ハチジョウシダ(八丈羊歯)は現役組

ビーグル号の航海日誌 2013年08月24日 20:53

100910ハチジョウシダ@エコカフェ.JPG小笠原諸島母島の最高峰乳房山(標高462.6m)へ登山途中に林縁でみたシダ植物。広域種のハチジョウシダです。小笠原諸島にはハチジョウシダが独自に進化をした小笠原固有種のオガサワラハチジョウシダが自生していましたね。ハチジョウシダは長い時間の中で何度となく島にたどり着いているのです。新しきものと古きものから何か学びとることができますか。[2010年9月10日撮影:第3回エコロジー・カフェの母島の自然を守る旅@山崎]

ハチジョウシダ(八丈羊歯、学名:Pteris fauriei Hieron.)はイノモトソウ科イノモトソウ属の常緑性シダ植物。分布は本州(伊豆諸島、紀伊半島以南)、四国、九州、南西諸島、国外では台湾、中国、インドシナなどに及び、海岸近くの山地の林下や林縁などに自生。草丈は1mほど、根茎は太く短く斜上し赤褐色の鱗片を伴います。葉は束生で光沢があり革質、葉身は葉柄より短く40cmほどの卵状三角形の奇数2回羽状複葉、羽片は3対から12対ほどです。羽片につく小羽片は細長い線形で全縁、先は鈍頭です。胞子蓑(ソーラス)は葉裏の縁につき、最下羽片の下向きの第一小羽片が極端に大きくなるのが特徴という。

エコカフェではこの9月に小笠原諸島父島と南島を訪ねることにしています。誕生してから一度も大陸と陸続きになったことのない大洋島である小笠原諸島の島々の植生や生態系と私たちの影響から学ぶことは多いようです。


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サクラジマホウオウゴケ(桜島鳳凰苔)は可愛い

130411サクラジマホウオウゴケ@奄美大島エコツアー_359.jpg奄美大島金作原原生林の水の滴る岸壁、先にナガサキホウオウゴケを紹介したが、他にもホウホウゴケの仲間が見られた。短く可愛らしいのはサクラジマホウオウゴケか、コホウオウゴケであろう。ナガサキホウオウゴケは水の滴りの中に陣取っていて、やや離れた水の恩恵の少ない岩上に遠慮がちに、疎らに着生していました。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

サクラジマホウオウゴケ(桜島鳳凰苔、学名: Fissidens zippelianus Dozy et Molk.)はホウオウゴケ科ホウオウゴケ属の南方系の蘚類。分布は本州、四国、九州、南西諸島、国外では台湾、中国、東南アジア、南アジアなどの熱帯・亜熱帯地域に広く、岩上などに自生。葉の対の数も少なく、人の手掌を伏せたような形をしています。

それにしても蘚苔類や地衣類は似ていて非なるものも多く確認するのは容易ではありません。間違えやすいのも事実です。


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ナガサキホウオウゴケ(長崎鳳凰苔)は水の滴りとともに

130411ナガサキホウオウゴケ@奄美大島エコツアー_355s.jpg奄美大島金作原原生林は亜熱帯性照葉樹林の森です。崖地の所々から湧水があって小さな流れができては地面に消えたりしています。そんな岸壁には多様なコケ植物が着生しています。ナガサキホウオウゴケもそんなひとつです。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

ナガサキホウオウゴケ(長崎鳳凰苔、学名:Fissidens geminiflorus Dozy et Molk.)はホウオウゴケ科ホウオウゴケ属の蘚類。分布は本州、四国、九州、南西諸島、水が滴る岩上に自生。130411ナガサキホウオウゴケ@奄美大島エコツアー_356s.jpg草丈は17mmから60mmほど、茎は這い疎らに分枝、葉は濃緑色で扁平に18対から60対つき、葉身約3mmの披針形で葉縁に微細鋸歯、葉先は尖ります。葉の中肋は葉先まで達し、葉の基部は茎に流下するのが特徴です。剳ソは長さ10mm前後、赤褐色か黄褐色、茎に側生。凾ヘ円筒形で斜上、蓋には長い嘴があるという。

