マルハチ(丸八)

ビーグル号の航海日誌 2010年12月25日 00:23

P1050431.JPG小笠原の森の素晴らしさを母島の「乳房山山頂からの絶景」で紹介しましたが、ノヤシの存在に加えて亜熱帯の森を彷彿させるのは木性シダではないでしょうか。小笠原諸島では、広域種のヘゴと小笠原固有種のマルハチ、小笠原固有種で父島にしか分布しないメヘゴが知られていますが、ここではマルハチを紹介しましょう。[2007年7月14日撮影:地球温暖化最前線!小笠原エコツアー@松崎哲哉]

マルハチ(丸八、学名:Cyathea mertensiana (Kunze) Copel.)はシダ植物ヘゴ科ヘゴ属の高木木性シダ(胞子植物ともいう)で小笠原固有種。母島では全島で比較的よく見られます。一方、父島では北部の乾性低木林などでは分布せず、一部の湿った林内や林縁、沢沿いにのみで自生していますが、残念なことに幼い個体を見かけたことはありません。
P1050442.JPG樹高は10mにもなり、上部に羽状葉を四方八方に傘を開いたように広げています。頭頂部の頂芽は鱗片とよばれる長い剛毛のようなものが全体を覆っています。100507マルハチ(気根)@サンクチュアリー.JPG茎には「逆ハの字」の葉柄痕が綺麗に並びますが、ときに茎の周囲を細かな気根がびっしりと地面に向かって這っています。この様子は無数のミミズが這っているようで気持ちの良いものではありません。

私たちが目にしているのは、マルハチの胞子体が成長したもので、葉の主脈を挟んで一列ずつ胞子嚢群をつけます。この胞子は飛翔して発芽すると雌雄同体の前葉体となります。この前葉体で精子と卵細胞が作られ、受精すると胞子体となり、茎、維管束、葉をもち成長するのです。
会員の方で詳細を知りたい方は「会員フォーラム」の「第24回エコカフェ草花教室講義ノート」をご覧くださいね。

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◎夢の島熱帯植物館で観察したマルハチの新芽と頂芽[2012年2月11日撮影:第49回草花教室@山崎]
マルハチ頂芽@エコカフェ.JPGマルハチ新芽@エコカフェ.JPG








◎小笠原父島初寝山の森で見たマルハチの新芽[2006年7月22日撮影:小笠原エコツーリズム実態調査@阿部]060722マルハチ新葉@エコカフェ.jpg060722マルハチ@エコカフェ.jpg

 2013.1.3追記



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