冬枯れのシマサルスベリ(島百日紅)

ビーグル号の航海日誌 2013年01月31日 19:57

シマサルスベリ@エコカフェ.JPG小石川植物園の園内にはシマサルスベリの小規模の並木がある。この季節、常緑樹に囲まれた一角がいやに明るくなっている。樹幹や枝をくねらせたシマサルスベリが静かに天然の造形美を誇っている。屋久島の深い森の中でも見た記憶が。ただし、近縁のヤクシマサルスベリかもしれない。まあ、一度ご覧あれ。[2013年1月27日撮影:小石川植物園@山崎]

シマサルスベリ(島百日紅、学名:Lagerstroemia subcostata Koehne)はフトモモ目ミソハギ科サルスベリ属の落葉高木。準絶滅危惧(NT)。分布は屋久島を北限に南西諸島、小笠原諸島、台湾、中国南部に及び、林内や林縁に自生。樹高は15mから20mほど、樹皮は平滑で剥落し淡褐色に斑紋、葉は2対互生(コクサギ葉序)、葉は葉身3cmから8cmの卵状楕円形で全縁、サルスベリに比べ葉裏が白く、大きくて細長く、葉先が尖るのが特徴です。花期は6月から8月頃、枝先から10cmから20cmほどの円錐花序を伸ばし、径約1.5cmの白色の花をたくさん咲かせます。花中央に多数の雄蕊、その外側に雌蕊6本、萼片は筒状で裂、花弁6枚は基部が長い柄状でうちわ形、ひどく縮れます。果実は長径約1cmの楕円形の刮ハ、中には翼のついた種子が入っています。

シマサルスベリの仲間は熱帯アジア中心にオーストラリアも含め約30種が知られる。公園や庭木として植栽されるサルスベリは、本来は中国南部原産のサルスベリの園芸品種が多い。夏を代表する樹花であって、花は赤色、淡桃色、白色と多様性に富んでいる。日本には南西諸島のシマサルスベリと屋久島と奄美大島に自生するヤクシマサルスベリが知られています。材質が堅いため建築材や家具材などに利用されるそうです。


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人は成長するんです

船長からのお知らせ 2013年01月30日 23:10

うだつの食材@エコカフェ.jpgうだつをあげてます@エコカフェ.jpg今宵はエコカフェの活動のコアに関わる省庁OBチームとのミニ懇親交流会がありました。佐々木さんも深山さん、河村さんもいい感じで年輪を重ねていらっしゃるようです。

現役時代以上に幅広く関心を持ち、幅広く活動をされています。エコカフェの活動はその中でも中心的な位置を占めさせていただいているとんことです。

昨年末の忘年交流会に参加できなかったこともあり、人生を楽しく全うするには、ということでお話が止まらないのですね。勢い、日本の国づくりのために政治、行政が何をすべきか、といった大きな話になってしまう。エコカフェも何をすべきかと、....。

途中、愛媛の地から電話参加の森賀さん。とにかく、皆さん、柔軟な思考で前向き、しかもやたらに元気。事務局にとって問題意識をもって豊富な経験をされてきた方がたは知恵者として強力なサポーターでもあるのです。

今宵、お料理も新鮮な食材を大切にした美味しいものでした。お店の名前が「うだつ」というのもよい。どんどん、うだつを上げていこうと、合唱。感謝、感謝です!!


関連記事(事務局阿部さんを囲む)⇒
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ヒメシャラ(姫娑羅)の巨木林に

ビーグル号の航海日誌 2013年01月29日 22:56

081106ヒメシャラ巨木@エコカフェ(屋久島).JPG081106ヒメシャラ群生@エコカフェ(屋久島).JPG屋久島の森は屋久杉だけではなく栂や姫沙羅なども巨大に育っている。雨が多く腐敗菌が少ない綺麗なことも影響しているのだろうか。姫沙羅は陽樹、パイオニア的存在なので林内にニッチが生まれ陽が差すと積極的に進出してきます。屋久島が南限で標高200mから1500m付近までと広く出現、ときにとまって姫沙羅の林を形成、ひときわ目立ちます。[2008年11月9日撮影:屋久島エコツアー@山崎]

ヒメシャラ(姫沙羅、学名:Stewartia monadelpha Seib. et Zucc.)はツバキ科ナツツバキ属の落葉高木。日本固有種。分布は本州関東南部以西、四国、九州、屋久島に及び、温帯の日向の適湿な場所に自生。樹高は15mから20mほど、樹皮は平滑で光沢のある淡赤褐色、老木で薄片状に剥落。葉は互生し有柄、葉身5cmから8cmの卵形から楕円形、葉縁に浅鋸歯、葉先は尖ります。葉の両面に毛が散生します。花期は7月から8月頃、葉腋に径約2cmの白い花を1つずつ咲かせます。花は花弁、萼片は各5枚、多数の雄蕊は基部で合着、苞2枚が萼片を包みます。一日花です。果実は五角卵形の刮ハで白絹毛が密生。晩夏に熟すと5裂、中から翼のある扁平な種子が風に乗って散布されます。

「沙羅」というと、ついつい平家物語の冒頭にある「・・・ 諸行無情の響きあり 沙羅双樹の花の色 ・・・」の「沙羅双樹」と重なってしまうが、「沙羅」とはインド原産のフタバガキ科の「沙羅の木」のことです。釈迦入滅は「沙羅双樹」つまり2本の「沙羅の木(さらのき)」の下であったと。日本では自生のツバキ科の夏椿のことを「沙羅樹(サラノキ)」、「沙羅(シャラ)」と呼んでいます。紛らわしいですね。 


関連報告(屋久島エコツアー報告書)⇒
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タグ:日本固有種
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これなんだシリーズ(210)

⇒これなんだシリーズ 2013年01月27日 19:37

これなんだ@エコカフェ.JPGこんなに寒いのにがんばっています。
ふつうに生垣や林縁など、山地だけではなく都会でも見られます。
まだ小さく子どものようですね。
それでも葉の縁にはしっかりと鋸状の歯がついていますよ。
本来は有性生殖ですが、なかにはアポミクシスといって無融合生殖(無性生殖の一種)で増えるものもあるんですよ。面白いですね。
この仲間は種の残し方が多様なようです。
環境変化への適応性が高いといってよいでしょう。

ヒント:シダ植物です。


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松尾芭蕉と中尊寺金色堂

100820松尾芭蕉像@エコカフェ.JPG中尊寺毛越寺、観自在王院跡、無量光院跡、金鶏山は、平成11年6月に「平泉 - 仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」として世界文化遺産に登録。同日に小笠原諸島が世界自然遺産登録に登録されたのだった。「中尊寺と仏教の変遷」で中尊寺の建立の経緯については紹介したので、ここでは文治5年(1189年)、4代(清衡、基衡、秀衡、泰衡)続いた藤原氏滅亡以降の変遷と松尾芭蕉の「奥の細道」について触れよう。[2010年8月20日撮影:中尊寺@阿部]

文治元年(1185年)に平氏滅亡、鎌倉時代が始まる。源頼朝が平泉に入り、文治5年に義経は自害、泰衡は家臣河田次郎に殺害、奥州州藤原氏は滅亡。この間に平泉諸寺院も荒廃。その後、中尊寺は源頼朝らの庇護のもと存続し、天治元年(1124年)上棟の金色堂には簡素な覆屋根がかかっていたが、正応元年(1288年)に鎌倉幕府命による修復の時に覆堂に造りかえられたという。100820金色堂覆堂@エコカフェ.JPG室町時代の建武4年(1337年)の大火で金堂を残して伽藍の大半を焼失、苦難が続く。江戸時代になって伊達氏の庇護下で再建を進め、寛文5年(1665年)には毛越寺や達谷西光寺とともに上野・寛永寺の末寺に。松尾芭蕉が「奥の細道の旅」で門人曽良をともなって平泉を訪れたのは藤原氏滅亡から500年の時を経た元禄2年(1689年)。芭蕉46歳、曽良41歳、芭蕉は平泉の古に生きる人びとの栄枯盛衰と極楽浄土への思いを胸に次のような句を詠んでいます。

夏草や 兵どもが 夢の跡
五月雨の 降り残してや 光堂


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春日山滝坂の道の磨崖仏群

120728朝日観音@エコカフェ(春日山).JPG思い出。春日山周遊コース、高山神社から山間を少し下ると柳生街道にぶつかる。この三叉路の辻には首切り地蔵が鎮座。左手に伸びるのが柳生方面へ、右手の沢沿いの滝坂の道では断崖に彫られた鎌倉時代の多くの磨崖仏を見ることができます。[2012年7月28日撮影:奈良・京都視察@阿部]

1番バッター。滝坂の道を少し下ったところで、右手の断崖壁面に3体の磨崖仏が見られます。通称「朝日観音」とあるが、中央は弥勒如来立像(高さ2.3m)で文永2年(1265年)の刻銘、左右は地蔵菩薩。左側の地蔵菩薩は錫杖・宝珠を持ち当初の作、右側の舟形光背の地蔵菩薩は錫杖を持たず春日地仏の姿であり後世の作という。
120728夕日観音@エコカフェ.JPG120728三体地蔵@エコカフェ.JPG2番バッター。さらに能登川渓流沿いに下がると右手の断崖上部の大きな三角形の花崗岩の巨岩に磨崖仏「夕日観音」がある。こちらも弥勒如来立像(高さ1.6m)、二重光背に、右手を下にのばし、左手を上げた施無畏・与願印である。
3番バッター。「夕日観音」の断崖下の岸壁には「三体地蔵磨崖仏」が彫られている。何れも右手に錫杖、左手に宝珠を持つが、風化が激しい。
120728寝仏@エコカフェ.JPG4番バッター。少し下ると通称「寝仏」、転落した大日如来の石仏があり、その下は集落になります。

