メヤブマオ(姫藪苧麻)は多兄弟

ビーグル号の航海日誌 2013年05月31日 22:57

130505メヤブマオ@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナーの林床でヤブマオの近くにメヤブマオが植栽展示されています。ただ見ているだけでは両者の違いが分かりませんね。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

メヤブマオ(姫藪苧麻、学名:Boehmeria platanifolia (Maxim.) Franch. et Sav. ex C.H.Wright)はバラ目イラクサ科カラムシ属の多年草。分布はヤブマオと同じで北海道、本州、四国、九州、国外では中国、台湾に及び、山野の林内に自生。草丈は1mほど、葉は対生し、ヤブマオに似るが葉先が深く3裂するものが多いという。葉の両面に短毛が生えます花期は8月から10月頃、ヤブマオに比べて雌花序は細く、雌花の塊りが離散するそうです。

ヤブナオの仲間は変異が多いそうで、カタバヤブマオ、マルバヤブマオ、オニヤブナオ、ニオウヤブマオ、ラセイタソウ、アカソ、クサコアカソ、コアカソなどが知られています。 ヤブマオの仲間は無性生殖(単為生殖)により増殖するらしくメヤブマオもそのようです。


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ヤブマオ(藪苧麻)はいつから

ビーグル号の航海日誌 2013年05月30日 20:52

130505ヤブマオ@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナーの林床は実にさまざまな草本植物を見ることができます。カラムシの近縁であるヤブマオもそのひとつです。古くは繊維から糸を紡いで布を織ったといいます。「マオ」とは「カラムシ」の別称だそうです。[[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

ヤブマオ(藪苧麻、学名:Boehmeria japonica (L.f.) Miq.)はバラ目イラクサ科カラムシ属の多年草。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では中国、台湾に及び、山地から人里まで至る所で普通に自生。草丈は80cmから100pほどで茎は直立分枝しない。葉は対生し厚くざらつき、葉身10cmから15cmほどの卵状長楕円形で葉縁に鋸歯、(ときに重鋸歯)、葉先ほど粗く、葉先端は尾状に尖ります。葉裏の主脈に短毛が密生します。花期は8月から10月頃、茎上部の葉腋から雌花序、茎下部の葉腋から雄花序、を穂状につけます。花は淡緑色で小さく目立たないようです。

配偶子の染色体は3倍体であり、雄花をつけない個体も多く、無性生殖によって種子を生産して増殖するといいます。


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サイハイラン(采配欄)は進化途上!?

130505サイハイラン@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナーの林床でサイハイランを見ることができました。栽培や移植が極めて難しい植物だそうです。まだ蕾の状態で花を見ることはできませんでした。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

サイハイラン(采配欄、学名:Cremastra appendiculata (D.Don) Makino.)はラン科サイハイラン属の多年草。分布は南千島、北海道、本州、四国、九州、国外では樺太南部、朝鮮半島南部、中国、ヒマラヤに及び、山地の林床に自生。草丈は30cmから50cmほど偽球茎は卵形、越冬性の葉は1葉で革質、葉身15cmから35pほどの狭長楕円形で先が尖ります。花期は5月から6月頃、総状花序をだし、淡紫褐色の花をたくさん下向きに咲かせます。萼片と側弁花は長さ3cmほどの線状披針形、

サイハイランは光合成のみで自活することができず、土中の共生するラン菌根菌からの栄養分提供に依存する混合栄養性の植物だそうです。腐生植物(菌従属栄養植物とも)は省略型の進化の究極の姿であるとすると、サイハイランは途上にあると考えられるのではないでしょうか。


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ホウチャクソウ(宝鐸草)の花は風鐸に

130505ホウチャクソウ@エコカフェ.JPG130505ホウチャクソウ花@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナーの林下で点在するホウチャクソウ。ちょうど不思議な白い花をつけていました。名前の由来は下垂する花の様子が五重塔などの四隅に下がる風鐸に似ていることにあるという。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

130505ホウチャクソウ花@エコカフェ.JPGホウチャクソウ(宝鐸草、学名:Disporum sessile D.Don ex J.A. et J.H.Schult.)はユリ科チゴユリ属の多年草、疑似一年草とも。分布は日本全土、極東ロシア、東南アジアに広く、丘陵の林内の開けた場所に自生。根茎の栄養を花と果実に全て使い、走出枝で増殖するためよく群生。草丈は30cmから60cmほど、茎は直立し上部で分枝します。葉は互生し、長楕円形で並行脈が目立ち、葉先は尖ります。花期は5月から6月頃、茎先端の葉腋から花柄をだし、長さ約2cmの筒状の先端が帯緑色の白い花を数個咲かせます。筒状に見えるのは花弁と萼片各3枚が離生するが重なり合うため。花披片の基部は袋状のになり蜜が貯まるという。果実は径約1cmの球形の液果、黒紫色に熟します。

ホウチャクソウは若葉に毒成分を含むことから、山菜として利用する葉が似ているアマドコロやナルコユリとの誤認に注意が必要といいます。


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カラムシ(苧蒸)は自然の恵み

ビーグル号の航海日誌 2013年05月29日 23:43

130505カラムシ@エコカフェ.JPG[「しろがねの森」路傍の植物コーナーの林下で地味ではあるが何となく目立つのがカラムシです。元来、繊維を取るために大陸から持ち込まれた史前帰化植物でないかとの推察もあるように、茎(から)を蒸して繊維を取るために栽培し、人為的に各地に広まったと考えられます。この繊維で織られた越後縮、小千谷縮は有名。名前の由来も推して知るべしですね。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

カラムシ(苧蒸、枲、学名:Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. nipononivea (Koidz.) W.T.Wang )はイラクサ科カラムシ属の多年草。ナンバンカラムシの変種。分布は本州以南の日本全土、東アジアから南アジアまで広く、林縁や道端、石垣、土手や河原などのやや湿った場所を好んで自生。草丈は1mから1.5mほど、地下茎を伸ばし増殖し、茎をほぼ直立させます。葉は互生し、葉身8cmほどの広卵形で葉縁に鋸歯、葉先は尾状に尖ります。葉裏は綿毛が密生し白色を帯びます。花期は8月から10月頃、雌雄異花、茎中ほど上部の葉腋から雌花序、株の葉腋から雄花序を房状にだします。花は黄緑色で目立たないようです。

カラムシ属は茎に鋭い刺を持つがカラムシの刺は触っても痛くないという。人の手で育てられているうちに防御機能を失ったのではないでしょうか。アカタテハ、フクラスズメ、ラリーカミキリなどの食草になっています。


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チョウジソウ(丁字草)は意外な

130505チョウジソウ@エコカフェ.JPG目黒の「しろがねの森」にあるひょうたん池の湖畔の湿地で咲き誇るチョウジソウ。名前の由来はこの花がフトモモ科の常緑高木のチョウジ(丁香)の花に似ていることにあるそうです。もっともチョウジの名前と言えば、蕾が釘の形に似ていて、乾燥させたものをスパイス(香料)に使うことにあるようです。なんと2段階です。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

チョウジソウ(丁字草、学名:Amsonia elliptica (Thunb.) Roem. et Schult.)はリンドウ目キョウチクトウ科チョウジソウ属の多年草。準絶滅危惧(NT)。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島、中国に及び、湖沼周辺、河川敷などのやや湿った草地に自生。草丈は40cmから80cmほど、葉は互生し水平に展開、葉身8cmから12cmほどの披針形で全縁、葉先は尖ります。花期は5月頃、茎頂から集散花序をだし薄青色の5弁花をたくさん咲かせます。花は径約15mm、萼は5深裂、花冠は平開し、中心部に微細な毛が密生します。果実は長径5cmの円柱状の袋果です。

