ノガリヤス(野刈安)はあちこち

ビーグル号の航海日誌 2014年09月09日 21:38

090926ノカリヤス@エコカフェ.JPG秩父山塊東端に位置する伊豆ヶ岳(標高851m)の山頂付近でみたイネ科の植物。調べるとノガリヤスの仲間、自生地や小穂のつき方や、芒の様子から、ここではヒゲノガリヤスではなくノガリヤスとします。[2009年9月26日撮影:第5回自然観察会@阿部]

ノガリヤス(野刈安、学名:Calamagrostis arundinacea (L.) Roth. var. brachytricha (Steud.) Hack.)はイネ科ノガリヤス属の多年草。分布は北海道西南部、本州、四国、九州、国外ではユーラシア全域に及び、山地の草原などに自生。090926ノガリヤス@エコカフェ.JPG草丈は60pから150pほど、茎はやや硬く、基部から根茎を短くだしゆるく束生。葉鞘は茎を抱き、葉は線形、葉表は脈状に棘状突起があり、脈間には軟短毛、葉裏は無毛。よく捩れ、表裏が反転。花期は8月から11月、茎頂に長さ10pから50pほどの円錐花序枝をだし、花花序枝は半輪生状、全体として多数の小穂をつけます。小穂の長さ5oほど、苞穎は淡緑色か帯汚紫色、護穎の背面基部から伸びる芒はやや折れ曲がり小穂から突き出ます。小花は長さ4oで基毛を束生、果実は長さ2oで風散布します。

ノガリヤス属は北半球の温帯から寒帯に150種から270種ほどが知られ、日本にはノガリヤスをはじめヒメノガリヤス、タカネノガリヤス、ホッスガヤ、ヤマアワ、イワノガリヤス、ヒゲノガリヤス、オニノガリヤスなど15種が棲み分けをしています。


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トゥルグハッテン山の洞穴

ビーグル号の航海日誌 2014年09月08日 20:00

140809トゥルグハッテン(ノルウェー)@ため藤n.jpg今回はこれが最後のノルウェー編です。ノルウェーの山地地形は氷河による浸食で風衝帯が存在していません。そもそも厳しい気象条件であり、植物が育つ環境にはないようです。トゥルグハッテンもそんな山(島)です。[2014年8月9日撮影:ノルウェー@爲藤]

トゥルグハッテンはトルグ島にあり、石灰岩でできた帽子に穴があいたような岩山です。岩山の標高は258m、洞穴の大きさは奥行160m、高さ30m、幅20mもあるそうです。この穴は氷河期に削られてできたといわれているが、確かなことは分かっていないともいう。地元の伝説では、放たれた矢から女性を守るために王様が帽子を投げ、それらが医師になったと伝えられている、とあります。あまりピンとこない気がしますが。

石灰岩であることから二酸化炭素を含んだ水の流れが少しずつ浸食してできたと考えるほうが理解しやすいのですが。極寒環境では水流は考えられないのも難です。温泉でもないのでしょうか。南極でも水たまり(プール)や氷床に川ができるというし。


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ロフォーテン諸島は風光明媚

ビーグル号の航海日誌 2014年09月07日 20:00

140808ロフォーテン諸島@ため藤_n.jpg引き続きノルウェーを取り上げます。海水面が上昇する前はどんな景観が広がっていたのだろうか。想像を逞しくしてもなかなかよい風景が浮かばないのが現実でしょう。ここはロフォーテン諸島です。[2014年8月8日撮影:ノルウェー@爲藤]

ロフォーテン諸島は4つの大きな島と無数の小さな無人島で構成されています。ラフテスンデ海峡を挟んで北側にはヴェステローレン諸島があり、自然の造形美に圧倒されるそうです。海峡の両岸は20q渡り、海面から1000m級の山壁がそびえます。アルプスの頂を海に浮かべたようとも評されています。また、東方のノルウェー本土との間にはヴェストフィヨルドが横たわっています。

そこは北極圏に位置することから夏には白夜が現れ、観光客で賑わうようです。冬には長く寒い極夜が待っています。そんな場所での暮らしを想像するのも至極難しいのではないでしょうか。


