ダケカンバ(岳樺)の清涼感

ビーグル号の航海日誌 2012年10月26日 00:31

120927ダケカンバ@エコカフェ.JPG瑞牆山の標高1500m付近の冷涼な森の主役のひとつにダケカンバがあります。ダケカンバは芽吹き、新葉の展開時に、フィトンチッドとして知られる青葉アルコールを発散するんです。青葉アルコールはアレロパシーやカイロモン作用も伴うそうです。この時、ダケカンバの森は清涼感に包まれ、樹冠が青く霞むようなブルーマウンテン現象が見られるそうです。[2012年9月27日撮影:瑞牆山@山崎]


ダケカンバ(岳樺、学名:Betula ermanii Cham.)はブナ目カバノキ科カバノキ属の落葉高木。分布は北海道、本州近畿地方以北、四国、国外では朝鮮半島、中国東北部、ロシア沿海州、カムチャッカ半島、樺太に及び、亜高山帯などの冷涼な日当たりの良い場所に自生。120927ダケカンバ樹皮@エコカフェ.JPG樹高は10mから15m、ときに20mほど、樹幹は直立、樹皮は若木で赤茶色か灰褐色で横縞、光沢があって薄く剥離、老木は白っぽく縦裂、多雪地帯では奇怪な樹形を形成します。葉は互生し、短枝では2枚、葉身5cmから10cmほどの三角状広卵形、葉縁に鋭い重鋸歯、葉先は尖ります。側脈は7対から12対、葉裏には腺点が多くあり、秋には葉は美しく黄葉します。
花期は5月から6月頃、新葉の展開と同時に長枝先の葉腋から長さ約10pの雄花序が尾状に数個垂れ下がり、雌花序は長枝下の短枝先の葉腋から1個が斜上、どちらも小花は苞ごとに3つの花が集合。雄花は黄緑色の雄蕊3本、雌花は赤い雌蕊が苞の先に目立ちます。果実は堅果、半透明の翼があって風散布します。

富士山ではハイマツを欠くため森林限界の最上部で矮小化したダケカンバの純林を形成、他地域ではハイマツ帯に混生、また崩壊地に積極的に進出するなどパイオニア植物ともいえます。シラカンバとの見分けがつかない場合もあるが、ダケカンバは寿命が長く、樹皮の色合いが赤っぽく、側脈が多い、果穂が直立するなどの違いがあるそうです。


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◎富士山五合目上部の森で見た樹幹をくねらすダケカンバ[2010年7月10日撮影:第7回自然観察会@山田聡]100710ダケカンバ@エコカフェ富士山).JPG100710ダケカンバ林@エコカフェ(富士山).JPG

 2012.10.26追記






◎燧ヶ岳(標高2356m)の北斜面に伸びる燧裏林道入口付近で林をつくる若いダケカンバ[2013年9月8日撮影:桧枝岐歌舞伎視察@山崎]
130908ダケカンバ@エコカフェ(燧裏林道).JPG130908ダケカンバ林@エコカフェ(燧裏林道).JPG

 2013.9.11追記





◎南アルプス北端に位置する前衝山である入笠山(標高1955m)山中で見られるダケカンバ[2014年9月13日撮影:入笠山事前調査@山崎]
140913ダケカンバ@エコカフェ.JPG140913ダケカンバ樹皮@エコカフェ.JPG
 2014.9.26追記
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