チョウジソウはキョウチクトウの仲間であり、防御機能として全草にβ‐ヨヒンビンなどのアルカロイド系の毒成分を含むという。まさか口にするとは思いませんが注意が必要ですね。


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これなんだシリーズ(217)

130411これなんだ@エコカフェ奄美大島エコツアー_336_s.jpg奄美大島の金作原原生林で撮影しました。

小笠原諸島のマルハチではありませんね。

こうみるとマルハチにそっくりですが。

シダ植物でも大きくなる木性シダです。
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アヤメ(文目)の花に誘われて

ビーグル号の航海日誌 2013年05月28日 08:24

130505アヤメ@エコカフェ.JPG日本列島は南から梅雨入り。目黒自然教育園内のひょうたん池の畔にはなぜかアヤメが植栽されています。最初は水辺の湿地を好むショウブやカキツバタかな思ったのですが、案内板によるとアヤメということです。確かに姿形からもそのようですね。梅雨空に似合うものにアジサイハナショウブがあります。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

アヤメ(菖蒲、文目、綾目、学名:Iris sanguinea Hornem.)はキジカクシ目アヤメ科アヤメ属の多年草。130505アヤメ遠景@エコカフェ.JPG分布は北海道、本州、四国、九州、国外ではシベリア、中国東北部、朝鮮半島に及び、山地の草地などに自生。草丈は40pから60cmほど、茎が直立し、葉は剣状で葉先は尖り、2平列し稜をなすことから文目模様にも見えます。花期は5月から6月頃、花茎を直に伸ばし先に苞葉で分枝し数個の径約4pの青紫色の花を咲かせます。花は内花被片3枚、外花被3枚うち1枚が垂れ下り、基部の黄色の部分く綾目模様が入るのが特徴です。名前の由来は葉のつく様子、外花被片の模様の様子の2説あるようです。

この仲間はハナショウブとカキツバタがあり、どちらも湿地に自生します。自生地のほかに、アヤメとの違いについては、ハナショウブは外花被片の基部が黄色で目型模様、カキツバタは外花被片の基部が白色で目型模様が入ることにあるようです。皆さんも観察してみてください。


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イヌザクラ(犬桜)は

ビーグル号の航海日誌 2013年05月27日 22:29

130505イヌザクラ@エコカフェ.JPG130505イヌザクラ樹皮@エコカフェ.JPG目黒区にある「しろがねの森」は四国高松藩主松平讃岐守の下屋敷があったところだそうです。土塁が築かれているが、中世に「白金長者」といわれる豪族によるものと伝えられてるという。スダジイクロマツの古木のほかイヌザクラの大木も残っている。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

イヌザクラ(犬桜、学名:Prunus buergeriana Miq.)はバラ科サクラ属の落葉高木。分布は本州、四国、九州、国外では朝鮮半島の済州島に及び、丘陵から山地にかけて自生。樹高は10mから15mほど、樹皮は暗灰色でやや光沢、小さな皮目が点在します。葉は互生し有柄、葉身5pから10pほどの倒卵状長楕円形から長楕円形、葉縁に細鋸歯、葉先は尖ります。葉表裏とも無毛、まれに中脈に毛が生えます。花期は4月から5月頃、前年枝下部に総状花序を互生し、径6o前後の白い小花をたくさん咲かせます。小花弁、萼片とも5枚、たくさんの雄蕊が長く目立つ。果実は径7o前後の球形の液果、6月には赤色から黒色に熟します。

イヌザクラの花はウワミズザクラの花とブラシ状の総状花序に咲くことで瓜二つです。違いはイヌザクラの花序枝には葉がなく、ウワミズザクラの花序枝には葉がつきます。


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三宅島で演奏会?

⇒森林づくり+α 2013年05月26日 10:58

DSC_0486.jpgDSC_0489.jpg三宅島最終日は、早起きして太路池でバードウォッチをしてみたが、小雨が降ってきたために、早々に切り上げる。
甑の穴へ行ってみたら、妖精?が登場!
即興の演奏会?
風とサンポーニャのコラボを楽しむ。

タグ:三宅島
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ヤドリフカノキ(宿り鱶の木)らしき

130411ヤドリフカノキ@エコカフェ奄美大島エコツアー_40_s.jpg奄美大島にあるエコカフェ絶滅危惧種保護センターの裏手にはヤギ牧場があります。在来種のシバヤギをはじめ何種類かのヤギが飼育されています。自然に生える草木が餌となっています。周囲に林縁で黄色い果実をたわわと実らす樹がありました。調べてみると観葉植物として移入したヤドリフカノキではないでしょうか。奄美の森に多く自生する亜熱帯性のフカノキに似ているのですが果実のつき方などが異なるようです。[2013年5月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

130411ヤドリフカノキ@エコカフェ奄美大島エコツアー_42_s.jpgヤドリフカノキ(宿り鱶の木、学名:Schefflera arboricola (Hayata) Kanehira)はセリ目ウコギ科フカノキ属の陰性に強い常緑低木。原産は台湾、中国南部であるが、日本に観賞用等で移入されものが海岸や道端などに野生化。樹高は2mから7mほど、若い茎は緑色、他の樹木に着生したり寄り掛かったりする。名前の由来はそこにある。葉は革質で光沢があり有柄、9枚の小葉がつく掌状複葉、小葉8pから10pほどの倒卵状長楕円形、全縁で葉先は鈍頭。花期は11月から翌1月頃、枝先や葉腋から総円錐花序をだし、淡緑色の小花を多数咲かせます。小花の花弁5枚から7枚。果実は径約5oの球形の稜のある液果状の石果、黄色、赤色から黒色に熟します。鳥散布します。

ヤドリフカノキは観賞用として扱われる場合、シェフラレカボックと呼称されるようです。シェフラレはフカノキ属の総称、カボックはパンヤ科ワタノキ属に呼称されるものがあるそうです。名前だけで判断しようとするとミスリードすることもあり、結構厄介なのですね。


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満月を

⇒森林づくり+α 2013年05月25日 21:20

DSC_0485.jpg美味しくてボリュームのある夕食もおわり、外にでると満月の夜空がまっていた。
すべてをキレイにしてくれるような、穏やかな光。

タグ:三宅島
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植林も無事終わり

DSC_0480.jpgさわやかな風が吹き抜けるなか、ヤブツバキを125本植林しました!
体を動かすと汗をかくほどの陽気。
それぞれ思い思いに、丁寧に植えました!
五年前に植えた木も背丈を越す大きさに。
いつまた噴火がおこるかわからないけど、豊かな森に育って欲しいです。

タグ:三宅島
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アコウ(榕)との共生進化は

130411アコウ@エコカフェ奄美大島エコツアー_405_s.jpg奄美大島の大熊展望台は眼下に名瀬港が一望でき、東シナ海を遥か遠く地平線まで眺望することができる。そんな断崖の高台にアコウの大木が鎮座している。この島は台風の通り道でもあるから、時に相当の風雨に見舞われることだろう。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

アコウ(榕、赤榕、学名:Ficus superba (Miq.) Miq. var. japonica Miq.)はイラクサ目クワ科イチジク属の亜熱帯性の半常緑高木。130411アコウ果実@奄美大島エコツアー_404_s.jpg130411アコウの前で@エコカフェ奄美大島エコツアー_409_s.jpg分布は本州紀伊半島・山口県、四国南部、九州、南西諸島、国外では台湾、中国南部、東南アジアなどに及び、暖帯から亜熱帯・熱帯の海岸近くなどに自生。樹高は10mから20mほど、樹皮は灰褐色で平滑、よく分枝し樹冠が大きく、幹や枝から気根を下垂させ露岩などに張り付きます。葉は互生し厚く滑らか、葉身10cmから15cmほどの長楕円形、全縁で葉先は尖ります。通年、不定期に数回、落葉と芽吹きを繰り返すが、3月頃一斉の場合もあるという。花期は5月頃、不定期一斉に、幹や枝から直接に柄の短い径約1cmの球形の隠頭花序(花蓑とも。内部に雌雄異花)を密につけます。幹生花ともいいます。むろん外からは内部に咲く花は見えないが、共生進化して花蓑に寄生したアコウコバチのみがポリネーター。メスが花蓑に入り込み中の種子に産卵、孵化した幼虫は種子の中で成長した後に種子から脱出し、オスは果実の中で交尾しそこで一生を終え、メスは果実の外へ飛び出し、別の花蓑に入り込み雌花に産卵します。果実は径約1cmの球形の果蓑、黒紫色に熟すと食べられます。宮古島・八重山ではヤエヤマオオコウモリの好物でもあります。

