チチジマキイチゴ(父島木苺)は本土系

ビーグル号の航海日誌 2012年12月30日 12:15

120624チチジマキイチゴ@エコカフェ.JPG小笠原諸島は北から聟島列島、父島列島、母島列島、そしてずーっと南下して火山列島である硫黄列島が島弧として並びます。これら島弧はフィリピン海プレートの縁に位置し、このプレートの下に太平洋プレートが沈み込んでいるのです。かつてどこまでは陸続きになっていた不明だが、前三者は列島単位で大きな島であったと列島を単位とした共通の植物が植生することからも推察されます。しかし、チチジマキイチゴは父島でしか見られないそうです。何故でしょうね。[2012年6月24日撮影:小石川植物園@山崎]

チチジマキイチゴ(父島木苺、学名:Rubus nakaii Tuyama)はバラ科キイチゴ属の常緑低木。小笠原固有種で絶滅危惧TA類(CR)。分布は父島に限り、長谷や北袋沢のやや湿潤な林縁などに自生。樹高は1mから2mほど、茎や葉柄には棘はなく、葉は互生し無毛でやや光沢、葉身は3から5中裂、葉縁に二重鋸歯があります。葉脈は明瞭です。花期は4月から5月頃、花は白色で5弁だが、八重の奇形のものもあるそうです。果実はイチゴ状果で6月から7月頃に赤色に熟すそうです。カジイチゴの近縁種と考えられています。父島には棘のあるハチジョウクサイチゴとそれとカジイチゴの雑種のシマミツバキイチゴが自生しています。

学名にある「nakai」は植物分類学者の中井猛之進博士を記念してつけられたそうです。エコカフェがお世話になっている京都大学フィールド科学教育研究センター森林ステーション芦生研究林は中井博士が植物を学ぶ者の標本地として熱烈に評価し、保存され、活用され、現在にいたっているのです。


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シマゴショウ(島胡椒)は東南アジア系

120624シマゴショウ2@エコカフェ.JPG小笠原の森に入ると着生植物が多いことが目に付きます。もっとも多いのがシマオオタニワタリホソバクリハランなどのシダ類やオガサワラシコウランなどのランの仲間、キノコ類などです。そんな着生植物のひとつにシマゴショウがあります。[2012年6月24日撮影:小石川植物園@山崎]

シマゴショウ(島胡椒、学名:Peperomia boninsimensis Makino)はコショウ科サダソウ属の常緑多年草。120624シマゴショウ@エコカフェ.JPG小笠原固有種で絶滅危惧U類(VU)。分布は父島と母島に限り、比較的湿潤な場所の老木や岩壁などの上に他の着生植物とともに着生。草丈は10pから30pほど、気根で固着、茎は茶褐色を帯び、斜上しシュートを伸ばし増えます。葉は対生か三輪生し、多肉質で主脈のみ目立ち、葉身は楕円形、全縁で葉先は鈍頭で尖ります。花期は春から秋、やや赤味がかった淡緑色の穂状花序を数本伸ばし、淡緑色の小花をたくさん咲かせます。果実は夏から晩秋にかけ赤褐色に熟します。

シマゴショウは四国南部、九州から南西諸島に分布する着生植物のサダソウが近縁種と考えられているようです。サダソウは全草に短毛があり、シマゴショウは無いことから違いは明らかなようです。


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