高層湿原の主役、ミズゴケたち

ビーグル号の航海日誌 2011年11月06日 13:53

IMGP5372.JPG日本最大の尾瀬ヶ原、日本最南端の花之江河などは高層湿原の観察フィールドとしてエコカフェの活動で訪ねています。また、「エコの寺子屋」でお世話になっている京都大学上賀茂試験地の近くの深泥池はかって高層湿原があったとされ、水底下には15mにも及ぶ泥炭層があり、その記憶をとどめているようです。

高層湿原は枯れたミズゴケが完全に腐らずに泥炭として堆積した地層が基盤となっています。貧栄養でミズゴケ酸のため土壌も水質も酸性化しており、限られた植物しか生育できないでいます。もはや侵入する植物は、酸性に強く、貧栄養土壌でも生育が可能で、耐水性のものに限られます。実際は仮に侵入しても大きく育つのは皆無なようです。

元々存在していた森や林は、初期の段階で年月をかけ消滅します。河川が火山噴火や山塊崩壊などによりせき止められ、森林や林は湖沼や湿地に変わるのです。約1万年前に最終氷期が終わると温暖化し、環境変化があったが、許された限定的な環境下にある高層湿原のみが現在も成長を続けているのです。

高層湿原には蛇行する河川の流れが変わり、その後の泥炭の堆積で切り離されてできた地塘ケルミとシュレンケの凹凸の高低差が大きくなってできた地塘の2種類が観察されます。前者は比較的大きく、後者の深さは尾瀬では平均して1.5mほどだそうです。

尾瀬には日本で知られる約40種のミズゴケのうち21種が確認されています。写真は牛首を過ぎ中田代の木道脇で撮影したものです。ムラサキミズゴケチャミズゴケでしょうか、それともオオミズゴケの紅葉でしょうか。[2008年10月25日撮影:第3回自然観察会@尾瀬]

エコカフェ会員の中には登山をやられる方も多いのですが、日本の高山にはこうした場所が多く残っています。そこは高山植物の宝庫でもあります。それは湿原に固有の高山植物です。高山の短い夏に懸命に咲く高山植物の花を綺麗だなと思うだけでなく、その奥にある深い自然の息づかいも体感して欲しいと思います。

関連記事(カガミゴケの凾ェいっぱい)⇒     関連報告(屋久島エコツアー報告書[特別企画])⇒

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