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トロルフィヨルドの自然美

ビーグル号の航海日誌 2014年09月06日 20:00

140808トロルフィヨルド@ため藤_n.jpg140807午前零時北極海へ@ため藤_n.jpg夏休みのFB報告の中からノルウェーを取り上げます。ノルウェー王国はスカンディナヴィア半島の西側に位置し、北大西洋に面した南北に細長い領土を有しています。長い海岸線はフィヨルドがよく発達していることで有名です。トロルフィヨルドもそんなひとつです。[2014年8月8日撮影:ノルウェー@爲藤]

フィヨルドは氷河による浸食作用によって造られた複雑な地形の湾や入り江のことをさし、「峡湾」、「峡江」とも訳されます。氷河時代、降った雪が堆積し氷結し、数千メートルの厚みとなり、数万年、数十万年の時間をかけ山の斜面を滑り下りながら地表を鋭く削り取ったため、深いU字谷が作られていった。最終氷期が終わり、氷が解け、海水面が上昇したためU字谷の一部が水没してフィヨルドは形成したのです。トロール・フィヨルドはラフテスンデ海峡の西側入り口に位置し、幅100m、長さ2kmあり、遊覧することができます。

このブログでも自然の造形美を何度か紹介していますが、神様が私たちに下さった自然の美しさには言葉は要らないようです。じーっと深く眺めるしかありません。


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オオカナワラビ(大鉄蕨)

ビーグル号の航海日誌 2014年09月05日 20:00

110226オオカナワラビ@エコカフェ.JPG高尾山の日影沢コースの渓流沿いを歩きスギ二次林縁で見かけたシダ植物の中からオオカナワラビを紹介します。別名にカナワラビともいいます。[2011年2月6日撮影:第8回自然観察会@阿部]

オオカナワラビ(大鉄蕨、学名:Arachniodes amabilis (Bl.) Tindale var.fimbriata K.Iwatsuki)はオシダ科カナワラビ属の常緑性シダ植物。ヤクカナワラビの変種。110226オオカナワラビ胞子のう群@エコカフェ.JPG分布は本州関東地方南部以西、四国、九州、南西諸島、国外では台湾、フィリピン、朝鮮半島、中国、ヒマラヤ、スリランカからマレーシアに広く、低山や山地の湿った林床などに自生。草丈は50pから100pほど、根茎は太く短く黄褐色の長楕円状披針形の鱗片が密につき、3、4枚の葉を出す。葉は濃緑色で柔らかな紙質、葉柄長20pから40pほど、葉身30pから60pほどの2回羽状複葉、側羽片は5対から10対ほど、頂羽片は同形に発達し明瞭。最下羽片の下側第一小羽片が特に長い。裂片は平行四辺形に近く、縁に棘状鋸歯がつく。ソーラス(胞子嚢群)は片縁寄り葉脈の先につき、包膜は円腎形で縁の一部が毛状に伸びます。 

近縁種にハカタシダ、ミドリカナワラビ、コバノカナワラビ、ホソバカナワラビ、その他それらとの変種や雑種(例:テンリュウカナワラビジンムジカナワラビ)が多く知られます。なお、オオカナワラビはカナワラビ、ヤクカナワラビ、オキナワカナワラビの3変種の総称とする説もあるようです。


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海浜植物、ハマホラシノブ(浜洞忍)

ビーグル号の航海日誌 2014年09月04日 23:01

120527ハマホラシノブ@エコカフェ.JPG三宅島阿古地区にある「甑の穴」を訪ねた時に写した写真からハマホラシノブを紹介します。もっともホラシノブとの中間型のものと推察される個体も多いのが実際です。[2012年5月27日撮影:第4回エコカフェみんなの森づくり@山崎]

ハマホラシノブ(浜洞忍、学名:Sphenomeris biflora (Kaulf.) Tagawa)はウラボシ門ミズワラビ目ホングウシダ科ホラシノブ属の小型の常緑性シダ植物。分布は本州関東地方南部、伊豆半島、紀伊半島、伊豆諸島、漆黒南部、九州、南西諸島、小笠原諸島、120527甑の穴山頂@エコカフェ.JPG国外では台湾、中国南部、フィリピン、マリアナ諸島に広く、海岸近くの地面や岸壁などに自生。草丈は20pから60pほど、根茎は短く褐色で鱗片がつき、葉は3、4回羽状複葉で卵形か長卵形、葉柄は赤褐色で葉身より短く、葉軸は緑色。裂片はホラシノブに比べ革質で厚く、広い楔形で全縁。胞子嚢群(ソーラス)は葉縁に沿い、包膜はやや厚くコップ状だそうです。

