から10万本もの献木があり、樺太や台湾、中国東北部、朝鮮半島からも届いた。荒野であった土地に御社殿を建立し、神社として風土に相応しい壮大な森づくりを試みたのである。時は1914年(大正4年)4月、人の手によらずして自ら新陳代謝し成長する森づくりに着手。アカマツクロマツの林間にヒノキサワラスギモミなどの針葉樹、下層に将来の主木となる陰樹のカシ、シイ、クスノキなどの常緑広葉樹の植栽が完了したのが6年後の1920年(大正10年)。やがて、成長の速いヒノキ、サワラなどに圧迫され、陽樹であるマツは衰退を始め、最後にはカシ、シイ、クスノキなどの常緑広葉樹が林相を占有。90年の歳月を経て、現在はカシシイクスノキが大木となり、下層には若木が育ち、持続可能な極相林を形成しつつあるのです。理想の森づくりと言えると思います。

森は生きています。風土が森を相応しい森に変えていくのです。100年、500年、1000年、相応しい森が出現しています。人はそれを知るべきです。森のことは森に任せ、森を知った上で森と向き合い、森の恵みをほんの少し工夫して享受させてもらうのが一番道理に適うのです。森と付き合う知恵磨きが大切となるのです。


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宵闇に浮かぶ桧枝岐歌舞伎「寿式三番叟」の舞

ビーグル号の航海日誌 2013年10月05日 14:35

130907寿式三番叟清め@エコカフェ.JPG心待ちにしていた桧枝岐歌舞伎。豪雨は上がり大木の枝葉から滴る水滴を感ずるばかり也。「千葉之家花駒座」(座長:10代目星長一氏)、座員は30名ほど、村民の、村民による、村民のための歌舞伎。明治30年築の茅葺屋根舞台も村民総力の結集による。第一幕は儀式舞踊である舞台清めの「寿式三番叟」です。[2013年9月7日撮影:桧枝岐歌舞伎視察@山崎]

テープから流れる笛、小太鼓、大太鼓の軽快なリズム。130907桧枝岐歌舞伎寿式三番叟@エコカフェ.JPG130907寿式三番叟@エコカフェ.JPG村の守り神である燧大権現と御嶽大明神へ捧げる五穀豊穣を祈願する清めの舞。舞台に登場した狂言方は、はじめに御神酒を客席の三方に向かって振り掛ける清めの仕草。20分足らずの軽快な舞。力強い足踏みが延々と続くが、農事の地固めを表しているという。種を撒く仕草をしながら四方を清める。130907桧枝岐歌舞伎寿式三番叟片足@エコカフェ.JPG時おり左足立ちし案山子のように両手を広げ身体を左に傾けるユーモラスな仕草、作物の実り、恵みを表現しているようだ。ジャンプする様子は生き物たちが一斉にその恵みを喜ぶかのようです。 

後に調べて分かったのですが、三番叟の踊り手は一つの家に決まっていて、脈々と受け継がれているそうです。今後、桧枝岐歌舞伎の伝統をどのように継承していくのか、時代の流れの中でどう向き合えばよいのか、桧枝岐村の歴史と自然の恵みが答えを教えてくれるように思えます。


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聖地大神島のニガー・ヘッド奇岩群は

101011キノコ岩群@エコカフェ(大神島).JPG宮古島本島島尻港から船で15分の大神島は、神秘に包まれた島として有名です。島内や海岸に大小さまざまな「ニガー・ヘッド」(キノコ岩)が数多く転がっており、巨人伝説でも残るかのような奇怪な景観が演出。誰が置いて行ったのだろうか。波がささやききあい、潮風は木の葉のざわめきを誘い、人工的な物音とは無縁の時が只々永遠に流れています。[2010年10月11日撮影:宮古島エコツアー@阿部]

