高山植物の魅力(132)、シロバナコマクサ(白花駒草)

ビーグル号の航海日誌 2014年07月14日 00:23

130707シロバナコマクサ@エコカフェ.JPG白馬五竜高山植物園でみたコマクサの中に白色の花を咲かせているものがあった。シロバナコマクサといい、淡赤色のコマクサの花に混じって稀に咲くという。北海道では絶滅危惧(VU)に指定されています。[2013年7月7日撮影:第16回自然観察会@阿部]

シロバナコマクサ(白花駒草、学名:Dicentra peregrina f. alba)はケシ目ケマンソウ科コマクサ属の多年草。分布は北海道、本州中部地方以北に限り、高山帯の砂礫地に稀に自生。日本固有種でコマクサの白花品種。草丈は5pから15pほど、根は砂礫中を走り、葉は2回3出複葉、小葉は細裂。花期は7月から8月頃、茎先に長さ2.5pほどの白色の花を咲かせます。花弁4枚、内側2枚はやや小さく中央がくびれ上端で合着し突出、外側2枚は下部が膨れて先が反り返ります。雄蕊6個、萼片2枚。果実は長さ約1.2oの刮ハです。

かつてコマクサは薬草「御百草」の原料のとされたため、ずいぶんと盗掘され数を減らしたという。現在は、多くの自生地で保護が図られているそうです。

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カミヤツデ(紙八手)は通草紙に

ビーグル号の航海日誌 2014年07月10日 22:00

120512カミヤツデ@エコカフェ.JPG伊豆半島の熱海から東方沖に船で25分、相模灘に初島は浮かんでいます。平成バブル経済崩壊を象徴する施設「エクシブ初島」があります。庭園には南洋を象徴する樹木が植栽され、カミヤツデもそんなひとつのようです。[2012年5月12日撮影:初島@阿部]

カミヤツデ(紙八手、学名:Tetrapanax papyriferus (Hook.) K.Koch)はセリ目ウコギ科カミヤツデ属の常緑低木。分布は沖縄、国外では台湾、中国南部、インドシナ半島に及び、道端や草地に自生。日本では植栽樹として移入されたものが暖地の一部で野生化。樹高は5mから6mほど、樹幹は直立し分枝せず、葉は薄く紙質、葉身70pほどでヤツデと同じように掌状7から12深裂。裂片の先がさらに2裂。葉裏には綿毛が生えます。花期は11月から12月頃、球状の散形花序を円錐状(放房花序ともいう)につけ、淡黄白色の小花をたくさん咲かせます。花弁4枚、雄蕊4、5本。果実は径約4oの刮ハです。

名前の由来は、茎の髄から「通草紙」という造花や書画用紙をつくったことにあります。ヤツデは雄性先熟の両性花をつけることが知られているが、カミヤツデについては詳細を確認していません。

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タグ:初島 広域種
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高山植物の魅力(131)、オノエイタドリ(尾上虎杖)

ビーグル号の航海日誌 2014年07月09日 23:23

100710オノエイタドリ@エコカフェ(富士山).JPG富士山5合目付近でみた赤い花をつけるイタドリ。オノエイタドリというらしい。別名にフジイタドリ(富士虎杖)ともいう。特に赤い花を咲かせるものをメイゲツソウ(名月草)と呼んでいるようです。[2010年7月10日撮影:第7回自然観察会@阿部]

オノエイタドリ(尾上虎杖、学名:Reynoutria japonica f. compacta)はタデ科イタドリ属の多年草。日本固有種、イタドリの高山タイプ。分布は北海道と本州中部地方以北に限り、亜高山帯から高山帯の砂礫地に自生。草丈は30pから50pほど、葉は互生し、葉身5cmから15pほどの卵形で葉先は尖ります。花期は7月から8月頃、雌雄異株、円錐花序(又は複総状花序)、白色又は淡紅色の小花をたくさん咲かせます。小花は萼片5枚、雄花には雄蕊8本、雌花には雌蕊花柱3本。果実は3陵あるハート形の痩果、熟しても開裂しないという。

