古代植物、イワヒバ(岩檜葉)も羊歯

ビーグル号の航海日誌 2012年01月29日 20:41

100507地衣類とイワヒバ@傘山西側.JPG父島の傘山(標高280m)は夜明山から中央山に伸びる稜線の半ばに位置します。東西が切れ落ち急峻な谷を形成しながら海に連なっています。山頂付近の岩場には先祖が海浜植物のムニンタイトゴメオオハマボッスや地衣類のほか、イワザンショウシマムロ、イワヒバなどが見られます。イワヒバは本土にも見られ、江戸時代には盆栽として持てはやされ、現在でも展示会などで見かけますね。[2010年5月7日撮影:笠山頂上付近@阿部・山崎]

イワヒバ(岩檜葉、学名:Selaginella tamariscina (P.Beauv.) Spring)はヒカゲノカズラ植物門イワヒバ目イワヒバ科イワヒバ属の常緑性シダ。古代植物分布は北海道南部から南西諸島、東アジア、東南アジアと広く、日当たりのよい岩場を好んで自生。小笠原では父島、兄島、母島の山頂の岩場や谷筋の岸壁割目に生育。
イワヒバ@エコカフェ.JPG草丈は20pほど、実は担根体(根と茎の両方の性質をもつ)が絡み合った仮幹が立ち上がっているのです。仮幹の先端から枝を数回分枝を繰り返し、扇状に広げ、枝には鱗片上の葉(背葉と腹葉)が密につき、全体として輪生状の株に見えます。葉表は暗緑色で硬く、葉裏は白褐色の毛が密生していることから、乾燥時には枝葉が内側に巻き込むことで葉裏が外側に向き、毛により日陰ができ乾燥を防ぐ効果があるというのです。逆に雨や雲霧の時は展開し、水分を毛に留めることができるのです。
枝先の一部に四角柱状の胞子嚢穂を出し、胞子をつくります。

イワヒバは乾燥時にはキャベツのように巻き込み、ひとたび雨が降ると再び展開することから「復活草」とも呼ばれます。この仕組みはイワヒバが二糖類のトレハロースを枝葉に含むためと考えられているようです。ちなみに担根体は土に触れると根が出ますが葉は出ません。これは植物が水中から陸上進出する過程の形質を保存していると考えられているそうです。さすがシダ植物、とんでもない戦略を身につけたものですね


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◎神奈川県の丹沢大山麓の茶店街の路地沿いの人の手によるイワヒバ[2012年6月16日撮影:第13回自然観察会@山崎]120616イワヒバ@エコカフェ.JPG

 恐らく植栽されたものが野外に進出しているようです。

 2012.6.17追記
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(1) | TrackBack(0)
この記事へのコメント
見た目だけでは分からないものなのですね。
物の本質を理解するには注意深い観察力と基本的な知識とか経験とかが必要なのですね。
エコカフェの活動の底辺を流れる普遍的な考えのようにも思えます。
Posted by トノサマバッタ at 2012年01月31日 07:32
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