アコウ(榕)との共生進化は

⇒エコツアー 2013年05月25日 14:13

130411アコウ@エコカフェ奄美大島エコツアー_405_s.jpg奄美大島の大熊展望台は眼下に名瀬港が一望でき、東シナ海を遥か遠く地平線まで眺望することができる。そんな断崖の高台にアコウの大木が鎮座している。この島は台風の通り道でもあるから、時に相当の風雨に見舞われることだろう。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

アコウ(榕、赤榕、学名:Ficus superba (Miq.) Miq. var. japonica Miq.)はイラクサ目クワ科イチジク属の亜熱帯性の半常緑高木。130411アコウ果実@奄美大島エコツアー_404_s.jpg130411アコウの前で@エコカフェ奄美大島エコツアー_409_s.jpg分布は本州紀伊半島・山口県、四国南部、九州、南西諸島、国外では台湾、中国南部、東南アジアなどに及び、暖帯から亜熱帯・熱帯の海岸近くなどに自生。樹高は10mから20mほど、樹皮は灰褐色で平滑、よく分枝し樹冠が大きく、幹や枝から気根を下垂させ露岩などに張り付きます。葉は互生し厚く滑らか、葉身10cmから15cmほどの長楕円形、全縁で葉先は尖ります。通年、不定期に数回、落葉と芽吹きを繰り返すが、3月頃一斉の場合もあるという。花期は5月頃、不定期一斉に、幹や枝から直接に柄の短い径約1cmの球形の隠頭花序(花蓑とも。内部に雌雄異花)を密につけます。幹生花ともいいます。むろん外からは内部に咲く花は見えないが、共生進化して花蓑に寄生したアコウコバチのみがポリネーター。メスが花蓑に入り込み中の種子に産卵、孵化した幼虫は種子の中で成長した後に種子から脱出し、オスは果実の中で交尾しそこで一生を終え、メスは果実の外へ飛び出し、別の花蓑に入り込み雌花に産卵します。果実は径約1cmの球形の果蓑、黒紫色に熟すと食べられます。宮古島・八重山ではヤエヤマオオコウモリの好物でもあります。

奄美大島ではアコウにはケンムンという赤毛の幼怪が住んでいると伝承があります。「絞殺しの木」と呼ばれます。鳥散布、鳥が排泄とともにたまたまアコウの種子を他の木に付着させることがあります。するとその場所で発芽して気根を垂らしながら成長し、やがて披着生木を飲み込んで枯らしてしまいます。特異な生活様式による戦略で種を紡いでいるのです。


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