アカソ(赤麻)は帯赤褐色

ビーグル号の航海日誌 2014年02月22日 00:33

130720アカソ@エコカフェ.JPG棒ノ折山(標高969m)の登山道の林縁で見られるヤブマオの仲間。ここではアカソを紹介します。アカソは古来、麻の材料として使われた日本人に馴染みのある植物です。名前の由来は茎や花序軸が赤褐色を帯びるヤブマオ(藪苧麻)ということにあります。[2013年7月20日撮影:棒ノ折山視察@山崎]

アカソ(赤麻、学名:Boehmeria silvestrii)はイラクサ科ヤブマオ属の多年草。分布は北海道、本州、四国、九州に及び、山地の道端や草原に自生。130720アカソ@エコカフェ(棒ノ折山).JPG草丈は50pから80pほど、茎は斜上、葉は対生し、葉身8pから20pほどの卵円形、葉縁に粗鋸歯、葉先は大きく3裂し、中央裂片は尾状に尖る。ただし、太平洋側の個体では明瞭でないケースもある。葉表裏にねた毛が疎生。花期は7月から9月頃、雌雄異花、茎上部の葉腋から雌花序、茎下部の葉腋から雄花序がつきます。雌花序は雄花序より小型で細く赤味を帯びます。果実は花被筒に包まれた長さ1.5oほどの倒広卵形、狭い翼があり、全面に短毛が生えます。

アカソには2倍体と3倍体が存在し、太平洋側では無融合生殖の3倍体、日本海側では有性生殖の2倍体も見られるという。また、茎や花序軸が帯赤色のものは、ほかにクサコアカソ、コアカソが知られます。


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早起きは三文の徳

ビーグル号の航海日誌 2014年02月21日 22:24

140221浅草一文本店@エコカフェ.JPG朝早く起きることは健康によく、その分僅かばかりの徳があるものだという。「三文」とは僅かばかりの意味です。江戸時代に庶民が飲んでいたとされるアルコール度数の低い「どぶろく」が六文で売られていました。

江戸時代の通貨は、金貨、銀貨、銭貨からなり、独立した通貨制度であって、それぞれの相場があったという。江戸時代を通じて品質が一定せず、時代がさがるとともに品質は落ち、通貨の輸送や保存にコストがかかったこと、140221浅草一文@エコカフェ.JPG地域によって飢饉などが発生したこと、などにより今日の通貨との価値換算はなかなか難しようです。少なからず、一般的には、食糧費は高く、賃金や土地はやすい傾向にあったといいます。

江戸っ子の「宵越しの金は持たねぇ」は、大火事が多く、質屋はあったが銀行の無い時代にあって、自転車操業のような生活が当たり前だったのでしょうか。落語談議にも花が咲きました。


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ハリガネキノリ(針金木海苔)は黒光り

ビーグル号の航海日誌 2014年02月20日 00:28

110709ハリガネキノリ@エコカフェ(鳳凰三山) .jpg南アルプス赤石山脈支脈甲斐駒ヶ岳の南に伸びる鳳凰三山の薬師岳(標高2780m)からの下山途中の岩礫地でみた地衣類。シラビソらしき枯れ枝に着生する黒っぽいのがハリガネキノリ、灰緑色なのは別のサルオガセの仲間のようです。ここではハリガネキノリを紹介しましょう。[2011年7月10日撮影:鳳凰三山調査@阿部]

ハリガネキノリ(針金木海苔、学名:Alectoria nadvornikiana Mot)はサルオガセ科ホネキノリ属の地衣類。分布は亜高山帯、樹皮に着生。地衣帯は糸状に垂れ下がり、茎は細く表面は平滑で中空であって、二叉分岐を繰り返します。地衣体の表面は黒味のあるとび色で光沢があります。不定の小刺を生じないのが特徴という。

日本産のハリガネキノリ属は亜高山帯を代表する樹状地衣で、ハリガネキノリのほか、コフキオニノヒゲ、オニノヒゲ、フジキノリなどが知られます。


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コムチゴケ(小鞭苔)は二叉に

ビーグル号の航海日誌 2014年02月18日 22:26

130720コムチゴケ@エコカフェ.JPG秩父山塊の東南の端に位置する棒ノ折山(標高969m)は東京近郊では屈指の蘚苔類観察の場所であると思う。渓流沿いの白谷コースは彼らにほどよい生息環境を提供している。コムチゴケもそんな住人のひとりです。周囲にはコウヤコケシノブやホソバコケシノブが群生しています。[2013年7月20日撮影:棒ノ折山視察@山崎]

