高山植物の魅力(67)、ハイマツ(這松)

⇒エコツアー 2012年08月14日 10:05

080711ハイマツ@エコカフェ(立山雷鳥エコツアー).jpg先に亜高山帯針葉樹林を構成するシラビソオオラビソコメツガなどについて紹介しました。ここではその上部、中部地方では標高2500m以上の森林限界を超える高山帯の植生のうち常緑針葉樹のハイマツを紹介します。ハイマツは森林限界ではハイマツ帯といってごく普通に見られますが、氷河期の生き残り(氷河遺存種)とされるため富士山では見られません。[2008年7月11日・12日撮影:立山雷鳥エコツアー@阿部]

ハイマツ(這松、学名:Pinus pumila (Pall.) Regel)はマツ科マツ属の常緑針葉樹で低木。分布はシベリア東部、カムチャッカ半島、中国東北部、朝鮮半島などの寒冷地、日本では北海道と本州中部地方以北の亜高山帯から高山帯に自生。080711ハイマツ2@エコカフェ(立山雷鳥エコツアー).jpg樹高は亜高山帯で灌木状で約2m、高山帯の風衝地では矮小化しひざ下で地面を這う。これが名前の由来で、高山帯では優先種とされます。葉は針状で長さ3pから7pほどで枝に5枚ずつ束生したものが密生します。ゴヨウマツ(五葉松)と同じですね。花期は6月から7月頃で、雌雄異花、本年枝下部に長径約15oの穂状の黄色い雄花序がたくさんつき、本年枝先に長径約6mmの松笠状の暗紫色の雌花序が数個つきます。果実は長径約5pの長卵形の球果で翌年秋に熟します。ホシガラスの好物です。

高木層を欠く高山帯のハイマツ群落の中には亜高山帯針葉樹であるモミ属やトウヒ属の樹種が低木化、矮小化して混生しているのをよく見かけます。ハイマツは亜高山帯の明るいダケカンバ林などでは直立して混生することから、環境に適応して変幻自在する逞しさを象徴しているかのようですね。

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◎立山室堂平で見たハイマツの球果と暗紫色の雌花[2008年7月11日撮影:立山雷鳥エコツアー@山崎]ハイマツ雌花@エコカフェ.JPGハイマツ果実@エコカフェ.JPG

 2012.8.14追記






◎鳳凰三山の薬師岳近くの稜線の花崗岩砂礫地のハイマツのパッチと若い球果[2011年7月10日撮影:鳳凰三山@澤尚幸]110709ハイマツのパッチ@エコカフェ(鳳凰三山).jpg110709ハイマツ@エコカフェ(鳳凰三山 ).jpg

 2012.8.14追記





◎北海道日高山脈主峰の幌尻岳(2052m)山頂付近の森林限界を優先するハイマツ帯[2011年8月12日撮影:幌尻岳@澤尚幸]110812ハイマツ帯@エコカフェ(幌尻岳).JPG110812ハイマツ@エコカフェ(幌尻岳).JPG

 2014.2.2追記
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