他にもあるらしいのですが、時間の関係でゆっくり観察しながらの散策となりえなかったので残念でした。機会があったら新緑や紅葉の頃に訪れるのがよいかもしれませんね。


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テレビでないテレビ、nottv

船長からのお知らせ 2013年01月26日 17:11

notv@エコカフェ.jpgnotv2@エコカフェ.jpgテレビでないテレビ、nottv。昨年末で50万加入を突破したそうです。携帯電話でスパホがここまで普及すると無関係ではいられないですね。何ができるか知恵袋を中心に思案中です!もちろんアイデア募集!!

notv3@エコカフェ.jpg石川県では、「いしかわ子ども総合条例」を制定し、少子化対策をより実効性のあるものとし、県民挙げて強力に推進していくため、その拠り所として、子育て支援、子どもの健全育成、子どもの権利擁護といった幅広い分野を包含し規定を整備している。この条例には罰則はないものの「小中学生に対して防災、防犯など特別な場合を除いて携帯電話を持たせないよう努める」という努力規定があるという。

携帯電話を巡るスマホ化は確かに新たな社会問題を惹起させています。スマホがPCと同様の機能をもってしまったがためにあらゆる情報にアクセスすることが可能となってしまったうえ、FBやラインなどの個人情報を開示してのやり取りするサービスが普及しています。ともすれば、匿名性と非匿名性(オープン性)のコミュニケーションが成立しかねず、あらゆるところで落とし穴(ピットホール)が待ち構えているかに思える。新たなコミュニケーションのツールに新たなルールが必要であることも疑いもないだろう。
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上水高等学校「第9回アドベンチャースクール」報告

121208上水高校寄稿@エコカフェ.JPGエコカフェでは2005年度から、東京都立上水高等学校が夏休み期間中に実施する「小笠原アドベンチャースクール」をボランティア・サポートしています。今年度で9回目を数えるそうです。
小笠原高校の教育活動を学び、自然体験教室を通じて自然の素晴らしさや大切さを実感し、小笠原が貴重な産卵地になっているアオウミガメについても深く学び、最後に子ガメの放流を体験しています。

今年度は8月5日から8日まで、1年・2年の生徒41名と引率教員4名が参加されたそうです。参加した生徒さんたちからは、感謝の寄書きがされた色紙と躍動にあるれる感想文が今回も送られてきました。上水高校は武蔵村山市にありますが、同市の北部には狭山丘陵が広がっており、武蔵野の森が広がる自然豊かな地域でもあります。自然に接するには不自由のない生徒さんたちでしょうが、小笠原のボニンブルーの海は刺激的だったようです。

自ら気づき、発見し、自ら考え、自ら行動する。生徒同士が触れ合い、互いに気持ちを理解し、互いに高めあい、互いに悩みあい、互いに答えを出していく。自然の中で共同生活をすることは、新しい人との関係を発見するよい機会にもなるように思います。


関連記事(上水高等学校「小笠原アドベンチャースクール」は)⇒
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第1回江戸下町探訪レポート

130125魚直暖簾@エコカフェ.JPG江戸下町探訪WSリーダーは芝さんと岩本さんです。下町出身の岩本さん、川向うの平澤さんが地元代表。他は地方出身地ということになる。初回探訪は、「恐れ入谷の鬼子母神」と称される法華経の守護神で有名な真源寺のある入谷。江戸時代末期(文化・文政の頃)、御徒町の下級武士らが盛んに変わり朝顔の栽培を楽しんだ。粋な江戸の風情は明治時代になって入谷の植木職人に引き継がれたが、大正2年に植木屋廃業とともに消えてしまったそうだ。今宵、暖簾をかいくぐって入ったふぐ料理老舗「魚直」は、まさにその年に創業。奇偶とも必然か、かくして摩訶不思議な江戸下町探訪の旅が始まったのである。

130125ふぐ刺し@エコカフェ.JPG130125ふぐちり鍋@エコカフェ.JPG30年ぶりに暖簾をくぐったという岩本さん。一行は、今宵の江戸下町談義に、とらふぐ刺し、とらふぎちり、とらふぐ唐揚げ、とらふぐ白子焼き、とり貝、エゾバフンウニ、鰻くりから焼き、ほやとこのわたの塩辛、お漬物、べったら漬け、とらふぐ雑炊、ひれ酒少々をお伴に大輪の花を咲かせました。魚直さんのふぐ鍋は昆布を少々入れただけのいたってシンプルな出汁、ポン酢もダイダイ(橙)を絞って醤油を入れ自分好みに、白ネギの刻み、もみじおろしだけを加えるだけ。ふぐ(河豚)の美味しさを大切にしている。一人前にしては量が多い、けちけちしない江戸下町の粋なふるまいということらしい。ほお。

今に賑わいをみせ有名な「入谷の朝顔市」は戦後の昭和23年に世の中を明るくしよう、地域をにぎやかにしようということで、朝顔の種子のことを中国で「牽牛子(ケンゴシ)」と呼ぶことから牽牛花として七夕の牽牛・淑女に託けて七夕前後3日間に市を立てることにしたんだとか。世の中に意味のないことはない、ということです。


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歓喜院と妻沼聖天様

ビーグル号の航海日誌 2013年01月25日 18:06

妻沼聖天様拝殿@エコカフェ.JPG妻沼聖天様は熊谷市(旧妻沼町)にあり、東京台東区にある待乳山聖天(本龍寺)、生駒聖天(室生寺)とともに日本三大聖天に数えられます。かつて武蔵国長井庄といわれ、荒川と利根川に挟まれた肥沃な土地。「埼玉の小日光」とも言われるように、日光東照宮にも並び称されるほどに本殿彫刻は豪華絢爛であっぱれです。

歓喜院は高野山真言宗の寺院。寺伝縁起では、治承3年(1179年)に長井庄を本拠とした武将齋藤別当実盛が守り本尊である大聖歓喜天を祀る聖天宮を建立、建久8年(1197年)、実盛の弟、実長が聖天宮の別当寺院として歓喜院長楽寺を建立という。妻沼聖天様奥殿@エコカフェ.JPG本尊は十一面観音。戦国の世、忍城主成田氏の庇護を受け、徳川家康が再興、寛文10年(1670年)妻沼の大火で中門を除き全て焼失、宝暦10年(1760年)、権現造りの御本殿(奥殿・中殿・拝殿)が再建され、平成の大修理をへて荘厳で絢爛な美が蘇っています。もちろん国宝です。参道1番目の正門は貴惣門といって、嘉永4年(1851年)建築、屋根が3重の破風からなる奇抜な造り、右手に毘沙門天、左手に持国天が自立。仁王門は明治27年に再建、右手に阿形、左手に吽形の金剛力士が自立し、仏教の守護神として守っています。

京都の寺院などに比べたら規模が小さく、歴史も新しいが、戦国時代の歴史がしっかり詰まった教材そのものでもある。荘厳な美しさとともに古(いにしえ)の人びとの思いに浸ってみるのもよいだろう


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世良田東照宮と長楽寺

ビーグル号の航海日誌 2013年01月24日 12:52

130113御黒門@エコカフェ.JPG世に東照宮と名の付く神社は、日光東照宮、久能山東照宮、世良田東照宮があります。祭神はいずれも「東照大権現」すなわち徳川家康公。1616年(元和2年)に徳川家康公は75年の生涯を閉じ、遺体は駿河国久能山に埋葬され、翌年下野国日光に社殿を建立し改葬。関八州の鎮守となった。28年後の1644年(寛永21年)に三代将軍家光公により社殿が新築されたことから、それまでの旧社殿奥社は縁あって上野国世良田に移築され、今日に至っているのです。

130113上番所@エコカフェ.JPG130113拝殿@エコカフェ.JPGその縁とは何か。世良田東照宮の隣には1221年(承久3年)創建の長楽寺があり、新田氏開祖の新田義重の供養塔があります。この新田氏から分かれた世良田氏の末裔であると徳川氏は自称、世良田は徳川氏ゆかりの地であるのです。当時、長楽寺住職の天海上人は日光輪王寺住職を兼ねていたことから、東照宮を世良田の地に勧招したという。長楽寺は明治の神仏分離令が発せられるまでの間は、別当寺として世良田東照宮の管理や祭祀にあたっていたそうです。

御黒門を入ると左側に上番所があり、利根川南側の村も含め近隣の村々から2人ずつ当番制で東照宮の火の番を奉仕した名残をとどめています。参道を進むと国の重要文化財に指定されている桃山時代の建築様式である入母屋造りの拝殿、唐門、移築時に新築した一間社流造りの本殿などが配置されています。本殿には左甚五郎作、狩野探幽画と伝えられる彫刻「巣籠りの鷹」があるそうです。


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これなんだシリーズ(209)

これなんだ@エコカフェ.JPGこれなんだ@エコカフェ.JPG冬でも咲いているんですね。
子の花は本来は秋から晩秋に咲くと紹介されているんです。

都内の公団団地の庭先で見ました。
園芸品種のようです。

自家受粉を避けるために雄性先熟といって雄蕊の後に雌蕊が伸びます。
でも寒い冬では昆虫は少ないですよね。


ヒントはなしです!!


