海浜植物、オオバイボタ(大葉水蝋)は半常緑性

ビーグル号の航海日誌 2013年05月11日 23:49

130505オオバイボタ@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナーには武蔵野の雑木林が上手く再現されているそうです。オオバイボタはマルバウツギコゴメウツギ、ヤマアジサイなどとともに低木層を構成し、海浜植物とされています。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

オオバイボタ(大葉水蝋、学名:Ligustrum ovalifolium Hassk.)はモクセイ科イボタノキ属の半常緑低木(半落葉低木とも)。130505オオバイボタ樹幹@エコカフェ.JPG分布は本州関東以西、四国、九州、朝鮮半島に及び、温暖な海岸近くに自生。樹高は2mから6mほど、樹幹は直立しよく分枝、樹皮は灰褐色でやや横長の皮目が目立ちます。葉は対生しやや厚く光沢があり、葉身4pから10pほどの広卵形(実際は変異が大きく内陸生のものほど細い)、全縁で葉先はやや尖ります。葉表は濃緑色、葉裏は淡緑色、主脈と側脈とも目立ちます。花期は6月から7月頃、枝先に円錐花序をだし、たくさんの白色の小花を咲かせます。小花は長さ約8oの漏斗形、花冠は4裂し先は尖り、雄蕊2本は長く、雌蕊1本は短い。果実は長径約9oの卵形の核果で冬に紫黒色に熟します。同じ仲間のネズミモチやトウネズミモチの果実に似ているんですね。

名前の由来はイボタノキに似ていて葉が大きいことにあります。なお、イボタとはイボトリ(疣取り)の転訛、イボタノキに寄生するイボタロウカイガラムシが分泌する水蝋を用いて皮膚にできた疣をとったことによるらしいです。


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アスカイノデ(明日香猪手)の北限は

130505アスカイノデ@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナーの明るい林下にアスカイノデが植栽展示されています。アスカイノデは広域種のイノデの仲間です。そもそもイノデの仲間は全世界で約200種、うち日本では約30種ほどが自生するなど多様性に富んでいます。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

アスカイノデ(明日香猪野、学名:Polystichum fibrilloso-paleaceum (Kodama) Tagawa)はオシダ科イノデ属の常緑性のシダ植物。130505アスカイノデ@エコカフェ (2).JPG日本固有種。分布は本州宮城県以南から紀伊半島、四国高知県、九州大分県に隔離し、海岸に近い山地や丘陵地の林下に自生。 草丈は80pから100cmほど、根茎は塊状、葉を放射状に斜上か直立、葉柄はイノデより長く、基部鱗片は褐色でイノデに似るがより細く披針形でほぼ全縁になります。葉身は狭披針形の2回羽状複葉、葉先が細り、中軸の鱗片は糸状で辺毛が生え乾くとねじれます。胞子嚢群(ソーラス)は小羽片の辺縁と中肋の中間につき、耳の下側に優先的につくそうです

アスカイノデの北限は宮城県南三陸町戸倉の沖合志津川湾に浮かぶ椿島だそうです。戸倉の岩礁海岸はエコカフェが実施する「森里海学びツアー」の調査地でもありました。調査中によく眺望しました。「椿島暖地性植物群落」といって全島がタブノキなど暖地性の原生林に覆われ、タブノキモチノキの北限でもあるそうです。


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信州山奥で大鹿歌舞伎「奥州安達原」を

130503大鹿歌舞伎奥州安達原@エコカフェ.jpgエコカフェの活動を通じて生まれ育った地元を大切に思い、ふと探し物をしている自分がいることに気づかされることがあります。この連休中、赤石山脈と木曽山脈に挟まれた伊那山地の山間に位置する大鹿村に友人と足を向けました。信州はわたしの生まれ育った故郷でもあるのです。[2013年5月3日撮影:大鹿村@川合]

5月3日、大鹿村大河原の大磧神社舞台では「大鹿歌舞伎」春の定期公演がありました。300年余続く地歌舞伎で古く神々に捧げた奉納演芸の意味があったようです。やがて村人の娯楽のひとつ、コミュニティ結束の要素もにもなっていたのでしょう。130503大鹿歌舞伎@エコカフェ.jpgかつては各集落毎に13舞台あったが、今日では4舞台が使われているに過ぎません。それでも過疎化に悩む限界集落といわれる山村が多くなっているなかでは元気がある方だと思います。役者から浄瑠璃弾き語りの太夫、下座、黒衣、化粧、着付、床山などすべて愛好会ができ地元の人々が中心になっています。選択無形民俗文化財の指定を受けているんです。今回の演目は『奥州安達原』です。

時は平安時代、奥州で起こった前九年の役奥州十二年合戦とも)、安倍貞任・宗任兄弟と一族家臣らの源義家への復讐を描いた謡曲の世界に安達ヶ原の鬼女伝説を配した義太夫狂言。立作者は近松半二、初演は宝暦12年(1762年)9月大坂竹本座という代物です。

信州山奥の山村で祖先たちに対し得も言われぬ不思議な共感が湧いてきました。そして私たちはここにいるのだと、こうして祖先の人びとが興じていたと同じ歌舞伎の世界を誘っているのだと....。


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