ハスノハギリ(蓮の葉桐)も原始的

ビーグル号の航海日誌 2010年12月20日 00:47

IMG_3136.JPGこの季節に小笠原父島の小港海岸を散策すると大きなハスノハギリの枝先にたくさんの果実がなっているのを観察することができる。面白いことに、薄紅色に熟した直径3cmほどのピンポン球を押しつぶした形状の果実(核果)の苞上部中心部に丸い孔がり、その空洞の内部に黒色の種子が鈴玉のように入っているのが確認できるだろう。

ハスノハギリ(蓮の葉桐、学名:Hernandia nymphaeifolia (Presl) Kubitzki)はハクスノキ目スノハギリ科ハスノハギリ属の常緑高木で広域種。分布は日本では小笠原諸島、南西諸島奄美群島の沖永良部島以南、原産は西インド諸島とされるがポリネシア、東南アジア、マダガスカル、東部アフリカの海岸近くにも自生。樹高は10m。080101小笠原(お正月) 062.jpg花期は7月から8月頃、枝先から散房花序を伸ばし、中央に雌花、両脇に雄花からなる3個1組の約10組の黄白色の小花をつけるという。そのためハスノハギリはクスノキと同じように被子植物の原始的な特徴を有していると理解されている

葉は大きいもので30cmにもなり、柔らかな肉質で表面には光沢がある。葉柄がハスに似て長く、幹がキリに似て軽いことから名付けられたそうだ。種子や葉には毒成分(ポドフィロトキシン)が含まれているので注意が必要である。宮古島エコツアーのときに、島の人からこの実を食べたヤシガニを食べると嘔吐や下痢をするという話を聞いた。はヤシガニを茹でた際の色で見分けると言っていたが本当かどうかはあやしい。

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◎ハスノハギリの果実[2011年9月17日撮影:母島@山崎]
ハスノハギリの果実(母島)@エコカフェ.JPG







◎小笠原諸島母島の沖港の道路沿いに自生するハスノハギリ[2010年9月11日撮影:第3回エコロジー・カフェの母島の自然を守る旅@阿部]100911ハスノハギリ葉@エコカフェ.JPG

 葉は互生し光沢があり、葉身10pから30pほどの卵形で全縁、先は尖ります。名前の由来は葉の形がキリに似てハスの葉のように楯着することにあるそうです。

 2012.10.8追記

◎小笠原父島の小港海岸の海浜植生を構成するハスノハギリの大木[2007年1月2日撮影:お正月の旅 小笠原@阿部]070102ハスノハギリ幹@エコカフェ.jpg070102ハスノハギリ葉@エコカフェ.jpg
 

 小港海岸では海浜植生ではモモタマナテリハボク(タマナ)オオハマボウなどの在来種の大木が見られます。

 2013.1.6追記




◎小笠原諸島父島の小港海岸に発達する亜熱帯海岸林を構成するハスノハギリ[2014年4月28日撮影:未開の森と南島をめぐる父島満喫の旅@山崎]
140428ハスノハギリ@エコカフェ.JPG140428ハスノハギリ果実@エコカフェ.JPG
 今回の調査では1年木、2年木と幼樹が歩道沿いにびっしりと群生していました。松原さんの話では大木が台風で倒れると一斉に急速に成長を始めるそうです。いつしか、ハスノハギリの純林に遷移しているかもしれませんね。140428ハスノハギリ幼樹@エコカフェ.JPG140428ハスノハギリ大木@エコカフェ.JPG

 種子は袋状の半透明の小苞に包まれ海洋散布をするのだそうです。

 2014.5.3追記

◎八重山群島に属する隆起石灰岩でできた黒島でよく見られるハスノハギリ[2014年3月14日撮影:黒島@山崎]
140314ハスノハギリ@エコカフェ.JPG140314ハスノハギリ花序@エコカフェ(黒島)  - コピー.JPG
 迎里御嶽近くのものは花序を伸ばし始めていました。

 2014.5.18追記


posted by エコ・カフェ事務局 | Comment(2) | TrackBack(0)
この記事へのコメント
葉の形が左右非対称なのが印象的ですよね。
コメツキモドキの顔もそうらしいですよ。
Posted by コメツキモドキ at 2011年01月05日 22:31
ムニンエノキの葉も左右非対称のようですよ!
Posted by ムニンエノキ at 2012年01月31日 23:25
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