地衣類って何だ?

ビーグル号の航海日誌 2013年02月07日 23:48

130202葉状地衣類@エコカフェ.JPG奥鬼怒温泉郷加仁湯の近く散策道脇の樹上や岩上では、真冬だというのに多様な蘚苔類や地衣類を観察することができます。ここではこれまでも時どき取り上げている地衣類について少し説明しましょう。地衣類は菌類(多くは子嚢菌)と藻類(緑藻やシアノバクテリアなど)からなる共生生物、構造体(地衣体)は菌糸で内部に藻類が入り、光合成をおこなう。繁殖は胞子による有性生殖ですが、なかには無性生殖するものもあります。外部形状から3つのタイプに整理されます。[2013年2月2日撮影:写真葉状地衣、樹状地衣、蚊o状地衣、加仁湯@山崎]

130202固着地衣類@エコカフェ.JPG130202樹状地衣類@エコカフェ.JPG〇葉状地衣類
地衣体は葉状、もしくは鱗片状で薄く、内部は四層構造(上皮層、藻類層、髄層、下皮層)、藻類層は上皮層の下部に層状に配列、髄層は菌糸がゆるく絡まり合い、下皮層から偽根を出し基物にゆるく付着。例:エピラゴケマツゲゴケ

〇樹状地衣類
地衣体が樹状、または樹状に分枝、地衣体断面は円形や扁円形で藻類層は同心円状に並び、基物にしっかり付着し立ち上がるか、下垂。例:ヤマヒコノリハナゴケ

〇痂状地衣類(固着地衣類とも)
地衣体は非常に薄く横に広がり、皮層はほぼ未発達、髄層の菌糸で基物に入りこみ付着。例:チズゴケ

地衣体の色は含まれる化学成分により黄色(ウスニン酸系色素)や橙色(アントラキノン系色素)のほかに灰色があります。地衣体に有性生殖のための子器(子実体)ができ、その内部の子嚢の中で胞子は減数分裂によって形成され、上に放出。胞子は発芽し藻類を取り込んで成長します。子器は、皿状または壺状の子器の周囲果托が地衣体と同じ色のレカルノ型、子器の周囲果殻が炭化するレキデア型、子器の周囲果殻が炭化しないビアトラ型、溝状に細長いリレラ型に分類。無性生殖は地衣帯に粉芽や裂芽、針芽をつけ増殖します。

一般に地衣類のイオウ酸化物など化学物質に弱く多くは環境指標植物として知られていますが、構造的には乾燥や低温、高温に耐える能力が高いそうです。また、低温、乾燥などの環境下では呼吸量を極端に少なくし、エネルギー消耗を極度に抑えるため、仮死状態のようにして何年間も耐える能力をもっているため、極限のヒマラヤや南極・北極圏などにも進出しています。


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