モクタチバナ(木橘)は畑地跡に勢力拡大

⇒エコツアー 2014年05月06日 19:27

140428モクタチバナ@エコカフェ.JPG父島北袋沢から西海岸へのルート沿いにはムニンヒメツバキ、キバンジロウ(スウィートグァバ)、モクタチバナが密に自生している場所があります。松原さんの話ではかつて畑があった場所だそうです。戦争で放棄畑地となり、植生回復が進んでいるのだそうです。それは決して本来の原生の森ではないのです。畑地跡といってもモクタチバナはムニンヒメツバキよりもやや湿った場所を好むという。[2014年4月28日撮影:未開の森と南島をめぐる父島満喫の旅@山崎]

140428モクタチバナ林@エコカフェ.JPGモクタチバナ(木橘、学名;Ardisia sieboldii Miq.)はサクラソウ目ヤブコウジ科ヤブコウジ属の常緑小高木、高木。分布は四国南部、九州、南西諸島、小笠原諸島、国外では台湾、中国南部に及び、海岸風衝地から山地の常緑樹林内のやや湿った場所を好んで自生。樹高は3mから5m、時に10mほど、樹幹は真っすぐ伸び、樹皮は灰白色、枝は柔軟で付き方が幹に対して上側が膨らむのが特徴です。葉は互生(枝先に輪生)し厚く平滑で光沢、葉身3pから18cmほどの前広の狭倒楕円形から倒楕円形、全縁で葉先は尖ります。葉脈は目立たない。花期は4月から5月頃、葉腋から散房花序をだし、黄白色の小花をたくさん咲かせます。花径約5mm、花冠は5裂、雄蕊5本。果実は径約8mmの球形の液果、熟すと黒紫色になります。食することができるという。

南西諸島でよく見かける近縁のシシアクチは見た目そっくりですが、果実が扁球だそうですよ。ちなみに、アカギフカノキトベラショウベンノキとともに八重山群島に生息する日本最大の蛾であるナグニサンの食樹でもあります。


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蕨谷の蕨はみんなの蕨

140428ワラビ@エコカフェ.JPG父島北袋沢から西海岸へのルート前半、左手に開ける谷筋の斜面地に現れる一面の蕨畑。島の人びとはここを蕨谷と呼び、誰かの土地に違いないのですが、誰しもが蕨を摘みに訪れるそうです。一人占めはしない、皆で分け合っているんだとか。大らかなんです。[2014年4月28日:未開の森と南島をめぐる父島満喫の旅@山崎]

小笠原諸島では父島、兄島に移入し、放棄畑地に定着しているといわれています。繁殖力旺盛のためひとたび群落を形成すると他の植物が成長することができないようです。140428ワラビ谷@エコカフェ.JPG一方、日当たりのよい場所を好むことから、日当たりのよい場所といえば、岩場の厳しい環境下しか残されていない父島にあっては、生息エリアを積極的に拡大していくことは難しいと考えられます。今がちょうどよいと言ったところでしょうか。

島では最近ではスパゲティに入れたりしてふるまっているそうです。すでに多くの島人が摘んでいるようですが、滞在中に残念ながら食する機会はありませんでした。


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侵入者、リュウキュウマツ(琉球松)

140428リュウキュウマツ大木@エコカフェ.JPG小笠原諸島で森林生態系を大きく破壊しつつある外来種として、アカギモクマオウギンネムキバンジロウ、リュウキュウマツなどがあげられます。もっとも、リュウキュウマツは、1980年前後のマツノザイセンチュウによる一部一斉枯死により、海岸乾燥地などではモクマオウ林、山中の一部ではヒメツバキ林などに遷移しつつあるようです。[2014年4月28日:未開の森と南島をめぐる父島満喫の旅@山崎]

140428リュウキュウマツ@エコカフェ.JPG1899年(明治32年)、沖縄から薪炭用として持ち込まれました。明治時代に八丈島や日本各地から入植した人びとは父島の山稜を除き谷筋など大半が開墾され、コーヒーやサトウキビの栽培がさかんであったと言います。黒糖作りには大量の薪炭が必要だったのです。亜熱帯気候では温帯のクヌギなどは不向きです。リュウキュウマツは極めて有用だったと考えられたようです。大正時代には砂糖価格が暴落し、サトウキビからカボチャなどの野菜栽培に移行していったという。戦後米国統治下時代に畑だった場所にはムニンヒメツバキやリュウキュウマツなどが進出したという。

今日では山中には大木ばかりで幼樹があまり見られないことから、今後、父島では他の侵入者に比べ在来植物への大きな圧迫要因には必ずしもならないと考えられます。


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ヤハズカズラ(矢筈葛)は西洋蜜蜂とともに

140428ヤハズカズラ花@エコカフェ.JPG父島2日目、松原さんの森の案内。北袋沢から山に入るとコース右手の傾斜地にセイロンベンケイソウが群生した場所がある。その近くにヤハズカズラも群落をつくっていて、セイヨウミツバチが吸蜜に訪れていた。本土で見るより小型、明治12年に日本で初めて養蜂のため移入した原種の子孫と考えられるそうだ。[2014年4月28日:未開の森と南島をめぐる父島満喫の旅@山崎]

ヤハズカズラ(矢筈葛、学名:Thunbergia alata Bojer ex Sims)はシソ目キツネノマゴ科ヤハズカズラ属のつる性常緑多年草。140428ヤハズカズラ@エコカフェ.JPG原産地はアフリカ南部、小笠原には明治12年に養蜂のために持ち込まれ、野生化。草丈は1mから2mほど、葉は対生し、葉身は広楕円形、全縁で鈍頭。花期は4月から6月頃、径約3pの黄色い花を咲かせます。花冠は5裂し、内側中央部が褐色です。養蜂に利用されただけあって、花冠基部を口に含み吸うと甘いのが確認できます。果実は刮ハ、熟すと下部が裂け、種子が散布されます。

セイヨウミツバチの原種は、体が小さいことにびっくりしました。今日、養蜂に使われているセイヨウミツバチは集蜜効率を上げるために体が大きいものが主流です。外来種といっても島の歴史を語る生き証人なのですね。


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