コムチゴケ(小鞭苔、学名:Bazzania tridens (Reinw., Blume et Nees) Trevis.)はムチゴケ科ムチゴケ属の小型の苔類。雌雄異株。130720コムチゴケ@エコカフェ(棒ノ折山).JPG分布は本州、四国、九州、南西諸島、小笠原諸島、国外では東アジアから東南アジアに広く、常緑樹林の林下の土壌や岩上、樹幹に生息。茎長は1pから5pほど、幅は葉を含め2、3o、茎葉二叉状に分枝、葉は2形。茎葉は背側に扁平に密に重なり合い2列、葉身1.5o前後の舌形で葉先に歯が3つつきます。腹葉は背葉と茎の腹側につき透明(乾くと白濁)、葉身約0.4oの不定な四角形で全縁か鈍波状鋸歯がつくそうです。葉身細胞には、油体が4個から9個ほどを内包し、細胞の角が肥大したもの(トリゴン)があります

この仲間はコムチゴケの他に、国内にムチゴケ、ヤマトムチゴケ、フォーリームチゴケ、エゾムチゴケ、サケバムチゴケ、マエバラムチゴケ、ヨシナガムチゴケなど知られます。


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ウスバゼニゴケ(薄葉錢苔)は1属1種

ビーグル号の航海日誌 2014年02月17日 23:17

130720ウスバゼニゴケ@エコカフェ.JPG秩父山海の東南の端にある棒ノ折山(標高969m)白谷コース、モスグリーンに包まれる渓流沿いの登山道です。崖土壌でみたゼニ苔の仲間、葉状体の形態からウスバゼニゴケとシャクシゴケが候補に、ここでは葉状体の色と大きさからウスバゼニゴケとしておきます。[2013年7月20日撮影:棒ノ折山視察@山崎]

ウスバゼニゴケ(薄葉錢苔、学名:Blasia pusilla L.)はウスバゼニゴケ目ウスバゼニゴケ科ウスバザニゴケ属の苔類。1属1種。分布は日本を含む北半球に広く、日当たりから半日陰の湿った土壌や崖土壌に自生。葉状体は薄く長さ1pから3pほど、幅3oから5oほど、二股に分枝し、裂片は浅く切れ込み半月型。葉状体の表面は淡緑色で暗緑色の小点があります。この小点にはネンジュモの1種である藍藻(Nostoc sphaericum Vauchi.)が共生しています。どのような過程を経て共生関係になっているかは不明。葉状体に生じる無性芽は、葉状体の先に生じるとっくり型の構造内にできるもの、葉状体の背面から生じる星型のもの、の2タイプあります。胞子体(朔)は卵形で4裂し、黄緑色の胞子を散布します。

ウスバゼニゴケ科にはもう1属1種で日本固有種のシャクシゴケ属のシャクシゴケが知られます。こちらの葉状体は長さ3pから10pほどで不透明な暗緑色だそうです。


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中野氷川神社は異次元の扉を

140216中野氷川神社@エコカフェ.JPG大雪の後片付けが進む午後、中野氷川神社の鳥居の前を通りかかった。氏子のひとりだろうか、参道の雪を綺麗に片づけていました。中野氷川神社は、土地の名から沼袋氷川神社とも呼ぶそうだ。御祭神は須佐之男命、稲田比売尊、大己貴尊の三柱が祀られていて、御利益も大きそうだ。鳥居脇のスダジイの大木の根元にちょんと羊歯が居座っている。[2014年2月16日撮影:中野氷川神社@山崎]

由緒は、1030年(長元3年)に、源頼信が平田忠常討伐の際に、武蔵一宮である大宮氷川神社より分霊勧請、祠を建てたことによる。旧中野村の総鎮守であったという。140216中野氷川神社鳥居@エコカフェ.JPG140216スダジイと着生シダ@エコカフェ.JPG伝承では、1477年(文明9年)、太田道灌が豊島泰経・泰明兄弟討伐の際に江古田原決戦に備えて当神社で戦勝祈願をし、凱旋後社殿を造営したという。江戸時代には、護摩修行、湯立神楽、獅子舞、相撲、力石くらべなどが行われ、一年を通じて賑わっていたという。もちろん、江戸時代に庶民の間で流行した庚申信仰に基づく庚申塚も残ります。境内には、北野神社、御嶽神社、塩竃神社が祀られています。