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フユイチゴ(冬苺)の赤い宝石

ビーグル号の航海日誌 2013年01月23日 22:10

081207フユイチゴ@エコカフェ(ベネワン村植林) 004.JPG埼玉県のほぼ中央にときがわ町はある。平成18年に玉川村と都幾川村が平成の合併で誕生した。秩父山塊の最東部に位置し、豊かな山林、都幾川の清流が流れ、さいたま新都心から池袋・新宿の高層ビル群までもが眺望できる素晴らしい土地である。そこにあるベネ・ワン村は農業体験の場であり、エコカフェも企画などのお手伝いをしてきた。凍てつく斜面でしっかり赤い実をつけるフユイチゴはいつ見ても美しい。[2008年12月7日撮影:里山再生プロジェクト@内村正幸]

フユイチゴ(冬苺、学名:Rubus buergeri Miq.)はバラ科キイチゴ属のつる性常緑小低木。分布は本州関東・北陸地方以西、四国、九州、中国中南部、台湾、朝鮮半島南部などに及び、明るい二次林や路傍、畦道などに自生。樹高は20cmほど、茎は匍匐し地を這い、葉は互生します。葉身は5cmから10cmほどの円形で極浅く3から5裂、葉縁に細鋸歯で鈍頭です。茎には茶褐色の毛、葉表や葉裏脈上にも微毛が生えます。花期は8月から10月頃、葉腋から総状花序をだし、径0.7pから1cmほどの白色の花を5個から10個ほど咲かせます。果実は径約1cmの集合果で冬に赤く熟します。

フユイチゴの近縁にやや高地に自生し葉先が尖るミヤマフユイチゴ、標高の高い山地のコバノフユイチゴなどが知られています。果実は食べることができるがそれほど美味しくはないそうです。


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タグ:広域種
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ニゴロブナ(似五郎鮒)とは如何に

081206ニゴロブナ@エコカフェ.JPG滋賀県の中央には琵琶湖がどんと陣取っています。周辺には湿田地帯が広がり、上等の米の産地でもあります。冬季には北側の敦賀方面から野坂山地を越えてくる冷たい風が西側の比叡山地に当たり湖面に一気に吹き下ろす。そんな琵琶湖は固有の生き物たちを育んできた。ニゴロブナもそのひとつ。名前の由来は琵琶湖水系に棲息するゲンゴロウブナ(源五郎鮒)に似ていることにあるそうです。[2008年12月6日撮影:琵琶湖@阿部]

ニゴロブナ(煮頃鮒、似五郎鮒、学名:Carassius auratus grandoculis (Temminck et Schlegel))はコイ目コイ科フナ属の淡水魚。081206琵琶湖@エコカフェ (2).JPG琵琶湖水系固有亜種で絶滅危惧TB類(EN)。分布は琵琶湖水系(琵琶湖や流出入する河川、用水路など)に棲息。体長は35cmほど、体幅が厚く、頭部が大きく下あごが張り、体高が低いのが特徴です。成長過程で食性の生態変化があり、幼魚(体長1cm以下)では浮遊する動物性プランクトン(特定のミジンコ)、稚魚(体長2cmほど)では藻類も食し、成魚では半底生の動物プランクトンを主食とするという。繁殖期は4月から6月頃、浅瀬やヨシ原などで水草に産卵、2、3年で成魚になります。

この地方に固有の食文化を産んだ。それがニゴロブナを使っての鮒寿司です。絶滅危惧種に指定されているため、体長22cm以下は全面禁漁にして資源として守っている。しかし、本質的にはブラックバスやブルーギルの特定外来種の駆除、ヨシ原などの産卵場所の回復なども待ったなしだそうです。伝統食文化とニゴロブナの生存を守るためには行動あるのみですね。


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わたしたちのeco ACTION!!! 黒糖をもっと知ろう!

船長からのお知らせ 2013年01月22日 07:39

11月号記事@エコカフェ.bmp2012年11月号表紙@エコカフェ.bmp全国の高校生諸君に向けたフリーペーパー『JSBN PRESS』に記事掲載。現在、約2000校に配信中。エコカフェでは、編集部と共同して24年度は「日本の伝統食文化」を取り上げています。11月号では伝統食材である黒糖を取上げ、クリスマススイーツ・レシピを紹介しています。

2号にわたる「沖縄の食文化」を学うんできましたが、私たちの食生活にすぐに活用できそうな「黒糖」はミネラルやアミノ酸が豊富!!栄養たっぷりの黒糖を使って「黒糖スイーツ」に挑戦です。黒糖で絶品ティラミス、黒糖でクリスマスホットケーキを紹介しています。

「黒糖はサトウキビの汁を煮詰めたもので、天然の成分が凝縮されています。細胞内のミネラルバランスの維持に欠かせないカリウムが特に多く、その他カルシウム、リン、鉄分が含まれています。また、脳と体の疲労回復に効果のあるビタミンB群(Bl,B2.ナイアシン)も豊富です。ビタミンB群は、不足すると日常生活の中で疲れを感じやすく、また肌荒れしやくなります。黒糖の主成分であるショ糖が、脳の唯一のエネルギー源ともなりますので、疲れを感じる時には積極的に摂りたいですね。黒糖は私たちの健康を増進する生活活性物質が含まれ、予防医学の面からもたいへん貴重なアルカリ性健康食品だと言えます。」(JSBN記事抜粋)

関連記事(わたしたちのeco ACTION!!!〜沖縄の食文化について学ぶ〜(後編) )⇒

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シジュウカラ(四十雀)の逞しさ

ビーグル号の航海日誌 2013年01月21日 20:00

100227シジュウカラ@エコカフェ(八ヶ岳).JPG八ヶ岳高原ロッジは野鳥観察ができるようにしつらえている。冬季のえさの少ない時期にあってえさを提供し誘き寄せている。過度のえさやりでもなくお客さんを意識した気まぐれでもない、淡々と無理のないやり方をしている気遣いが嬉しい。シジュウカラはよくやってくる。[2010年2月27日撮影:八ヶ岳高原ロッジ@阿部]

シジュウカラ(四十雀、学名:Parus minor(Temminck & Schlegel))はスズメ目シジュウカラ科シジュウカラ属の陸鳥。分布は東アジア、ロシア極東に広く、国内では北日本に多く、西日本には少ない、平地から山地の林などで群れて棲息。住宅街でも見られます。全長14.5cm、体重14gほど、全体に上面が灰黒色、下面が淡褐色、頭部は黒く、頬には白い斑紋、喉元から胸に黒いネクタイ状の帯紋が入るのが特徴です。嘴は黒く、脚は淡褐色です。食性は雑食性、果実、種子、昆虫、クモ類。樹上から地上まで広い範囲で採食します。繁殖期は4月から7月頃、キツツキ類の古穴などに7個から10個ほどの産卵し、抱卵から巣立ちまでに約1月かかります。

日本にはシジュウカラの仲間はほかに奄美群島のアマミシジュウカラ、沖縄諸島のオキナワシジュウカラ、八重山列島のイシガキシジュウカラの3亜種が留鳥として棲息しているそうです。なお、江戸時代の小話に「シジュウカラの引導」というのがあるそうです。江戸下町探訪WSの時にでもご披露しましょう。


関連記事(八ヶ岳山麓の清里で厳冬を満喫)⇒
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タグ:広域種
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清里は今日も

ビーグル号の航海日誌 2013年01月20日 12:13

DSC_0380.jpg快晴のなか、今日もスノーシューで散策。
気持ちのいい汗をかき、景色も最高!来年の企画も思案中。



知恵袋を抱えて帰ります!



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清里は冬晴れ

ビーグル号の航海日誌 2013年01月19日 16:15

DSC_0377.jpg清々しいお天気!
スノーシューで散歩。






急きょ決定、雪原の夢を追って!!


