コクラン(黒蘭)は迷宮

ビーグル号の航海日誌 2012年07月01日 13:11

100508コクランB@旭山.JPG小笠原父島の旭山に至る登山道脇で撮影したコクランの花を紹介します。落ち葉が堆積した場所に緑色の葉っぱが展開していたので気づきました。花軸と花は紫褐色のため目立たず、初めは花が咲いているとは思いませんでした。周囲を見渡して探せたのはたった2株でした。後に図鑑を調べてコクランとしました。[2010年5月8日撮影:小笠原エコツアー「ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅」@山崎]

コクラン(黒蘭、学名: Liparis nervosa (Thunberg) Lindley)はラン科クモキリソウ属の単子葉植物で多年草。分布は本州茨城県以南、四国、九州から台湾、中国に及び、低山の常緑林内の薄暗い場所などに自生。コクラン1@旭山.JPG小笠原では1994年に発見されたそうですが、かつて人為的撹乱のあった場所でもあり自然分布かどうか謎とされています。草丈は15pから30pほど、葉は互生し基部が鞘状で偽球茎を包み、葉身は広楕円形で先が尖り、葉脈に沿って溝状に窪みます。
花期は6月から7月頃で、花茎が真っ直ぐ立ち上がり、3個から10個ほどの紫褐色の花が総状に咲きます。花は1pで唇弁は中央に浅溝があり反り返って先が凹みます。側花弁は細く反り返り、背萼片は尾状に伸び、側萼片が側弁花と唇弁の間に伸びています。中央のずい柱の先端部には黄色い花粉塊がつきます。虫媒花です。

父島旭山で見たコクランは花茎の色が紫褐色であって、関東などで見られる花茎が緑色のものとは違いがあるようです。薄暗い林下でわずかに命を紡いでいる姿は切ない気持ちになります。


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◎小笠原父島の旭山入口付近の林下でみたコクランの果実の残骸[2012年1月1日撮影:「お正月の旅小笠原」船内プログラム[2011年度]@山崎]120101コクラン果実@エコカフェ(旭山入口).JPG

 果実は刮ハで秋に熟すそうです。この時期には種子は散布されているでしょう。

 2012.7.1追記
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