高山植物の魅力(27)/ミヤマハンノキ

ビーグル号の航海日誌 2011年08月07日 09:16

080711ミヤマハンノキ@立山雷鳥エコツアー 132.jpgこの夏は節電効果もあり、涼を求めて3000m級の標高の高い山は多くの登山者でにぎわっているのではないでしょうか。お出かけの際には「垂直分布」といって標高によって変化する植生の様子を楽しみましょう。写真はミヤマハンノキです。ハンノキは山野の湿原や沼沢地でよく見かけることができ、ミヤマハンノキはハンノキの高山タイプのものです。[2008年7月12日撮影、立山新室堂乗越@阿部]

ミヤマハンノキ(深山榛の木、学名:Alnus maximowiczii Call.)はブナ目カバノキ科ハンノキ属の落葉低木から小高木。分布は本州石川県白山以北から北海道に及ぶとともに鳥取県大山の烏ヶ山山頂にわずかに隔離分布、亜高山帯から高山帯に出現し、雪崩の多い斜面などの最も厳しい地にも自生。烏ヶ山山頂は亜高山帯ではないが厳しい環境であり、氷河期からの生き残りと考えられているようです。
樹高は環境の良い所では5m超となるが、厳しい所では低木で、多雪のため下部から分枝することが多い。葉は広卵型ないし卵型で、基部はハート状、葉身は5cmから10pほど、葉脈が明瞭で葉縁に重鋸歯がつく。葉の表面は無毛、裏面の脈腋にわずかに微毛。
花期は5月から7月頃、雌雄異花、雄花は長く垂れ下った穂状の集合花、雌花は花被がなく新葉の付け根に上向きにつき翌年に松笠のような花穂を形成します。雄花が垂れさがるのは芦生で見たクマシデサワシバなどカバノキ科の特徴のようです。

高山・亜高山帯の斜面では雪崩がよく発生するため、富士山で見たダケカンバの低木林のように本来の高木針葉樹林は形成されず、厳しい環境下で生育適応した低木のダケカンバやミヤマハンノキが生育するのです。すごいことです!

関連記事(高山植物の魅力(26)/ミヤマクロスゲ)⇒
人気ブログランキングへにほんブログ村 環境ブログへ


◎立山室堂(標高2450m)で若い果実をつけるミヤマハンノキ[2008年7月12日撮影:立山雷鳥エコツアー@阿部]080711ミヤマハンノキ@エコカフェ立山雷鳥エコツアー 044.jpg080711ミヤマハンノキ若果実@エコカフェ立山雷鳥エコツアー 045.jpg

 2013.6.22追記






◎南アルプス赤石山脈支脈甲斐駒ヶ岳の南に伸びる鳳凰三山を縦走中に見た岩場に耐えるミヤマハイノキ[2011年7月10日撮影:鳳凰三山調査@阿部]110709ミヤマハンノキ@エコカフェ(鳳凰三山).jpg110709ミヤマハンノキ@エコカフェ(鳳凰三山) (2).jpg

 2013.6.30追記
posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(0) | TrackBack(0)
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※エコ・カフェ事務局が承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/47214388
※エコ・カフェ事務局が承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック

▲このページのトップへ