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白菜物語り「当たり前のものが当たり前ではないということ」

130113ハクサイ@エコカフェ.JPG厳しい寒気が上空を支配し降り積もった雪も日陰に入るとなかなか解けませんね。埼玉のエコカフェ・ミニ農園ではいっそう美味しく元気に野菜が育っています。白菜は鍋奉行の皆さんにとってはなくてはならぬ存在です。この白菜のルーツは興味深いです。

ハクサイ(白菜、学名:Brassica rapa L. var. pekinensis Rupr.)はアブラナ科アブラナ属の二年生植物。原種は西アジアから北ヨーロッパにかけて自生する雑草のブラッシカ・ラパ(学名:Brassica rapa L.)、これが農耕文化の伝搬とともに作物の種子に混ざって広がっていったと考えられています。白菜切り口@エコカフェ.JPG紀元前に中国に伝わると栽培されるようになり、自家不和合性が強いため多くの品種が生まれたそうです。7世紀頃には丁さんの故郷でもある揚州で最初の白菜が誕生。16世紀から18世紀にもなるとしっかり結球する品種も登場してきたんだとか。日本には江戸時代から明治初期にも何度か移入を試みたが失敗に終わり、明治末期から大正初期にかけて宮城県松島湾に浮かぶ馬放島隔離栽培によってようやく移入が成功したそうですよ。今日ではダイコン、キャベツに次いで生産・消費とも多いようですが先人の苦労あっての結果の恩恵を享受しているのです。繊維質が多く低カロリーで煮込むと甘味がでて実に美味しいですよね。

白菜は連作障害も出やすいのでエコカフェでも狭い畑の中で少しずつ作付の場所を変えています。自家不和合性が強いので種取りはしていないのですが、一度チャレンジしてみたいと思います。春先になるとン伸びた花茎の先に黄色い花がたくさん咲きます。花はアブラナ科特有の優しい感じがします。


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大根、すずしろ、ああダイコン

⇒寄港地だより 2013年01月18日 22:45

130113ダイコン@エコカフェ.JPGこの冬は寒さが厳しく乾燥しているため、一般には野菜の成長は芳しくないといいます。ところが埼玉のエコカフェ・ミニ農園では冬野菜が元気に育っています。種蒔きのタイミングがよかったようです。加えて長年にわたり無施肥無農薬で栽培しているため、野菜自身が甘やかされずに一所懸命に育っているのです。ダイコンどうでしょう。

ダイコン(大根、学名:Raphanus sativus L. var. longipinnatus L.H.Bailey)はアブラナ科ダイコン属の越年草(冬型一年草)。130113ダイコン収穫@エコカフェ.JPG史前帰化植物。原産地は地中海東部、中東、中央アジアであって、日本には中国を経由し弥生時代に移入していたと考えられています。現在では多くの品種が生み出されています。肥大した根に思える部分は根ではなく胚軸(貯蔵器官として肥大)であって、根と茎の中間的性質を有しています。根は胚軸の両側に一列にくぼんだ点列に二次根(ひげ根)が連なります。ダイコンは他のアブラナ科の野菜と同様に典型的な自家不和合性のため交雑しやすいといいます。そのため多くの品種が生み出されやすいし、品種としての管理も難しいということになります。

ダイコンは葉にビタミンA、汁にビタミンCやジアスターゼなどを豊富に含むことから、栄養価が高く健康にもよいとされ、大根おろし、おでん、ふるふき大根、味噌汁、沢庵などいろいろな食べ方があります。ダイコンは「蘿蔔(すずしろ)」と呼ばれ、春の七草、七草がゆでは必須ですよね。


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第8回エコカフェシンポジウムのご案内

⇒シンポジウムetc 2013年01月17日 18:35

110219シンポジウムA 129.jpg
身近な自然の生き物たち・子どもたちの目をとおして〜ウミガメからハッチョウトンボまで〜

あなたは最近どんな虫を発見しましたか?身近にどんな植物が生えているかご存知ですか?
忙しい毎日を過ごすうち、身近に暮らす動植物を忘れていませんか?
そろそろ昆虫も植物も春に向けて準備をしています。それぞれの地域には、私たちが手助けしなければ生き残れないものもあります。しかし、それはどういうものなのかを知る必要があります。
普段は見過ごすことが多いですが、子どもたちはよく気づき洞察しています。小さい頃に培った観察力は、きっと大きな武器になるでしょう。


日 時:平成25年2月9日(土)PM1:30〜PM4:00(開場 PM1:00)

会 場:デジタルハリウッド大学 1Fセミナールーム
〒101-0062 千代田区神田駿河台2−3 DH2001Bldg 
最寄り駅:東京メトロ「御茶ノ水駅」・「新御茶ノ水駅」・JR「御茶ノ水駅」

会 費:シンポジウム   (無 料)
    懇親交流会参加費 (2,000円)

第T部 特別講演 
    テーマ「自然保護の現場から〜亜熱帯から亜寒帯まで〜」
    スピーカー:環境省自然環境局総務課自然ふれあい推進室 自然教育係長 澤野 崇氏
    休憩(15分間)    

「ティンカーベル」によるハンドベル演奏

第U部親子で参加@エコカフェ.JPG  
発表@:湿生植物学習センター「昆虫調査隊」
プレゼンター
岡山市立芳泉小学校4年生 国方 優さん
玉野市立日比小学校5年生 三木 麻未さん
発表A:「小笠原小学校5年生総合学習プログラムの取り組みについて」
プレゼンター:山崎俊巳運営評価委員長
発表B:「JSBNとエコカフェの取り組みについて」
プレゼンター:株式会社シップ

終了後に懇親交流会を予定しておりますので、合わせてご参加のほどお待ちしております。


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わたしたちのeco ACTION!!!〜沖縄の食文化について学ぶ〜(後編)

10月号記事@エコカフェ.bmp2012年10月号表紙@エコカフェ.bmp全国の高校生諸君に向けたフリーペーパー『JSBN PRESS』に記事掲載。現在、約2000校に配信中。エコカフェでは、編集部と共同して24年度は「日本の伝統食文化」を取り上げています。遅ればせながら2012年10月号の記事から紹介です。

先月号で葉、沖縄の食文化のイメージや疑問点を取り上げましたが、今月号では、より沖縄の食文化を深めるべく、沖縄の職を見つめてきた栄養学の草分けである尚弘子先生(学校法人科学技術大学院大学学園 理事)にお話を伺いました。長寿の国とも言われている沖縄の食文化の実慮奥に迫ってみましょう!!ということで、ゴーヤ、黒糖(黒砂糖)、ブタについて、深く本質を取り上げています。

番外編!神の島・久高島レポート!!では、複数の聖地、様々なストーリーを持つ「神の島、久高島」に上陸!本島では味わえないゆっくりとした時間の流れを体験してきました!国建ての神アマミキヨの降臨物語りも紹介しています。


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2学期最後の総合学習、解剖と骨格標本作り、そして掃除

⇒こどもたちと 2013年01月16日 22:48

121215骨格標本@エコカフェ.jpg121208骨抜き作業@エコカフェ.JPG2012年度12月のアオウミガメレポートです。小笠原父島での小笠原海洋センターとの協働の小笠原小学校の5年生の総合学習も8年目に入っています。今年度は総勢22名が島の宝であるアオウミガメの保護飼育や産卵調査などに取り組んでいます。今回はいよいよ解剖と骨格標本作りに着手です。[12月レポート詳細はこちら⇒]

121222タイマイ水槽掃除@エコカフェ.JPG12月1日:4歳アオウミガメの解剖見学
12月8日:骨格標本作り@骨抜き出し
12月15日:骨格標本作りA骨の組み立て
12月22日:定期計測とタイマイ水槽掃除

長時間にわたる解剖も子どもたちの集中力は途切れることなく、臓器や筋肉など身体のつくりについて勉強することができました。続いて、解剖したウミガメの骨格標本作りをしました。骨抜きは組み立てを考えて順番を確認しながら行いました。尻尾の骨だけでも合計84個もあるんですよ。すごいですね。
2学期最後の総合学習ではいつもの定期計測とタイマイの水槽を掃除しきれいにしました。

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雪化粧のお手紙はどこへやら

ビーグル号の航海日誌 2013年01月15日 14:51

130114_1254~01.jpgいきなり雪が降りだすことはないようだ、東京だから


山里の空も風も一面を白い雲海がおおうころ、いつしか遠いお空から
ひらりひらりと、落ちてくる
遠いお空から

真白な天から突然に、
ひらりひらりと、あっちにも、こっちにも

130114_1412~01.jpg真近くなって突然に、
ひらりひらりと、あっちから、こっちから

真白なお手紙たずさえて
せっせせっせと、あっちにも、こっちにも

真白な世界を届けると
せっせせっせと、あっちから、こっちから

遠いお空から
せっせせっせと、落ちてくる
山里の森も畑も一面を真白なお手紙がおおうころ、いつしか遠いあの人へ


by トノサマガエル



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シマカコソウ(島夏枯草)は東南アジア系

ビーグル号の航海日誌 2013年01月14日 22:17

120504シマカコソウ花2@エコカフェ.JPGまたしても小石川植物園登場です。同園温室にはウチダシクロキコヘラナレンなどとともに国内希少動植物種に指定、保護増殖事業が実施されているシマカコソウを保護展示しています。また、シソ科で小笠原固有種である本種のほかにはムニンタツナミソウのみですよ。[2012年5月4日:小石川植物園@山崎]

シマカコソウ(島夏枯草、学名:Ajuga boninsimae Maxim)はシソ科キランソウ属の多年草。120504シマカコソウ@エコカフェ.JPG小笠原固有種で絶滅危惧TA類(CR)。分布は父島、母島、妹島に限り、山地の乾燥した岩場にわずかに自生。草丈は10cmから20cmほど、全株に短毛が密生、茎や花序などにはやや長い毛が生え、走出枝を横に這わせ増殖します。葉は対生し、楕円形で葉縁は波状の鋸歯、葉先は鈍頭です。花期は12月から1月頃、茎先に穂状花序をだし花柄のない白色の小花を均等に幾つも咲かせます。小花は白色の唇弁花で花筒が長いのが特徴です。果実は分果、翌年3月頃に熟すようです。

