小倉山二尊院に古の栄華を

ビーグル号の航海日誌 2013年12月18日 17:57

ニ尊院@青柳.jpg嵯峨野の小倉山の東麓にあって、大覚寺、天龍寺と並んで嵯峨野三名跡に数えられ、近代以前は皇室や公家と縁が深く、宮中の仏事を司る「寺院四寺」のひとつでもあった。天台宗の寺で、正しくは二尊教院華台寺という。[2013年11月24日撮影:京都嵯峨野@青柳]

創建不詳であるが承知年間(834年から848年)頃、嵯峨天皇の勅願により開基は慈覚大師円仁。本尊は釈迦如来と阿弥陀如来の二尊。鎌倉時代に再興し法然の弟子の湛空、叡空が継いだが、室町時代に入り南北朝の乱、応仁の乱で再び焼失、三条西実隆らが再々興。総門は伏見城の薬医門を移築したと伝わり、奥に小倉百人一首の撰者と知られる藤原定家縁の時雨亭跡があったりする。二条家、三条家、三条西家、四条家などの公家の墓や土御門天皇、後嵯峨天皇、亀山天皇の分骨を安置する三帝陵がありますよ。

少し奇異な感じがするのが、境内にある楊貴妃の墓と伝えられる五輪塔の存在。その昔、絶世の美女「楊貴妃」が難を逃れ、小舟に乗り日本海に面する長門に漂着したという伝説が残るというが。


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檀林寺は古の彼方に

京都嵯峨野、祇王寺の参道途中にある檀林寺を紹介します。平安時代初期に遡る由緒ある寺だが、室町時代に廃寺となり、1964年(昭和39年)に浄土宗大覚寺派の寺として再興したとか。本尊は准胝観音菩薩。ところが、実際は骨董屋であって寺としての機能はないらしい。どうなっているのでしょう。[2013年11月24日撮影:京都嵯峨野@青柳]

檀林寺@青柳_n.jpg創建は815年(弘仁6年)、開基は嵯峨天皇の后橘嘉智子(檀林皇后)、開山は義空。臨済宗の寺であって京都尼五山第三位であった。盛時には塔頭・子院12坊がある平安初期の仏教文化の中心地、我が国で禅が初めて唱えられた寺とも伝えられる。応仁の乱後に衰退し後年廃寺。寺跡には足利尊氏により天龍寺が建てられています。

尼五山は室町時代に五山の制に倣い臨済宗の尼寺に導入。京都と鎌倉に定められた。京都尼五山は、景愛寺、護念寺、檀林寺、恵林寺、通玄寺をさすが往時の姿はない。


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詩仙堂丈山寺の魅力

ビーグル号の航海日誌 2013年12月17日 01:37

131124詩仙堂@青柳_n.jpg131124詩仙堂@青柳n.jpg京都左京区にある詩仙堂。江戸時代初期の文人石川丈山の山荘跡、現在は曹洞宗の丈山寺。1641年(寛永18年)、山麓の凹凸を巧みに生かし、隠居生活のために建てたという。当初は「凹凸窠(おうとつか)」と呼んでいたそうだ。[2013年11月24日撮影:京都左京区@青柳]

詩歌三昧の生活。質素な表門「小有洞」、竹林の続く参道、門「老梅関」をくぐると詩仙堂の玄関。玄関を入ると右手に仏間と座敷、左手には「詩仙の間」、「読書の間」などが続く。「詩仙の間」には、中国三十六歌仙の詩を添えた肖像の板絵が飾られる。玄関上の三階建て「嘯月楼」から南方に一望する庭園は繊細で美しい。渓流を走る水の音、遠慮がちな小さな池、四季折々に咲く花々、とりわけ秋は紅葉の艶やかさが心に燃えます。

静寂さをかいくぐって時折響く音、ししおどしの竹が水を放出した勢いで岩をはじく音は心に強く沁み入ります。静寂を意識するから僅かな動が途轍もないエネルギーを伴って意識される。間断なく流れる小さな流れの音は静寂さの証であろう。自然の営みをエッセンスを抽出した楽しみが広がります。


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アマミデンタ(奄美連朶)の起源は!?