近隣は商業ビルや住宅街となってしまっているが、忽然と鳥居が現れ、参道が長く神聖な異次元の世界に導くかのようです。


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第2保護センターレポートA

image.jpeg今回はダトニオを飼育するにあたり、どのような設備なのかをご紹介しようと思います。
場所は千葉県某所、(防犯上の点から詳細は控えさせていただきます。)10坪の温室の中で飼育されています。気温は冷暖房で常に26度に設定されていますが、今後は現地の気候に合わせて日々変化を与える予定です。
メインタンクは横3メートル×奥行1.2メートル×深さ1メートルのコンクリートたたき池です。サイドがアクリルになっていて、ダトニオの様子をじっくり観察できるようになっています。
このメインタンクの上にオーバーフロー式の大型アクリル水槽が2つ置いてあります。この上下のタンク内は同じ水が流れていますので、もし、産卵!ということになっても、すぐに他のダトニオを移動することが出来るのです。
推測では卵生ではないかと考えていますので、孵化して稚魚になってから移動してもいいのかもしれません。
メインタンクの他にも、大小10くらいのタンクがセットされています。濾過はタンクグループごとに分けていますが、これは病気の発生などに備えて、あえて一括集中濾過にしませんでした。メインタンクの濾過は、かなり余裕のある作りで、物理&生物濾過が何種類も組み合わせて行われています。同じく絶滅危惧種であるアジアアロワナは、土壌成分から出るミネラルが繁殖の誘発につながるという考え方もあるようなので、濾過槽のなかに色々な鉱物などを入れられる場所を設けていたりもします。何がヒントで、何がきっかけになるのか、まったく手探りの状態ですが、ひとつひとつ研究を重ねて行こうと思います。

センター長:森田


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レプラゴケは正体不明

ビーグル号の航海日誌 2014年02月16日 17:40

130720レプラゴケの仲間@エコカフェ(棒ノ折山).JPG秩父山塊の東南の端に位置する棒ノ折山(標高969m)白谷登山コースは渓流沿いに取り付いています。そこは地衣類や蘚苔類に覆われたモスグリーンの世界が広がっています。露岩を覆う地衣類の多くはヘリトリゴケやレプラゴケの仲間だったと思う。[2013年7月20日撮影:棒ノ折山視察@山崎]

レプラゴケ(レプラ苔、学名:Lepraria sp.)はレプラ属の不完全地衣類。不規則な痂状になるが、正体はよく分かっていないという。日本には分類の専門家もいないとも。130720レプラゴケの仲間@エコカフェ.JPG地衣類は菌類と藻類の共生生物。構成する菌類は、大半を子嚢菌類、残りを担子菌類。子嚢地衣類、担子地衣類と呼び、胞子形成のないもの(不完全地衣類)も存在。菌糸が形成する構造内部に共生する藻類は、シアノバクテリアや緑藻。共生レベルは機能的に多様・高度化。子実体の構造は菌類に起源、皿状の裸子器、壺状の被子器、細長い溝状のリレラの3種。同一地衣類であっても共生する藻類は多様。繁殖は胞子による有性生殖と粉状や粒状の芽子をつくる無性生殖、組み合わせ場合もある。一般に、地衣類の形態から葉状地衣類、痂状地衣類、樹状地衣類に分類、このブログでも参考

兎に角、人類が誕生する遥か昔、海から新天地である陸上を目指した生物、藻類は協力者として菌類を、菌類は光合成でエネルギーを生産・供給できる藻類を選択したことになるのです。途方もない物語りが始まったのです。

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マツゲゴケ(睫毛木毛)は大気汚染指標に

131207マツゲゴケ@エコカフェ.JPG甲斐国にある岩殿山(標高634m)山頂付近の樹幹に着生するウメノキゴケの仲間。写真はピンボケですが、地衣体裂片先に頭状の粉芽が確認できます。残念ながら目視できた睫毛のようなシリアは確認できません。外見からはマツゲゴケとオオマツゲゴケが推定されるが、ここではマツゲゴケとしておきます。[2013年12月7日撮影:第18回自然観察会@山崎]