名前の由来は花穂がウツボグサの花穂に似ていること、ウツボグサの花穂のことを生薬「夏枯草(カゴソウ)」と呼ぶこと、小笠原という島に自生していること、にあるのでしょう。シマカコソウの起源は、琉球諸島や台湾、中国に自生するヒメキランソウにあるようです。


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ムニンヒサカキ(無人姫榊)は本土系

120504ムニンヒサカキ@エコカフェ.JPG120504ムニンヒサカキ2@エコカフェ.JPG爆弾低気圧が日本列島南岸を通過しているため東京でも大雪です。亜熱帯気候に属するため冬でも暖かな小笠原の植物、小石川植物園で記録したムニンヒサカキを紹介します。小笠原では絶滅が心配されています。[2012年5月4日撮影:小石川植物園@山崎]

ムニンヒサカキ(無人姫榊、学名:Eurya japonica Thunb.var.boniensis Tuyama)はツバキ科ヒサカキ属の常緑小高木。小笠原固有亜種で絶滅危惧TA類(EN)。分布は聟島、父島、兄島、弟島、母島、北硫黄島に及び、父島では中央部山地の沢沿いのコブガシやムニンヒメツバキの林下にわずか、母島では新個体群などそれなりにに自生。樹高は約3m、枝は細く分枝し、葉は互生し光沢、長楕円形で葉縁に波状の鋸歯、葉先はやや尖ります。花期は3月から4月頃、雌雄異株、枝先に近い葉腋に径約5mmの小花を幾つか咲かせます。雄株は雄花を、雌株は雌花、乳白色。虫媒花のため特異な芳香により虫を呼び寄せます。果実は径約4mmの球形の液果、11月頃に黒色に熟します。もちろん鳥散布です。

ムニンヒサカキの起源は、本州から南西諸島に自生するヒサカキにあると考えられ、同種とする説もあるそうです。話は変わりますが、エコカフェではヒサカキを三宅島の植生回復のために、毎年、植林しています。皆さんも新たなチャレンジを!

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タコヅル(蛸蔓)は東南アジア系

070714タコヅル@エコカフェ.JPG070714タコヅル2@エコカフェ.JPG小笠原の亜熱帯の森を特徴づける植物のひとつにタコヅルがあります。父島サンクチュアリーの林内ではつる性のためムニンヒメツバキなどの大木に絡みつきよじ登っていました。時として、覆い被さって枯らしてしまうこともあるそうです。また、しばしば群生し、母島乳房山山稜などではハイマツのような大群落(純林)をつくっています。[2007年7月14日撮影:森も海も不思議いっぱい!小笠原エコツアー 〜海洋島の生態系の神秘を知る〜@松崎哲哉]

タコヅル(蛸蔓、学名:Freycinetia boninensis Nakai)はタコノキ科ツルアダン属の常緑つる性低木。分布は父島、弟島、母島、硫黄島に及び、父島ではヒメツバキ林内、母島では背稜山地上の裸地などに自生。樹高(茎長)は5mから15mほど、茎の節から気根を出して他の樹木に絡みつきよじ登り、葉はらせん状に生え、平滑で光沢があり、葉身50pから100cmほどの披針形で葉縁と主脈下面に刺がつきます。花期は5月から7月頃、雌雄異株、枝先に花軸を伸ばし、長さ8cm前後の黄橙色の肉穂花序を数本束生、雌株では多数の雌花を、雄株では多数の雄花を密生。花序基部の苞葉は披針形で黄橙色です。果実は長さ8cmから13cm、幅2cmほどの円筒形の集合果(多角形の核果の集合体)、10月頃に赤色に熟します。タコノキの果実と同じようにオガサワラオオコウモリの好物です。

タコヅルの起源は、琉球諸島や台湾、フィリピンに分布するツルアダンと考えられるが、葉や苞葉が大きく幅が広いこと、また、葉縁などの鋸歯が鋭く、熟した果実が赤色化する点が異なるそうです。実際には見比べないと頭だけでは理解できませんね。


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アオウミガメの産卵巣調査から学ぶ

121117産卵巣調査@エコカフェ.JPG2012年度11月のアオウミガメレポートです。昨夜のNHKスペシャルで小笠原父島の東方海域水深600mで撮影した超巨大ダイオウイカの生きた姿を紹介していた。水深200mからトワイライトゾーンといって未知の世界が広がっているそうです。10年にもわたる追跡調査の末、研究者の根気と経験による智恵の勝利のようなものです。小笠原父島での小笠原海洋センターとの協働の小笠原小学校の現5年生の総合学習も8年目に入っています。[11月詳細レポートはこちら⇒]
121117被害卵の殻@エコカフェ.JPG
11月3日:お祭りのため中止
11月10日:タイマイ水槽掃除と計測
11月17日:天然浜でのふ化率調査
11月24日:定期計測とエサやり

総合学習のなかでも水槽掃除は大切なプログラムのひとつです。カメたちが生活するための大切な日常空間であって、水槽内の環境は海水が循環していても糞尿やえさの食べ残し、藻が付着したりと悪化します。病気にならないよう定期的に清掃が必要なのです。もちろん、カメの甲羅掃除も大切です。天然浜でのふ化調査では産卵巣がカニ(ミナミスナガニ)の穴が通じ食べた痕や死んだ卵があることを学びます。なぜ、スナガニは卵のありかが分かるのでしょうか?定期計測では前回から平均で5p近く成長していることに驚きました。

定期計測時には子どもたちはコガメ一頭一頭を注意深く観察し、身体に異常がないかも確認します。狭い水槽の中では、どうしてもお友達同士でけんか(かみ付き)をして相手を傷つけてしまいます。傷が化膿することもあるのです。かさぶたができて完治することもあれば、やむなく欠損したままで落ち着く場合もあります。ストレスなく気持ちよく育てるためには水槽内の環境を綺麗にすることも大切なのですね。


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フウリンゴケ(風鈴苔)は北方系

100227フウリンゴケ@エコカフェ.JPG八ヶ岳高原ロッジのある標高1600mに広がる亜高山帯の森にはシラカンバダケカンバヤエガワカンバミズナラヤマナシなどの落葉広葉樹、カラマツの落葉針葉樹、シラビソコメツガなどの常緑針葉樹が混生しています。樹皮や林下には多様な蘚苔類、地衣類を観察することができます。ここではフウリンゴケを紹介します。[2010年2月27日撮影:八ヶ岳@山崎]

フウリンゴケ(風鈴苔、学名:Bartramiopsis lescurii (James) Kindb.)はスギゴケ科フウリンゴケ属の北方系の蘚類。雌雄異株。分布は北海道、本州、四国、九州、国外では極東アジア、北米西部に及び、亜高山帯の崖地や岩上に生育。よく小規模に群生。草丈は3cmから8cmほど、茎は細く光沢があり、葉の下部の縁に数本の長い毛が生えます。雌株の造卵器に卵細胞を生じます。雄株の雄花盤に多数の雄器ができ遊走子(精子)をつくります。
雨滴とともに精子が飛ばされ、雌株の卵細胞と受精することで、胞子体となり、受精卵は減数分裂を経て胞子をつくり、胞子はやがて飛散し新たな場所で発芽し、原糸体を経て雄株か雌株に成長するのでしたね。胞子体の凾ヘ円錐形で帽は無毛、剳ソは1、2pと長く、剋浮ヘ二次的に喪失しているのが特徴です

大台ケ原は蘚苔類の宝庫で登山道法面などでは上部から下部に向かって順にセイタカスギゴケコセイタカスギゴケ、フウリンゴケと観察できたりします。日本には屋久島や北八ヶ岳など蘚苔類が絨毯のように美しい森も多いですね。


関連記事(コセイタカスギゴケ(小背高杉苔))⇒
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タグ:広域種
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コバノエゾシノブゴケ(小葉の蝦夷忍蘚)

ビーグル号の航海日誌 2013年01月13日 20:24

120929コバノエゾシノブゴケ@エコカフェ.JPG赤城自然園をフィールドとした「子ども自然体験プログラム」はエコカフェが提案する子供向け自然体験の方法のひとつです。2008年度からノウハウの蓄積と効果検証のためテーマを設定して実証を続けています。昨年は赤城自然園×RHSJコラボで同様の企画がスタートしています。春、夏、秋と素晴らしいことですね。ここでは昨年のエコカフェが赤城自然園の協力で実施した「子ども自然体験プログラム」の際に、流れの中の石上で観察したシノブゴケの仲間を紹介します。ここではコバノエゾシノブゴケとします。[2012年9月29日撮影:子ども自然体験プログラム2012@山崎]

コバノエゾノキシノブ(小葉の蝦夷忍蘚、学名:Thuidium recognitum (Hedw.) Lindb. var. delicatulum (Hedw.) Warnst.)はシノブゴケ科シノブゴケ属の蘚類。分布は日本全国、山地の半日影の湿った岩上や腐食土に自生。小規模な群落を形成。草丈は1pから3cmほど、茎は横に這い、2、3回羽状に分枝し、茎や枝に毛葉が生えます。茎葉は葉身約1.5mmの広卵状で縦皺があり葉先が尖ります。枝葉は茎葉より小さいです。どちらも葉先は不透明です。