ビーグル号の航海日誌 2013年12月16日 20:00

アマミデンタ@エコカフェ.JPG小石川植物園のシダ植物コレクションからアマミデンタを紹介します。アマミデンタは絶滅の危機に瀕していることから、種の保存法で「国内希少野生動物種」に指定。起源は大形のイノデであることから島嶼となった奄美大島において独自に分化する過程でなぜか矮小化。別名にヒメデンタという。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

アマミデンタ(奄美連朶、学名:Polystichum obae Tagawa)はオシダ科イノデ属の小型の常緑シダ植物。奄美大島固有種、アマミデンタ胞子のう群@エコカフェ.JPG環境省レッドリストで絶滅危惧TA類(CR) 。分布は奄美大島に限り、渓流沿いの湿った岩上に自生。草丈は4pから16pほど、葉柄は細く、葉は単羽状複葉又は2回羽状複葉で厚く紙質、葉身3pから12pほどの線形から線状披針形、羽片10対、各羽片は平行四辺形で全縁です。葉中軸に鱗片がつき、無性芽ができるという。胞子嚢群(ソーラス)は羽片に多くの列をなしてつきま。

アマミデンタは河岸工事などで自生環境が激減し、2000年に「種の保存法」に基づき「国内希少野生動物種」に指定され、保護増殖が期待。なお、奄美大島にはアマミデンタと同じように分化過程で矮小化したものにコビトホラシノブが知られます。


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ムニンイヌグス(無人犬楠)は分化途上

ビーグル号の航海日誌 2013年12月14日 23:04

120504ムニンイヌグス新芽@エコカフェ.JPG120504ムニンイヌグス葉@エコカフェ.JPG小笠原の森には環境適応の結果、微妙に進化・分化を遂げ棲み分けをしているものもあるようです。ムニンイヌグスもその一つで、葉が細く葉縁が波打ちやや湿潤な場所を好むテリハコブガシと極めて近縁と考えられます。どちらも新葉が青くホソバタブの近縁と考えられ、オガサワラアオグスとまとめる考えもあります。[2012年5月4日撮影:小石川植物園@山崎]

120504ムニンイヌグス花序@エコカフェ.JPGムニンイヌグス(無人犬楠、学名:Machilus boninensis Koidz.)はクスノキ科タブノキ属の常緑亜高木。小笠原固有種。分布は父島、兄島と母島に限り、父島では林内、母島では尾根筋や林縁に多く自生。樹高は5mから7mほど、葉は互生し、葉身は長楕円形から楕円形、全縁で葉先はやや尖ります。ただし、母島の個体は若葉が赤褐色を帯びるなど、父島の個体と差異が認められるという。花期は3月から4月頃、枝先に近い葉腋から集散花序をだし、淡黄緑色の小花をたくさん咲かせます。果実は球形で盛夏に黒紫色に熟します。

タブノキ属は熱帯・亜熱帯アジアを中心に約60種、小笠原諸島にはムニンイヌグスのほかテリハコブガシ、コブガシが知られています。ムニンイヌグスとテリハコブガシには中間的な個体もあるが、コブガシはタブノキの近縁で新葉は赤くなります。


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マコガレイ(真子鰈)は美味しい

131124マコガレイ@エコカフェ.JPG南三陸で捕れたマコガレイです。体長25p位でしょうか。この季節は子持ちで美味しく頂くことができます。特に、大分県日出町沿岸で漁獲されるものは「城下カレイ」と呼ばれ、高級魚とて扱われています。南三陸もそうですが日出町沿岸の湾内の海底でも湧水があるそうです。[2013年11月24日撮影:南三陸@青山]

マコガレイ(真子鰈、学名:Pleuronectes yokohamae Günther, 1877)はカレイ目カレイ科ツノガレイ属の底魚。分布は北海道南部以南から大分県、瀬戸内海、東シナ海北部、渤海に及び、水深100m以下の浅い砂底や泥底に生息。体長は最大45cmほど、眼は体の右側にあり、有眼側の体色は暗褐色で黒褐色の斑点が散在します。マコガレイは同じ仲間のマガレイやクロガシラガレイに似ているが、両目の間に鱗(うろこ)があること、背鰭と尾鰭に黒色の条紋様がないこと、などで区別されるそうです。

