孤独なメヒルギ物語り

ビーグル号の航海日誌 2014年04月13日 01:33

130411メヒルギ幼木@エコカフェ奄美大島エコツアーs_430.jpg奄美大島の住用川と役勝川が合流するデルタ地帯に広がるマングローブ原生林。引潮の誘われるようにマングローブ林内を走る水路にカヌーをこぎ出した。[2013年4月13日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

マングローブ林は引潮で底泥が見えシオマネキの仲間がしきりに餌をも求めています。
潮の動き誘われてかのように風が林内を抜け去っていきます。
130411メヒルギ群落@奄美大島エコツアー_429s.jpgメヒルギの群落のフロントは徐々に背丈が低くなります。
フロントは常に脅威と隣り合わせです。
一番の脅威は台風です。
激しい暴風雨は高波を起こし、軟弱な底泥を救いかき混ぜます。
あっという間に根こそぎ持っていっていかれてしまうのです。
メヒルギも胎生種子といって、芽や根がでてから親木を離れ落下します。
川は盛んに山から河口に赤土を運び、流れの緩慢なところで浅瀬をつくります。
潮の満ち引きで運よく、上手く浅瀬に根が引っ掛かったら泥中に根を伸ばし、葉を展開します。
竟のすみかになるのかは、運を天に任すようなものです。
台風さえ来なければ比較的安心なのですが、必ず年に数度襲来します。
アジアモンスーン直下、台風の通り道なのです。
棲みかを失い、漂流をし、運に任せて、隣の海岸や遠くの島まで旅することだってあります。
ずーっと漂流をし、やがて命を落とすことだってあるのです。
台風の去った後、背の高い成木ばかりの群落でも、枝折れや倒木といった大きなダメージが見られます。
群落内では大木が倒れると、幼木や小木がきっそってぐんぐん成長を遂げ、他の木に囲まれ群落を修復するかのようです。
フロントに立つ幼木は孤独で、逞しく根を泥中深くに伸ばしたもの、努力をしたものだけが、神の祝福をうけることになるのです。
孤独なメヒルギは、山からの赤土の流入の助けを借りて、いつしか群落で一番大きくて立派な王さまになることでしょう。


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