マツゲゴケ(睫毛木毛、学名:Rimelia clavulifera (Räsänen) Kurok.)はウメノキゴケ科マツゲゴケ属の葉状地衣類。分布は日本、台湾、ネパール、パプア・ニューギニアに及び、低地から山地の樹幹や岩上に着生。地衣体の大きさは径10cmほど、背面は灰白色、裂片の先端に頭状のソラリア(菌糸を伴った藻類が集まった粉芽)がつき、ソラリアのない裂片先にはシリア(黒い睫毛状の構造物)がつきます。腹面は黒色でソラリアが付く裂片先端部は白っぽくなるという。ちなみに裂芽はできません。背面には微細な網目状に白斑があったり、亀裂があったりします。

ソラリアのある裂片先端部の腹面まで全て黒色のものをオオマツゴケというそうです。マツゴケ属は熱帯・亜熱帯を中心に温帯を含め、世界に17種が知られるという。日本には何種が自生しているのでしょうね。


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カラクサゴケ(唐草苔)!?

ビーグル号の航海日誌 2014年02月15日 15:05

131207カラクサゴケ@エコカフェ.JPG山梨県にある岩殿山(標高634m)の山中で見たコナラの樹幹についたウメノキゴケの仲間。調べてみるとトゲウメノキモドキにも似ていますが、ひとまずカラクサゴケとしておきます。[2013年12月7日撮影:第18回自然観察会@山崎]

カラクサゴケ(唐草苔、学名:Parmelia squarrosa Hale)はウメノキゴケ科カラクサゴケ属の葉状地衣類。分布は低地から高山まで及び、樹皮や岩上に着生。地衣体は灰白色、径20pほどのほぼ円形(時として不正)に伸び、粉芽はなく円筒状の裂芽をつけます。裂片の背面には不整形の白紋が入ります。地衣体腹面は黒色で縁部では褐色。偽は黒色、スカロース形に分枝します

そもそも日本産ウメノキゴケ科には8属約130種が知られるそうです。この科に関する研究は進んでいるが、種の数が多く分類が難しいとされています。地衣体が葉状だけではなく鱗片状のものもあるんだそうです。


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ホラシノブ(洞忍)は逞しい

120526ホラシノブ@エコカフェ.JPG日本列島太平洋側で大雪。東京は明け方からは雨。水分を多く含んだ雪の重みで電線がやられ停電も発生。自然を考えるよいきっかけにもなる。毎年通っている三宅島、写真の整理に勤しむ。山中の切通しの崖地にシシガシラユノミネシダとともにもう1種が身を寄せていた。調べるとピンボケだがホラシノブらしい。もう一枚はハマホラシノブとの中間型かも。[2012年5月26日撮影:第4回エコカフェみんなの森づくり@阿部]

120526シシガシラと@エコカフェ.JPGホラシノブ(洞忍、学名:Sphenomeris chinensis (L.) Maxon)はウラボシ目ホングウシダ科ホラシノブ属の常緑性シダ植物。分布は本州東北地方南部以南、四国、九州、南西諸島、小笠原諸島、国外ではポリネシア、東南アジア、南アジア、マダガスカルまで広く、山地の日当たりのよい場所に自生。草丈は20cmから80cmほど、根茎は短く這い、暗褐色の鱗片がつく。葉はしばしば束生し、葉柄は20pから30pほど、緑色だが基部で帯褐色、葉身20pから50pほどの3、4回羽状複葉、先は細る。羽片は有短柄で15対から20対、卵状披針形。最終小羽片の裂片幅約4mmで先は鈍頭。胞子嚢群(ソーラス)は裂片先端縁に爪状、苞膜はポケット形です

日本では近縁種に本州中部地方以南の海岸近く自生するハマホラシノブ、八重山固有種のヒメホラシノブ、奄美大島固有種のコビトホラシノブが知られています。道端でよき見かけるタチシノブは全く異なるグループです。