奄美大島ではアコウにはケンムンという赤毛の幼怪が住んでいると伝承があります。「絞殺しの木」と呼ばれます。鳥散布、鳥が排泄とともにたまたまアコウの種子を他の木に付着させることがあります。するとその場所で発芽して気根を垂らしながら成長し、やがて披着生木を飲み込んで枯らしてしまいます。特異な生活様式による戦略で種を紡いでいるのです。


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エンジュ(槐)は延寿とも

130524エンジュ@エコカフェ.JPGエンジュは公害に強いことから、今日、日本では公園樹や街路樹として植栽されているという。原産地の中国では神聖木として出世への縁起を担いでよく植えられるそうだ。なるほど、漢字で「木へんに鬼」と書くのは、古くこの材でお面を彫刻し、鬼門において厄払いしたことがいわれとされる。また「延寿」とも書くようで、長寿や安産のお守りに使われた風習もあったそうです。時代は変わっても精神が表記に残されているのですね。[2013年5月24日撮影:渋谷区@山崎]

130524エンジュ樹皮@エコカフェ.JPG130524エンジュ葉柄@エコカフェ.JPGエンジュ(槐、学名:Styphonolobium japonicum (L) Schott)はマメ科エンジュ属の落葉高木。原産は中国、古く日本に移入、北海道から九州まで植栽されています。樹高は10mから25mほど、樹皮は暗灰色で縦裂、葉は奇数羽状複葉で互生、小葉は4対から7対ほど、葉身3pから5pほどの卵形、全縁で葉先は鈍頭。葉表は緑色、葉裏は緑白色で短毛が密生します。花期は7月から8月頃、枝先に円錐花序をだし多数の径約1cmの白色の蝶形花を咲かせます。果実は数珠状の豆果で種子と種子の間の鞘部が著しくくびれるそうです。

花にはルチンが多く含まれ、民間薬として利用されてきたそうです。ルチンは柑橘フラボノイド配合体の一種でタデ科のソバ、蜜柑の果皮、クワの実(マルベリー)などに含まれ、花粉症などの炎症抑制効果があるとされます。またルチンは鉄イオン(Fe2+)に取り付き、過酸化水素への結合を妨げ、細胞に損害を与えるフリーラジカルの生成を抑制する働きをします。すぐれものです。


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これなんだシリーズ(216)

130524これなんだ@エコカフェ.JPG早朝の散歩は爽やかで気持ちがよいですよね。
小鳥たちのさえずりがどこからとなく聴こえてきます。
小さな花蜂たちはさかんに蜜を求めています。
ネズミモチの小さな花がその舞台です。
わずか8mmほどの体です。
小さな命です。
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到着〜!

今日もいい天気になりそうな予感がする三宅島。
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漆黒の海に思いを貫く

DSC_0477.jpg月の道に導かれ、三宅島に一直線!
漆黒の海は、未来の道しるべ。

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三宅島にむけ、いざ出発!

⇒森林づくり+α 2013年05月24日 22:24

DSC_0474.jpgこれから、三宅島にむけて出発です。月と夜景に乾杯!

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コスモスと菜の花の饗宴!?

120512コスモスと菜の花@エコカフェ.jpg浜離宮でみたコスモスと菜の花の饗宴です。
本当ですかと目を疑いました。
コスモスは秋桜ともいうからです。
近づいてよく見てもコスモスです。
なんかキツネにつままれたみたいです。
何とも不思議だなあ、と。
潮風にゆられて楽しそうですね!



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ムッチャガラはシマイヌツゲとも

⇒エコツアー 2013年05月23日 08:38

130411ムッチャガラ@エコカフェ奄美大島エコツアー_235_s.jpg奄美大島の金作原原生林の深い森でムッチャガラという不思議な名前の樹を見ました。「ムッチャ」とは「くっつく」、「ガラ」とは「そうでない」という沖縄方言、つまり「くっつかない」という意味なのです。「鳥もち」を取るモチノキを「むっちゃ」ということの反対語のようなものですね。別名にシマイヌツゲとかナガバイヌツゲともいうそうです。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー阿部]

ムッチャガラ(学名:Ilex maximowicziana var. kanehirae (Yamamoto) Yamazaki)はモチノキ科モチノキ属の常緑小高木。130411ムッチャガラ樹皮@奄美大島エコツアー_236_s.jpg分布は南西諸島、台湾に及び、山地の林内などに自生。樹高は2mから5mほど、樹皮は灰褐色で縦裂、葉は互生し光沢のある革質、葉身2pから5pほどの倒披針形から長楕円形、葉縁上部に鋸歯がつきます。犬黄楊の葉に似るが、葉裏は灰緑色で葉脈が目立たないという。花期は6月から7月頃、雌雄異株、新枝の葉腋から花柄を伸ばし数個の白色の花を咲かせます。花は4弁、雄蕊4本、雌蕊1本。雄花で葉雌蕊が退化し、雌花では雄蕊が退化。果実は球形の核果で黒く熟します。

エコカフェでよく訪島する小笠原諸島には小笠原固有種ムニンイヌツゲが自生しますが、ムッチャガラが近縁種と考えられれているようです。植物の系統分類を知ることはルーツを辿ることにもなるのです。


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アデクは亜熱帯性

130411アデク@エコカフェ奄美大島エコツアー_254_s.jpg奄美大島の金作原原生林は鬱蒼とした亜熱帯性照葉樹林、そんな森の主役のひとつにアデクがあります。アデクといえば小笠原諸島の島々でも見られます。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー阿部]

アデク(学名:Syzygium buxifolium Hook. et Arn.)はフトモモ科フトモモ属の亜熱帯性常緑小高木。分布は九州南部、南西諸島奄美大島以南、小笠原諸島、国外では台湾、中国南部、インドシナに及び、山野のやや乾燥した日当たりのよい場所に自生。130411アデク樹皮@エコカフェ奄美大島エコツアー_255_s.jpg樹高は3mから10mほど、樹皮は茶褐色で縦裂、小枝は細く4稜を生じます。葉は対生で硬い革質、葉身2pから3pほどの楕円形から倒卵状広楕円形で全縁、葉先は鈍頭。側脈は目立たず、葉裏に腺点がつく。花期は5月から7月頃、枝先に集散花序をだし、たくさんの白色の小花を咲かせます。小花は径約3oで萼片は鐘状4裂、花弁4枚、たくさんの雄蕊が目立ちます。果実は径約oの球形の液果、秋に黒紫色に熟します。甘く食用にできるそうです。

小笠原諸島にはアデクが古く移入し種分化し、固有種として扱われるヒメフトモモが知られています。ヒメフトモモの花は淡いピンク色ですよ。小笠原諸島の森と奄美大島の森にはどちらもアデクが自生しますが、全体としては全く異なった様相していますよ。


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アマミノクロウサギ(奄美野黒兎)は生きた化石

⇒エコツアー 2013年05月22日 00:47

130413アマミノクロウサギ@エコカフェ.JPG奄美大島には島固有の生き物が数多く生息しています。多くは亜熱帯性照葉樹林の森、ハブの棲む森でひっそりと人との遭遇を避けるように暮らしています。今回のツアーにおける話題の主人公はアマミノクロウサギです。国特別天然記念物、国内希少野生動植物に指定されています。写真は後ろ姿で残念です。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@芳賀めぐみ]