近縁種のホラシノブが内陸型であるのに対し、海岸型といえます。この特徴は、オニヤブソテツヤブソテツでも言えることですが、海岸型のほうが肉厚の葉になることです。潮風に耐えるための戦略と考えられます。


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ハコネダケ(箱根竹)は名前の如く

ビーグル号の航海日誌 2014年08月29日 06:20

130323ハコネダケ@エコカフェ.jpg箱根駒ヶ岳山腹にはハコネダケ(ハコネザサとも)も呼ばれるネザサの仲間が群生しています。ロープウェイの車窓から眼下に広がる様子が美しいです。[2013年3月23日撮影:第15回自然観察会@阿部]

ハコネダケ(箱根竹、学名:Pleioblastus chino (Franchet et Savatier) Makino var. vaginatus (Hackel) S. Suzuki)はイネ科メダケ属の笹。東日本に自生するアズマネザサの変種。分布は本州箱根山とその周辺域、低木林や高木林の林床に優占130323ハコネダケ群生@エコカフェ.jpg、または標高800mから1000mの間猪野山腹や山頂付近に純群生。草丈は2mから3mほど、節間が長く、節毎に枝を密生、湾曲し割裂しやすいという。葉はアズマネザサより細くやや小さいのが特徴。

ハコネダケはススキと混生(ハコネダケ−ススキ群落を形成)することが多く、フォッサマグマ帯に位置する箱根・伊豆半島に特有であるといいます。優占や準群生が生ずるのは枯葉が腐食せず積もり、他の植物が入り込めないことによるものだそうです。


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カラフトキンモウゴケ(樺太金毛蘚)

ビーグル号の航海日誌 2014年08月28日 06:58

130323カラフトキンモウゴケ@エコカフェ_第13回自然観察会in箱根_105s.jpg箱根駒ヶ岳から大涌谷に至る山中は初心者でも楽しい山行ができるフィールドです。苔むした美しい森が広がっています。そんな苔の森の主人公をひとつひとつ把握するのは難しい面があります。記録写真の中から調べて推察のついたもののうち、カラフトキンモウゴケを紹介します。似ているものにエゾキンモウゴケやナガバキンモウゴケなどもあるのですが。[2013年2月23日撮影:第15回自然観察会@阿部]

カラフトキンモウゴケ(樺太金毛蘚、学名:Ulota crispa (Hedw.) Brid.)はタチヒダゴケ科タチヒダゴケ属の蘚類。分布は日本では北海道、本州、対馬に及び、冷温帯から寒冷帯の樹幹や枝に着生。茎長は5oから8oほど、密に群生し丸く塊状を形成。葉は乾燥すると縮毛、葉身2、3oの披針形、ほぼ全縁、中肋は葉頂に達し、葉先は尖ります。胞子体は剳ソ、凵A剿Xからなり、剳ソは茎から2、3oほど伸び、凾ヘ直立し長い頸をもち、剿Xは円錐形で表面に上向きの金色の毛が多数生えます。剋浮ヘ8対あるそうです。

京都苔寺の庭園に見られるように蘚苔類はどれも小さく、着生する場所が種類によって異なり、多様さも抜きん出ています。そんな蘚苔類がつくるモスグリーンの小宇宙はクマムシなど微小な生命のゆりかごでもあるのです。


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チヂミバコブゴケ(縮毛瘤蘚)は

ビーグル号の航海日誌 2014年08月27日 23:17

130323チヂミバコブゴケ胞子体@エコカフェ_第13回自然観察会in箱根_108s .jpg箱根駒ヶ岳山中の登山道は大きく抉れ、法面の土壌には蘚苔類などが群生していたりする。もちろん周囲の樹幹や岩上にもたくさんの蘚苔類、地衣類が着生しているのを観察することができます。[2013年3月23日撮影:第15回自然観察会@阿部]