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キウメノキゴケ(黄梅の木木毛)は大気汚染指標に

ビーグル号の航海日誌 2014年02月14日 20:00

131207キウメノキゴケ@エコカフェ.JPG甲斐国にある岩殿山(標高634m)山頂には戦国時代には山城があった。山中二次林を抜けると自然林も多く残っている。それらの樹幹には多くの地衣類が着生しているのが見られる。キウメノキゴケもそんなひとつでしょう。[2013年12月7日撮影:第18回自然観察会@山崎]

キウメノキゴケ(黄梅の木木毛、学名:Parmelia caperata (L.) Hale)はウメノキゴケ科ウメノキゴケ属の小型の葉状地衣。131207キウメノキゴケ@エコカフェ(中央).JPG分布は北海道、本州、四国、九州、国外では北米、ヨーロッパ、アフリカと広く、低地から低山の樹幹や岩上に着生。地衣体の大きさは数p、は灰白色のウメノキゴケに似るが、ウスニン酸を含むために背面はやや黄色っぽい灰白緑色になります。腹面は黒色で裂片周辺部は褐色になります。背面の地衣体中央部には粉芽になるパスチュールという栄養生殖器官が輪状に突起します。裂芽は生じません。偽根は単一。短いシリアをつけます。

ウメノキゴケの仲間は大気汚染に敏感であることから、キウメノキゴケも大気汚染指標として利用されています。要するに岩殿山周辺は空気が綺麗とということになります。


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ナンゴクウラシマソウ(南国浦島草)はどこに

ビーグル号の航海日誌 2014年02月13日 22:36

081109ナンゴクウラシマソウ@エコカフェ.JPG屋久島の山地の深い森でみたマムシグサの仲間。弱々しい個体でしたが、調べてみたらナンゴクウラシマソウのようです。記憶を辿るしかないのですがウラシマソウのように釣糸を垂らしていました。[2008年11月9日撮影:屋久島エコツアー@阿部]

ナンゴクウラシマソウ(南国浦島草、学名:Arisaema thunbergii Blume)はサトイモ科テンナンショウ属の多年草。分布は本州中国地方(広島、山口)、四国、九州、国外では朝鮮半島島嶼部に及び、平地から低山地の湿った木陰に自生。草丈は50pほど、葉は通常1枚で鳥足状に11枚から17枚の小葉がつきます。小葉の主脈は白い筋状、葉身8pから25pほどの長楕円形、葉先は尖ります。花期は1月から3月頃、雌雄異株、花茎は10pから20pほど、濃紫色の仏炎苞は長さ5pから8pほど、口辺部が張出し、肉穂花序の先に釣糸のように長い付属体が垂れ下がります。付属体の下部には縦皺が入るのが特徴です。果実は液果で赤く熟します。

ナンゴクウラシマソウ亜種に北海道南部、本州、四国に分布する日本固有種のウラシマソウがあります。こちらは花序の基部が平滑であることから区別されるそうです。


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オオキジノオ(大雉の尾)は大きい

120722オオキジノオ@エコカフェ.JPG知念岬にある斎場御嶽の深い森、亜熱帯照葉樹林の林下や林縁、石灰岩の岸壁には少なからずシダ植物が展開しています。オオキジノオもそんなひとつです。[2012年7月22日撮影:沖縄視察@阿部]

オオキジノオ(大雉の尾、学名:Plagiogyria euphlebia (Kunze) Mett.)はキジノオシダ科キジノオシダ属の大型の常緑性シダ植物。分布は本州関東地方以西、四国、九州、南西諸島、国外では朝鮮半島(済州島)、中国中南部、台湾、フィリピン、インドシナ半島、インド、ネパールに広く、山地の湿った斜面などに自生。草丈は40pから100pほど(時に200p)、根茎は太く斜上、葉は叢生し1回羽状複葉で革質、栄養葉と胞子葉の二形。栄養葉の葉柄は25pから75pほど、羽片は有柄だが上部では羽片基部下側が広く中軸に沿着、全縁か波状縁で先が急に狭まり微鋸歯、頂羽片がつく。胞子葉は栄養葉より高く、羽片は有柄で細く線形。胞子嚢群(ソーラス)は胞子葉の羽軸沿いにつく。

この仲間には国内分布が本州東北地方から奄美大島までのキジノオシダ(羽片がほぼ無柄で上部羽片上側が広く中軸に沿着)や本州伊豆半島以西から南西諸島のタカサゴキジノオ(頂羽片が不明瞭)が知られます。なかなか奥が深いようです。