名前の由来は「尾上」が高山の連なり意味し、高山にあるイタドリということにあります。「イタドリ」とは「痛取り」の意味で、薬草として、若芽を揉んで傷口に貼り付けると鎮痛作用があるためとの説などがあるらしい。

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アズマネザサ(東根笹)

ビーグル号の航海日誌 2014年07月07日 21:37

140531アズマネザサ@エコカフェ.JPG真鶴半島の先端部に位置する魚付保安林の林縁でしばしば見かけた笹。調べるとアズマネザサというらしい。関東地方ではシノダケ(篠竹)とも呼びますね。[2014年5月31日撮影:第20回自然観察会@阿部]

アズマネザサ(東根笹、学名:Pleioblastus chino (Franch.et Savat.)Makino)はイネ科アズマザサ属の小型の常緑性又は半常緑性の竹。日本固有種。分布は本州 関東地方以北(糸魚川構造線以東)に限り、平地や山地の二次林内や林縁などに自生。草丈は1mから3m(最大で5m)ほど、根茎は地中を這い、節から径1p前後の中空の稈を直立させ、各節から枝を密生。葉は枝先に掌状に3枚から7枚が密生し、葉身20pから25pほどの披針形、無毛で葉先は尖ります。花期は数十年周期で5月頃、枝先に花穂を束生、花穂長さ15pほど、下部は古鞘に包まれ、小軸には小穂が密に互生。小穂には花1個、雄蕊3本で花糸糸状、雌蕊花柱3裂。ネザサには地域的に変種が知られているようです。

めったに花が咲かないで根茎で増殖し群落を刑する戦略と取っているのはなぜでしょうね。花を咲かすのはエネルギーが必要、彼らは植物界で最も省力化が進んだ種のひとつなのかもしれません。


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ミズメ(水目)はサルメチール

ビーグル号の航海日誌 2014年07月05日 16:00

110722ミズメ@エコカフェ(芦生公開講座) 169.jpg110722ミズメ樹皮@エコカフェ(芦生公開講座) 168.jpg京都大学フィールド科学教育研究センター附属芦生研究林内で教えていただいたミズメ。会津磐梯山五色沼を散策したときに初めて説明を聞いた。サルメチールの木って言うんだと。別名にアズサ、アズサカンバ、ヨグソミネバリ、ミズメザクラともいいます。[2011年7月22日撮影;芦生公開講座2011「今,森から考える−森のめぐみ−」@阿部]

ミズメ(水目、学名:Betula grossa Sieb. et Zucc.)はカバノキ科カバノキ属の落葉高木。日本固有種。分布は本州岩手県以南、四国、九州鹿児島県高隈山以北に限り、暖温帯の丘陵地から山地にかけて自生。樹高は25mほど、樹皮は暗灰色で横長の皮目が入り薄く剥離し易い。葉は新しい長枝に互生し、翌年からは短枝に2枚束生、葉身8pから15pほどの卵形、葉縁は不整の重鋸歯、葉先は尖ります。花期は5月頃、展葉と同時に開花、雌雄異花、長枝の先端部に雄花序が下垂し、黄色い小花を多数咲かせます。短枝先には雌花序が直立。果穂は長径3p前後の球果状、果実は長さ3oほどの堅果で両脇に翼がつきます。風散布します。

名前の由来は樹皮を傷つけると、水のような樹液が出ることにあります。枝を折るとサリチル酸メチル(サロメチール)の匂いがし、材は古く梓弓に使われたといいます。


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オヤマボクチ(雄山火口)はヤマゴボウとも

ビーグル号の航海日誌 2014年07月04日 19:29

080927オヤマボクチ花@エコカフェ第2回自然観察会(三頭山) 050.jpg奥多摩にある三頭山の山中でみたアザミに似た花。調べるとオヤマボクチというらしいです。名前の由来は葉の裏に生える繊維(茸毛)を火打石で火起こす時に火口として用いたことにあります。山菜として「ヤマゴボウ」と称され、若芽を餅に入れたり、根を醤油漬けなど漬物にしたりして食します。[2008年9月27日撮影:第2回自然観察会@阿部]