カレイの仲間は世界でおよそ100種もいて、いずれも体の右側に両眼がある特異な姿をしています。南三陸沿岸ではいろんなカレイが生息しているそうです。


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小倉山滝口寺(旧往生院三宝寺)の無常

ビーグル号の航海日誌 2013年12月13日 22:00

滝口寺@青柳.jpg三宝寺は法然の弟子である念仏良鎮上人が開祖である往生院の子院、明治初期に廃寺となり、近年、祇王寺の隣に寺名を滝口寺として再興。浄土宗大覚寺塔頭。平家物語・第十巻「横笛」に登場する滝口入道と横笛の儚い恋物語を三宝寺が伝えることから名づけられたという。祇王寺の横のなだらかな階段を上ると滝口寺の門はある。[2013年11月24日撮影:京都奥嵯峨野@青柳]

本堂には滝口入道と横笛の木造が安置。宮中の警衛に当たる滝口の武士であった滝口入道(名を斉藤時頼)は、健礼門院の雑仕女横笛に心を奪われ恋に落ちるが、父の反対にあい、19歳にして出家し往生院で修行に励む。これを知り往生院を訪ねた横笛17歳に入道は修行の妨げとし不在を伝える。悲嘆にくれた横笛は奈良法華寺に出家。再び訪ね心動かされる迷いを断つため高野山清浄心院で修行を。ほどなく横笛は黄泉の国に旅立つ。いよいよ修行に専心し高野聖となる。二人は次のような歌を贈りあったという。
贈った歌:剃るまでは恨みしかども梓弓 真の道に入るぞ嬉しき
横笛返歌:剃るとても何か恨みむ梓弓 引きとどむべき心ならねば

本堂には鎌倉時代作の滝口入道と横笛の木造が祀られ、本堂奥には竹林が美しく、滝口入道と平家一門の供養塔が建つ。竹林の路を進むと平重盛を祀っている古びた小松堂。さらに表門のすぐ右奥には鎌倉幕府を倒した悲運の武将・新田義貞の首塚もある。


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高松山往生院・祇王寺に漂う無常

ビーグル号の航海日誌 2013年12月12日 08:42

祇王寺@青柳n.jpg祇王寺A@青柳_n.jpg京都奥嵯峨にある小さな尼寺。真言宗大覚寺派の寺院で本尊は大日如来です。この寺にはもの悲しい物語りがあり、平家物語第一巻「祇王」に語られています。平清盛の移り気に翻弄された白拍子4人の無常が漂います。[2013年11月24日撮影:京都奥嵯峨野@青柳]

寺伝によると平安時代に法然上人弟子の浄土宗僧・念仏房鎮が往生院をこの地に開創したという。一時の隆盛は続かず、いつしか荒廃し尼寺として残り、明治初年に廃寺、1895年(明治28年)に元府知事北垣国道氏が茶庵を寄付、祇王寺として再興し今日に至る。藁葺き本堂には本尊のほか、清盛に捨てられ隠遁した祇王をはじめ母の刀自、妹の祇女、祇王の後を追った仏御前、そして平清盛の木像が安置。小さな境内には清盛供養塔、祇王、刀自、祇女、仏御前の墓がひっそりしています。

庵内の控えの間にある丸窓(吉野窓)は光の差し方によって影が虹色に映るという。竹藪や紅葉、庭一面に広がる苔、時間が止まってしまったかのような錯覚を覚えます。


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ヒメハイホラゴケ(姫這洞苔)は小っちゃい

ビーグル号の航海日誌 2013年12月11日 08:00

120922ヒメハイホラゴケ@エコカフェ.JPG小石川植物園のシダ植物コレクションからヒメハイホラゴケを紹介します。先に取り上げたハイホラゴケの近縁種です。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

