高山植物の魅力(121)/タカネヒカゲノカズラ(高嶺日陰の葛)

ビーグル号の航海日誌 2014年02月02日 23:32

081109タカネヒカゲノカズラ@エコカフェ.JPG屋久島にある日本最南端の高層湿原、花之江河(標高1630m)で古代植物のタカネヒカゲノカズラ(←ヒカゲノカズラ)に出会うことができます。この植物はヒカゲノカズラ植物門に分類されるシダ植物の一つだそうです。維管束をもつ植物のほとんどが葉を伸ばしますが、この門は葉が細く単純で葉脈が主脈しかないという古い形質を残していることから、古生代に栄えたシダ植物の「生きた化石」と考えられています。先に紹介したイワヒバ(岩檜葉)もこの門に分類されます。[2008年11月7日撮影:屋久島花之江河@山崎]

タカネヒカゲノカズラ(高嶺日陰の葛、学名:Lycopodium sitchense Rupr. var. nikoense (Franch. et Sav.) Takeda)は常緑性シダ植物。分布は本州中部地方以北、北海道と屋久島山頂付近に及び、亜高山帯から高山帯の岩礫地や草原などの日当たりのよい場所に自生。草丈は15cmほど、茎は地を這って疎らに分枝します。葉は茎に放射状につき光沢があり、葉身3mmから5mmほどの針状。長く伸びた枝先に無柄の胞子蓑穂が5cmから15cmほど立ち上がり、緑色の胞子蓑をつけます。

屋久島に自生するヒカゲノカズラ属はミズスギヒカゲノカズラ、タカネヒカゲノカズラ、マンネンスギが知られている。これらは低地から高山に階層的に重なりながら大雑把にすみ分けをしているそうです。


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高山植物の魅力(120)/シラネニンジン(白根人参)

110812シラネニンジン@エコカフェ(幌尻岳).JPG今頃は深い雪の中だろうが、3年前の夏、北海道日高山脈主峰の幌尻岳(標高2052m)山頂を後に下山途中のお花畑の傍らで見たセリ科の植物。調べてみるとシラネニンジンのようです。別名にチシマニンジン(千島人参)ともいいます。[2011年8月12日撮影:幌尻岳@澤尚幸]

シラネニンジン(白根人参、学名:Tilingia ajanensis Regel)はセリ目セリ科シラネニンジン属の多年草。分布は北海道、本州中部地方以北、国外ではシベリア東部、ロシア極東部などに及び、亜高山帯から高山帯の湿り気のある草地に自生。草丈は10cmから40cmほど、根出と互生する茎下部の葉は2、3回羽状複葉で裂片はさらに深裂し、人参の葉に似る。上部では葉は小さい。茎葉は葉柄基部が帯赤色で鞘状に膨らみます。花期は7月から8月頃、茎頂に複散形花序をだし、白色の小さな5弁花をたくさん咲かせます。花径約2、3mm、雄蕊5本で葯は紫褐色、総苞片、小総苞片ともに線形。果実は長径約3mmの長楕円形の分果、隆条があり、花柱が残ります。

シラネニンジンの葉には変異が大きく、裂片幅も1mmから5mmほどと多様という。従って似ているミヤマウイキョウとの見分けは、ミヤマウイキョウが礫地に自生すること、裂片がさらに細かく、幅は1mm以下の糸状であること、によります。


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