高山植物の魅力(106)/イワオトギリ(岩弟切)

ビーグル号の航海日誌 2013年12月21日 17:28

130714イワオトギリ@エコカフェ(木曽御嶽山:中村).jpg季節違いの報告、写真を整理しています。中央アルプス乗鞍火山帯の最南端に位置する木曽御嶽山(標高3067m)の登山道脇で咲いていたシナノオトギリの黄色い花です。[2013年7月14日撮影:木曽御嶽山@中村]

イワオトギリ(岩弟切、学名:Hypericum kamtschaticum Ledeb. var. hondoense Y.Kimura)はオトギリソウ目オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草。日本固有種。分布は本州中部地方以北に限り、亜高山帯から高山帯の草地や林縁、主に日本海側に自生。130714イワオトギリ木曽御嶽山@エコカフェ(中村).jpg草丈は10pから30pほど、葉は対生し、葉身15mmから40mmほどの卵状楕円形、全体に黒点が散在し、明点も混ざります。酷似しているシナノオトギリは葉縁に黒点が並びます。花期は7月から8月頃、蕾は赤っぽく、開花すると黄色くなります。花は径約20mm、花弁5枚、多くの雄蕊は長く、萼片に黒線が入るのが特徴です。

本州中部地方にシナノオトギリ、南アルプスにはウツクシオトギリ、北海道日高山脈などには広域のハイオトギリや地域限定のヒダカオトギリとサマニオトギリの花が短い夏の間に見られます。地域的な変異が見られる典型的な高山植物ですね。


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タニヘゴ(谷桫)は逞しい

120922タニヘゴ胞子のう群@エコカフェ.JPG小石川植物園のシダ植物コレクションからタニヘゴを紹介します。名前の由来は、谷に自生すること、根茎や葉柄がヘゴのように強靭なこと、にあるという。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

タニヘゴ(谷桫、学名:Dryopteris tokyoensis (Matsum. ex Makino) C.Chr)はオシダ科オシダ属の夏緑性の大型のシダ植物。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島、中国に及び、山地寄りの開けた湿地に自生。120922タニヘゴ@エコカフェ.JPG草丈は100pから150pほど、根茎は太く短く直立、葉柄基部に暗褐色から淡褐色の大きな膜質鱗片が密。葉は単羽状複葉、葉身は披針形で羽片が40対から50対で浅裂か深裂。羽片は線形から線状披針形、葉身中部から下部へいくほど短く、最下裂片が耳垂状になるのが特徴。胞子嚢群(ソーラス)は中肋近くに並び、苞膜は腎円径で全縁です。

近縁種で国内に分布するものに、ソーラスがより小さく辺縁寄りにつくオオクジャクシダ、 ソーラスが前面に散在するイワヘゴ、前2者の中間のキヨズミオオクジャクなどが知られます。


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