大神島の地層は新生代第三紀鮮新世の頃(6430万年前から180万年前)に形成された大上砂岩層とその下層にシルト質の大神泥岩層が基盤をつくっている。101011話を聞こう@エコカフェ(大神島).JPG101011巨大キノコ岩@エコカフェ(大神島).JPGこれらは宮古本島の島尻層より古く、泥岩層には巻貝、二枚貝、ゾウ、クジラなどの化石が含まれるという。砂岩層の上に珊瑚礁が広がり、琉球石灰岩の層を形成し、基盤の隆起とともに岩塊となり転落したものが長年の波浪による浸食を受けキノコ状になったと考えられています。

自然の造形美として見る人の心を癒す。素材も作者も自然そのものなのです。島や海岸を訪れると地層がむき出しになっていて、その地質形成の謎解きのヒントが隠されているのも面白いと思います。


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ビョウタケ(鋲茸)は腐生菌

ビーグル号の航海日誌 2013年10月04日 23:27

071013ビョウタケ@エコカフェ(白神山地).JPG白神山地の奥深い森では新陳代謝があってところどころで倒木が見られます。そんな倒木にはキノコの仲間やコケが着生したりしているものです。ビョウタケもそんなひとつです。[2007年10月12日撮影:白神山地エコツアー@阿部]

ビョウタケ(鋲茸、学名:Bisporella citrina (Batsch.) Korf et.al)はビョウタケ目ビョウタケ科ビョウタケ属の腐生菌。子実体は径3mm以下とごく小さく、短い柄の先に円形で平滑、橙黄色の子蓑盤がつきます。子蓑盤は時間経過とともに色が薄くなり、縁が巻き上がります。発生は夏から秋にかけて、朽ち木上に集団で発生することが多い。胞子の14×4μmほどの狭楕円形です。

この仲間で極めて似ているモエギビョウタケ(萌葱鋲茸)は、子実体の黄色みがより強く胞子が小形だそうです。もしかしたらモエギビョウタケかもしれませんね。


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カバマダラ(樺斑)も北上中

101012カバマダラ@エコカフェ.JPG宮古島の蝶々園みやこパラダイスで保護展示していたツマムラサキマダラなどの南方系の蝶はいずれもが生息域を北上させていることが知られている。地球温暖化の影響が生物界に引き起こしている目に見える現象のひとつとされます。カバマダラもそんな指標蝶です。[2010年10月12日撮影:宮古島エコツアー@阿部]

カバマダラ(樺斑、学名:Danaus chrysippus (Linnaeus, 1758) )はマダラチョウ科マダラチョウ族オオカバマダラ属の小型の斑蝶。日本産亜種。分布は奄美大島以南の南西諸島に奄美大島以南に限り、河川敷や開けた草原、畑地などに生息。本州では台風などで流される迷蝶。基亜種はヨーロッパ東南部、中近東から熱帯アフリカ、東洋区、オーストラリア区に広く分布。成虫の前翅長は30oから34oほど、開張は70oから80oほど、体は細く黒字に白色の水玉模様が入ります。翅は雌雄とも全体的にオレンジ色で前翅端に黒糸と白色の斑紋があり、オスの後翅裏中央の翅脈上に黒色の性標模様が確認されます。幼虫の食草は毒草であるトウワタ、フウセントウワタ、ロクオンソウ、ガガイモです。成虫になっても体内に毒を保有し、防御機能としています。

ツマグロヒョウモンメスアカムラサキのメスは、体内に毒成分を有しているカバマダラに擬態することで天敵から防御していると考えられています。


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アオハダ(青膚)は薄皮で

ビーグル号の航海日誌 2013年10月03日 14:31

071012アオハダ@エコカフェ白神山地 036.jpg白神山地の深い森は典型的な落葉広葉樹の原生森です。アオハダはブナ、アサダなどとともにそのひとつです。[2007年10月13日撮影:白神山地エコツアー@阿部]

