メヤブソテツ(女藪蘇鉄)は変わり者

ビーグル号の航海日誌 2013年12月06日 21:20

120922メヤブソテツのソーラス@エコカフェ.JPG120922メヤブソテツ@エコカフェ.JPG小石川植物園のシダコレクションからちょっと変わり者のメヤブソテツを紹介します。何が変わっているのかというと中央構造線の南側、栄養価の低い石灰岩質の土壌をあえて好むことです。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

メヤブソテツ(女藪蘇鉄、学名:Cyrtomium caryotideum (Wall. ex Hook. et Grev.) Prl.)はオシダ科ヤブソテツ属の南方系の常緑性シダ植物。分布は本州(関東地方、中部地方南東部、紀伊半島)、四国、九州、南西諸島、国外ではヒマラヤから台湾、フィリピン、ハワイに及び、山地林下の石灰岩質の岩場などに多く隔離して自生。草丈は40pから70pほど、根茎は短く斜上、数枚の葉を叢生、葉柄下部に鱗片がつき、1回羽状複葉で羽片は2対から6対ほど、羽片基部上側に鋭い耳片があり縁に先端がのぎ状の細鋸歯。胞子嚢群(ソーラス)は葉裏の中肋寄りに散在、包膜の縁にも細鋸歯があります。

似ている羽片の広いものには、耳垂のなく基部の丸いヒロハヤブソテツ、羽片が上に湾曲せず包膜中心が黒褐色のミヤコヤブソテツがあるが、よく見れば違いは分かるでしょう。


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オオカグマ(大かぐま)は南方系

120922オオカグマ胞子のう群@エコカフェ.JPG小石川植物園のシダ植物コレクションのなかからオオカグマを紹介します。「かぐま」とは羊歯の古名らしいく、昔は乾燥させた葉を便所の落とし紙としたともいいます。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

オオカグマ(大かぐま、学名:Woodwardia japonica (L.f.) J.Sm.)はシシガシラ科コモチシダ属の南方系の常緑性シダ植物。分布は本州紀伊半島、国地方西部、四国西南部、九州、南西諸島、国外では台湾、韓国済州島、中国、インドシナ半島に及び、平地から低山地のやや乾燥した林下に自生。120922オオカグマ@エコカフェ.JPG草丈は50pから120pほど、根茎は太く短く這い斜上、葉柄は赤味を帯びた藁色で下部に赤褐色の鱗片がつきます。葉は濃緑色で厚くやや光沢、葉身30pから70cmほどの楕円形か卵状楕円形の2回羽状中裂、先端は急に細くなります。羽片は無柄で裂片の縁に鋸歯がつく。胞子嚢群(ソーラス)は長楕円形で中肋の両側の葉脈に沿ってつきます。包膜は褐色の線形、内側に裂開し、胞子嚢を包みます。

コモチシダの仲間であるが、葉表に無性芽をつけることはない。また、「カグマ」の名前がつくイシカグマ、フモトカグマなどはコバノイシカグマ科であり紛らわしいです。名前から判断できないのがシダ植物には多いです。


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クマワラビ(熊蕨)は毛むくじゃら

120922クマワラビ@エコカフェ.JPG120922クマワラビ胞子蓑群@エコカフェ.JPG小石川植物園内のシダ植物コレクションのコーナーからクマワラビを紹介します。ちょうど葉裏にソーラスをつけていました。[2012年9月22日撮影:小石川植物園@阿部]

クマワラビ(熊蕨、学名:Dryopteris lacera (Thunb.) O.Ktze.)はオシダ科オシダ属の常緑性シダ植物。分布は北海道(奥尻島)、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島に及び 、丘陵地や山地の林床や林縁に自生。草丈は50pから85pほど、根茎は塊状で太く短く直立、葉は叢生し、葉身30pから60pほどの楕円形から倒卵形の2回羽状複葉、下部羽片はやや短い。葉柄には長さ2pほどの大型の赤褐色の鱗片が密生、これが名前の由来。また、中軸と羽軸にも細く小型の淡褐色の鱗片が散生。葉表の葉脈は著しく凹む。羽片は二型、下部の3対から10対ほどは大きく、上部は胞子嚢群(ソーラス)がつき退化・縮小し、胞子散布後の秋には枯れてしまうという。苞膜は円腎形です。

近縁種にオクマワラビやミヤマクマワラビがあり、自然雑種としてヒサツオオクジャク、ミチノククマワラビ、スルガクマワラビ、フジクマワラビ、アイノコクマワラビなどが知られます。


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