オヤマボクチ(雄山火口、学名:Synurus pungens (Franch. et Sav.) Kitam.)はキク科オヤマボクチ属の多年草。080927オヤマボクチ@エコカフェ第2回自然観察会(三頭山) 052.jpg分布は北海道南部、本州中部地方以北、四国、国外では中国中部に隔離し、里山から亜高山帯の山地の日当たりの良い場所に自生。草丈は1mから1.5mほど、茎は太く直立し帯紫色、白い蜘蛛毛が生え、根生葉は長い柄があり、葉身10pから30pほどの三角状卵形、ゴボウの葉に似ています。茎葉は互生し、小さく、葉柄も短いようです。葉裏には白い蜘蛛毛が密生します。花期は9月から10月頃、茎頂や葉腋から径約5pの頭花を下向きに咲かせます。蕾は蜘蛛毛に覆われるが、やがて脱落、頭花は筒状花からなり、暗紫色です。果実は痩果、冠毛は帯褐色。

近縁種に本州近畿地方以西、四国、九州、朝鮮半島に分布し小型のヤマボクチや葉の幅が広いハバヤマボクチ、葉が掌状のキクバヤマボクチなどが知られます。


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ゼニゴケ(錢苔)は四天王

ビーグル号の航海日誌 2014年07月03日 23:29

120728ゼニゴケ@エコカフェ.JPG奈良の春日山の陰湿な場所で見た苔。その名をゼニゴケといいます。苔の中でも代表格の一つとされ、世界中で最も詳しく研究されているという。ゼニゴケとはゼニゴケ科の植物を総称することもあるそうです。[2012年7月28日撮影@奈良・京都視察@阿部]

ゼニゴケ(錢苔、学名:Marchantia polymorpha L.)はゼニゴケ目ゼニゴケ科ゼニゴケ属の苔類。分布は日本全土、国外でもほぼ世界中に広く、人家周辺などに湿気の多い土上に自生。葉状体は長さ3pから10pほどで叉状に分枝し、黒味を帯びた緑色、辺縁は波状に縮む。葉表には盃形の杯状体を生じ、無性芽が生産され、無性生殖で増え、葉裏から仮根をだします。また、雌雄異株のため、雄株(n)では葉状体から雄器床を突き出して裏面に精子を生産。雌株(n)の葉状体からは傘状の雌器床の裏に卵細胞が生産され、雨降りで水が満ちると受精し、胞子体(2n)ができ、胞子(n)が増産されます。

蘚苔類は蘚類と苔類、角苔類に分類され、苔類はさらにゼニゴケ類とウロコゴケ類に分類。ゼニゴケ類といえば、世界に12科27属450種ほど、うち日本には9科18種39種ほどが知られています。


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ゴウヤとキュウリ

ビーグル号の航海日誌 2014年07月02日 23:06

140702_1632~02.jpg140702_1632~01.jpg140702_1631~01.jpg梅雨の晴れ間です。夏や野菜もぐんぐん成長します。旬の野菜を食する楽しさは格別です。

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シマヘビ(縞蛇)は太古の昔から

ビーグル号の航海日誌 2014年07月01日 23:59

120728シマヘビ@エコカフェ.JPG奈良の春日山山中でなんとシマヘビを見かけました。都市化の影響で数は減る傾向にあるといわれています。エコカフェでは自然観察会で山中に入ることも多いのですが、ヘビを見かける機会はほとんどないですね。[2012年7月28日撮影@奈良・京都視察@阿部]

シマヘビ(縞蛇、学名:Elaphe quadrivirgata (Boie))は有鱗目ヘビ亜目ナミヘビ科ナメラ属の爬虫類。日本固有種。分布は北海道、本州、四国、九州、大隅諸島、佐渡島、御蔵島伊豆諸島以北に及び、耕地や河川敷、草地、森林などに棲息。体長は80pから150pほど、体色は淡黄色に黒い縦縞模様4本が入り、腹板には模様はなく、クリーム色や黄色。ただし、縞模様の入らない固体や黒色化個体もあり、変異が多いようです。虹彩は赤色、瞳孔は縦長の楕円形。昼行性で木にはあまり登らない。食性は肉食、ネズミ、小鳥、トカゲ、カエル、ヘビなどを捕食し、共食いすることも報告されています。産卵期は7月から8月頃、4個から15個ほどの卵を産み、4、50日で孵化、卵番はメスの役割だそうです。