チヂミバコブゴケ(縮毛瘤蘚、学名:Oncophorus crispifolius (Mitt.) Lindb.)はシッポゴケ科コブゴケ属の蘚類。分布は本州、四国、九州、国外では朝鮮半島、中国、ロシアに及び、乾いた岩上や地上に着生。130323チヂミバコブゴケ@エコカフェ_第13回自然観察会in箱根_108s .jpg草丈は1pから3pほど、葉身3oから7oほどの線形、葉縁上部に鋸歯、乾燥すると著しく縮毛。雌雄異苞。剳ソの長さ3oから10oほど、凾ヘ傾き、基部前側に喉仏のような瘤がつくのが特徴。幼い凾ナは瘤は目立たないという。剿Xは僧帽形、剋浮ヘ2裂、赤褐色。

チジミバコブゴケの仲間には国内にオオコブゴケ、エゾノコブゴケなど3種4変種ほどが知られるようです。


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タカネカモジゴケ(高嶺髢文字蘚)

130323タカネカモジゴケ@エコカフェ第13回自然観察会in箱根_41 - コピー.jpg 箱根駒ヶ岳山中の登山道脇の蘚苔類から樹幹に着生する蘚類のカモジゴケの仲間を紹介します。調べるとタカネカモジゴケのようです。[2013年3月23日撮影:第15回自然観察会@阿部]

タカネカモジゴケ(高嶺髢文字蘚、学名:Dicranum viride (Sull. & Lesq.) Lindb. var. hakkodense (Card.) Takaki)はシッポゴケ科シッポゴケ属の北方系の蘚類。分布はブナ帯以上の温帯から冷温帯のカエデなどの樹幹に着生。2013_03_23_タカネカモジゴケ@第13回自然観察会in箱根_48.jpg茎は基部でわずかに分枝、茎長は15oから20oほど、葉は濃緑色、狭披針形で全縁、葉先は中肋が突出し芒状で折れやすい。芒の先には歯があるという。

調べると三重県ではレッドリストカテゴリーで絶滅危惧IB)に登録されていますが、箱根の山では比較的よく見られるようです。


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ミヤマシッポゴケ(深山尻尾蘚)は

ビーグル号の航海日誌 2014年08月26日 23:27

130323ミヤマシッポゴケ@エコカフェ第15 回自然観察会in箱根_77s.jpg130323ミヤマシッポゴケ@エコカフェ_第15回自然観察会in箱根_114.jpg箱根駒ヶ岳山中の蘚苔類からシッポゴケの仲間、ミヤマシッポゴケを紹介します。ちょうど樹幹に着生するパッチを何箇所かで観察することができました。[2013年3月23日撮影:第15回自然観察会@阿部]

ミヤマシッポゴケ(深山尻尾蘚、学名:Dicranoloma cylindrothecium (Mitt.) Sakurai)はシッポゴケ目シッポゴケ科シッポゴケ属の蘚類。分布は本州、四国、九州、琉球、国外では朝鮮半島、中国に及び、低山から亜高山帯の樹幹上や岩上に着生。茎長は5pほど、葉は線状披針形です。全体として美しい蘚です。

似た蘚が多いのでミヤマシッポゴケでない可能性も否定できません。詳しい方の参加が望まれるところです。


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ホウオウゴケ(鳳凰鱗)は乾燥が苦手

ビーグル号の航海日誌 2014年08月25日 22:48

100529ホウオウゴケ@エコカフェ.JPG京都大学フィールド科学教育研究センター附属芦生研究林内の由良川源流の流れ沿いで見かけたホウオウゴケの仲間。芦生では北方系のヒロハチャイロホウオウゴケ、南方系のチャイロホウオウゴケなど21種のホウオウゴケ科が知られます。ここではホウオウゴケとします。[2010年5月29日撮影:第5回エコの寺子屋@阿部]

