サトイモ科の世界

⇒草花教室 2010年07月03日 21:35

100703_1458~02.jpg今回の草花教室は自然界ではなんでもないことだが、私たちが理解するとなるとかなりの難易度であった。

サトイモ科(Araceae)は被子植物単子葉類、多肉な多年草、葉は根生で、茎に付く葉は互生、葉身は網状脈となるものが多い。花は小さく、両性、又は単性、2〜3数よりなる完全花、又は退化して1雄蕊1雌蕊となり、肉穂花序に付く。花序の下には仏炎苞がある。子房上位、1〜3室、胚珠は1以上、果実は漿果、外珠皮は肉質、胚乳はあるか又はない。
100703_1458~01.jpg 110属、約1800種、広く分布するが、種として熱帯に産する。日本産の属は、花被があるショウブ属、ミズバショウ属、ザゼンソウ属、花被がなく花序の上部に付属体のないサトイモ属、クワズイモ属、ヒメカユウ属、花被がなく花序の上部に付属体のあるコンニャク属、リュウキュウハンゲ属、ハンゲ属、テンナンショウ属が知られている。

qgcoeiVEA.JPGこのうちテンナンショウ属のマムシグサ性表現が最も複雑になった植物群である。つまり、雌花は花被が全く無く、雌蕊だけになって花軸の周りにぎっしり着いた肉穂花序を付けて雌株となる。雄花も同様に雄蕊が花軸の周りにややまばらに着いた肉穂花序を付けて雄株となる。稀に雄花と雌花を着けた両性株が出現するという。面白いことに、その性表現は無性から雄性を経て雌性への変化する、また、この逆の変化も起こる。しかも、性表現は個体毎に限定されず、性転換は球茎の重さに加え、前年の同化量(どれだけ増えたか)が決定因子となるという(前川、1924)。仮説として、小さな個体ほど果実重が全体に対して占める割合は大きくなり、偽茎直径10mm以下の小さな個体が仮に果実を付けると負担が大きくなり正常な生活を営むことが出来なくなる、そのために雌雄調整がされているという(木下、1981)。

何とも自然界における生命の維持とその種の維持(生殖)の不思議を目のあたりにした気がした。何と自然は賢いことか!

@第40回草花教室
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