ヒメハイホラゴケ(姫這洞苔、学名:Crepidomanes amabile (Nakai) K. Iwats.)はコケシノノブ科ハイホラゴケ属の常緑性シダ植物。環境省レッドリストで絶滅危惧TB類(EN)。分布は北海道後志、本州日本海側、九州北部、国外では朝鮮半島南部に及び、山地の渓流沿いの岸壁などに自生。120922ヒメハイホラゴケ@エコカフェ (2).JPG根茎は長く這い、所々で分枝し黒褐色の毛が密生。葉は根茎に密な感覚で生え、葉身3pから5pほどの三角状楕円形から広披針形で3回羽状複葉、葉先は鈍頭か鋭頭。葉柄、中軸、羽軸、小羽軸には翼がつき、裂片は数が多いため重なり合うという。胞子嚢群(ソーラス)は裂片に単生、葉の上部の中軸寄りに多くつき、浅いコップ状の苞膜に包まれ、辺縁は僅かに反り返ります。

野生化ではハイホラゴケの仲間は交雑種もあって見分けは極めて難しいような気がしますね。


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ハイホラゴケ(這洞苔)はシダ植物

120922ハイホラゴケ@エコカフェ.JPG小石川植物園のシダ植物コレクションからハイホラゴケを紹介します。名前に「ゴケ」とあるが苔ではありません。名前の由来は根茎が地を這うこと、洞窟のような場所に生えること、苔に似ていることにあります。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

ハイホラゴケ(這洞苔、学名:Crepidomanes birmanicum (Bedd.) K.Iwats.)はコケシノボ科アオホラゴケ属の常緑性シダ植物。分布は本州、四国、九州、南西諸島、小笠原諸島、国外では中国、ヒマラヤ、東南アジアに広く、山地の森林内の陰湿な渓流沿いの岸壁などに自生。草丈は8pから30pほど、根茎は長く這い、黒っぽい鱗片が密につき、暗褐色の根毛のある根が生えます。葉は根茎に数pの間隔で生じ、葉身5pから18pほどの卵状披針形か倒卵状長楕円形で2、3回羽状複葉、葉先は尖ります。葉柄、中軸、羽軸、小羽軸に幅広の翼がつくのが特徴です。胞子嚢群(ソーラス)は裂片に頂生、トランペット状の苞膜に包まれ、胞子嚢床は棍棒状に長くのび、辺縁は幾分反り返ります。

ハイホラゴケの仲間には小型で葉の小さなヒメハイホラゴケのほか、ホクリクハイホラゴケ、ツルホラゴケ、リュウキュウホラゴケ、シノブホラゴケ、ミウラハイホラゴケ、コケハイホラゴケなどが知られています。正直、難しいです。


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オクマワラビ(雄熊蕨)も毛むくじゃら

ビーグル号の航海日誌 2013年12月10日 23:34

120922オクマワラビ@エコカフェ.JPG小石川植物園のシダ植物コレクションからクマワラビの近縁種であるオクマワラビを紹介します。名前の由来にもあるように、こちらも葉茎は毛むくじゃらのようです。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

オクマワラビ(雄熊蕨、学名:Dryopteris uniformis (Makino) Makino)はオシダ科オシダ属の常緑性シダ植物。分布は北海道奥尻島、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島、中国東部に及び、丘陵や山地の林縁や林床などに自生。草丈は50pから80pほど、根茎は太く直立か斜上、葉は束生し、葉茎に黒褐色の広披針形から線形の鱗片が密生。葉は長楕円状披針形の1回羽状複葉(時に下部は2回羽状深裂)で光沢のない革質、葉身30pから60pほどで葉先は鋭く尖ります。羽片は線状長楕円形で尾状に尖ります。さらに羽状深裂する裂片は長楕円形で鈍頭、上部に微鋸歯がつきます。胞子嚢群(ソーラス)は腎円形の苞膜に包まれ、葉身上部の羽片主脈両側に1個ずつつきます。

本種はクマワラビに似るが胞子嚢群がついた羽片が縮れることがないので区別は容易なようです。縮れることがなく立派だから「雄」としたのでしょう。


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瑞巌山圓光寺に染まる

131124圓光寺@青柳n.jpg131124圓光寺庭園@青柳n.jpg京都左京区をぶらり。圓光寺は臨済宗南禅寺派の寺院であって、創建は1601年(慶長6年)、本尊を千手観音とする。1667年(寛文7年)に現在の場所に移築、京都の数ある寺のなかでも比較的新しいほうです。[2013年11月24日撮影:京都左京区@青柳]