よく似ているシノブゴケの仲間に、枝がより長く葉先が不透明なオオシノブゴケ、中肋が透明尖であるトヤマシノブゴケがあるそうです。シダ植物やコケ植物などが増え、赤城自然園では自然状態の植生遷移が少しずつ進行しています。


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タグ:広域種
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八ヶ岳山麓の清里で厳冬を満喫

船長からのお知らせ 2013年01月12日 12:43

雲の中の八ヶ岳@エコカフェ.JPG寒い日が続きます。この冬は例年になく積雪も多いようで、スノボーやスキー、スケートなどウインタースポーツを楽しむ機会も多いのではないでしょうか。一昨日、大阪から黒木さんが上京され、急きょ霞ヶ関村の会員を中心にプチ新年会となりました。スノートレッキング、スノーシュ―などで厳冬の森(疎林)や雪原を体感しよう、などと話が大いに盛り上がりました。[2010年2月27日撮影:八ヶ岳山麓@阿部]

突然の吹雪@エコカフェ(八ヶ岳山麓).JPG061209雪上の脚跡@エコカフェ企業環境研修(裏磐梯) 029.jpgエコカフェでも「森の教室」や「自然体験健康プログラム」を実施し、自然との触れ合いのあり方や理解の仕方などについてフィールド実証したことがあります。春、夏、秋の季節には多くの人が山や森を訪れ、それぞれ自然を楽しんでいます。冬の森となるとなかなかそうはいきませんよね。光が少なくもの悲しさが支配します。鳥の声は消え、小さな沢の流れも雪下に埋もれてしまっています。やたらに静かなのですよ。

森ではリスたちが、雪原ではウサギがえさを求め、ホンドキツネや猛禽類のタカがさらにそれらを狙っています。ホンドタヌキやイノシシまでもが森で生活をしているのです。雪上にはいろんな動物たちの足跡があり、食べカスや糞など生活の痕跡があったりします。真っ直ぐに伸びていたり、忽然と向きを変えていたり、恐れ逃げまどったり、親子だったり、……。


関連報告(森の教室)⇒
関連報告(自然体験健康プログラム 〜身体と自然の調和〜)⇒
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これなんだシリーズ(208)

⇒これなんだシリーズ 2013年01月11日 09:12

江ノ島@エコカフェ.JPG江ノ島神社境内のタブノキに着生していました。
一年中見られますよね。

もちろんシダ植物です。




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平泉中尊寺と仏教の変遷

ビーグル号の航海日誌 2013年01月10日 23:09

100820金色堂覆堂@エコカフェ.JPG寒い日が続きます。少しばかり古(いにしえ)に心を馳せてみた。心が乱れているわけではないのだが。東北と仏とは。538年、朝鮮半島百済から日本に伝来した仏教は、奥陸奥に伝搬するまでにおよそ400年の歳月を要したという。それは古代国家による大化の改新(645年)以降の領土拡大、蝦夷地支配といった北進と一体とされ、当時次々と建立された国見廃寺などの寺院は法相宗系の奈良仏教が中心であったようです。[2010年8月20日撮影:中尊寺@山崎]

金色堂ポスター@エコカフェ.jpg100820金色堂覆堂看板@エコカフェ.JPGその後、前九年合戦(1051年から62年)と後三年合戦(1082年から7年)により、安部氏が滅亡し藤原氏が台頭したことにより、中央の時代風潮を受け比叡山天台宗、中世仏教が取って代わることになったという。陸奥国府領と奥六郡鎮守府領をつなぐ要所、衣関を見下ろす関山(標高140m)に建立された中尊寺はまさに変革の象徴的であり、諸堂の構成は比叡山延暦寺にならったといいます。

法華経、密教と浄土教が信仰の中心とされ、諸堂のうち金色堂は阿弥陀経に説かれる極楽浄土をこの世に出現させしめる意図で建立されたそうです。中国や南方の国々から宝玉、香木、象牙などが取り寄せられ、随所に螺鈿細工が施され、その技法はエジプトに起源をもち唐から日本に伝わったものといいます。三基の須弥壇に本尊の阿弥陀三尊像(阿弥陀如来坐像、観音菩薩立像、勢至菩薩立像)六地蔵像二天像(持国天、増長天)が祀られ、絢爛きらびやかな不思議な空間が広がっています。


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シロテツ(白鉄)はポリネシア系

ビーグル号の航海日誌 2013年01月09日 23:13

120101シロテツ@エコカフェ.JPG小笠原父島の初寝遊歩道を散策している乾性低木林を構成する多様な小笠原に固有な植物、つまり小笠原でで独自に分化、進化した植物たちを観察することができます。シロテツもそんな植物のひとつで、属レベルで固有、つまり祖先種1つから適応放散し、1属3種(シロテツ、オオバシロテツ、アツバシロテツ)の全てが小笠原固有になります。島ではシマコクサギとかホワイトアイロンウッドと呼ばれています。[12年1月1日撮影:お正月の旅 小笠原2011年度@山崎]

シロテツ(白鉄、学名:Boninia glabra Planchon)はミカン科シロテツ属の常緑小高木。父島固有種。分布は父島に限り、夜明け山から中央山、ツツジ山にかけての山地林内、特にシマイスノキ−コバノアカテツ群集内などに自生。樹高は3mから4m(時に7m)ほど、全株無毛、葉は対生し革質で光沢があり、葉身2.5pから10pほどの楕円形、全縁で葉先は円形かハート形になります。花期は4月頃、雌雄異株、枝先の葉腋から円錐花序をだし、白色の小花をたくさん咲かせます。小花は径約5o、花弁、萼片とも4弁、雄花の雌蕊の機能を失い、雌花は雄蕊の機能を失っています。果実は径6mm超の扁平球形の分果で、秋に熟すと4裂し中から黒色の種子が飛ばされます。

シロテツ属は、父島の乾性低木林内に自生するシロテツ、父島や母島の海岸から中央部の山地の日当たりのよい林縁に自生するオオバシロテツ、オオバシロテツの変種で乾性矮低木林内に自生するアツバシロテツが住み分けをしています。また、小笠原固有種のミカン科には、シロテツ属三兄弟のほかにアコウザンショウやムニンゴシュユが知られています。


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COP18閉幕、改正京都議定書を採択

紅海@エコカフェ.JPG昨年12月8日、カタール・ドーハで開催の気候変動枠組み条約締約国会議(COP18)が閉幕した。京都議定書で定めた第1約束期間が年内に終了するため、2013年から2020年までを第2約束期間とした改定議定書を採択。EUやノルウェー、スイスなどの参加国は温室効果ガスの削減義務を負うことになるが、日本はロシア、ニュージーランドなどとともに参加せず。他方、日本などが主張した米国、中国、インドなどすべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みづくりについては、2015年末までの採択を予定し、そのための作業部会のスケジュールなどがまとめられたのです。

これにより、これまで日本が国際公約してきた「2020年の温室効果ガス排出量を1990年比25%削減する」については、事実上達成が困難となり、国際的に大きく信頼を失うことになってしまったと報じられています。ともあれ大飯原子力発電所3号・4号機を除き国内の全ての原子力発電所が停止状態にあり、火力発電の依存度は高まり、結果として温室効果ガスの排出量も高止まっていることも事実です。原子力発電所の安全性や核燃料廃棄物の処理問題が解決しない状況にあって再稼働には慎重にならざるを得ず、国是として再生可能エネルギーへの確実な転換が急務と理解されるのではないでしょうか。


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自然豊かな京丹後の魅力は

070617京丹後シンポジウム@エコカフェ (2).jpg昨日は京丹後市長の中山泰さんと意見交換の場を得ました。2007年に「〜環境大臣賞受賞記念〜京丹後市環境シンポジウム」に参加し、アベサンショウウオの生息地である善王寺長岡の保護地区や琴引浜の鳴き砂、袖志の棚田、ブナの自然林を視察した時の思い出話に大いに花が咲きました。

昨年は野生誕生のコウノトリのつがいが市内久美浜に定住し、5月下旬に3羽のヒナが誕生したそうです。コウノトリのつがいは「コウちゃん」「八べえ」と名付けられており、名誉市民としたそうです。070617京丹後シンポジウム@エコカフェ.jpg地域では大いに盛り上がっているようです。昨年8月にエコカフェでも佐渡島のトキ保護センターを訪問したのでタイミングのよい話題でもありました。

市長はエコカフェの活動にも至極感心された上で、「日本という国は素晴らしい。みんなで助け合って暮らしている。水も美味しく、自然が素晴らしい。子どもたちもみんないい子ばかりだ。いつも感謝の気持ちでいっぱいなんです。」と自らにも言い聞かせるように力説されていました。京丹後に再訪する約束をして分かれました。各地の取り組みを紹介するのもエコカフェの大切な役割ですね。


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ムニンイヌツゲ(無人犬柘植)は本土系

100507ムニンイヌツゲ@エコカフェ.JPG小笠原父島のサンクチュアリーの森は豊かな森です。アカガシラカラスバトの繁殖地であり手厚く保護がなされています。この森に入ったときに遊歩道脇にムニンイヌツゲが生えていました。あまり見る機会のない樹木のひとつです。[2010年5月5日撮影:小笠原エコツアー「ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅」@阿部]