ホウオウゴケ(鳳凰鱗、学名:Fissidens nobilis Griff.)はシッポゴケ目ホウオウゴケ科ホウオウゴケ属のやや大型の蘚類。分布は日本全土、国外ではアジア温帯から熱帯、オセアニアに広く、湿った岩上や地上に自生。草丈は2pから9pほど、茎は這って疎らに分枝、葉は基部で茎を抱き、2列に規則正しく平坦に18対から46対ほど並ぶ。上部の葉で葉身5oから9oほど、披針形、葉先は尖り、下部ほど小さくなるという。葉基部に葉の1/2の長さの複翼(葉が折りたたまれ重なった構造のもの)がつく。雌雄異株。茎上部の葉腋から剳ソを5oから15oほど伸ばし、先端にやや曲がった円筒形の凾つけます。

ホウオウゴケの仲間は世界に約900種、日本には約40種が知られるそうです。葉の羽状の様子を鳳凰に尾羽に見立てたのが名前の由来。葉の基部がアヤメのように2片に分かれ角が特徴のようです


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スズメバチ(雀蜂)の巨大な巣に

ビーグル号の航海日誌 2014年08月24日 20:00

140531スズメバチ巣@エコカフェ.JPG真鶴半島の照葉樹林の森を抜け海岸道路を歩いているときに左手の断崖の途中にスズメバチの巨大な巣があるのに気づきました。目視ですが径1mほどはあるのではないでしょうか。主は誰かと調べてみましたが、日本には3属16種が生息していることから、スズメバチ(雀蜂、胡蜂)とする以上には特定することはできませんでした。[2014年5月31日撮影:第20回自然観察会@山崎]

スズメバチは、旧ローラシア大陸で狩り蜂の仲間から進化したと考えられ、現在、ユーラシア大陸、北アメリカ大陸、アフリカ大陸北部に生息。140531スズメバチ巣@エコカフェ.JPG社会性を発達させ、女王蜂を中心に、生殖のための雄蜂、雌のみからなる働き蜂に分けられます。食性は成虫では終齢幼虫の唾液腺から分泌される栄養液(栄養液が生産されない時期は花蜜、樹液、時に幼虫)、秋にはシラタマタケの子実体内部の液。幼虫の食性は昆虫類、小動物(脊椎動物)の筋肉を肉団子にしたもの。

毒針、毒の威力は極めて強く、毎年、死に至る報告も寄せられています。毒成分は炎症を起こすヒスタミン、神経毒のセロトニン、アセチルコリン、アナフィラキシーショックを引き起こすホーネットキニン、マストバラン、ベスバキン、細胞膜を分解するホスホリバーゼなどが含まれているといいます


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イワダレゴケ(岩垂蘚)

ビーグル号の航海日誌 2014年08月22日 20:00

111218イワダレゴケ@エコカフェ.JPGfe.sblo.jp/article/64277515.html" target="_blank">京都大学フィールド科学教育研究センター附属上賀茂試験地内の針葉樹林の林床でみた蘚類の仲間。3年前に記録、機会あって調べてみることに。イワダレゴケというらしい。更新を繰り返すためマット状になりやすいという。[2011年12月18日撮影:第6回エコの寺子屋@阿部]

イワダレコケ(岩垂蘚、学名:Hylocomium splendens (Hedw.) B. S. G.)はハイゴケ目ヒヨクゴケ科(イワダレゴケ科)イワダレゴケ属の大型の蘚類。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では北半球の高緯度、オーストラリア、ニュージーランドに及び、山地帯から亜高山帯の針葉樹林の林床や岩上、腐植土上にマット状に自生。草丈は20pほど(南方で大型、北方で小型)、茎は帯赤色で直立し、前年伸びた太い茎の中間から新しい茎を伸ばし、2、3回羽状に分裂し階段状になる。茎葉は帯赤色や淡緑色で密生、葉身4m以下の楕円状卵形、葉縁に細鋸歯、先は細く屈曲。枝葉は2mm以下の楕円状披針形。雌雄異株、剳ソは5oから25oほど、凾ヘ2o前後で水平につきます。

