シラゲテンノウメ(白毛天の梅)の不思議

⇒エコツアー 2012年09月21日 00:06

100507シラゲテンノウメ@傘山入口車道反対側.JPG小笠原諸島の乾燥した尾根筋などの岩礫地には小笠原固有種のタチテンノウメとシラゲテンノウメが共存することは先に触れたが、実際には中間型のものも多いようです。独自に進化するうちに、変化の激しい生育環境に適応させたため樹形や葉の形などに変異が生じやすくなっています。シラゲテンノウメは葉や果実に白色の軟毛が密生するのが特徴です。[2010年5月7日撮影:小笠原エコツアー「ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅」@山崎]

100507シラゲテンノウメ&タチテンノウメ(比較)@笠山入口車道反対側.JPGシラゲテンノウメ(白毛天の梅、学名:Osteomeles lanata Nakai ex Tuyama.)はバラ科テンノウメ属の常緑小低木。分布は父島、兄島に限り、タチテンノウメと同じように乾燥した尾根筋の岩礫地に自生。より乾燥に強いという。樹高は20cmから50cmほどで、幹は匍匐し枝を張り、小葉は6対から12対と少なめで全体に綿毛が生えるのが特徴です。果実も白毛で覆われるため白っぽく見えます

一般的に、植物に生える毛には、紫外線から身を守るためだったり、昆虫から身を守るためであったり、空気中の水分を吸収するためだったり、逆に雨水を弾くためだったりします。シラゲテンノウメの場合は、潮風がきつく日差しが強烈で乾燥もきつい、雲霧が巻く標高の高い場所に適応し、進化したのではないでしょうか。ところが最終氷期終了で海水面が約150mも上昇したために雲霧は標高の高い場所のごく一部にしか発生しなくなったため、乾燥した尾根筋で耐え忍んでいるのでしょう。つまり、結果としてタチテンノウメの分布と競合するようになったということです。


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