当時、徳川家康の文治政策として、足利学校の第9代庠主の閑室元桔師を招き、伏見城下に学問所として圓光寺を開いたのが始まりで、日本における最古の活字本「伏見版」の印刷事業が行われたという。庭園「十牛」には洛北で最も古いとされる栖龍池水琴窟があり、紅葉の名所にもなっています。

徳川家康に所縁のある寺院だけあって、境内奥には家康を祀った東照宮もあります。大きな寺院ばかりが観光の対象となっていますが、小さな寺院でも意外な発見があるものです。


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ヤシャゼンマイ(夜叉銭巻)は渓流植物

ビーグル号の航海日誌 2013年12月09日 23:03

120922ヤシャゼンマイ@エコカフェ.JPG小石川植物園のシダ植物コレクションからヤシャゼンマイを紹介します。広域種のゼンマイに外見はよく似ているが、水を好み小型で葉が細いのが特徴です。両者は棲み分けしているので間違えることはないでしょう。ただし、両者の野生交雑種としてオオバヤシャゼンマイ(オクタマゼンマイ)が知られるので注意が必要です。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

ヤシャゼンマイ(夜叉銭巻、夜叉薇、学名:Osmunda lancea Thunb.)はゼンマイ科ゼンマイ属の夏緑性シダ植物。日本固有種。分布は北海道南部、本州、四国、九州東部に限り、渓流沿いの冠水するような岩場などに自生。草丈は30pから80pほど、根茎は直立か斜上、葉は叢生しやや硬く、2回羽状複葉で二型。胞子葉は栄養葉に先立ち4月頃に成長し、羽片は線形で胞子嚢を密につけ、胞子放出後に枯れます。栄養葉は葉身20pから45pほど、羽片と狭披針形の小羽片は全縁で軸とほぼ50°角につくという。ちなみにゼンマイではもっときつい角度になるそうです。

名前の由来は「ヤシャ」が「痩せ」の転訛説、「ゼンマイ」は若芽の渦巻きが古銭に似ることにあるとする説と「千巻き」が転訛とする説があるそうです。ゼンマイ属は世界に20数種、うち日本には5種が知られています。


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ノコギリヘラシダ(鋸箆羊歯)は野生交雑種

120922ノコギリヘラシダ胞子蓑群@エコカフェ.JPG小石川植物園のシダ植物コレクションからノコギリヘラシダを紹介します。本種はヘラシダとナチシケシダとの自然交雑種と考えられています。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

ノコギリヘラシダ(鋸箆羊歯、学名:Deparia ×tomitaroanum)はイワデンタ科オオシケシダ属の常緑性シダ植物。野生交雑種。分布は本州千葉県以南、四国、九州、南西諸島、国外では台湾に及び、山地の林内や沢沿いの岩場などに自生。草丈は15pから50pほど、根茎は長く這い茶褐色の鱗片がつく。120922ノコギリヘラシダ@エコカフェ.JPG葉は単葉、葉身10pから30pほどの披針形から線形、葉丙は針金状、葉身はヘラシダに似るが縁が切れ込み、基部に近いほど羽片は小さく、より深く切れ込む特徴があります。胞子嚢群(ソーラス)は線状、裂片の中肋近くから辺縁に至ります。

自然界のなかでは同一先祖種から種分化したものが、野生交雑して種を代々紡いでいく例は多くあると考えられる。そして、分類学的にはやがて交雑雑種としてではなく、独立した単独種として取り扱われるものもあるのだろうと思います。


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ハイミミガタシダ(這耳形羊歯)は野生絶滅か

ビーグル号の航海日誌 2013年12月07日 07:31

120922ハイミミガタシダ@エコカフェ.JPG120922ハイミミガタシダ@エコカフェ.JPG小石川植物園内で保護展示されているハイミミガタシダは日本では1981年を最後に野生絶滅と公表されています。もともと自生地が限られたうえに個体数も少なかったのであろう。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