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覆い被さるようなオオメシダ(大雌羊歯)

ビーグル号の航海日誌 2014年02月12日 23:35

100619オオメシダ@エコカフェ.JPG川苔山(標高1364m)へ向かい林道の法面は多様なシダ植物が生い茂っています。ひときわ大きなオオメシダもそのひとつです。[2010年6月19日撮影:川苔山@阿部]

オオメシダ(大雌羊歯、学名:Deparia pterorachis (Christ) M.Kato)はイワデンタ科オオシケシダ属の大型の夏緑性シダ植物。分布は本州中部地方以北、北海道に及び、山地から亜高山帯の湿った林下や林縁に自生。草丈は80pから200p近く、根茎は塊状、葉は混生し、葉柄40pから80pほどで基部は太く鱗片が密、葉身50pから100pほどの長楕円形から広披針形。2回羽状深裂、羽片は15対から20対ほどつきます。胞子嚢群(ソーラス)は裂片の裏側中肋と片縁の中間に1列並ぶ。形は長楕円形、鉤形、馬蹄形が混在し、包膜が残ります

似ているものにオシダやミヤマメシダなどがあるが、オオメシダは羽片が完全に切れ込まずに、羽軸に沿って翼のように連続して繋がっているのが特徴のようです。それにしても大きく育つようです。


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小田原梅まつり

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211日(火)に小田原まで「小田原梅まつり」に行って参りました。




 



神奈川県小田原では今から約600年以上も昔、北条氏の時代に梅の実を兵糧用にするため、城下に多くの梅の木が植えられました。それが江戸時代には、小田原藩主の大久保氏により梅の栽培が奨励され急速に増えました。さらに、箱根越えの拠点としての宿場町として、旅人の必需品(弁当の防腐、のどの渇きを癒す、健康食品)としても梅干が重宝されました。その小田原の中で曽我梅林では、食用の梅を生産するとともにその花の美しさ、可憐さ、高貴さを楽しんでいただきたく、約40年ほど前に地元農家が実行委員会を作り、梅祭りを開催するに至りました。曽我梅林は、中河原・原・別所(当地)の各梅林からなり、約35,000本の白梅が植えられています。食用梅の生産が目的のため、その殆どが白い花の白梅になっています。(引用:小田原梅まつりHPより)





梅の花が非常に綺麗で、寒さも忘れ見物。




また、当日は流鏑馬が催され、私の友人も出たため応援も頑張りました。



梅の花は咲いていますが、まだまだ寒い日が続く2月。 




しかしながら、春がゆっくり近づいてきているのを実感した祝日でした。



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建国記念日にキミガヨラン(君が代蘭)

ビーグル号の航海日誌 2014年02月11日 19:37

081122キミガヨラン花@エコカフェ(南紀白浜).JPG081122キミガヨラン@エコカフェ.JPG京都大学フィールド科学教育研究センター附属瀬戸臨海実験所で学びツアーを実施した時に、歩いて直の所にある「番所山不動堂」まで散策した。暖地の海岸に相応しい植物が見られるのが興味深い。そんな中、白緑色の葉のアオノリュウゼツランの隣に、リュウゼツランの仲間が花をつけていました。漸く調べると、アツバキミガヨランかもしれませんが、ここではキミガヨランとしておきます。[2008年11月22日撮影;第4回南紀白浜学びツアー@山崎]

キミガヨラン(君が代蘭、学名:Yucca recurviflora Salisb.)はリュウゼツラン科ユッカ属(キミガヨラン属とも)の常緑低木。分布は北アメリカで砂漠地帯に自生。日本には明治時代中期に移入。樹高は1.5mから2mほど、葉は根際から四方に生え、葉身60cmから80cmほどの剣形で分厚く、全縁で葉先は刺状に尖ります。花期は5月から10月頃、茎先に円錐花序をだし、径約5pの淡黄白色の釣鐘形の花をたくさん咲かせます。日本ではポリネーターであるユッカガが不在で結実はしないという。

名前の由来は、花が数多く長く咲き続けることにあるようです。紀伊半島は黒潮の影響を受けるため、一年を通じて温暖であるため南方系の植物の北限になったりしています。南紀白浜の背後の大台ケ原などの高地では降水量も多く植生も豊かです


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ホシダ(穂羊歯)は南方系!?

