ミツバチの大量死・大量失踪の謎は

ビーグル号の航海日誌 2010年10月25日 00:44

ニホンミツバチ.JPG本日のネット配信(J-CAST)ニュースで「世界各地でミツバチ大量死 米軍などミステリー解明の糸口」と報じられた。2006年頃より、アメリカなど世界各地で、ミツバチが大量失踪し、巣が機能不全になるという「蜂群崩壊症候群」(CCD)が報告され、ミステリーとされてきたものだ。
これまで、農薬や遺伝子組み換え作物が原因として疑われてきたが、同配信では「2010年10月6日付の米ニューヨークタイムズ紙(電子版)によると、米軍の科学者とモンタナ大学のジェリー・ブロメンシェンク教授の研究グループによる「共同チーム」が、オンライン科学ジャーナルで明らかにしたもので、健全なハチの群れと、CCDが発生し死滅した群れを数千にわたって調べたところ、CCDに襲われたすべての群れで、ある種のウイルスとカビの両方が見つかったという。いずれも低温で湿度の高い場合に急増し、ハチが栄養をとる邪魔をする。どちらか一つだけではハチを死滅させるには至らない。二つが何らかの形で次々とハチに襲いかかり、巣を崩壊に追い込んでいるという説だ」と解説している。

IMG_7768.JPG 興味深い研究結果であが、因果関係の科学的説明がないので記事のみでは疑問な点も多い。したがって、農薬や遺伝子組み換え作物による原因の疑いが晴れたわけではないだろう。現に、2006年、(社) 日本養蜂はちみつ協会の調査によると北海道、岩手、山形など全国16県でミツバチ大量死の被害が報告され、農薬「ダントツ」に含まれる神経毒クロチアジニンの因果関係が確認され、損害賠償訴訟も起こり、2007年に岩手県全農と岩手県養蜂組合が和解した事例がある。また、その教訓が外国において活かされずに、2008年5月、ドイツ連邦消費者保護・食品安全局(BVL)は、ドイツ南部で起こったミツバチの大量死の原因物質として殺虫剤クロチアニジンを特定し、クロチアニジン(バイエル・クロップサイエンス社の商品名「Poncho」)を含めた数種類の殺虫剤について、種子処理剤としての使用を一時中止を要請。その後、一部禁止解除したが一部は中止が継続。「pocho」の使用説明書にはカイコ、ミツバチへの影響を示唆していたとするが、何のための示唆か不明である。

農薬の毒性試験には時間と資金がかかるのだろうが、生態系の構成する多様な生き物たちの影響評価といった点では限界を感じてやまない。遺伝子組み換え生物にあっても、アメリカなどでは、ウイルスによる組み替えた部分の遺伝子獲得による昆虫などへの水平伝搬が確認されており、病害虫に強い因子がウイルスを介在して害虫に伝搬されることで効果が失われてしまい、むしろ生態系への攪乱が人為的にもたらされることが問題視されていることに留意すべきであろう。COP10で成果はあがるのでしょうか?

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