ナチシダ(那智羊歯)は北上中

ビーグル号の航海日誌 2012年08月23日 00:10

120728ナチシダ@エコカフェ(春日山).JPG7月28日、猛暑の中、奈良県の天然記念物春日山原始林を周遊コースに沿って散策、森の林床は鹿の食害のため褐色に乾いています。疎らにある緑はシカが食べない有毒植物が多いようです。ナチシダもそのひとつで、小さな渓流沿いに多く見られます。[2012年7月28日撮影:奈良・京都視察@山崎]

ナチシダ(那智羊歯、学名:Pteris wallichiana Agard.)はイノモトソウ科イノモトソウ属の南方系の大型常緑性シダ植物。120728ナチシダ群生@エコカフェ(春日山).JPG120728ナチシダの胞子蓑群@エコカフェ(春日山).JPG分布は熱帯・亜熱帯アジアに広く、国内では本州千葉県以西、四国、九州、南西諸島に及び、山地の湿潤な林下に自生。乾燥の厳しい瀬戸内海沿岸地域などには自生しない。近年、温暖化の影響で分布域を北上させているそうです草丈は1mから2mほどで、葉は1葉が基部で3枝(1対の側羽片と頂羽片に相当)し、左右の側枝の外側の最下片が分枝し後ろに伸びます。全体として五角形に見えるのです。各枝とも2回羽状深裂、裂片は長さ1.2pから2pほどのやや鎌状の線状被針形、鋭頭から鈍頭。片縁に微鋸歯がつきます。胞子嚢群(ソーラス)は裂片裏の片縁に連続し、この裂片は鋸歯がなく内側に巻きます。イノモトソウのソーラスのつき方と同じですね。

ナチシダは全草にフラボノイドや種々のセスキテルペンなどの毒成分を含むので、鹿の食害から免れていると理解されます。有毒植物にはアセビシャクナゲなどの他にもウラシマソウコバイケソウヤチトリカブトなどがあります。


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◎奄美大島の湯湾岳のアプローチ道路脇の林縁でみたナチシダの群落[2013年4月13日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]
130411ナチシダ@エコカフェ奄美大島エコツアー_508s.jpg130411ナチシダ@エコカフェ奄美大島エコツアー_510s.jpg

 2014.10.26追記
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