ミミカキグサ(耳掻き草)は南方系

ビーグル号の航海日誌 2012年10月28日 23:40

121027ミミカキグサ@エコカフェ.JPG葦毛湿原での湿生植物2番バッターはミミカキグサです。シロタマホシグサと同じように湧水湿原の初期段階などでよく見られます。ごくごく小さな花なので注意深く観察しないと見過ごしてしまいます。そもそも地面下を地下茎で伸び、水深がないと地面上に極小の気中葉をだす程度なので、花茎を伸ばしてその先端に小さな花を咲かせないと気づくことは不可能なのです。[2012年10月27日撮影:葦毛湿原@阿部]

ミミカキグサ(耳掻き草、学名:Utricularia bifida L.)はゴマノハグサ目タヌキモ科タヌキモ属の南方系の湿性植物で多年草(本州などの寒さの影響を受ける場所では1年草)。分布は本州、四国、九州、南西諸島、中国、マレーシア、インド、オーストラリアなど広く、湧水湿原や水の染み出る裸地や溜池の縁などに自生。草丈は5pから15pほど、細く白い地下茎を地中に伸ばし、水深のある場所では線形で鈍頭の沈水葉をつけ、水深のない場所では地面に葉身5oから8oほどのへら形で鈍頭の気中葉を出します。
花期は7月下旬から12月上旬、花茎を伸ばし、先端に黄色い小さな花を数個咲かせます。花は幅3oから5oほどの唇形花、上唇は小さく、下唇はやや大きく、下向きに先の尖った距がつきます。萼片は上下2枚、花柄とも橙色です。果実は萼に包まれ耳掻きのような形をします。これが名前の由来でもあります。

ミミカキグサは地下茎、沈水葉基部に袋状の捕虫嚢(虫を捕える器官)をつけ、口部に2本のひげ、開閉扉があって、水とともに動物性プランクトンなどの微生物を吸い込むそうです。この仲間は食虫植物の中では最も多様性に富んでいて、全世界に200種以上が、日本にはミミカキグサのほかにホザキノミミカキグサ、ヒメミミカキグサ、ムラサキミミカキグサが知られています。


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シラタマホシクサ(白玉星草)は周伊勢湾要素植物

121027シラタマホシクサ花@エコカフェ.JPG今回、葦毛湿原を視察することにした目的のひとつは、貴重な湧水湿原一面に咲き乱れるシラタマホシクサの小さな白玉のような花を観察することでした。別名に花の形からコンペイトウグサ(金平糖草)ともいいます。今年は開花が少し遅れたと聞いていたので平年ですと遅いのですが足周りが整ったので急きょ出掛けました。[2012年10月27日撮影:葦毛湿原@阿部]

シラタマホシクサ(白玉星草、学名:Eriocaulon nudicuspe Maxim.)はホシクサ目ホシクサ科ホシクサ属の湿生植物で一年草。121027シラタマホシクサ群生@エコカフェ.JPG日本固有種で周伊勢湾要素植物(東海丘陵要素植物とも)、絶滅危惧U類。分布は愛知県、三重県、静岡県と岐阜県に及び、伊勢湾沿岸の低地の湧水湿原など鉄分の多い酸性土壌を好んで自生。草丈は20pから40pほど、葉は茎葉はなく根生葉で、葉身15pから20pほど、幅数oの線形で先が尖ります。花期は8月中旬から10月中旬、5稜ある細い花茎が数本伸び、茎頂に白色の頭花1個を咲かせます。頭花は径6mmから8oほどの球形で多数の小花からなります。白い棍棒状の毛が生え、毛の間に合着した萼の先端が突起するため金平糖のように見えます。

シラタマホシクサは湿原の遷移の初期段階の場所に生え、植披の少ない鉱物質の土壌が露出した常に流水があるような場所でしばしば群生するそうですモウセンゴケやミミカキグサなども湿原の遷移の初期段階でよく見られるそうでここでは共存しているようです。


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