千畳敷海岸が語るものは

ビーグル号の航海日誌 2012年10月26日 22:49

071012千畳敷海岸2@エコカフェ(白神山地).jpg西津軽の深浦に千畳敷海岸があります。白神山地エコツアーで青森空港からその日の宿である黄金崎不老不死温泉に向かう途中、開放的で厳しい日本海の海原を体感したくて訪ねました。海風は冷たく頬をさし、波浪は白い飛翔を次から次へと散らかす。言葉にならない感傷が全身を支配していく。[2007年10月12日撮影:白神山地エコツアー@阿部]

時は1792年(寛政4年)12月28日、西津軽地震が発生し、鯵ヶ沢・深浦などの海岸線で海床が、長さ12kmにわたり、高さ20cmから場所によっては3.5mも隆起し、広大な海岸段丘面が形成されました。071012千畳敷海岸看板@エコカフェ(白神山地).jpg071012千畳敷海岸@エコカフェ(白神山地).jpg平坦な段丘面の正体は明白緑色のグリーンタフであって、所々に黒色や暗赤色の奇怪な岩塊がアクセントをつけています。
この地震の規模はM6.9から7.1と推定。深浦周辺で震度6、弘前で震度5、記録によると津波が発生し、沿岸域では家屋が流失したそうです。内陸部では山崩れが発生し、堰き止められた水が鉄砲水となって二次災害をもたらしたそうです。死者12人、潰家154軒、水田埋土、弘前藩は領内寺社で「国家安全」祈願をし、即刻、山崩れによる水田復旧事業に人夫12000人余りを投入しています。まさに藩の命運をかけ迅速な復旧を断行したと伝えられています。

実際、秋田県から北海道渡島半島にかけては火山活動、隆起など地殻変動の激しい地域でグリーンタフが発達しているという。海岸段丘は美しく過去に幾度となく地震が発生し地面が隆起したことが見て取れます。青森西海岸沖合にはユーラシアプレートと北アメリカプレートの境界面が隠れているのです。知らないより知っている方がよいと思うこの頃です。


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ダケカンバ(岳樺)の清涼感

120927ダケカンバ@エコカフェ.JPG瑞牆山の標高1500m付近の冷涼な森の主役のひとつにダケカンバがあります。ダケカンバは芽吹き、新葉の展開時に、フィトンチッドとして知られる青葉アルコールを発散するんです。青葉アルコールはアレロパシーやカイロモン作用も伴うそうです。この時、ダケカンバの森は清涼感に包まれ、樹冠が青く霞むようなブルーマウンテン現象が見られるそうです。[2012年9月27日撮影:瑞牆山@山崎]


ダケカンバ(岳樺、学名:Betula ermanii Cham.)はブナ目カバノキ科カバノキ属の落葉高木。分布は北海道、本州近畿地方以北、四国、国外では朝鮮半島、中国東北部、ロシア沿海州、カムチャッカ半島、樺太に及び、亜高山帯などの冷涼な日当たりの良い場所に自生。120927ダケカンバ樹皮@エコカフェ.JPG樹高は10mから15m、ときに20mほど、樹幹は直立、樹皮は若木で赤茶色か灰褐色で横縞、光沢があって薄く剥離、老木は白っぽく縦裂、多雪地帯では奇怪な樹形を形成します。葉は互生し、短枝では2枚、葉身5cmから10cmほどの三角状広卵形、葉縁に鋭い重鋸歯、葉先は尖ります。側脈は7対から12対、葉裏には腺点が多くあり、秋には葉は美しく黄葉します。
花期は5月から6月頃、新葉の展開と同時に長枝先の葉腋から長さ約10pの雄花序が尾状に数個垂れ下がり、雌花序は長枝下の短枝先の葉腋から1個が斜上、どちらも小花は苞ごとに3つの花が集合。雄花は黄緑色の雄蕊3本、雌花は赤い雌蕊が苞の先に目立ちます。果実は堅果、半透明の翼があって風散布します。

富士山ではハイマツを欠くため森林限界の最上部で矮小化したダケカンバの純林を形成、他地域ではハイマツ帯に混生、また崩壊地に積極的に進出するなどパイオニア植物ともいえます。シラカンバとの見分けがつかない場合もあるが、ダケカンバは寿命が長く、樹皮の色合いが赤っぽく、側脈が多い、果穂が直立するなどの違いがあるそうです。


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