ムニンイヌツゲ(無人犬柘植:学名:Ilex matanoana Makino)はニシキギ目モチノキ科モチノキ属の常緑小高木。小笠原固有種で絶滅危惧TB類(EN)。分布は父島、兄島、母島に限り、土壌のやや乾燥した場所、特に、中央部台地上のシマイスノキ−コバノアカテツ群集内に混生。樹高は3、4mほど、樹皮は灰褐色で小枝がよく分枝、全株無毛、葉は互生し枝先に輪生状につきます。葉身は2cmから2.5cmほどの楕円形、中間より先の葉縁に粗い鋸歯、葉先は鈍頭です。新葉は6月頃にのび無毛で赤褐色を帯びるのが特徴です。花期は4月から5月頃、雌雄異株、枝先の葉腋から花柄を伸ばしやや淡桃色を帯びた白色の小さな花を数個咲かせます。果実は径約5mmの扁平球形の石果、秋に黒色に熟します。

ムニンイヌツゲの本土系で本州などに分布するイヌツゲが類縁であると考えられているようです。新葉の赤いのは紫外線から幼い葉を守るための働きがあるのです。日差しの強い南の島らしいですね。


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虫ガール、またしても日経

ビーグル号の航海日誌 2013年01月08日 02:50

090111トンボ@エコカフェ(シンガポール).JPG昨日の日経夕刊に「虫ガール増殖中」との記事が社会面に掲載されていた。「農ガール」とか「山ガール」とかマスコミが好きなワードでなんなのかと思ってしまいます。昨年9月に山梨県北杜市の「オオムラサキセンター」が開催したイベント「虫愛ずる一日」には各地から約40名もの虫ガールが集結したそうです。カマキリ、チョウの幼虫、カメムシなどが対象、男子のカブトムシなどとは志向が異なるという。虫たちの何気ない仕草が彼女たちの心をくすぐるようだ。確かに感性の細やかな彼女たちにとっては虫たちの当たり前の仕草に不思議な新鮮さを覚えるのかもしれません。

このような社会的な現象は、ひとえにスマホが普及したことで、@趣味を共有できる仲間との出会いが容易になったこと、A撮った写真を手軽にアップし広く情報発信ができること、から地域的なサークル活動が広域的なオープン活動にステップアップし、市民権を得られるようになった証でもあるのだと思います。エコカフェでは、メンバーの中に昆虫に関わる研究者だけではなく、虫たちの美しさや仕草の愛らしさなどに興味をもつ人たちもおりますが、今後、趣味や学びの世界と研究の世界がどのようにコラボしていけるかに関心を持っていきたいと思っています。

そんな関心の一環として、現在、エコカフェでは岡山県玉野市のおもちゃ王国内に開設した「湿生植物学習センター」(愛称を「ハッチョウトンボの里」)において、岡山理科大学と連携してハッチョウトンボを中心に水生昆虫や湿生植物の保護をしたり、地域の子どもたちに対する学びの機会を提供したりしています。毎回、子どもたちの観察力の凄さにには驚かされますよ。

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ムニンノキ(無人の木)は不明

ビーグル号の航海日誌 2013年01月07日 00:20

ムニンノキ@エコカフェ.JPG小石川植物園の温室で保護栽培されている小笠原固有種のひとつにムニンノキがあります。小笠原ではヤマガヤ、またオオバクロテツとも呼ばれています。アカテツに近いのですが起源はよくわかっていないようです。[2012年5月4日撮影:小石川植物園@山崎]

ムニンノキ(無人の木、学名:Planchonella boninensis (Nakai) Masam. et Yanagihara)はアカテツ科アカテツ属の常緑小高木。小笠原固有種で絶滅危惧TB類(EN)。分布は聟島、父島、兄島、母島列島に及び、山地の乾燥の強くない場所に自生。樹高は3mから6mほど、樹幹径約20cmで樹皮は黒褐色、葉はらせん状に互生し、厚く光沢があり枝先に集中します。葉身10cmから20cmほどの長楕円形、全縁で葉先は丸いか凹みます。ただし、葉の形状はアカテツと同じように変異が大きいという。花期は6月から7月頃、雌雄異株と推定、枝先に近い葉腋から花序をだし、数個から十数個ほどの花が咲きます。花は雄蕊5本、雌蕊花柱5裂を伴うが、雄花は不捻の子房、雌花には結実しない花粉を伴うということだろうか。花柄や萼片に褐色毛が生え、果実は花に比べて大きく、長径約5cmの楕円形の液果、翌年5月頃に黄色に熟し、食用になります。もちろん鳥散布です。

アカテツに似ていますがその違いは、葉の幅が広いこと、葉軸に褐色毛が無いこと、樹皮をはじめ全体的に黒っぽいこと、果実がずっと大きいことで区別することができますよ。また、ムニンノキにはアカテツやシマホルトノキと同じようにアレロパシー物質を伴うようです。

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オガサワラモクレイシは不思議なり

ビーグル号の航海日誌 2013年01月06日 20:34

120101オガサワラモクレイシ@エコカフェ.JPG小笠原父島の初寝遊歩道を歩いていると頭上を覆う葉が少し黒く汚れている樹木があります。なぜか汚れるそうで、これがこの樹木の特徴にもなっています。オガサワラモクレイシという木です。この木だけで1属1種を構成しているようです。起源種に比べ分化のレベルが高く、近い仲間がいないうことになりますね。[2012年1月1日撮影:お正月の旅 小笠原2011年度@山崎]

オガサワラモクレイシ(学名:Geniostoma glabrum Matsumura)はマチン科オガサワラモクレイシ属の常緑中高木。分布は父島、兄島、弟島、母島、妹島、姪島に限り、島の中央部山地林内の土壌の深い薄暗い湿潤な場所に自生。小笠原固有種、絶滅危惧U類(VU)。樹高は2mから4m(母島石門では7、8m)ほど、全株無毛、樹皮は灰褐色で細く剥がれやすく、若枝は緑褐色で直立します。葉は対生し有柄で長い、葉身7cmから15cmほどの楕円形で全縁、葉先は鈍頭です。葉表は鮮緑色で葉脈は葉裏に突出します。花期は9月から10月頃、枝上部の葉腋から2出集散花序をだし、淡緑色の筒状の小花をたくさん密に咲かせます。小花は筒状で花冠が5裂開。果実は長径約13mmから18mmほどの楕円形の刮ハ、黄緑色で翌年夏ころに熟し2裂、果肉は厚く内側は黄赤色です。不思議なことに生殖器官がずい分とコンパクトにできているんです。

オガサワラモクシレイの起源は、ポリネシアやフィリピン、台湾に存在かとの説があるようです。となればポリネシア系ということになるのでしょうか。本土に自生するモクレイシはニシキギ科であって全く関係ないのです。似ていることから名づけられてしまったのでしょう。


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ムニンノボタン(無人野牡丹)の行く末から

ビーグル号の航海日誌 2013年01月05日 14:50

100507ムニンノボタン植林@初寝山途中.JPG100507ムニンノボタン植林A@初寝山途中.JPG小笠原諸島に自生するノボタン属は、北硫黄島にイオウノボタン、母島にハハジマノボタン、そして父島にムニンノボタンが知られそれぞれ固有種として、南硫黄島のノボタンのみは普通種とされています。清水善和先生によるとノボタン、イオウノボタンは山腹の雲霧帯、ハハジマノボタンは主稜線の雲霧帯に生育することから、小笠原諸島のノボタンの生育地は雲霧帯との結びつきが強く示唆されるといいます。乾燥化が進んでいる父島に生育するムニンノボタンにとっては行く末が危ぶまれます。父島初寝山山腹のムニンノボタン「最後の1株」はシマイスノキ乾性低木林内の半日陰で水条件の良い場所にかろうじて生育していたが、乾燥の厳しかった1995年に枯死し、島の東斜面にわずかに自生するほか、保護植栽が進められています。[2010年5月7日撮影:小笠原エコツアー「ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅」@山崎]

100507ムニンノボタン最後の1本後(水と光と草)@初寝山途中.JPGムニンノボタン(無人野牡丹、学名:Melastoma tetranerum Hayata)はフトモモ目ノボタン科ノボタン属の常緑小低木。父島固有種で絶滅危惧TA類(CR)。湿潤時代の依存種とも。分布は父島に限り(戦前は兄島にも)、島東斜面のリュウキュウマツ-ムニンヒメツバキの疎林内などにわずかに自生。樹高は0.7mから1mほど、若株では全株を褐毛が被い、特に若枝、花柄、萼には剛毛が生えます。葉は対生し葉身3pから6pほどの長楕円形で全縁、葉先は尖ります。葉表は緑色、葉裏は黄緑色、3本の葉脈が目立ちます。花期は8月から9月頃、枝先の葉腋に径約3pの白色の4弁花を数個咲かせます。雄蕊4本。群落の中には淡桃色で5弁の花を咲かせるものもあり、ハハジマノボタンに近いようにも感ぜられます。果実は径約1pの球形の液果で秋に熟すと開裂し芥子粒状の黒い種子がたくさん入っています。実は鳥散布だそうです。