120722ホシダ@エコカフェ.JPG沖縄本島知念岬にある斎場御嶽の鬱蒼とした亜熱帯照葉樹林の林下には何種類かのシダが生茂っています。ホシダもそんなひとつです。名前の由来は頂羽片を槍の穂に見立てたことにあります。[2012年7月22日撮影:沖縄視察@阿部]

ホシダ(穂羊歯、学名:Thelypteris acuminata (Houtt.) Morton)はウラボシ目ヒメシダ科ヒメシダ属の常緑性シダ植物。分布は本州北陸地方・関東地方以西、四国、九州、南西諸島(大東諸島を除く)、国外では朝鮮半島、中国南部、インドシナ半島に及び、山地の道沿い、人家周辺や水路石垣などに自生。草丈は80pほど、根茎は鱗片を伴い長く横に這い、疎らに葉茎が立ち上がります。中軸と羽軸に毛が生えます。葉は胞子葉栄養葉の二形、一回羽状複葉で薄いが硬く無毛、羽片は深裂するため見かけは2回羽状複葉に見紛う。先端に独立した長頂羽片があるのが特徴です。胞子葉は栄養葉に比べて全体に細長く、長羽片は短くなります。ソーラス(胞子嚢群)は葉裏全体の羽軸両脇に並びます。

ホシダには変種があって、葉裏一面に毛が生え九州南部、琉球列島、小笠原諸島のほか熱帯アジアに分布するケホシダ、頂羽片がはっきりしなくて熱帯に広く分布するイヌケホシダ、羽片が浅裂で熱帯・亜熱帯の湿地に広く生えるテツホシダが知られます。


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イワガネソウ(岩ヶ根草)は似て非なるもの

ビーグル号の航海日誌 2014年02月10日 21:38

100619イワガネソウ@エコカフェ.JPG奥多摩にある川苔山の車道沿い法面は多様なシダ植物や蘚苔類が覆っています。漸く調べることに、側羽片の数が少ないことからイワガネソウとしてよさそうだ。[2010年6月19日撮影:川苔山@阿部]

イワガネソウ(岩ヶ根草、学名:Coniogramme japonica (Thunb.) Diels)はホウライシダ科イワガネゼンマイ属の大型の常緑性シダ植物。分布は北海道南西部、本州、四国、九州、南西諸島、国外では台湾、朝鮮半島、中国、インドシナに及び、丘陵地から山地の湿った林下などに自生。草丈は90cmから110cmほど、根茎は葡匐し、疎らな葉柄は50pから60cmほど、淡褐色の麟片を密生。葉は1、2回羽状複葉、淡緑色で硬く無毛平滑、葉身40cmから50pほど、側羽片は3対から5対、各羽片は狭長楕円形で全縁か葉縁に細鋸歯、羽先が次第に細くなります。

分布域がイワガネゼンマイと重なる地域では、イワガネソウとイワガネゼンマイの自然交雑が起こり、交雑雑種としてイヌイワガネソウが知られ、中間的な特徴を示すそうです。


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ロウヤガキ(老鴉柿)は趣味人に

130129ロウヤガキ@エコカフェ.JPG冬枯れの日溜りに誘われて小石川植物園に足を運んだ。林内の奥で橙色の果実が枝に残っている。鳥は食べないんだろうか。看板にロウヤガキと書いてあった。へたの形が羽根突きの羽根に似ていることから、別名にツクバネガキ(衝羽根柿)ともいう。[2013年1月21日撮影:小石川植物園@山崎]

ロウヤガキ(老鴉柿、老爺柿、学名:Diospyros rhombifolia Hemsl.)はカキノキ科カキノキ属の落葉低木。分布は中国中部(浙江省、江蘇省)に限り、日本には第二次世界大戦中に移入。樹高は2、3mほど、葉は互生し革質、葉身2pから7pほどの菱形状楕円形、全縁で葉先は尖ります。花期は3月から4月頃、雌雄異株、花の色は淡黄緑色、雌花は釣鐘上で先が浅4裂し葉脇に1個、雄花は小さく数個が咲きます。果実は長径約3pから5pほどの先の尖った楕円形の液果、熟すと橙色になります。

渋柿のため食用には向かず、小さいことから盆栽や庭木として人気があるといいますが、これまでに見かけたことは殆どないのですが。


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