アマミノクロウサギ(奄美野黒兎、学名:Pentalagus furnessi (Stone))はウサギ科アマミノクロウサギ属の兎。1属1種で奄美固有種、絶滅危惧TB類(EN)。分布は奄美大島と徳之島に限り、山地や海岸の崖地などの深い森に生息。体長は42cmからcmほど、体重は1.3kgから2.7kgほど、全身は長く艶のある毛と短く柔らかい毛で覆われ、背面は黒色から暗褐色、腹面が灰褐色です。眼や耳介が小さく、四肢は短く、後脚は脚力が弱いなど原始的な形態を留め「生きた化石」ともいわれます。出産直後の幼獣はほとんど体毛が無く、眼も閉じているという。夜行性、昼間は巣穴や岩の隙間、木洞などで休む。食性は植物食で、ススキ、ボタンボウフウウ、エゴノキなどの葉、樹皮、果実、筍などを食します。繁殖期は春と秋の2回、1回に1頭を出産するそうです。

遭遇当夜、満点の星空のもと、森は漆黒の闇を抱え、運不運が私たちを待ち構えるにふさわしかった。急峻な崖にへばり付いた砂利道を小さな車をゆっくり走らせる。懐中電灯の明かりを頼りに、小道脇の前方に広がる藪を凝視する。小さな黒い影がとっさに現れたかと思うと闇に素早く消えてゆく。足の遅い小兎は斜面を何度かずり落ちたのち、こちらを振り向く仕草でさようなら。つかの間の兎たちとの遭遇に感激でした。


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長閑な三宅島の自然に誘われて

ビーグル号の航海日誌 2013年05月21日 07:57

120901スダジイ巨樹@エコカフェ.JPG森の新陳代謝はゆっくりと時間かけて行われるようだ

台風で倒れた巨樹も立ち枯れした木々も気長に朽ちてゆく
朽木を餌にする無数の分解微生物やいろんな森の掃除屋さんの力をかりて
一切が無駄になることなく新しい命を育んでゆく
そんな命を育む深い森に足を踏み入れてみる
森はひんやりと私たちを包み
120901新陳代謝@エコカフェ.JPG何を、なぜ

森のあちらこちらから小鳥のさえずりが響いてくる
大型哺乳類のいない深い森はやさしく蚊がいないのも私たちには嬉しい
きいちごのご褒美を少しだけ譲ってもらおう
小鳥たちのご馳走を虫たちのご馳走を
ほのかな甘味が口中に広がり
120901雲と虹@エコカフェ.JPG120901御蔵島と夕焼け雲@エコカフェ.JPGなぜ、何を

森はとどまることなく一日一日少しずつ装い変えてゆく
そこには生きている証がある
森をでると世界が拓け
雄山のうえには噴煙と湧き立つ雲が勇壮に舞い
雨上がりの虹がうっすらと溶けこみ
黒潮が洗う御蔵の島影をほんのり桃色の雲がはにかむ
遠い記憶と感性が交錯し
またおいでと


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三宅島のゆっくり確実な植生回復は

ビーグル号の航海日誌 2013年05月20日 08:05

120527三宅島雄山を望む@エコカフェ.JPG120527緑が増えます@エコカフェ.JPG今週末、24日(金)22:20竹芝桟橋発、三宅島に植生回復のため植林活動に挑戦します。
今回で6回目ですが、行くたびに島はいろんな表情を見せてくれます。

ゆっくりと確実に島の緑は増えています。特に、この季節は森が新緑に萌え、花が咲き、昆虫たちの活動も活発になります。
120527深い森で@エコカフェ.JPG120527海はもう夏の様相@エコカフェ.JPGそんな食べる餌が豊かで天敵がほとんどいない三宅島には、伊豆諸島の島々からから多様な小鳥たちが三宅島に恋をしにやってきます。深いスダジイ、タブノキなどの照葉樹林の森に足を踏み入れるとそこは別天地。小鳥たちのラブソングがシャワーのようにあちらこちらから3次元的に降り注いでいます。120527深く思う@エコカフェ.JPG

溶岩原の何もない黒々とした地面にも点々と新緑が目立ちます。少しずつではありますが行くたびに緑が増え、草木は主役を変え、増やしながらながら背を高くしていきます。

きっと私たちに新しい何かを気づかせてくれることでしょう!大地も森も海も....。


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アオハムシダマシ(青葉虫騙)は金緑色に輝く

ビーグル号の航海日誌 2013年05月19日 19:14

110514アオハムシダマシ@エコカフェ.JPG関八州見晴台を目指し西吾野駅から登山道口に向かう途中に出会いました。2年前のことです。ようやくのことで調べる機会をえ、ハナカミキリに一見似ているが、観察地を踏まえアオハムシダマシだと特定するに至りました。ハルジオンの花の蜜を求めてやってきたのでしょう。[2011年5月14日撮影:第10回自然観察会@山崎]

アオハムシダマシ(青葉虫騙、学名:Arthromacra viridissima Lewis)はハムシダマシ科アオハムシダマシ属の甲虫。 分布は本州、四国、九州、下甑島に及び、平地や低山の疎林縁などに生息(中国地方以西では山地性で局地的に分布)。体長は8oから12oほど、体背面は基本的に金緑色(関東南部でごく稀に赤銅色から銅緑色)。肢は細く、腿節の黄褐色部と黒色部の境界は明瞭で緑色光沢が強いのが特徴です出現時期は5月から8月頃、成体は花の蜜を食し、幼体は朽木を食べます。種内でも東北、関東、東海などの太平洋岸側の表日本型と東北、北関東、中部地方などの日本海側の裏日本型、近畿以西の本州、四国、九州の両者中間型に分けられるとの研究報告があるようです。

日本に生息するアオハムシダマシの仲間は、生息地域が河川や山脈で分断され、時間軸の中で地域的な変異が大きく認められることから、今日では地域個体群を整理し、3種群と5種亜群、14種に分類されるそうです。今後、新種の発見も期待されると考えられているようです。この世界はとても奥が深いということです。


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スギ(杉)は暮らしに役立ってきたが

ビーグル号の航海日誌 2013年05月18日 15:33

090906たこ杉根@エコカフェ(高尾山).JPG風が心地よいです。花粉症の季節も過ぎ去ってゆきました。低山の森も深緑が真っ盛りになって散策が楽しい季節でもあります。常緑針葉樹の代表格であるスギは私たちの暮らしを支えてきました。少なくとも鉄筋コンクリート建物が普及する前には幅広く活用されてきました。角材、板材、曲材などの建築材、屋根ふき材、樽や割箸、工芸品、葉を線香など様々な用途です。そのため造林事業も盛んでした。今は昔です。[2009年9月6日撮影たこ杉、3号路大木:高尾山@山崎]

090906杉の大木@エコカフェ.JPGスギ(杉、学名:Cryptomeria japonica (Thunb. ex L.f.) D.Don)はヒノキ科スギ属の常緑針葉樹。日本固有種、IUCNレッドリストで準絶滅危惧(NT)に指定、野生のものは希少であるということだ。分布は本州、四国、九州に及び、冷温帯下部から暖温帯上部にかけての沢沿いなどの水条件の良い肥沃な場所に自生。私たちが多く目にするものは人の手により植林された二次林。樹高は40m超、樹幹は直立し、樹皮は褐色で縦裂し帯状に剥離します。葉は基部が枝に合着した針状で、触ると痛いです。(豪雪地帯に自生する裏杉と呼ばれるものは葉先が一様に下を向き痛くありません。)花期は2月から4月頃、雌雄異花、枝先に雄花は長径約5oの楕円形の雄花が密生します。雌花は球形で鱗片が密着し表面に防御のための棘が生えます。昆虫が出現する前の形態を維持する風媒花であって、大量の花粉をまき散らします。根には糸状菌の一種であるアーバスキュラー菌根菌を共生させます。