120922ハイミミガタシダ看板@エコカフェ.JPGハイミミガタシダ(這耳形羊歯、学名:Thelypteris levingei (C.B.Clarke) Ching)はヒメシダ科ヒメシダ属の常緑性シダ植物。環境省レッドリストでは国内野生絶滅(EW)。分布は九州福岡県、屋久島、国外ではヒマラヤから中国南部に及び、山地の林縁の日当たりのよい斜面に自生。草丈は1m超、根茎は長く横走り、葉は間隔をおいて生えます。葉柄10pから30p(特に50p)ほど、基部には鱗片がつき、葉身1mほどの長楕円形の2回羽状深裂、葉先はやや尾状に尖ります。葉両面に毛が生えます。胞子嚢群(ソーラス)はほぼ円形で包膜はなく、辺縁と中肋の中間につきます。

環境省レッドデータブックでは日本のシダ植物を含む維管束植物のうち、なんと23.8%が絶滅のおそれのある種とされています。


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メヤブソテツ(女藪蘇鉄)は変わり者

ビーグル号の航海日誌 2013年12月06日 21:20

120922メヤブソテツのソーラス@エコカフェ.JPG120922メヤブソテツ@エコカフェ.JPG小石川植物園のシダコレクションからちょっと変わり者のメヤブソテツを紹介します。何が変わっているのかというと中央構造線の南側、栄養価の低い石灰岩質の土壌をあえて好むことです。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

メヤブソテツ(女藪蘇鉄、学名:Cyrtomium caryotideum (Wall. ex Hook. et Grev.) Prl.)はオシダ科ヤブソテツ属の南方系の常緑性シダ植物。分布は本州(関東地方、中部地方南東部、紀伊半島)、四国、九州、南西諸島、国外ではヒマラヤから台湾、フィリピン、ハワイに及び、山地林下の石灰岩質の岩場などに多く隔離して自生。草丈は40pから70pほど、根茎は短く斜上、数枚の葉を叢生、葉柄下部に鱗片がつき、1回羽状複葉で羽片は2対から6対ほど、羽片基部上側に鋭い耳片があり縁に先端がのぎ状の細鋸歯。胞子嚢群(ソーラス)は葉裏の中肋寄りに散在、包膜の縁にも細鋸歯があります。

似ている羽片の広いものには、耳垂のなく基部の丸いヒロハヤブソテツ、羽片が上に湾曲せず包膜中心が黒褐色のミヤコヤブソテツがあるが、よく見れば違いは分かるでしょう。


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オオカグマ(大かぐま)は南方系

120922オオカグマ胞子のう群@エコカフェ.JPG小石川植物園のシダ植物コレクションのなかからオオカグマを紹介します。「かぐま」とは羊歯の古名らしいく、昔は乾燥させた葉を便所の落とし紙としたともいいます。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

オオカグマ(大かぐま、学名:Woodwardia japonica (L.f.) J.Sm.)はシシガシラ科コモチシダ属の南方系の常緑性シダ植物。分布は本州紀伊半島、国地方西部、四国西南部、九州、南西諸島、国外では台湾、韓国済州島、中国、インドシナ半島に及び、平地から低山地のやや乾燥した林下に自生。120922オオカグマ@エコカフェ.JPG草丈は50pから120pほど、根茎は太く短く這い斜上、葉柄は赤味を帯びた藁色で下部に赤褐色の鱗片がつきます。葉は濃緑色で厚くやや光沢、葉身30pから70cmほどの楕円形か卵状楕円形の2回羽状中裂、先端は急に細くなります。羽片は無柄で裂片の縁に鋸歯がつく。胞子嚢群(ソーラス)は長楕円形で中肋の両側の葉脈に沿ってつきます。包膜は褐色の線形、内側に裂開し、胞子嚢を包みます。

コモチシダの仲間であるが、葉表に無性芽をつけることはない。また、「カグマ」の名前がつくイシカグマ、フモトカグマなどはコバノイシカグマ科であり紛らわしいです。名前から判断できないのがシダ植物には多いです。


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クマワラビ(熊蕨)は毛むくじゃら

120922クマワラビ@エコカフェ.JPG120922クマワラビ胞子蓑群@エコカフェ.JPG小石川植物園内のシダ植物コレクションのコーナーからクマワラビを紹介します。ちょうど葉裏にソーラスをつけていました。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