この蘚は日本の特に亜高山帯を代表する鮮類とされるそうです。比較的分かりやすい蘚かもしれませんね。


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キブリナギゴケは繊細

ビーグル号の航海日誌 2014年08月21日 20:00

130323キブリナギゴケ@エコカフェ_第13回自然観察会in箱根_111s.jpg箱根駒ヶ岳(標高1356m)から大涌谷に向かう登山道脇で多様な蘚苔類を観察することができます。冬の乾燥した時期ではどれも縮れていて見分けるのが困難ですが、春雨や秋雨、雨の多い季節は見分けやすいでしょう。ここではキブリナギゴケを紹介します。[2013年3月23日撮影:第15回自然観察会@阿部]

キブリナギゴケ(学名:Kindbergia arbuscula (Broth.) Ochyra/Eurhynchium arbuscula Broth.)はアオギヌゴケ科キブリナギゴケ属の蘚類。分布は本州、四国、九州、国外では中国に及び、渓流の湿った岩上に着生。草丈は5pから6pほど、緑色から暗緑色で硬く、1次茎は這い、2次茎は立ち上がり、多くの枝を2、3回羽状にだし、樹状。葉は乾燥しても展開したまま、枝は葉を含めて幅0.5oから1oほど。1次茎の葉は腎臓形から半円形。2次茎の葉は葉身1.5oの広卵形で鋭鋸歯がつき、先端は急に細く尖り反り返る。葉の背面の先端に刺が1本。枝葉はより小さな広卵形で鋭頭。雌雄異株。剳ソは長さ20oから25oほど、時間と共に帯黒色、前面にパピラがつきます。凾ヘ卵形で横向き、蓋には長い嘴状です。

この仲間で植物体が硬くなく葉が密集、茎葉と枝葉が類似するそうです。蘚苔類は最も同定が困難な植物ですね。


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湿生植物、ヌマガヤ(沼萱)

ビーグル号の航海日誌 2014年08月16日 12:52

121027ヌマガヤ@エコカフェ(いもう湿原).JPG高層湿原と低層湿原の中間的な湿原(中間湿原)に比較的よく出現する湿生植物としてヨシ、スゲ類に加えヌマガヤが知られます。特にヌマガヤは指標植物とされています。ここではヌマガヤを紹介します。[2012年10月27日撮影:葦毛湿原視察@阿部]

ヌマガヤ(沼萱、学名:Moliniopsis japonica (Hack.) Hayata)はイネ科ヌマガヤ属の多年草。分布は日本全土、国外では朝鮮半島、中国、サハリンに及び、亜高山帯の湿原では普通に群生、低地の貧栄養湿地では隔離的に自生。草丈は40pから120pほど(亜高山帯では矮小化し背が低く、温暖な低地では背が高い)、地下茎は太く短い、茎は直立しやや細く、平滑で無毛、無節で硬い。葉は茎基部に数枚が根生え、葉身30pから60pほどの線形、表裏が捻じれて下を向く。花期は8月から10月頃、茎先に長さ20pから40pほどの散形花序をだし、分枝した花序先端に長さ10oほどの小穂を1個つけ、各2個から6個ほどの小花(両性花)を咲かせます。

亜高山帯では成長が遅いばかりか、花穂も開出することはないという。低地の温暖なヌマガヤを欠く湿地では、トダシバが生態的地位を占めているそうですよ。氷河遺存種のようなものかもしれませんね。


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オオバノハチジョウシダ(大葉八丈羊歯)

ビーグル号の航海日誌 2014年08月12日 07:00

090531オオバノハチジョウシダ@エコカフェ.JPG大台ケ原では台風11号により記録的な大雨がもたらされたようです。麓にある女人高野、室生寺の前を流れる室生川も激流に見舞われたのではないでしょうか。そこはシダ植物の北方系と南方系が入り乱れる境界域でもあるそうです。かつて見たオオバノハチジョウシダを紹介します。[2009年5月31日撮影:室生寺@阿部]

オオバノハチジョウシダ(大葉八丈羊歯、学名:Pteris excelsa Gaudich.)hアイノモトソウ科イノモトソウ属の常緑性シダ植物。分布は本州関東地方・北陸地方以西、伊豆諸島、四国、九州、屋久島、種子島、国外では台湾、朝鮮半島南部、中国に及び、谷筋や適湿な林床などに自生。草丈は1mから2mほど、葉柄は太く薄緑色から暗褐色、葉身0.4mから1mほど長楕円形で2回羽状複葉、羽片の縁に微鋸歯、先端は尾状に伸びます。羽片の間隔が8pと広いのが特徴で、最下羽片の下向き第一小羽片は羽状深裂することが多く、羽軸の表側の裂片中肋が分枝するとことに刺状突起がつきます。葉は二形、胞子葉は栄養葉より大きく、羽片幅は細く、胞子嚢群(ソーラス)は辺縁に沿ってつき、胞子のつかない縁には鋸歯がつきます