鳳来寺参道の途中に日本一のっぽの傘杉があります。なんと樹高は約60mだそうです。佐渡島、芦生原生林で観察した裏杉や屋久島で観察した1000年超生き抜く屋久杉は私たちにいろんなことを気づかせてくれますよ。


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浜離宮旧稲生神社はひっそりと

130512旧稲生神社@エコカフェ.jpg離宮恩賜庭園の梅林を抜けた牡丹園の手前、周囲をスダジイやタブノキに囲まれた内側に旧稲生神社がひっそりとたたずんでします。[2013年5月12日撮影:浜離宮庭園@阿部]

案内板に「旧稲生神社」とあるように、ご神体が遷座して現在はなく、東京都によって建物を修復保存したいるに過ぎないらしい。かつてのご神体は稲荷神、五穀豊穣を司る宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)だったのではないでしょうか。稲生神社案内板@エコカフェ.jpg130512旧稲生神社裏側@エコカフェ.jpg稲生神社は、天明年間(1781年から1789年)に稲荷神社として現在より園内西方に建立されたのが始まりのようです。明治時代に現在の位置に移転されたといいます。明治27年(1894年)6月20日、東京湾を震源とする大地震により本殿が倒壊、現在のものは翌年に再建されたものです。その後、大正12年9月1日(1923年)に発生した関東大震災で本殿は破損し、昭和6年(1931年)に大修理が行われ、現在に至るということのようです。

こうして社殿のみが残されているケースは他の地域でも見られるようです。建物様式の貴重さを伝えるようとするものでしょうが、そこには歴史の断片が刻まれているのも事実ですね。


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シロツメクサ(白詰草)の群落を

130512シロツメクサ@エコカフェ.jpg離宮恩賜庭園の富士見山の近くの広がる汐留川に面した草地でシロツメグサの群落を見つけました。別名にクローバー。幸せを運ぶ四葉のクローバーはあるかな。その草むらの中にセイヨウタンポポがつんと綿帽子をつけています。風に振られふわーっと舞い上がり、あっというまに新天地を目指し見えなくなってしまいます。[2013年5月12日撮影:浜離宮庭園@阿部]

シロツメクサ(白詰草、学名:Trifolium repens L.)はマメ科シャジャクソウ属の多年草。130512シロツメクサとセイヨウタンポポ@エコカフェ.jpgヨーロッパ原産。日本には江戸時代に移入し全国の道端、土手、山野などへ。草丈は10pから30pほど、茎は地表を匍匐し節から根を下ろし、マット状に広がり、根にはマメ科らしく窒素を固定する根粒菌を共生させます。葉は互生し3小葉、小葉は葉身2pから3pほどの広卵形、全縁で鈍頭。葉に白っぽいV字の斑紋が入ることがあります。花期は4月から9月頃、茎先に径2pほどの球形の鞠状の集合花序にたくさんの白色の小花を咲かせます。小花は蝶型で80個も集まり、下唇にハチなどが脚をかけると開き、中から吸蜜できるようになっています。果実は4oほどの広線形の豆果です。

名前の由来は、江戸時代にオランダ船がガラス器を入れた箱に乾燥したシロツメクサを詰めたことから白い色の「詰草」となったことにあるそうだ。明治時代には家畜の飼料として全国に広まり、今日では緑化目的で植栽されることがあるそうです。


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サルスベリ(百日紅)は静かに

ビーグル号の航海日誌 2013年05月17日 23:07

130512サルスベリ@エコカフェ.jpg離宮恩賜庭園の延遼館跡にある藤棚近くにサルスベリの大きな木があります。見た感じ1本あるのみだったような気がします。根力が凄いようで根元から勢いよくたくさん萌芽しています。盛夏から晩夏にかけ紅色の濃淡か白色の花を見事に咲かせることでしょう。[2013年5月12日撮影:浜離宮庭園@阿部]

サルスベリ(百日紅、学名:Lagerstroemia indica L.)はフトモモ目ミソハギ科サルスベリ属の落葉小高木。130512サルスベリ萌芽@エコカフェ.jpg分布はインド北部、中国南部に及び、日本には江戸時代前期に移入。樹高は3mから10mほど、樹皮は薄く表皮が剥離し淡紅紫色に白っぱい斑紋が入り平滑でつるつるです。葉は2対互生(コクサギ型葉序)か疑似対生、葉身3pから5pほどの倒卵状楕円形で全縁、葉先は鈍頭。花期は7月から9月頃、本年枝先に円錐花序をだし、紅の濃淡色か白色の一日花を次から次へと咲かせます。花は萼筒が6裂し、花弁6枚は縮れています。果実は径約7oの球形の刮ハ、熟すと6裂開、多数の翼のある種子が風散布します。

リョウブヒメシャラも表皮のコルク層が剥離し樹皮はつるつるになるが、これはつる植物などに対する防御行動とも考えられます。名前は文字通り、猿が滑って登れないとの意のようですが、実際は登れるのではないでしょうか。


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タグ:外来種
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キショウブ(黄菖蒲)に魅せられて

ビーグル号の航海日誌 2013年05月16日 23:22

130512キショウブ@エコカフェ.jpg浜離宮恩賜庭園ではちょうど黄菖蒲が咲いていました。窪んだ湿地のようになっていますが雨が降ると水が溜まるようになっているらしいです。黄色が鮮やかでとても綺麗です。黄菖蒲は明治時代後期にヨーロッパから観賞用に移入したといいます。[2013年5月12日撮影:浜離宮庭園@阿部]

キショウブ(黄菖蒲、学名:Iris pseudacorus L.)はキジカクシ目アヤメ科アヤメ属の多年草。原産は西アジアからヨーロッパに広く、現在では日本をはじめ世界各地に移入し野生化、湖沼、溜池、河川などの水辺や湿地などに自生。草丈は60pから100pほど、地下に太い根茎、葉は2列に根生、葉身50pから100pほどの剣状で中脈が顕著に隆起し、全縁で葉先は細く鋭頭。花期は5月から6月頃、花茎は直立し、苞葉で分枝し数個の黄色い花を咲かせます。花は外花被片3枚が大型の広卵形で下垂、内花被片3枚が小型で直立し、3裂した花柱が横に広がります。果実は長径6pほどの3稜状長楕円形の刮ハ、熟すと3裂し種子が水面に落ち流れ散布されるそうです。

戦国時代から江戸時代にかけて日本各地で持てはやされた貴重なハナショウブ(花菖蒲)は黄色の花を咲かせることはないため、野生化したキショウブが拡散し、交雑する恐れがあるため、環境省は「要注意外来生物」に指定し、栽培にあたって逸出させないよう求めているそうです。


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浜離宮恩賜庭園は古を今に

130512浜離宮と高層ビル群@エコカフェ.jpg中央区にある浜離宮恩賜庭園は開放的で潮風も渡るのんびりした汐潮の満ち引きを利用した海水が出入りする回遊式築山泉水庭園です。芝離宮などもかつてはそうだったようですが埋立てが進んだ現在に残されている唯一の庭園となるようです。[2013年5月12日撮影:浜離宮@阿部]

時は1654年(承応3年)、甲州松平綱重がこの地を埋立てて別邸を建てたのが始まり。130512三百年の松と高層ビル@エコカフェ.jpg130512浜離宮水門と高層ビル群@エコカフェ.jpgそのご下屋敷となり、綱重の子である徳川家宣が6代将軍になると徳川幕府の御浜御殿となり茶室など本格的な庭園としての造営がなされてという。明治になり宮内省所管の浜離宮となり、1945年(昭和20年)に東京都へ移管され現在に至ります。