日本には4科19属39種(14亜種)が棲息し、うち日本固有種としてはシマヘビのほかアオダイショウマムシヤマカガシ、ジムグリ、タカチホヘビ、ヒバカリ、シロマダラの8種が知られます。昔のようには見られなくなっていますよね。


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ケケンポナシ(毛玄圃梨)はおやつに

ビーグル号の航海日誌 2014年06月30日 21:07

110723ケケンポナシ葉@エコカフェ.JPG京都大学フィールド科学教育研究センター附属芦生研究林では人びととの関わりにおいて森の奥深さを学ぶことのできる市民公開講座が開催されています。かつて参加したときに長谷川先生から説明を受けたケケンポナシを紹介します。花の形が面白いですね。[2011年7月28日撮影:芦生公開講座2011「今,森から考える−森のめぐみ−」@阿部]

ケケンポナシ(毛玄圃梨、学名:Hovenia tomentella (Makino) Nakai.)はクロウメモドキ科ケンポナシ属の落葉高木。日本固有種。分布は本州西部、四国、九州に及び、丘陵から山地かけて自生。樹高は20mから25mほど、樹皮杯褐色で浅縦裂、葉はコクサギ型の葉序(2枚づつ交互につく)、葉身10pから20pほどの長卵形か広卵形、葉縁に不整鋸歯、葉先は尖ります。葉表は濃緑色で光沢、葉裏は濃灰緑色で赤褐色の毛が生え、主脈3本、葉基部に腺体を生じます。葉柄にも毛が生えます。花期は6月から7月頃、枝先や葉脇から集散花序をだし、白色の小花をたくさん咲かせます。花弁5枚は半開から反り返り、雄蕊5本も反り返り、毛に覆われた花床が目立ちます。果実は軟毛に覆われた径約8oの球形の核果、果肉はなく果柄が肥大し食することができるという。種子はテンやケケスなどにより動物散布します。

ケケンポナシのように花柄が変化して果肉の役割をするものに、ケンポナシ型イチジク型があり、前者は花柄が単に肥大、後者は花柄が子房群を包み肥大します。ノイバラのように花托が肥大するものもあり、動物散布ひとつとっても奥が深いですね。


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庚申供養塔が伝えるものは

ビーグル号の航海日誌 2014年06月29日 23:22

140628三猿と青面金剛像@エコカフェ.JPG代々木八幡神社境内に隣接し庚申塔がひっそりと建っています。年代は宝永6年(1710年)、宝暦5年(1755年)、寛政6年(1794年)と刻まれているという。庚申信仰は中国の道教思想に基づくもので、江戸時代に民衆の間で盛んであったとされます。

宝永年間と言えば、元年(1705年)に羽後・陸奥で地震、宝永3年、5年、7年、8年に浅間山噴火、宝永4年に南海トラフを震源とする宝永地震(M 8.4から8.7)が発生し、その49日後には富士山の宝永噴火、6年に三宅島噴火、人びとは天変地異に恐怖おののいたに違いありません。140628庚申塔看板@エコカフェ.JPG140628庚申塔@エコカフェ.JPGそんな中、庚申塔はこの地の人びとによって建立されていったのです。

庚申塚や庚申塔は寛永年間頃から各地に広く建立されたが、明治時代に入ると政府は撤去を命じたものの徹底され切れずに、今日まで残っている。しかし、現代人からはすっかり忘れ去られた存在のようです。


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ツルキジムロ(蔓雉蓆)は匍匐前進

ビーグル号の航海日誌 2014年06月28日 16:21

110722ツルキジムシロ@エコカフェ(芦生公開講座) 211.jpg京都大学フィールド科学教育研究センター附属芦生研究林内の由良側源流の岩場でみた黄色い花。ツルキジムシロというそうです。京都府レッドデータブックでは準絶滅危惧に指定しています。[2011年7月22日撮影:芦生公開講座2011「今,森から考える−森のめぐみ−」@阿部]