オオバノハチジョウシダの変種にオオバノアマクサシダがあるが、後者は3倍体無融合生殖タイプであって、側羽片の前側のものが欠落する幼形成熟と考えられているそうです。シダ植物の仲間には無性融合生殖タイプが多いことは既に紹介した通りです。


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台風一過、....。

ビーグル号の航海日誌 2014年08月11日 06:49

121114_1553~01.jpg台風一過、蒸し暑さが戻ってきます。
休憩と水分補給をしながら乗り切りましょう。
台風のエネルギー、おそるべしです。


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ムニンエダウチホングウシダ(無人枝打本宮羊歯)

ビーグル号の航海日誌 2014年08月08日 21:37

140428ムニンエダウチホングウシダ@エコカフェ.JPG小笠原諸島父島の西海岸に辿る山中でみたシダ。ガイドの松原さんからムニンエダウチホングウシダと教えていただいた。[2014年4月28日撮影:未開の森と南島をめぐる父島満喫の旅@阿部]

ムニンエダウチホングウシダ(無人枝打本宮羊歯、学名:Lindsaea repanda Kunze)はホングウシダ科ホングウシダ属の常緑性シダ植物。小笠原固有種で絶滅危惧U類(VU)。分布は小笠原列島父島と母島に限り、山地の林下のやや乾燥した場所に自生。140428ムニンエダウチホングウシダ@エコカフェ.JPG草丈は15pから30pほど、根茎は短く匍匐し、葉をやや叢生。葉は2回羽状複葉、葉身8pから13pほどの三角状長楕円形。側羽片は1対から6対、長さ3pから5pほど、頂羽片は不明瞭。小羽片は3対から7対、長さ6oから10oほどの非対称な狭卵形から円状扇形、辺縁は僅かに切れ込みます。胞子嚢群(ソーラス)は小羽片の辺縁に断絶しながら連なります。包膜はやや硬いという。

近縁種はエダウチホングウシダ(枝打本宮羊歯)です。小笠原にはホングウシダの仲間は本種一種のみだそうです。


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メダケ(女竹)は優れ者

ビーグル号の航海日誌 2014年08月07日 20:00

140428メダケ@エコカフェ.JPG小笠原諸島父島の山地の登山道脇で見かけた竹。松原さんからメダケと教えられる。別名にカワタケ、ニタケなど。小笠原には竹や笹の自生はなく、明治時代にヤダケ、ホテイチク、マチクなどとともに本土から移入したものが野生化しているという。[2014年4月29日撮影:未開の森と南島をめぐる父島満喫の旅@阿部]

メダケ(女竹、学名:Pleioblastus Simonii (Carr.) Nakai)はイネ科メダケ属の常緑性の笹。日本固有種。分布は本州関東地方以西、四国、九州に及び、河川敷や海岸の丘陵地に自生。棹長は3mから5mほど、地下茎は這い、節から筍がでて繁茂。棹は真っ直ぐ伸び、上部でよく分枝、全体に無毛、節間15pほど、葉は枝先に3枚から9枚ほど密に互生し、葉身20pから25pほどの披針形か長楕円形、微鋸歯で先が下垂。花期は5月頃(周期不明)、棹先と枝先に長さ3pから10pほどの小穂を密にだし、淡緑色の花をそれぞれ5個から11個ほど咲かせます。果実は長径約15oの尖った楕円形の穎果です。

稈鞘が長く棹上に残るのが笹、早く脱落するのが竹と定義づけるそうです。メダケは柔らかく強靭なため土壁の下材、農業・漁業用籠など広い用途で利用されてきました。竹研究の第一人者と言えば、エコカフェもお世話になっている京都大学の柴田先生を忘れてはいけません。


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