25万uと園内は広くタブノキ、スダジイ、トベラ、ホルトノキなどの海岸性の照葉樹林のほか、クロマツやウメ、フジなどの多様な庭園樹木が植栽されています。汐留の高層ビル群とそれらの新緑とのコントラストが現代的な景観を見せています。古を今に何を。


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花盛りのクリ(栗)の大木を

ビーグル号の航海日誌 2013年05月15日 21:10

130512クリ花@エコカフェ.jpg先週末に浜離宮恩賜庭園を草花教室の事前視察も兼ねて散策しました。江戸時代に造営された潮入りの回遊式築山泉水庭園だそうです。トベラタブノキスダジイクロマツなどの典型的な海岸性の照葉樹林があるほか、イロハモミジケヤキ、クリなどの落葉広葉樹も植栽されています。ここではクリ、別名にヤマグリ(山栗)、シバグリ(柴栗)を紹介します。[2013年5月12日撮影:浜離宮恩賜庭園@阿部]

クリ(栗、学名:Castanea crenata Sieb. et Zucc.)はブナ科クリ属の落葉高木。130512クリ@エコカフェ.jpg分布は北海道南西部、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島南部に及び、里山の冷温帯下部から暖温帯にかけて自生。樹高は15mから20mほど、樹皮は灰色で縦裂(若木では平滑)、葉は互生し有柄、葉身7pから17cmほどの長楕円形か長楕円状披針形、葉縁に鋭鋸歯がつき葉先は芒状に尖ります。葉表は緑色で光沢があり、葉裏は淡緑色、葉脈と平行の側脈が目立ちます。葉はクヌギの葉に似ているが葉先まで葉緑素があります花期は5月から6月頃、雌雄異花、雄花は長さ約20pの尾状花序に多数、雌花は雄花序の根元に1個咲かせます。果実は径約8pの毬果(毬状の殻斗に1個から3個の堅果が入っている)で秋に裂開します。

クリの花の形態は風媒花ですが、スペルミンを成分とする強い特有な芳香を周囲に放ち、昆虫を呼び寄せます。確実に受粉するために虫媒花に進化していると考えられます。


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オオマルハナバチ(大丸花蜂)は森の奥で

ビーグル号の航海日誌 2013年05月14日 09:42

12084オオマルハナバチ@エコカフェ.JPG先日、「マルハナバチ国勢調査」を求める記事があったが、昨年8月に大佐渡石名天然林でオオハナバチがエゾアジサイの花にしきりに吸蜜に訪れていたのを思い出しました。かなり頻繁に見かけたと記憶しています。[2012年8月5日撮影:佐渡島エコツアー@阿部]

オオマルハナバチ(大丸花蜂、学名:Bombus hypocrita)はミツバチ科マルハナバチ亜科の昆虫。分布は北海道、本州、四国、九州に及び、比較的高い山地(北海道、東北では平地でも)などの森林内などに生息。平地に生息するクロマルハナバチとすみ分けしていると考えられています。体長は10oから22oほど、体色は黒色をベースとし、胸と腹部にクリーム色のバンドが目立ち、特に腹部の先端はオレンジ色をしているのが特徴です。侵略的外来種のセイヨウオオマルハナバチは先端が白っぽいクリーム色です。出現時期は4月から9月頃、巣は地上もしくは準地上であって、コロニーは1000匹超にもなるそうです。卵、幼虫、蛹、成虫へと完全変態します。

マルハナバチの仲間は世界で約250種、日本ではエゾトラマルハナバチ、トラマルハナバチ、シュレンクマルハナバチ、ミヤママルハナバチ、エゾナガマルハナバチ、オオマルハナバチ、コマルハナバチ、ヒメマルハナバチなどが知られているそうです。へーでしょ。


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ヤマアジサイ(山紫陽花)は沢紫陽花とも

ビーグル号の航海日誌 2013年05月13日 23:40

130505ヤマアジサイ@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナーには武蔵野の雑木林が再現され、高木層から低木層、草本層まで多様な植物を観察することができます。林縁の低木層には、マルバウツギコゴメウツギとともにヤマアジサイが植栽展示されてます。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

ヤマアジサイ(山紫陽花、学名:Hydrangea serrata Seringe)はユキノシタ科アジサイ属の落葉低木。分布本州福島県以南、四国、九州、屋久島、種子島、黒島、海外では朝鮮半島南部と済州島に及び、広葉樹林の谷筋、水条件のよい林縁などに自生。そのためサワアジサイ(沢紫陽花)ともいう。樹高は1mから2mほど、株立ちし樹皮は灰褐色、葉は対生し有柄、葉身は8pから15pほどの楕円形から長楕円形で先が尖ります。葉表は緑色だが、葉裏は淡白緑色、葉縁に鋸歯、葉脈の側脈が目立ちます。葉表脈上と縁、葉裏の主脈脇と側脈に短毛が生えます。花期は6月から7月頃で、枝先に散房花序をだし、中央に多数の小さな両性花と周辺に装飾花を咲かせます。まず4枚の萼片からなる装飾花が開き、後に花弁5枚、雄蕊10本の両性花が開きます。花の色には個体差があり、清楚な青色から白色、紫色、紅色を帯びるものもあるといいます。冬でも花殻が残ります。果実は長径約4oの楕円形の刮ハです。

ヤマアジサイの変種として東北から北海道にかけて分布する花も葉も大きいエゾアジサイが知られています。そのほかアジサイの仲間には多様な野生種がありますよ。


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アラハシラガゴケ(粗葉白髪苔)は

⇒エコツアー 2013年05月12日 22:59

130411アラハシラガゴケ@エコカフェ奄美大島エコツアー_192_s.jpg奄美大島の金作原原生林のやや乾きぎみの林床でシラガゴケらしき苔をところどころで見かけました。調べてみると茎に中心束が認められることからアラハシラガゴケのようです。雨が直接激しく当たらない湿度の安定する大木の根元近くなどなどでパッチをつくっているようです。見ごたえがあります。[2013年4月12日撮影:奄美大島自然体験ツアー@阿部]

アラハシラガゴケ(粗葉白髪苔、学名:Leucobryum bouringerii Mitt.)はシラガゴケ科シラガゴケ属の蘚類。130411アラハシラガゴケ@エコカフェ奄美大島エコツアー_348_s.jpg分布は本州、四国、九州、南西諸島、国外では、東南アジアに広く、山地の岩上、倒木上、腐木上などに自生。草丈は2pから3pほど、茎に中心束があり、葉身10oほどの披針形、葉先の方向は不揃いで尖ります。葉は絹のような光沢があり、湿ると緑になり、乾くと白銀色になるそうです。


名前の由来は葉が乾燥すると翁の白髭のように見えることにあるという。参考までに、似ているホソバオキナゴケは茎に中心束がなく、葉身4oでやや太く、葉先は乾燥しても揃うそうです。日本に自生するこの仲間は、ほかにシラガゴケ、オオシラガゴケ、シロシラガゴケ、ジャバシラガゴケなどがあるそうです。


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コクサギ(小臭木)は何故に臭い

130505コクサギ@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナー低木層の住人のひとりに少し変わり者のコクサギがいます。名前の由来のとおり、クマツヅラ科の落葉高木クサギ(臭木)のより小さいが同様に強い臭気があるという。何故にこのような臭気があるのでしょう。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