アオハダ(青膚、青肌、学名:Ilex macropoda Miq.)はモチノキ科モチノキ属の落葉小高木。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島、中国に及び、冷温帯から暖温帯上部の山地の尾根筋から斜面上部の明るい落葉広葉樹林内に自生。071012アオハダ樹肌@エコカフェ白神山地 035.jpg樹高は10mから15mほど、樹皮は灰白色で薄く、若枝は無毛で短枝と長枝があります。葉は長枝では互生し短枝では輪生、葉身3pから7pほどの卵形から広卵形で葉縁には低鋸歯、葉先は短く尖ります。葉表は無毛、葉裏脈上に粗毛が生えます。葉はライターで加熱すると死環ができます。花期は5月から6月頃、雌雄異株、短枝の葉脇から数個の緑白色の花を束生咲かせます。果実は径7oほどのほぼ球形の核果、秋には赤く熟します。

名前の由来は薄い外皮を剥がすと皮層が緑色であるとこにあります。若葉は山菜として茹でて和え物や御浸したり、お茶の代用にしたりするという。


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アサダ(浅田)の堅果は袋に

071012アサダ@白神山地 017.jpg白神山地の深い森は獣たちの聖域であって、古くからマタギ集落が点在し、人びとは熊や羚羊を山神様からいただいてきた。一度は郷土料理を舌鼓したいものです。そんな深い森に散在する十二湖を散策中にアサダという樹を見た。別名にミノカブリ、ミネカワ、アカダ、アカゾウともいうそうだ。[2007年10月12日撮影:白神山地エコツアー@阿部]

アサダ(浅田、学名:Ostrya japonica Sarg.)はブナ目カバノキ科アサダ属の落葉高木。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島、中国に及び、山地の落葉広葉樹林内に散生。北海道に多い。樹高は20m以上、樹皮は暗灰褐色で浅縦裂し端が反り返り、若枝は極細く毛と腺毛が生えます。071012アサダ@エコカフェ白神山地 016.jpg葉は互生し薄く、開葉時に軟毛がビロード状に密生、葉身7pから12pほどの狭卵形で葉縁に不揃いな重鋸歯、葉先は尖ります。花期は4月から5月、雌雄異花、展葉と同時に本年枝先に雌花序が、前年枝先に雄花序が穂状に5pほど下垂し、黄褐色の花をたくさん咲かせます。果実は長径約5oの長楕円形の堅果、長さ約15oの果苞に包まれます

材は堅く粘力があるため北海道では雪ぞり材としたり、磨くと光沢が美しいので建材としたり、かつては私たちの生活に重宝したという。カバノキの仲間は花序や果実の様子を確認すると特定しやすいのですが。


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コハウチワカエデ(小羽団扇楓)は深紅に

ビーグル号の航海日誌 2013年10月02日 21:20

081110コハウチワカエデ@エコカフェ.JPG屋久島の白谷雲水峡を訪ねると水量の圧倒的な豊かさに驚くことになるだろう。雲が立ち込め樹木の深い緑と幻想的な景色を演出しているのも面白いだろう。秋にもなれば紅葉も素晴らしい。山間で見かけるコハウチワカエデは紅葉の美しさではコミネカエデと双璧という。[2008年11月10日撮影:屋久島エコツアー@阿部]

コハウチワカエデ(小羽団扇楓、学名:Acer sieboldianum Miq.)はカエデ科カエデ属の落葉小高木。日本固有種。分布は北海道、本州、四国、九州に及び、暖温帯上部から冷温帯の山地の尾根筋から杉植林地内など広く自生。樹高は10mから15mほど、樹幹は直立し、樹皮は灰青褐色で縦に筋が入り平滑、本年枝には綿毛が生え、前年枝にも毛は残ります。葉は対生し、葉身4pから8pほどの掌状に7から11中裂、葉縁は重鋸歯、裂片先は尖ります。若葉は両面に綿毛が密生し、成葉の裏面脈上にも毛が残ります。葉柄は長さ3pから7pほどで毛が生えます。花期は5月から6月頃、複散房花序をだし、淡黄色で5弁の小さな雄花と両性花を混生。果実は長さ1.5pから2pほどの分果がほぼ水平に開く翼果、風散布します。

