ヤマトアザミテントウ(大和薊天道虫)は山地に

ビーグル号の航海日誌 2013年10月13日 18:42

130720ヤマトアザミテントウ@エコカフェ.JPG秩父山塊の南東端に位置する棒ノ折山(標高969m)へ向かう白谷コースの林縁のヤブマオの葉についていたテントウムシ。オオニジュウヤホシテントウかなと思っていたのだが、今回調べてみると星の付き方からヤマトアザミテントウのようです。[2013年7月20日撮影:棒ノ折山視察@阿部]

ヤマトアザミテントウ(大和薊天道虫、学名:Epilachna miponica Lewis)はカブトムシ亜目テントウムシ科マダラテントウムシ亜科マダラテントウ族の草食系の天道虫。130720ヤマトアザミテントウ拡大@エコカフェ .JPG日本固有種。分布は北海道南部、本州に及び、山地の食草のある林縁や草原などに生息。成虫の体長は5.5mmから8.5mmほど、赤橙色地に黒班がシンメトリーに入り、上翅会合部前半の黒紋2個は左右が融合してより大きな一紋となります。出現時期は4月から9月頃、幼虫、成虫とも草食性でアザミ類を食します。越冬は成虫で冬眠するという。

似ているオオニジュウヤホシテントウ(大二十八星天道虫)は黒紋がやや小さく、融合することもないようです。ヤマトアザミテントウのなかにもジャガイモなどのナス科植物を食べるものがいるなど交雑の可能性があるようです。


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ハリガネワラビ(針金蕨)のソーラスは

120708ハリガネワラビ@エコカフェ.JPG120708ハリガネワラビ@エコカフェ (2).JPG奥鬼怒温泉郷日光沢温泉の近くの登山道脇の林下でみた多様なシダ植物群。イタチシダの仲間かなと思っていたのだが、調べてみるとヤワラシダかハリガネワラビのようです。羽片の間隔が狭いことからハリガネワラビでしょう。[2012年7月8日撮影:奥鬼怒視察@阿部]

120708ハリガネワラビ胞子蓑群@エコカフェ.JPGハリガネワラビ(針金蕨、学名:Thelypteris japonica (Bak.) Ching)はヒメシダ科ヒメシダ属の大型の夏緑性シダ植物。分布は本州、四国、九州、国外では朝鮮半島南部、中国に及び、丘陵から山地の林縁や林下などに自生。草丈は90cmから110cmほど、根茎は短く葡匐し鱗片、葉は三角状長楕円形の2回羽状複葉(深裂)で叢生、葉柄30pから50cmほど、羽片は接近してつき、最下部の羽片は下向きにハの字につきます。軸には茶褐色の毛が、裂片は長さ8mmほどの長楕円形の鈍頭で両面に白い短毛が生え、葉脈は縁まで達することはないという。胞子蓑群(ソーラス)は腎円形で全縁、裂片のやや片縁寄りにつきます。

ハリガネワラビは地上生であるが、やや小型で岩上生のイワハリガネワラビ、葉柄が長く葉軸とともに淡緑色で湿地生のアオハリガネワラビ(シロジクハリガネワラビとも)が生育環境を違えて棲み分けているようです。 


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イワガネゼンマイ(岩ヶ根薇)は美しい

120708イワガネゼンマイ@エコカフェ.JPG奥鬼怒温泉郷日光沢温泉から鬼怒沼へ向かう登山道脇の陰湿な林縁でみたシダ植物。最初はオオバイノモトソウかなと思ったが、小葉の付き方が対生ではないので違うことまで確認して後回しにしていた。調べたところイワガネソウかと悩んだが、葉裏の写真が決め手となりイワガネゼンマイと整理です。[2012年7月8日撮影:奥鬼怒視察@阿部]

イワガネゼンマイ(岩ヶ根薇、学名:Coniogramme intermedia Hieron.)はホウライシダ科イワガネゼンマイ属のやや大型の常緑性シダ植物。120708イワガネゼンマイ葉裏@エコカフェ.JPG分布は北海道、本州、四国、九州、屋久島、小笠原諸島硫黄島、南千島、樺太、東アジア、東南アジア、ヒマラヤに広く、低地や山地の林下などに自生。草丈は60cmから110cmほど、根茎は葡匐し鱗片、葉はやや厚い革質で1回・2回羽状複葉、葉柄は20cmから50cmほどで無毛、葉身40cmから60cmほどの卵状長楕円形、羽片や小羽片は狭長楕円形で片縁には鋭鋸歯、先は尾状に尖ります。葉裏の側脈は1、2回分枝し並行に辺縁まで伸びます。胞子蓑群(ソーラス)は葉脈に沿ってつくるそうです。

外形が極めて似ているイワガネソウの葉裏は側脈が中肋近くで網状、途中で交差し、辺縁まで伸びないという。また、葉裏に毛のあるものをウラゲイワガネ、両面に毛があるものをチチブイワガネとし、無毛のイワガネゼンマイと区別するそうです。葉裏が決め手だったのです。葉裏の写真を撮ったことはラッキーだったのですね。


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ヒロハテンナンショウ(広葉天南星)は何処から

120708ヒロハテンナンショウ@エコカフェ.JPG昨年7月、小雨の中を奥鬼怒温泉郷日光沢温泉から鬼怒沼を目指す途中、登山道脇の林下でテンナンショウの仲間を記録しました。ヒトツバテンナンショウに似ているが小葉が有柄の鳥足状でないため何だろうと放置。この休み整理しながら調べてみるとヒロハテンナンショウのようです。[2012年7月8日撮影:奥鬼怒視察@阿部]

ヒロハテンナンショウ(広葉天南星、学名:Arisaema robustum Maxim. subsp. robustum (Engler) Ohashi et J. Murata)はサトイモ科テンナンショウ属の多年草。日本固有変種でアシウテンナンショウとは変種仲間。分布は北海道南西部、本州日本海側、九州北部に限り、山地のやや開けた落葉樹林内の湿った場所に自生。草丈は20cmから50cmほど、葉は1枚で掌状に小葉5枚から7枚がつきます。小葉はほぼ無柄で全縁、先が尖ります。花期は5月から6月頃、雌雄異株、葉よりも下半分の位置(偽茎終点部)に2pから5cmほどの花柄をのばし、その先に仏炎苞をつけます。仏炎苞は緑色に白色の縦線が入り、小耳がつき、中には棍棒状の附属体がありその下にたくさんの花がびっしり咲きます。果実は秋に赤く熟します。

ヒロハテンナンショウは本州では日本海側に産するとしているが、奥鬼怒の確認した場所はむしろ太平洋側となります。まあ、一山二山、三山越えなんて、動物により運ばれれば植物の世界でも可笑しなことでないと思います。


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