コクサギ(小臭木、学名:Orixa japonica Thunb.)はミカン科コクサギ属の落葉低木。130505コクサギ葉@エコカフェ.JPG分布は本州、四国、九州、国外では朝鮮半島南部、中国南東部に及び、山野の林下や沢沿いなどに自生。樹高は1mから5mほど、樹皮は灰褐色で縦筋と横皮目が目立ち、よく分枝します。葉は2枚ずつ対生(2対互生、コクサギ葉序という)し光沢があり、葉身5pから13cmほどの倒卵形、全縁で葉先はやや尖ります。葉表は黄緑色、葉裏は淡黄緑色、葉脈が目立ち葉脈上に毛が生えます。花期は4月から5月頃、雌雄異株、前年枝の葉腋から雌花は単生、雄花は総状花序にたくさん咲きます。雌花は径約10oの淡緑色、萼片と花弁各4枚、子房4個、雄蕊は退化。雄花は小さく雄蕊4本が目立ちます。果実は長径約10oの楕円形の4分果で果皮は木質、熟すと2裂し中から黒褐色の種子をはじき出します。

コクサギの臭気はオリキシン、コクサギン、キノリンアルカロイドなど毒成分によるもので、これを食草とする蝶としてはオナガアゲハだけが知られています。このような成分は本来植物が外敵からの防御機能として獲得したものですが、時間軸の中でそれを逆に利用する昆虫もでてきたということです。植物と昆虫の関係は共生進化の点からも不思議なことがいっぱいです。


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タグ:広域種
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海浜植物、オオバイボタ(大葉水蝋)は半常緑性

ビーグル号の航海日誌 2013年05月11日 23:49

130505オオバイボタ@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナーには武蔵野の雑木林が上手く再現されているそうです。オオバイボタはマルバウツギコゴメウツギ、ヤマアジサイなどとともに低木層を構成し、海浜植物とされています。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

オオバイボタ(大葉水蝋、学名:Ligustrum ovalifolium Hassk.)はモクセイ科イボタノキ属の半常緑低木(半落葉低木とも)。130505オオバイボタ樹幹@エコカフェ.JPG分布は本州関東以西、四国、九州、朝鮮半島に及び、温暖な海岸近くに自生。樹高は2mから6mほど、樹幹は直立しよく分枝、樹皮は灰褐色でやや横長の皮目が目立ちます。葉は対生しやや厚く光沢があり、葉身4pから10pほどの広卵形(実際は変異が大きく内陸生のものほど細い)、全縁で葉先はやや尖ります。葉表は濃緑色、葉裏は淡緑色、主脈と側脈とも目立ちます。花期は6月から7月頃、枝先に円錐花序をだし、たくさんの白色の小花を咲かせます。小花は長さ約8oの漏斗形、花冠は4裂し先は尖り、雄蕊2本は長く、雌蕊1本は短い。果実は長径約9oの卵形の核果で冬に紫黒色に熟します。同じ仲間のネズミモチやトウネズミモチの果実に似ているんですね。

名前の由来はイボタノキに似ていて葉が大きいことにあります。なお、イボタとはイボトリ(疣取り)の転訛、イボタノキに寄生するイボタロウカイガラムシが分泌する水蝋を用いて皮膚にできた疣をとったことによるらしいです。


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アスカイノデ(明日香猪手)の北限は

130505アスカイノデ@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナーの明るい林下にアスカイノデが植栽展示されています。アスカイノデは広域種のイノデの仲間です。そもそもイノデの仲間は全世界で約200種、うち日本では約30種ほどが自生するなど多様性に富んでいます。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

アスカイノデ(明日香猪野、学名:Polystichum fibrilloso-paleaceum (Kodama) Tagawa)はオシダ科イノデ属の常緑性のシダ植物。130505アスカイノデ@エコカフェ (2).JPG日本固有種。分布は本州宮城県以南から紀伊半島、四国高知県、九州大分県に隔離し、海岸に近い山地や丘陵地の林下に自生。 草丈は80pから100cmほど、根茎は塊状、葉を放射状に斜上か直立、葉柄はイノデより長く、基部鱗片は褐色でイノデに似るがより細く披針形でほぼ全縁になります。葉身は狭披針形の2回羽状複葉、葉先が細り、中軸の鱗片は糸状で辺毛が生え乾くとねじれます。胞子嚢群(ソーラス)は小羽片の辺縁と中肋の中間につき、耳の下側に優先的につくそうです

アスカイノデの北限は宮城県南三陸町戸倉の沖合志津川湾に浮かぶ椿島だそうです。戸倉の岩礁海岸はエコカフェが実施する「森里海学びツアー」の調査地でもありました。調査中によく眺望しました。「椿島暖地性植物群落」といって全島がタブノキなど暖地性の原生林に覆われ、タブノキモチノキの北限でもあるそうです。


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信州山奥で大鹿歌舞伎「奥州安達原」を

130503大鹿歌舞伎奥州安達原@エコカフェ.jpgエコカフェの活動を通じて生まれ育った地元を大切に思い、ふと探し物をしている自分がいることに気づかされることがあります。この連休中、赤石山脈と木曽山脈に挟まれた伊那山地の山間に位置する大鹿村に友人と足を向けました。信州はわたしの生まれ育った故郷でもあるのです。[2013年5月3日撮影:大鹿村@川合]

5月3日、大鹿村大河原の大磧神社舞台では「大鹿歌舞伎」春の定期公演がありました。300年余続く地歌舞伎で古く神々に捧げた奉納演芸の意味があったようです。やがて村人の娯楽のひとつ、コミュニティ結束の要素もにもなっていたのでしょう。130503大鹿歌舞伎@エコカフェ.jpgかつては各集落毎に13舞台あったが、今日では4舞台が使われているに過ぎません。それでも過疎化に悩む限界集落といわれる山村が多くなっているなかでは元気がある方だと思います。役者から浄瑠璃弾き語りの太夫、下座、黒衣、化粧、着付、床山などすべて愛好会ができ地元の人々が中心になっています。選択無形民俗文化財の指定を受けているんです。今回の演目は『奥州安達原』です。

時は平安時代、奥州で起こった前九年の役奥州十二年合戦とも)、安倍貞任・宗任兄弟と一族家臣らの源義家への復讐を描いた謡曲の世界に安達ヶ原の鬼女伝説を配した義太夫狂言。立作者は近松半二、初演は宝暦12年(1762年)9月大坂竹本座という代物です。

信州山奥の山村で祖先たちに対し得も言われぬ不思議な共感が湧いてきました。そして私たちはここにいるのだと、こうして祖先の人びとが興じていたと同じ歌舞伎の世界を誘っているのだと....。


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花桃の咲く里に

ビーグル号の航海日誌 2013年05月10日 20:10

130503ハナモモ@エコカフェ.jpg130503ハナモモ@エコカフェ (2).jpg皐月晴れの中、信州下伊那郡阿智村を訪ねました。
ちょうど花桃が満開でしたよ。
中国が原産ですが日本では江戸時代に観賞用として一部に広まったようです。
もちろん伊那谷の村々の人びとは華やかさを求める性質があったのかもしれません。
花を愛でるだけで小さな果実は食用には向いていないそうです。
何とも華やかな風景が心を浮き浮きさせてくれました。

[2013年5月3日撮影:阿智村@川合]


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タグ:外来種
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エビネ(海老根)は変幻自在

130505エビネ@エコカフェ.JPG目黒にある自然教育園の路傍の植物コーナーでは林下に展開する多様な山野草を楽しむことができます。案内板があるので安心してじっくりと観察できるでしょう。ここではエビネを紹介します。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

エビネ(海老根、学名:Calanthe discolor w:Lindl)はラン科エビネ属の多年草。分布は北海道南西部、本州、四国、九州、琉球諸島、朝鮮半島南部に及び、丘陵地の林下などに自生。130505エビネ花@エコカフェ.JPG草丈は30pから50pほど、肥大した偽球茎は径約2pの球形で重なり、葉は有柄、長楕円形から倒卵状披針形、5本の葉脈が目立ち葉先は尖ります。花期は4月から5月頃、新芽の展開とともに30pから40pの花茎を直立させ10数輪の花を咲かせます。花は萼片、側花弁、扇形に3深裂した唇弁、唇弁の後方に突き出た距からなります。赤褐色、褐色、黄褐色、緑褐色、緑など変異があり、唇弁の中央裂片には3条の隆起線が入ります。

