當麻寺は静寂の中に

ビーグル号の航海日誌 2015年10月03日 00:00

1443567241308.jpgまさに時間が止まっているかのような佇まいである。奈良県葛城市当麻に當麻寺はある。東西二つの三重塔で有名だが、訪れる観光客は京都の寺院とは異なり少ない。墓地の永代料30万円の立て看板が空々しい。今日、境内には真言宗5院、浄土宗8院の子院を抱えます。[2015年9月29日撮影:當麻寺@山崎]

創建は推古天皇20年(612年)、開基は麻呂古王(聖徳太子の義母弟)と伝承。天武天応9年(680年)、当麻真人国見が遷造。創建地などに諸説あり。本尊は、創建当時は弥勒仏(金堂に安置、白鳳時代作の塑像、遷造時に役行者所持の孔雀明王像を胎内仏に納め祀る)、鎌倉時代以降は當麻曼荼羅(本堂に安置)。1443651185250.jpg宗派は高野山真言宗と浄土宗。山号の二上山とは、奈良盆地の西に実際に位置し、東の神体山である三輪山に相対し、双耳形の2つの峰を持ち、夕日がその間に沈む情景から西方極楽浄土の入り口、死者の魂が赴く地であると考えられてきた。河内と大和を結ぶ重要な交通路が通い、豪族葛城氏の一族の当麻氏の氏寺として建立されたという。治承4年(1180年)の南都焼き討ちで東塔、西塔、本堂を除き焼失。平安時代末期に末法思想の普及により、阿弥陀堂が建立、当麻曼荼羅を安置。

平安時代末期、末法思想が広まり現世の幸せを諦め、来世に阿弥陀如来の極楽浄土に生まれ変わることを願うようになり、元興寺(本尊:智光曼荼羅)と同様に曼荼羅を本尊とする寺院へと変遷していったと考えられています。


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◎東大門
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 竹内街道から二上山(西方極楽浄土)に日が沈む様子が見ながら山門が開かれている。奈良時代の寺院は一般に南大門となるところ、南面には山が迫っており山門を取り付けることは適わなかったということなのだろうか。

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◎東塔(国宝)
150928東塔瓦@エコカフェ (2).jpg150928東塔垂木@エコカフェ.jpg
 総高は24.4m、檜材、建立は奈良時代末期(天平時代)。初重は三間、二重と三重は二間と特異な様式。ちなみに薬師寺、法起寺の各三重塔は三重のみが二間。紙面は中の間は扉口、両脇は連子窓(後補)でその下は白壁。水煙は魚骨形、相輪は八輪。150928東塔@エコカフェ.jpg150928東塔蟇股@エコカフェ.jpg









◎西塔(国宝)
150928西塔蟇股@エコカフェ.jpg150928西塔軒垂木@エコカフェ.jpg
 総高25.2m、欅材、建立は平安時代(東塔から100年後)。初重から三重まで三間、中の間は扉で両脇は白壁。水煙は火炎状の未敷蓮華と忍冬文様。東塔、西塔は金堂に対して左右対称ではない。


150928西塔@エコカフェ.jpg150928西塔瓦@エコカフェ.jpg









◎石灯籠(日本最古:重要文化財)と影向石
150928石灯籠@エコカフェ.jpg1443567413412.jpg
 総高は2.17m。建立は天平時代。影向石は役行者が座した石と伝わる。どちらも凝灰岩(二上山産出)で作られている。



◎鐘楼
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 最古の梵鐘(国宝、白鳳時代作)






◎金堂(重要文化財、奈良時代建立し鎌倉時代、寿永3年(1184年)再建:南を正面)
150928金堂裏@エコカフェ.jpg150928金堂側面@エコカフェ.jpg
 弥勒仏座像(白鳳時代(飛鳥時代後期)681年作、創建当時の本尊)、脱活乾漆四天王立像(多聞天を除き白鳳時代作、顔立ちは怒りが少なく異国風)を安置。入母屋造、本瓦葺(古く木瓦葺)。


◎講堂(重要文化財、鎌倉時代、乾元2年(1303年)再建:東を正面)
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 阿弥陀如来(定朝様式の丈六仏、藤原時代作)座像、妙幢菩薩立像、地蔵菩薩立像など諸仏を安置。創建は天武天応9年(680年)、遷造を当麻真人国見など諸説。)





◎本堂(国宝、永暦2年(1161年)曼荼羅安置のために改築、東を正面)
150930当麻寺本堂エコカフェ.jpg
 当初は當麻寺別当の住房(中院)。824年、弘法大師が真言密教を伝えると真言密教の道場。本尊は十一面観音。中之坊庭園「香藕園」は桃山時代造営。




◎薬師堂(重要文化財)
150928薬師堂@エコカフェ.jpg







◎中将姫像
150928中将姫増@エコカフェ.jpg
 蓮糸を用い一夜にして當麻曼荼羅を織り上げたという伝説。

 2015.10.12追記







◎奥院鐘楼門(重要文化財)
 正保4年(1647年)建立。奥院は浄土宗の子院、開基は知恩院12世誓阿普観、本尊を円光大師(法然)像としている。






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