ツルキジムシロ(蔓雉蓆、学名:Potentilla stolonifera Lehm. ex Ledeb.)はバラ科キジムシロ属の多年草。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では済州島、サハリン、カムチャッカに及び、山地や亜高山帯の草地や岩石地などに自生。草丈は15pから30pほど、全体的に開出毛が多く、葉は奇数羽状複葉、小葉は3枚から7枚ほどで頂葉が大きい。花期は4月から7月頃、茎先に径1.5pから2pほどの黄色い5弁花を数個咲かせます。

ツルキジムシロは根元から走出枝(匐枝、ランナー)を伸ばして繁殖する戦略も取っています。この仲間は世界に約300種以上、日本にはミヤマキンバイキジムシロ、ヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴなど約20種が知られます。


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バイケイソウ(梅尅吹jは毒草

ビーグル号の航海日誌 2014年06月27日 23:30

110722バイケソウ花@エコカフェ(芦生公開講座) 132.jpg京都大学フィールド科学教育研究センター附属芦生研究林内の由良側源流河畔でよく見られる群落をつくっている植物にバイケイソウがあります。根茎にアルカロイド系毒成分を含むため、鹿の食害から免れているためです。[2011年7月22日撮影:芦生公開講座2011「今,森から考える−森のめぐみ−」@阿部]

バイケイソウ(梅尅吹A学名:Veratrum album L.subsp. oxysepalum (Turcz.) Hultén)はユリ科シュロウソウ属の多年草。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では北東アジアに及び、山地から亜高山帯にかけての林内や湿った草地に自生。110722バイケソウ@エコカフェ(芦生公開講座) 127.jpg草丈は60pから150pほど、葉は基部で茎を抱き、葉身15pから30pほどの広楕円形から長楕円形、全縁、平行脈が目立ち、葉先は尖ります。花期は6月から8月頃、円錐花序を伸ばし、1.5pから2pほどの緑白色の花を扇状にたくさん咲かせます。花被片6枚、雄蕊6本、雌蕊花柱は3裂。果実は刮ハ、熟すと下部が裂け種子が散布されます。

名前の由来は花が梅、葉がケイランに似ていることあります。基亜種(学名:Veratrum album L.)はヨーロッパ、北アフリカ、シベリア、東アジア、アリューシャン列島、アラスカ州スワード半島に広く分布しているという。


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サルナシ(猿梨)は山のごちそう

ビーグル号の航海日誌 2014年06月26日 20:00

110722サルナシ@エコカフェ(芦生公開講座) 058.jpg京都大学フィールド科学教育研究センター附属芦生研究林内でよく見かけるキューイを小さくしたような果実をつける植物、サルナシを紹介します。別名にシラクチカズラともいう。[2011年7月22日撮影:芦生公開講座2011「今,森から考える−森のめぐみ−」@阿部]

サルナシ(猿梨、学名:Actinidia arguta (Sieb. et Zucc.) Planch. ex Miq.)はツバキ目マタタビ科マタタビ属のつる性落葉植物。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島、中国などに及び、山地の林縁の樹木に巻きついて自生。つるは最大長50m、最大径15p、若枝は褐色で軟毛を密生、古枝は無毛で縦裂し剥離、葉は互生し葉質は硬く光沢、葉身5pから10pほどの広楕円形、葉縁に棘状の鋸歯、葉先は尖ります。葉柄は赤色であるが特徴。110722サルナシ果実@エコカフェ(芦生公開講座) 058.jpg花期は5月から7月頃、雌雄異株で雌雄雑居性、雄株の葉腋から集散花序をだし、雄花をたくさん咲かせます。雄蕊葯は黒色。雌株は雌花と両性花を単生。白色の梅の花に似ています。果実は長径2、3pほどの楕円形の液果、無毛で秋に緑褐色に熟します。日本産キューイとも。

