セゾン現代美術館の鏡はそれぞれに 

ビーグル号の航海日誌 2014年09月29日 23:10

P9270046.JPG昼下がり、予定より1時間遅れて深谷を出発
長野冬季オリンピックにあわせ整備された信越高速道は山間を緩やかにカーブしながら高度を稼いでゆく
碓氷峠を抜ける旧国道を進むのでは、九十九折のカーブが鬱蒼とした山腹を刻み容易でなかった
山体を穿つトンネルを3つも抜けるとあっという間に高速出口軽井沢に辿りつくことができる
さらに小1時間ばかり一般道を進み、長倉芹ヶ沢にあるセゾン現代美術館にたどり着く頃には、日は西に傾きかけていた
鉄板扉は別世界を予感させ、足を進めると、芳しき桂の林を縫う清流、枝から落ちる木漏れ日、凛とした冷気が私たちを迎え包み込んでいる
見えぬ野鳥の鳴き声と一瞬の羽音、刻一刻と静かに時が流れ、日の影がゆっくり回る
館内の作品群は無言にして時空を超えて作家たちが寄せては返す波のように訴えかけてくる
私たちを迎える作品も森の佇まいも私たちの今の感覚に委ねるしかなく
老夫婦には老夫婦なりの、息子には青年なりの、世界が静かに広がっているでしかない
同じ場所、同じ時間、不思議な感覚は遠い汽笛のように余韻を残し去ってゆく
漸く辿り着いた安堵感は、次の瞬間、意味のない不安感が混在し
あと何度一緒に出掛けられるのだろうか、と
日常が待っているに過ぎない

by トノサマガエル(2014.09.27)

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