オガサワラクチナシ(小笠原梔子)は東南アジア系

ビーグル号の航海日誌 2012年12月29日 20:50

120504オガサワラクチナシ花2@エコカフェ.JPG続いて小石川植物園の温室で保護展示しているオガサワラクチナシを紹介します。現地では乾燥台地の乾性低木林、特にコバノアカテツーシマイスノキ群集に中に混生するため、花が咲いていないと特定するのは難しいようです。[2010年5月4日撮影:小石川植物園@山崎]

オガサワラクチナシ(小笠原梔子、学名:Gardenia boninensis (Nakai) Tuyama)はアカネ科クチナシ属の常緑低木。120504オガサワラクチナシ花@エコカフェ.JPG小笠原固有種で絶滅危惧U類(VU)。分布は父島列島、母島列島、聟島に及び、日当たりのよい乾性低木林のブッシュ中などに自生。樹高は1mから2mほど、よく分枝し、葉は対生し厚く光沢があり、葉身3cmから10cm(父島、兄島のものは小さ目)、全縁で葉先は鈍頭に尖ります。葉脈は10対から13対ほどで主脈、側脈ともに葉裏に突出し目立ちます。花期は4月から5月頃、枝先に白色の花をひとつ咲かせます。花は径約6cm、花筒は約4cmと長く、花弁6枚(希に8枚)が高杯状に開き、雄蕊、雌蕊が長く突出します。花は甘い独特の芳香が強いです。果実は6個の稜のある楕円形の漿果、12月から翌年1月頃に黄色に熟します。

花筒が長く雌蕊と雄蕊が突出するのは、蛾が媒介する花の構造的特徴だそうです。小笠原固有種の多くが絶滅の危機に瀕している要因のひとつに、それらの植物の送粉を担う特定の昆虫がグリーンアノールの捕食圧力を受け、開花しても結実しないことがあげられています。さらに小笠原でよく見かけるセイヨウミツバチとの競争も考えられるのではないでしょうか。


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