君はアカテガニ(赤手蟹)

ビーグル号の航海日誌 2010年11月01日 02:37

081106屋久島エコツアー1 060.jpg
屋久島の南側海岸線にはユニークな露天風呂「平内海中温泉」がある。大量の温泉が潮間帯の下部、海面下から湧いているために、一日2回干潮の前後約5時間しか入れないという。看板には、泉質はみょうばん温泉(単純硫黄温泉)、効能はリュウマチ、神経痛、皮フ病などと書いてある。先客がいて残念ながら入れなかった。(「屋久島エコツアー報告書」こちら⇒) 

この温泉は崖下にあるので急な坂道を歩いて下りることになる。その崖を棲みかにしているのがアカテガニである。真っ赤な色をしていてまるで温泉で茹で上げられてしまったかのようだ。アカテガニ(赤手蟹、学名:Chiromantes haematocheir)は甲殻綱十脚目短尾類イワガニ科アカテガニ属の陸棲カニ。分布は本州から南西諸島、東アジア、海岸や川辺の岩場、崖地などに棲息。アカテガニはえら呼吸に使った水を口から吐き出し、その水が腹部表面を流れて、脚の付け根から再び体内に取り込まれるという水循環システムを持っているため乾燥に適応しているという。夜行性で縄張りは持たず、雑食性で共食いすることもあるようだ。

アカテガニはオカガニと同じように、7月から8月にかけて大潮の夜、満潮の海岸に多くのメスが集まり、一斉放卵(ゾエア(幼生)を放出)する。海から陸に棲みかを求めて進化したのであるが、その生活史において生殖と幼生の成長期は水と決別することができないでいるのは何故か。幼生が海流に乗って生活域を広げるチャンスを獲得することで、ひと所での種内競争を緩和し、種としての分布を拡大し、繁栄することにもつながると考えられる。一見、不自由なようでも種を残すための戦略としては優れているということになるのである。

関連情報(犯人はミナミスナガニ?)⇒
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◎佐渡島宿根木集落内の海岸から少し離れたの十王坂下の崖で見つけたアカテガニ[2012年8月5日撮影:佐渡島エコツアー@阿部]120805十王坂の上@エコカフェ(宿根木).JPG120805アカテガニ@エコカフェ(佐渡島).JPG

 2012.10.11追記
タグ:広域種
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