エビネの仲間は東南アジアを中心に世界に約200種、うち日本には約20種、日本固有種では奄美諸島のアマミエビネ、伊豆諸島のニオイエビネ、小笠原諸島のアサヒエビネとホシツルラン、大分と愛媛の石灰岩地に自生するタガネランが知られています。


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タグ:広域種
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ナツノハナワラビ(夏の花蕨)は珍奇

ビーグル号の航海日誌 2013年05月09日 19:55

130505ナツノハナワラビ@エコカフェ.JPG自然教育園のひょうたん池に続く湿地の近くでもシダ植物が散在と思いきや。よく見ると箒の穂のような胞子葉が共通柄(担葉体)から真っすぐのびていることからナツノハナワラビと分かります。シダ植物の中では珍奇と考えられます。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

ナツノハナワラビ(夏の花蕨、学名:Botrychium virginianum (L.) Sw.)はハナヤスリ科ハナワラビ属の夏緑性の。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では朝鮮半島、中国、インド、ヒマラヤ、シベリヤ、ヨーロッパ、北アメリカと広く、低山の林内の日影の湿った場所などに自生。草丈は30cmから60cmほど、春芽生え秋に枯れ、一本の茎が立ち上がり輪生する無柄の栄養葉の基部から胞子葉が分かれ、基部から下の茎部分を担葉体(共通柄)といって長さは草丈の半分位です。栄養葉は3回羽状複葉、羽片は有柄で狭い翼がつき、羽片は粗鋸歯があります。胞子葉は長い柄を直立させ先に全体として円錐穂状の3回羽状の葉状枝を出し、葉状枝の左右に胞子蓑をつけるという。胞子は6月頃に熟します。

ハナヤスリの仲間は世界に3属70種、日本では3属22種、ハナワラビ属は冬緑性のフユノハナワラビとオオハナワラビ、常緑性のエゾフユノハナワラビ、栄養葉に葉柄がないナガホノナツノハナワラビ13種が知られているそうです。


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仲良し

DSC_0454.jpg池のほとりで仲良く甲良干し!
日差しが気持ちよいからわかるな〜

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ホシダ(穂羊歯)は仲良き隣人

130505ホシダ@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナー。続いて紹介するのごく普通に見られるシダ植物のホシダです。シダ植物ってほんとうに多様性に富んでいるんですよね。乾いたところや湿ったところ、暖かいところや寒いところ、実にいろんな環境に適応しているんですね。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

ホシダ(穂羊歯、学名:Thelypteris acuminata (Houtt.) Morton)ヒメシダ科ヒメシダ属の夏緑性のシダ植物。分布は本州関東地方以南、四国、九州、南西諸島、国外では朝鮮半島、中国、インドシナ半島に広く、低地から山地まで明るい林縁や畑畔、石垣などに自生。130505ホシダ@エコカフェ.JPG草丈は80cmほど、根茎葉長く横に這い、鱗片がつき、葉は疎らに立ち上がります。葉柄と葉身が同じ位の長さ、葉は広被針形の1回羽状複葉で変異にとみ硬く無毛、羽片は羽状に裂し、先端で頂羽片に連なります。葉柄は褐色で基部には鱗片がつきます。胞子嚢(ソーラス)は栄養葉より長く直立する胞子葉につき、円形で包膜が腎臓形、羽片の裂片縁と主脈の中間に一列に並びます。

名前の由来は頂羽片を槍の穂に見立てたことにあるようです。ホシダの変種として、常緑性のイヌホシダ、静岡や愛媛で確認されているイヨホシダが知られています。


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ミゾシダ(溝羊歯)は薄暗い所が好き

130505ミゾシダ@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナーの林下の草本層。薄暗い場所を好むのがミゾシダです。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

ミゾシダ(溝羊歯、学名:Stegnogramma pozoi (Lagasca) K.Iwats. subsp.mollissima (Fischer ex Kunze) Kiwats)はヒメシダ科ミゾシダ属の夏緑性のシダ植物。分布は日本全土、国外では朝鮮半島、中国長江以南、台湾、インドシナ半島、インドなどに広く、低地の林下などの湿気のある暗い場所に自生。草丈は45cmから65cmほど、根茎は短く横に這い、葉は長楕円形の1回羽状複葉で両面に毛が生え暗緑色、羽片は10対から15対ほど、羽片は楕円形の裂片となり上部の裂片は中軸に流れてつく。裂片に単条か稀に二叉の脈が辺縁まで伸びます。葉柄は葉身より短く紅紫色を帯び、三角状被針形の鱗片がつきます。葉柄や中軸には軟毛が生えます。胞子嚢群(ソーラス)は線状で包膜がなく、脈に沿ってつきます。

ミゾシダはホシダとよく似ていますが、名前の由来にあるように溝のような湿った場所によく群生するそうですよ。


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イヌワラビ(犬蕨)は役立たず也

130505イヌワラビ@エコカフェ.JPG「しろがねの森」路傍の植物コーナーの林下の草本層でシダ植物を観察することができます。そのひとつがイヌワラビです。都心でも公園や庭先などでよく見られますよ。[2013年5月5日撮影:国立科学博物館附属自然教育園@山崎]

イヌワラビ(犬蕨:Athyrium niponicum (Mett.) Hance、)はイワデンダ科メシダ属の夏緑性のシダ植物。分布は本州、四国、九州、南西諸島、国外では台湾、朝鮮半島、中国に及び、低地の林下や道ばた、庭先などに自生。草丈は40cmから80cmほど、葉柄と葉身は同じ位の長さ、葉は根茎から叢生し2回羽状複葉で変異にとみ明るい緑色、羽片は6対から10対ほど、長さ4cmから9cmほどで先端ほど尾状に狭まります。葉柄には被針形の鱗片が基部に多い。胞子嚢群(ソーラス)は馬蹄形や鉤形、三日月形で小羽片裏面の中肋と辺縁の中間から中肋よりにつきます。

名前に「イヌ」が付いているとおり、食することはできず役に立ちません。イヌワラビの変種として山地帯に分布し中軸や羽軸が紫褐色のヤマイヌワラビ、尾瀬や武尊山で見られる小羽片が鈍頭のカラクサイヌワラビが知られています。


関連記事(古代植物、マツバラン(松葉蘭))⇒
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マルハナバチ(丸花蜂)を追って!

100926オオマルハナバチD@赤城自然園チョウの原っぱ.JPG昨日経夕刊に「マルハナバチ写真送って」との見出し記事がありました。東北大と山形大の生物多様性の研究者が中心となって、日本国内でのマルハナバチの現状を把握するために、この「花まるマルハナバチ国勢調査」を立ち上げたという。ICTが普及する中、地道な生態調査に一般の人びとが参加できる機会は素晴らしいと思う。参加を希望される方はこちらへ⇒

これまで自然観察会やエコツアーなどで、外来種であるセイヨウオオマルハナバチを見かけることは年を追う毎に増えています。一方、在来種のマルハナバチを見かける機会はめっきり減ってしまったような気がします。以前、赤城自然園でオオマルハナバチをよく見かけました。[2010年9月29日撮影:赤城自然園@山崎]
また、先日、自然教育園を訪ねた時には、マルバウツギの花から花へと吸蜜をしながら飛翔する在来種のマルハナバチを目撃して感激したばかりです。また、小笠原に固有のオガサワラマルハナバチについては事態は深刻であって、外来種グリーンアノ-ルの食圧でもはや絶滅の危機に瀕しています。小笠原では野性下でセイヨウミツバチが増えているのも気になるところです。なお、エコカフェではウェザーニューズ型の組織的な取り組みが子どもたちとできるもっと面白いと考えています。


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