名前の由来は鳳凰の尾の様であること、長崎で初めて記録されたこと、にあるそうです。日本でのホウオウゴケ属は広域分布のホウオウゴケや屋久島の高地にのみ分布するヤクホウオウゴケ、ヤクシマホウオウゴケをはじめ約40種が知られているそうです。


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タグ:奄美大島
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スジヒトツバ(筋一葉)は原始的

130411スジヒトツバ@エコカフェ奄美大島エコツアー_313s.jpg奄美大島金作原原生林内の崖地でしばしば目にした単葉のシダ植物。調べるとスジヒトツバです。その分布状況からは南方系のシダ植物であることが分かります。1科1属、最近になって他に仲間2種が確認されたという。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

スジヒトツバ(筋一葉、学名:Cheiropleuria bicuspis (Bl.) Presl)はウラボシ目スジヒトツバ科スジヒトツバ属の小型の常緑性シダ植物。分布は本州(伊豆諸島、静岡県、紀伊半島)、四国南部、九州西南部、南西諸島、国外では台湾、中国南部、インドシナ、ニューギニアに及び、山地の崖地や岩上の比較的乾燥した場所から渓流沿いまでに自生。s130411スジヒトツバ@エコカフェ奄美大島エコツアー_535.jpg草丈は30pから60cmほど、根茎は短く横に這い、原生中心柱を持ち、鱗片がなく毛が生えます。葉は単葉でニ形、栄養葉は10cmから20cmほどの広卵状楕円形、主脈が掌状に分かれ数本の並行脈が走り、側脈は主脈に直交、葉先は尖ります(熱帯地方のものは葉先が2裂)。胞子葉は8cmから15cmほどの線状披針形、主脈一本、葉裏は主脈上を除いて胞子蓑(ソーラス)で覆われます。どちらも長さ20cmから40cmも針金状の葉柄があります。

スジヒトツバは根茎に原生中心柱(向軸側に円形の木部、背軸側に篩部飾部があること)を持つことや鱗片を欠くこと、主脈が掌状に分かれること、から原始的形質を保持していると考えられています。熊本、長崎、徳島、和歌山県、静岡、東京では絶滅危惧種T類として扱われています。


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琉球列島の壮大な形成史は

120720沖縄本島離島@エコカフェ.JPG琉球列島は九州の南から台湾まで総延長1260qの洋上に大小約200の島々が前弧と背弧の二重に並びます。前弧は隆起により形成、前面に琉球海溝が深く、背後に火山活動で形成された背弧が並び、その後面には海盆「沖縄トラフ」が広がります。例えば、八重山群島の石垣島は隆起により、西表島は火山活動により誕生したのです。

そもそも琉球列島はアジア大陸の東縁部に位置し、その形成はユーラシアプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込む運動エネルギーによる大規模な地殻変動が起因して誕生したと考えられています。具体的には、琉球列島のフィリピン海側の沈み込む地点には「琉球海溝」が深く刻まれ、沈み込みによる応力は沈み込まれる側の海底を隆起させ前弧を形成。その後方ではマグマ上昇による海底火山活動の活発化が背弧を誕生させ、さらに、その東シナ海側には「沖縄トラフ」と呼ばれる背弧海盆が拡大することになります。

琉球列島を構成する島嶼の多くは古生代から新生代にかけての堆積岩や火成岩、変成岩からなり、動植物の分布境界線でもあるトカラギャップ、慶良間ギャップと呼ばれる大断層により激しく分断。フィリピン海プレートの沈み込みや「沖縄トラフ」の拡大は現在も継続しており、今後どのような地殻変動のドラマがあるかは知らぬが、何時しか日本列島のような巨大な島弧に成長しているかもしれないと思うとワクワクします。


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