果実はキューイの仲間らしく熟すと甘酸っぱく美味しくて、動物たちの食糧になるほか、私たちにとっても果実酒やジュースにしたり、生食にしたり、好まれています。


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雨に打たれる椿の花

ビーグル号の航海日誌 2014年06月25日 23:16

140603ツバキ花@エコカフェ.JPG140603ツバキ果実@エコカフェ.JPG梅雨空、しっとりとした椿の花と果実です。

小さいながら鮮やかで雄蕊が少しばかり派手な花です。

雨にしっとり濡れているようすが落ち着きます。


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キジノオシダ(雉の尾羊歯)の存在感

ビーグル号の航海日誌 2014年06月22日 20:00

120728キジノオシダ@エコカフェ (2).JPG奈良の春日山、そこは神聖な原生の森が広がっています。典型的な照葉樹林の森で鬱蒼としているため、昼でも薄暗い感じがします。林下で見たキジノオシダを紹介します。名前の由来は言うまでもありませんね。[2012年7月28日撮影:奈良・京都視察@阿部]

キジノオシダ(雉の尾羊歯、学名:Plagiogyria japonica Nakai)はキジノオシダ科キジノオシダ属の常緑性シダ植物。分布は本州東北地方南部以南、四国、九州、奄美大島以北、国外では済州島、中国、台湾に及び、暖地の林下に自生。120728キジノオシダ胞子葉@エコカフェ.JPG草丈は40pから80pほど、根茎は斜上し、葉柄と葉軸の背は丸く表面は平らで両側に溝がつきます。葉は革質、栄養葉と胞子葉の二形。栄養葉は20pから43pほど、1回羽状複葉、羽片は時に羽先に細鋸歯、無柄で基部上側の軸に接する幅が広く下側では狭くなり、直下の側羽片が短いため頂羽片は目立つ。胞子葉の羽片は線形で有短柄、胞子嚢群(ソーラス)は羽縁に沿ってつきます。

類似のオオキジノオは羽片基部で軸に接する幅がキジノオとは逆で下部の羽片には明瞭に柄がつきます。また、頂羽片の直下の側羽片は短くはないそうですよ。


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海浜植物、テリハノイバラ(照葉野茨)は眩しく

ビーグル号の航海日誌 2014年06月21日 00:13

140531テリハノイバラ@エコカフェ.JPG真鶴半島先端部の魚付き保安林を抜け海岸に出るとテリハノイバラの群落を見ることができます。名前の由来は葉に光沢があることにあります。この時期はちょうど花が咲いています。[2014年5月31日撮影:第20回自然観察会@阿部]

テリハノイバラ(照葉野茨、学名:Rosa luciae Rochebr. et Franch. ex Crép.)はバラ科バラ属の落葉つる性低木。分布は本州、四国、九州、南西諸島、国外では朝鮮半島、中国に及び、海岸や河川敷の礫地に多く、山間部ブナ帯の裸地や草地などにも自生。140531テリハノイバラ@エコカフェ.JPG草丈は15pから30pほど、主幹は地面を匍匐、又は、崖を下垂、枝には鉤形の棘がつく。葉は互生し、葉身4pから9pほどの奇数羽状複葉、小葉はクチクラ層が発達し厚く光沢、対から4対、葉身1、2pの楕円形か倒卵形で葉縁に歯牙がつきます。托葉は葉柄に合着し、葉縁に鋸歯がつき、先端には蜜腺をもちます。茎葉とも無毛です。花期は5月から7月頃、側枝が直立し先端に径約3.5pの白色の5弁花を咲かせます。雄蕊多数、雌蕊根元に綿毛が密生。果実は偽果、熟すと赤くなります。

海浜植物の多くは、塩分や乾燥から守るため、葉は無毛で光沢のあるクチクラ層を発達させる戦略を取っています。分かりやすい環境適応の一例でもあります。


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水生植物、バイカモ(梅花藻)は多様

ビーグル号の航海日誌 2014年06月20日 07:40

130707バイカモ花@エコカフェ.JPG姫川源流親海湿原が広がる標高は750mほどとさほど高くないが、亜高山帯から高山帯にかけての低層・高層湿原で見られる湿生植物が多く生息しています。そんな中に、水中生物のバイカモがあります。もっとも水が下がると陸生性となるようです。[2013年7月7日撮影:第16回自然観察会@阿部]