ムニンノボタンの保護増殖活動については、小石川植物園が早くから取り組んできており、一定の成果を上げています。頭の下がる地道な研究活動に裏付けられた素晴らしい成果と評価されます。小笠原諸島のノボタン2種2変種の起源は台湾に自生するノボタンと考えられ、小笠原諸島の各島嶼の北上、地球規模の気候変動(氷河期から間氷期へ)による海面上昇とそれに伴う島嶼の面積縮小化・低標高化により、降水・雲霧発生条件などの水分条件が劇的に変化する中でゆっくりと環境適応してきて現在があるです。私たちが学ぶことも多いです。


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シマムラサキ(島紫)は固有種三兄弟

070613シマムラサキ@エコカフェ(小石川植物園).jpgこれまでにオオバシマムラサキウラジロコムラサキを紹介しました。ここではムラサキシキブ属の小笠原固有種三兄弟の最後、シマムラサキを紹介します。小石川植物園で保護飼育。シマムラサキの仲間は、同一の種、おそらくは偶然に島に辿り着いた本土系のムラサキシキブが、絶海の孤島としての極度の乾燥、風衝、雲霧など特異な環境に適応したことが三兄弟を生んだのだと考えられます。[2007年6月13日撮影:小石川植物園における小笠原関係の調査@山崎]

シマムラサキ(島紫、学名:Callicarpa glabra Koidz.)はクマツヅラ科ムラサキシキブ属の常緑低木。小笠原固有種で絶滅危惧TA類(CR)分布父島、兄島に限り、林内部のやや湿潤な場所に自生樹高は2mから3mほど、葉は対生し有柄、葉身5cmから10cmほどの長楕円形で鋸歯があり葉先は尖ります。オオバシマムラサキに比べて細長く小さいのが特徴です若葉や葉柄には白い毛が生えるが、成長とともに脱落します。葉裏には腺点が密につきます。花期は5月から6月頃、雌雄異株、葉腋から集散花序をだし、淡桃紫色の小花をたくさん咲かせます。小花は筒状で花冠が4裂。雄花は雄蕊4本が長く雌蕊花柱が短く子房が不稔、雌花は雌蕊が雄蕊と同じくらい長く雌蕊花粉は発芽力がありません。果実は径約3、4mmの球形の核果で秋に濃紫色に熟します。

やはりオオバムラサキシキブが基本進化形であって、ウラジロコムラサキとシマムラサキは乾燥の厳しい場所とやや湿潤な場所といった具合に棲み分けをしていることからも時間軸の上では後から適応放散していったと考えるべきなのではないでしょうか。

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オオバシマムラサキ(大葉島紫)は独自進化

ビーグル号の航海日誌 2013年01月04日 21:18

110918 オオバシマムラサキ@エコカフェ.JPG小笠原諸島は大洋島としてかつて一度も大陸と陸続きになったことがない。そのためこの島嶼では辿り着いた植物の中には、島の環境に適応しながら分化、進化したもの、またその途上にあるものが多いというのが実に興味深いではないか。オオバシマムラサキの仲間もそんなひとつで、他に父島と兄島のやや湿潤な林内に自生するシマムラサキと乾燥した岩石風衝帯に自生するウラジロコムラサキに分化しています。[2011年9月18日撮影:祝世界自然遺産登録・エコカフェ小笠原諸島ツアー@阿部]

110918オオバシマムラサキ果実@エコカフェ(母島).JPGオオバシマムラサキ(大葉島紫、学名:Callicarpa subpubescens Hook. et Arn.)はクマツヅラ科ムラサキシキブ属の常緑小高木。小笠原固有種。分布父島列島、母島列島に広く、日当たりの良い林縁などに自生。樹高は3、4m、時に7mほど、葉は対生し有柄、葉身7cmから15cmほどの広卵形、細鋸歯があり葉先は尖ります。葉表の葉脈は目立ち、葉裏には星状毛と腺毛が散生します。葉表、葉柄、若枝にも毛が一面に生えます。花期は5月から6月頃、雌雄異株、葉腋から集散花序をだし、淡桃紫色の小花をたくさん咲かせます。小花は筒状で花冠は4裂。雄花は2タイプ、雄蕊4本が長く、雌蕊が完全退化したものと雌蕊花柱が短く子房が不稔のものがあります。雌花は、雌蕊花柱が長く雄蕊4本には発芽力のない花粉がつきます。この花粉は訪花昆虫へのご褒美なのです。果実は径約4mmの球形の核果で秋に紅紫色に熟します。

シマムラサキとウラジロコムラサキは雌蕊が完全に退化した雄株は存在しないといいますから、オオバシマムラサキより前段階の雌雄分化途上に位置づけられそうですね。また、オガサワラシジミはオオバシマムラサキの葉に卵を産み付け、幼虫はこの花芽を食べて成長します。絶滅の機にあるオガサワラシジミにとってこの植物の存在は死活問題に直結します。何故に1対1の共進化関係を構築してしまったのか、実に不思議ですね。


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ムニンシロダモ(無人白梻)は本土系/東南アジア系

ビーグル号の航海日誌 2013年01月03日 20:47

120101 ムニンシロダモ2@エコカフェ.JPG父島の初寝遊歩道は多様な樹種が観察されます。ムニンシロダモもそのひとつです。現地ではシログスとも呼ばれています。キンショクダモよりも内陸性、つまり耐陰性があるため林内の薄暗い場所でも生育しているといいます。近縁の広域種キンショクダモとはやや住み分けをしているらしい。シロダモとも近縁らしい。初寝遊歩道脇の林縁で撮影しました。[2012年1月1日撮影:お正月の旅 小笠原2011年度@吉岡明良・山崎]

120101ムニンシロダモ雄花@エコカフェ.JPGムニンシロダモ(無人白梻、学名:Neolitsea boninensis Koidz.)はクスノキ科シロダモ属の常緑高木。小笠原固有種。分布は聟島列島、父島列島、母島に及び、島の中腹部から山地帯にかけての比較的湿潤な林内に多く自生。樹高は5mから6mほど(時に12、13mほど)、葉は互生し枝先に集生、葉身は長楕円形で全縁、先は尖ります。葉表は濃緑色で光沢があり、葉裏はやや粉白色を帯びます。花期は10月から1月頃、雌雄異株、枝先の葉腋に散形花序をだし黄色い小花をたくさん咲かせます。果実は球形で翌年秋に黄色に熟します。

ムニンシロダモはアカギとの競争状態にあり、アカギ占有の林内には見られず、父島と母島では圧迫により自生地が狭められ、しかも若木ばかりが目立つといいます。また、近縁のキンショクダモは葉裏が黄金色を帯びるが、実際には分布域が重なるような場所では中間的なタイプのものも多いそうです


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刹那の美は不変の美

ビーグル号の航海日誌 2013年01月02日 21:12

101231夕日@エコカフェ(小笠原父島).JPG小笠原父島二見港の岸壁から見た日没の太平洋上。
一昨年大晦日に遥か西方洋上の厚雲を帯赤く染め抜く柔和な陽光。
見る人の心にり異なる無形の印象。
やがて消えゆく刹那の美とも。

地平線に没する太陽と交替し天空に駆け上がる闇。
たちまちに広がる無限の闇の空間に不安。
地上のありとあらゆるものを覆い隠す漆黒の闇と対称的な天空に散りばめられた無数の宝石の吐息。
夜は天空と地上の主役が交替し規則正しく運行する星座の物語り。

闇と静寂を蹂躙する黒影の飛翔。
外敵の少ない夜のみが生活空間を保障。
森の昼と夜の異なる表情。
やがて訪れる朝日に目覚める昼は夜との交替。

来る日も来る日も必ず訪れる自然の摂理は変幻自在の表情に不変の美の一片を。
磨かれた感性にのみ与えられる無類の感動と感激は。


by トノサマガエル
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謹賀新年・巳

ビーグル号の航海日誌 2013年01月01日 07:54

130101謹賀新年@エコカフェ.jpg明けましておめでとうございます。
エコカフェでは身近な自然(生態系)を教室に子どもからおとなまで観察や体験などのあり方を実証・提案しています。
私たちの属する現代社会は、技術革新の中で生活を高度化、複雑化し、加えて希薄化(バーチャル空間)させてしまい、自然はもはや非日常的な空間になってしまったようです。

本来、私たちは地球上に出現して以来、長い年月をかけて、自然とのかかわりの中で創意工夫し、智恵を磨き、生活を豊かにし、社会を発展させてきたことを忘れないでほしいと思います。
自然は私たちにとって、食糧や燃料、資源といった社会生活の必需品だけではなく、安らぎやストレスの発散を促してくれる存在でもあります。

一方、自然はわずかではありますが刻々と変化し、同じ姿をとどめることはありません。自然は、本質的に破壊と再生(創造)を繰り返し、変化しているのです。時に私たちにとっては災害と理解されますが。
すべての自然現象には因果関係があります。地球の温暖化も砂漠化も異常気象も、資源の枯渇も、地球には絶えずエネルギーが循環し、物質が循環しています。

まずは、身近な自然とのかかわりの中から、何かを学び、何かを気づくことが、大自然の中で生きている、生かされている、私たち、特に子どもたちにとって最も大切だと考えます。
過去もそうであったように、私たちが未来に向け生命活動を維持し、社会を育むために、身近な自然や絶滅に瀕している生き物たちのことを「識り」、「守り」、「伝える」、エコカフェの活動に参画してみませんか。

本年も皆さまのご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。


平成25年元旦
理事会・運営評価委員会・事務局一同








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