あどけない話に何かがある!

ビーグル号の航海日誌 2013年06月15日 21:15

130609安達太良山@エコカフェ - コピー.jpg目の前に拡がる空は人によって異なって見えるのだろう。
それはその人の育った幼いころの風景や人びととの交流が異なるからであろう。
人はその違いを努力によって克服することができるんだと信じたい。[2013年6月9日撮影:薬師岳@芳賀めぐみ]

智恵子は東京に空が無いといふ、
ほんとの空が見たいといふ。
私は驚いて空を見る。
桜若葉の間に在るのは、
切つても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色の朝のしめりだ。
智恵子は遠くを見ながら言ふ。
阿多多羅山の山の上に
毎日出てゐる青い空が
智恵子のほんとの空だといふ。
あどけない空の話である。

(詩集『智恵子抄』高村光太郎作から)


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安達太良山の「空」に空想

130609安達太良山@エコカフェ.jpg先週末に安達太良山に行ってみた時の風景です。安達太良山は日本百名山のひとつでもあり、最高峰の箕輪山(標高:1728m)、安達太良山、鉄山、篭山、鬼面山、薬師岳、和尚山などからなる一連の火山群を指します。薬師岳(標高:1322m)から安達太良山(標高:1700m)方面を撮影したものです。[2013年6月9日撮影:薬師岳@芳賀めぐみ]

どこまでも青い空にどこまでも続く新緑の萌え。
心の奥の方から不思議と湧きあがる至福感。
薬師岳のトレッキングは母を連れ立っての気まぐれの温泉旅行でもあったという。
こんなにも素晴らしい光景が拡がっているとは想像だにしなかった。
足を踏み入れてから気づく驚き。
空はどこまでも続いているのがなんだか面白いし。
自然のご褒美は足を踏み入れぬとやはり心には届かぬものなのかと独り言。
母を連れ立ってふと手に入れた宝物、そっと心にしまって、ほほ笑む。
智恵子が見た「空」はこんな空だったのだろうと。
私と母が見た「空」。
母は何を感じてくれたのだろうか。


by トノサマガエル

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