シラカンバ(白樺)は高原の白い貴公子

ビーグル号の航海日誌 2012年11月02日 22:21

081025シラカンバと地塘@エコカフェ(尾瀬ヶ原).JPG尾瀬ヶ原の湿原(標高約1400m)には周囲の山から幾筋もの川が流れ込んでいます。その中には沼尻川のように土砂を山から運び、川の両岸に自然堤防をつくり、「拠水林」が発達しているものがあります。湿原の中を流れる川に沿ってシラカンバを中心に直線や緩やかな曲線を描きながら白い樹木の列が延々と続いています。ハルニレダケカンバ、オノエヤナギ、サワグルミなども登場するようです。[2008年10月25日撮影:第3回自然観察会@阿部]

シラカンバ(白樺、学名:Betula platyphylla var. japonica (Miq.) H.Hara)はブナ目カバノキ科カバノキ属の落葉高木。日本固有変種。分布は北海道、本州福井・静岡以北に限り、落葉広葉樹林帯と亜高山帯下部の日当たりの良い適湿地や河畔などに自生。081025シラカンバ拠水林と地塘@エコカフェ(尾瀬ヶ原).JPG樹高は20mから30mほど、樹皮は黄色味を帯びた白色で横縞が入り、光沢があり、薄く剥離します。陽樹のため一代限り。葉は互生、短枝では1対、葉身4cmから10cmほどの三角状卵形で葉縁に重鋸歯、葉先は尖ります。花期は4月から5月頃、新葉の展開と同時に長枝先の葉腋から雄花序は尾状に数個垂れ下がり、雌花序は長枝下の短枝先の葉腋から1個斜上、雄花は黄緑色の雄蕊3本、雌花は苞集合花です。果実は堅果、翼があって風散布します。

シラカンバはパイオニア植物であって、遷移の初期に登場します。成長が早いが、寿命は短く20年ほどで樹幹中心部が腐朽しやすく風で倒伏したり折れたりしやすいそうです。春の新緑も秋の黄葉はとりわけ美しいです。芽吹きの頃に樹幹を傷つけると大量の樹液がでます。なんとこの樹液は人工甘味料キシトールの原料になるそうです。


関連記事(尾瀬ヶ原のスギナモ(杉菜藻))⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


◎八ヶ岳高原ロッジのある亜高山帯の森で見たシラカンバ[2010年2月27日撮影:八ヶ岳@山崎]100227シラカンバ@エコカフェ(八ヶ岳).JPG

 2013.1.14追記







◎晩秋の晴天のもと尾瀬ヶ原で見たシラカンバ[2011年10月29日撮影:尾瀬ヶ原調査@山崎]111029シラカンバ@エコカフェ.JPG111029シラカンバ林@エコカフェ.JPG

 山の鼻にある山小屋越しにシラカンバの拠水林が観察できます。

 2013.7.13追記






◎尾瀬ヶ原でみたシラカンバの拠水林と単独木[2011年10月29日撮影:尾瀬ヶ原調査@阿部]111029シラカンバ@エコカフェ(尾瀬ヶ原).JPG111029シラカンバ1本立ち@エコカフェ(尾瀬ヶ原).JPG

 2013.9.11追記






◎南アルプス北端に位置する入笠山(標高1955m)東南山麓にある大阿原湿原に侵入するシラカンバの低木[2014年9月13日撮影:入笠山事前調査@山崎]
140913信州大阿原湿原@エコカフェ.JPG140913侵入するシラカンバ@エコカフェ.JPG
 2014.10.8追記
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※エコ・カフェ事務局が承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/59758489
※エコ・カフェ事務局が承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック

▲このページのトップへ