名前の由来は葉身がハウチワカエデにていること、一回り小さいことにあります。別名にイタヤメイゲツという。似ているハウチワカエデは葉柄が短く、オオイタヤメイゲツは葉柄が無毛なことで区別ができますよ。


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ツマムラサキマダラ(褄紫斑)も北上中

ビーグル号の航海日誌 2013年10月01日 21:56

101011ツマムラサキマダラ@エコカフェ.JPG宮古島上野野原の蝶々園みやこパラダイスはリュウキュウアサギマダラオオゴマダラ、スジグロカバマダラなど優雅さを誇る蝶々を飼育展示していた。残念なことに2011年11月に閉園。旅をする人びとの趣向の変化についていけなかったのだろう。ここではかつて蝶々園で見たツマムラサキマダラを紹介します。[2010年10月11日撮影:宮古島エコツアー@阿部]

ツマムラサキマダラ(褄紫斑、学名:Danaidae Euploea mulciber barsine Fruhstorfer, 1904)はタテハチョウ科マダラチョウ亜科ルリマダラ族の南方系の蝶。分布は奄美諸島以南(1990年以降定着)、国外では台湾、東南アジア、インド、中国南部に及び、林縁、草地、畑地などの幼虫の食草のある場所に生息。前翅長は40oから50oほど、開張は80o前後、翅表側は茶褐色地に白色の斑模様が入り、前翅の一部が紫色となり、翅裏側は茶褐色地に斑模様が目立ちます。メスでは後翅の表裏両側に白色の細い線状の模様が入るのが特徴です。幼虫はガジュマル、オオイタビ、ホソバムクイヌビワなどのクワ科植物やキョウチクトウ科植物を食します。クワ科植物には毒成分は有りません。

名前の由来は前翅を意味する褄が紫色で斑模様があることにあります。ツマムラサキマダラの蛹は銀色で鏡のように周囲を映し込むことで保護色化し天敵から身を守っているとも考えられます。ちなみにオオゴマダラの蛹は金色、こちらは毒草を食草としているので体内には毒成分を保持し身を守っているのです。


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荷川取の人頭税石は歴史の中で

ビーグル号の航海日誌 2013年09月30日 23:28

101010人頭税石@エコカフェ.JPG巷では消費税率上げが話題に。税率を上げるのは何のためだったのだろうか。一方で復興のための嵩上げ法人税率のみの引き下げが議論になっているようだ。[2010年10月11日撮影:宮古島エコツアー@阿部]

1609年、琉球王国が薩摩藩に支配下となり徴税が始まると、ほどなく王府は財政難に陥り、1637年から財源確保のため先島諸島の人びとに厳しい人頭税を課したそうだ。101010人頭税石看板@エコカフェ.JPG当初は、頭数(人口)を基準に税(粟・織物)を賦課するもので役人の見立てにより税を納めさせたが、1659年には、頭数の増減に関係なく「定額人頭税」制となり、さらに1710年には年齢(15歳から50歳)を基準に税(男は穀物、女は織物)の賦課が行われるようになった。この人頭税制は1903年(明治36年)1月1日の新税法施行されるまで続いたという。宮古島平良字荷川取のかつて宮金家の大通り(ウンミャガーニのウプユマタ)と呼ばれる人びとが集まった場所にひとつの「石柱」が立っていて、「人頭税石」とか「賦測石」と呼ばれている。高さは143cmほどでこれを超える身長の人は人頭税が課されたと民俗学者・柳田國男が「海南小記」の中で伝承を紹介している。史実と異なることから、人頭税制の導入当初の役人の見立ての頃に、高さを目安として税を賦課されていたのではないかと類推する向きもあります。

他にも「屋敷神」とか「陽石」「図根点」などの諸説があり定かではないようです。「宮古島のへそ」と呼ばれるパワースポットにも庭石「石柱」が立っていています。さてさて。