バイカモ(梅花藻、学名:Ranunculus nipponicus (Makino) Nakai var. submersus H. Hara)は、キンポウゲ科キンポウゲ属の常緑性の沈水草。イチョウバイカモの変種で日本固有種。130707バイカモ@エコカフェ.JPG分布は北海道、本州近畿地方以北に限り、河川上流や湧水のある場所など清流中に自生。草長は2m超、茎は節から伸びる不定根で水底に定着し、匍匐し水中になびく。葉は互生し有短柄、葉身3pから7pほど、3裂しさらに細裂し糸状。托葉は葉柄に合着し鞘状。花期は5月から10月頃、葉腋から花茎を3pから5pほど伸ばし、水上に出た茎頂に白色の花を咲かせます。花は径約1.5p、花弁5枚、雄蕊と雌蕊は多数、花床に毛が生えます。果実は痩果、短毛がつき、集合します。有性生殖の他、切れ藻や茎の伸長による無性生殖によっても繁殖します。

バイカモには、中国地方の山地の河川上流に生育するヒルゼンバイカモ、北海道や中部地方のイチョウバイカモ、本州の一部や九州のヒメバイカモ、北海道と東北地方のチトセバイカモ、北海道東部のオオバイカモなどの変種が知られています。


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ミヤマカタバミ(深山方喰)は

ビーグル号の航海日誌 2014年06月19日 23:59

110722ミヤマカタバミ@エコカフェ(芦生公開講座).jpg京都大学フィールド科学教育研究センター附属芦生研究林の深い森のみたミヤマカタバミを紹介します。別名にヤマカタバミやエイザンカタバミという。花は朝開き夕方には閉じる就眠運動をします。[2011年7月22日撮影:芦生公開講座2011「今,森から考える−森のめぐみ−」@阿部]

ミヤマカタバミ(深山方喰、学名:Oxalis griffithii Edgew et. Hook.f.)はカタバミ科カタバミ属の多年草。分布は本州東北地方南部以南、四国、国外では朝鮮半島、中国、台湾、インド、ネパール、ブータン、フィリピンに及び、暖温帯上部から冷温帯にかけた落葉広葉樹林やスギ二次林内に自生。草丈は7pから25pほど、根茎は地中を這うが分枝せず、無茎、葉は3出複葉、葉柄に軟毛、葉身8pから20pほどの三角状狭心形、小葉は長さ1pから2.5pほどのハート形。葉裏はしばしば淡紅紫色を帯び、軟毛が密生します。花期は3月から4月頃、花茎の先端に、葉の展開と同時に、径4oの5弁花を単生させます。花の色は白色でライラック色の脈が入ります。雄蕊10本うち5本は短い、雌蕊花柱は5裂。果実は長径10oから17oほどの楕円形から円錐形の刮ハ、熟すと弾けて中から種子が飛散します。

関東地方西南部や東海地方に自生するカントウミヤマカタバミはミヤマカタバミの変種で、葉裏に毛がほとんど生えないという。注意深い観察が必要ですね。


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イワガラミ(岩絡み)は他人の空似

ビーグル号の航海日誌 2014年06月18日 20:57

110723イワガラミ@エコカフェ.JPG京都大学フィールド科学教育研究センター附属芦生研究林が広がる由良川源流域で見られるツルアジサイに似た植物。イワガラミといいます。萼片1枚、葉縁の鋸歯が粗っぽいことから確認できます。[2011年7月28日撮影:芦生公開講座2011「今,森から考える−森のめぐみ−」@阿部]

イワガラミ(岩絡み、学名:Schizophragma hydrangeoides Sieb. et Zucc.)はユキノシタ科イワガラミ属の落葉つる性木本。分布は北海道、本州、四国、九州、屋久島、国外では朝鮮半島に及び、山地の林縁や岩崖に自生。つる長は10mから15mほど、樹皮は灰褐色で厚く堅い、幹や枝から気根をだして高木や岩崖に付着し、絡みながら這い上ります。葉は対生し有長柄、葉身5pから12cmほどの広卵形、粗鋸歯、葉先は尖ります。葉柄には褐色の毛が生えます。花期は5月から7月頃、本年枝の先に散房花序をだし、中心に多数の両性花、周囲に花弁状の萼片1枚からなる白色の装飾花がつきます。果実は刮ハです。

フィールドで花がない時に植物を見分けるのは相当に経験的な観察力がないと難しいのではないかと思います。中間的な特徴をもつものも少なからず多いのです。


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