建長寺に八方睨みの雲竜図が

ビーグル号の航海日誌 2012年12月07日 00:16

071225建長寺三門@エコカフェ(鎌倉).jpgここでも「龍」を取上げましょう。鎌倉の建長寺法堂天井に大きな八方を睨む『雲竜図』が描かれています。2003年(平成15年)に創建750年を記念し小泉淳作画伯の手によるものです。京都の建仁寺法堂天井の『双龍図』もそうでした。建長寺は建長5年(1253年)に創建、本尊は地蔵菩薩、開基は北条時頼、臨済宗建長寺派の大本山で山号を巨福山、寺号は建長興国寺です。[2007年12月25日撮影:鎌倉@阿部]

071225雲龍図@エコカフェ(鎌倉).jpg071225庭園と得月楼@エコカフェ(鎌倉).jpg「龍」は中国から伝来し、古来日本の自然崇拝の中で誕生した蛇神信仰と融合していったと考えられます。日本神話に登場する「八岐大蛇(やまたのおろち)」や古墳の四神のひとつ「青龍」、各地で民間信仰の「水神」、「龍宮」が祀られたりしています。中国では「五爪の龍」は皇帝・天子の象徴、属国とされた朝鮮半島では「四爪の龍」しか許されず、日本には「三爪の龍」しか伝えられなかったと言われています。また、「龍」は仏法を守護する空想上の瑞獣と考えられました。鎌倉時代に浄土宗、浄土真宗、禅宗、日蓮宗が登場すると、禅宗においては仏法を説く法堂の空間を守るために天井に「龍」を描くこととされたようです。建長寺の龍も建仁時の龍も現代に描かれたものであるためか、「五爪の龍」であって作者の力強い気迫が感じられます。

建長寺のある場所は鎌倉の中心部からひと山越えた北側の要所に位置し、もともと「地獄ヶ谷」と呼ばれる処刑場であって、地蔵菩薩を本尊とする心平寺が建っていたそうです。当時は集落の外に処刑場、火葬場があったようです。鎌倉では墓はやぐらです。江戸時代に寺請制度が徹底されると寺内に墓地ができ、浄土真宗で火葬、他宗では埋葬が一般的になってようです。


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◎建長寺境内にある山門(三門)[2015年12月12日撮影:自然観察会in鎌倉アルプス@阿部]
151212建長寺@エコカフェ.jpg151212建長寺三門@エコカフェ.jpg
 建立は安寧年(1775年)、重要文化財。銅板葺き二重門、初層は吹放しで仁王像は不置。上層に五百羅漢を安置。

 2015.12.12追記
タグ:自然観察会
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