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秋晴れ高尾山

ビーグル号の航海日誌 2013年09月28日 16:59

DSC_0644.jpg 秋晴れの清々しい空気のなか、高尾山へやってきた。
相変わらずの人ごみだけど、遠くに富士山がみえる。
夕方は、肌寒くなってきた。
今年の秋は短いのかもしれない。

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アサノハカエデ(麻葉楓)はずっしりと

130908アサノハカエデ果序@エコカフェ.JPG桧枝岐御池ロッジ(標高1520m)を起点とする燧裏林道を尾瀬ヶ原に向かって、ブナシラビソなどの樹林帯を進むと森が切れた所に忽然と田代が現れます。その変化が大変心地よいです。ここでは、湿った樹林帯の中、林道脇で見られるアサノハカエデを紹介します。別名にミヤマモミジともいいます。[2013年9月8日撮影:桧枝岐歌舞伎視察@山崎]

アサノハカエデ(麻葉楓、学名:Acer argutum Maxim.)はカエデ科カエデ属の落葉小高木。日本固有種。130908アサノハカエデ@エコカフェ.JPG分布は本州宮城県・新潟県以南、四国に限り、山地から亜高山帯の湿潤な渓流沿いなどに自生。樹高は5mから10mほど、樹皮は灰色か灰褐色で平滑、枝は微毛が密生、葉は対生し葉柄は帯紫紅色で3pから10pと長く、葉身4pから8pほどの掌状(5裂から7裂)、裂片の縁に細重鋸歯がつきます。葉は薄く皺があり、葉表は無毛、葉裏は白色の短毛が散生します。花期は5月から6月頃、雌雄異株、葉脇から総状花序を短くだし、淡黄緑色の小花を咲かせます。果実は下垂し、長さ2p超の水平に開いた翼果がたくさんつきます。

名前の由来は葉の皺が入る様子が麻の葉に似ていることにあるという。また、葉はオガラバナと似ているが、アサノハカエデはやや標高の低い所に棲み分けしている感があるようです。


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オガラバナ(麻幹花)の二面性

ビーグル号の航海日誌 2013年09月27日 07:14

130706オガラバナ@エコカフェ.JPG初夏、北アルプス小日向山(標高1907m)を散策。樹林帯の林床や林縁は雪解け水で潤って、ミズバショウリュウキンカキヌガサソウショウジョウバカマコイワカガミツマトリソウマイヅルソウなどの高山植物が花を咲かせていました。頭上には沢山の花をつけたオガラバナをよく見かけました。オガラバナは別名に花の様子からホザキカエデともいいます。[2013年7月6日撮影:第16回自然観察会@阿部]

オガラバナ(麻幹花、学名:Acer ukurunduense Trautv. et C.A.Mey.)はカエデ科カエデ属の落葉小高木。分布は北海道、本州中部地方以北、四国、国外では東シベリア、サハリン、中国東北部、朝鮮半島に及び、山地から亜高山帯のやや湿った林縁に自生。樹高は3mから8mほど、本年枝には褐色毛が密生、葉は対生し、帯赤色の長い柄、葉身6pから8pほどの掌状(5か7裂)、片縁には欠刻状鋸歯、片先端は尖ります。葉表全体に短毛が散生、葉裏全体には灰白色の軟毛が、脈上には淡褐色の短軟毛が生えます。花期は6月から8月頃、本年枝の葉脇から複総状花序を直立させ、無数の黄緑色の小花(両性花と雄花)を咲かせます。小花は花弁と萼片は各5枚、雄蕊8本、雌蕊花柱は2裂(雄花では退化)。果実は長1.5pから2pほどの分果2個からなる翼果、もちろん風散布します。

名前の由来は材が皮を剥いだ麻の幹を意味する「オガラ」のように柔らかいことにあるそうです。葉がオガラバナに酷似するアサノハカエデは雌雄異株で花序は下垂します。花だけ見るとウワミズザクラに似ているが、果実はイロハモミジハウチワカエデイタヤカエデミネカエデなどと全く同じで翼があり、風散布します。


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