クマワラビ(熊蕨、学名:Dryopteris lacera (Thunb.) O.Ktze.)はオシダ科オシダ属の常緑性シダ植物。分布は北海道(奥尻島)、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島に及び 、丘陵地や山地の林床や林縁に自生。草丈は50pから85pほど、根茎は塊状で太く短く直立、葉は叢生し、葉身30pから60pほどの楕円形から倒卵形の2回羽状複葉、下部羽片はやや短い。葉柄には長さ2pほどの大型の赤褐色の鱗片が密生、これが名前の由来。また、中軸と羽軸にも細く小型の淡褐色の鱗片が散生。葉表の葉脈は著しく凹む。羽片は二型、下部の3対から10対ほどは大きく、上部は胞子嚢群(ソーラス)がつき退化・縮小し、胞子散布後の秋には枯れてしまうという。苞膜は円腎形です。

近縁種にオクマワラビやミヤマクマワラビがあり、自然雑種としてヒサツオオクジャク、ミチノククマワラビ、スルガクマワラビ、フジクマワラビ、アイノコクマワラビなどが知られます。


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黒潮文化の中に高倉を

ビーグル号の航海日誌 2013年12月05日 22:51

130411高倉(大和村)@エコカフェ奄美大島エコツアー_76.jpg古代日本においては全国各地で高床式の倉庫は見られたという。その起源は台湾やフィリピンなどの南方地域にあり、黒潮文化圏に属し、穀物を貯蔵するのが目的であった。今日では南西諸島や八丈島で残っているが、現に使われているのは奄美だけだそうです。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

高倉はイジュを材とし、叉首組(さすぐみ)の屋根架構を組み、茅で暑く屋根を葺きます。130411高倉看板@エコカフェ奄美大島エコツアー_75.jpg屋根裏部分を倉庫とし、穀物、黒砂糖、みそ、魚介類、豚肉、衣類などを保管するそうです。通気性がよく湿気を防ぐことで防腐効果があるんだそうです。アジアモンスーン帯の湿気の高い奄美では非常に適した建築物と言えます。床下は強い日差しや雨露をしのぐことができるので、利用価値が高く作業場や人びとのコミュニティの場にもなるのだそうです。同様の構法の高倉は奄美大島の他に喜界島、徳之島にあるそうです。

高倉の機能としては、防腐効果のほかに可動式の梯子をかけるため防犯効果、容易に倒せるので大火時の被害縮小効果、基礎石の上に載せているだけなので地震や台風などにも抵抗力があるとされています。


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アテツマンサク(阿哲満作)は大陸との陸続きを

120624アテツマンサク@エコカフェ.JPG小石川植物園内の林内には少なからず関東地方では自生していない珍しい樹種を観察することができます。阿哲要素といって中国大陸と陸続きであったことを物語る植物であるアテツマンサクもそのひとつです。[2012年6月24日撮影:小石川植物園@山崎]

アテツマンサク(阿哲万作、学名:Hamamelis japonica Siebold et Zucc. var. bitchuensis (Makino) Ohwi)はユキノシタ目マンサク科マンサク属の落葉小高木。日本固有種で準絶滅危惧(NT)。分布は本州中国地方(備中=阿哲地方)、四国(愛媛県)に限り、暖帯の中・上部からブナ帯にかけての急傾斜地に自生。樹高は5mから8mほど、葉は互生し有柄、葉身6pから14pほどの広卵形で葉縁に波状鋸歯、葉先は鈍頭。葉表裏ともに星状毛が多い。花期は2月から4月頃、葉の展開に先立ち、葉腋に短い柄のある黄色い花を咲かせます。花の萼片4枚は黄色(マンサクは赤色)、花弁4枚はひも状でマンサクよりも短く、雄蕊4本と仮雄蕊4本がつく。雌蕊1本の先端は2裂。果実は径約1pほどの扁球形の刮ハ、熟すと開裂し種子を散布します。

マンサク属は世界にマンサク、シナマンサク、ハヤザキマンサク、アメリカマンサクの4種、日本ではマンサクを基本種にアテツマンサクの他に本州中部地方以北に分布するオオバマンサク、北海道南部から日本海側に分布亜するマルバマンサク、北陸地方に分布するウラジロマンサクが亜種や変種として知られています。


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