アラカシ(粗樫)のドングリ

ビーグル号の航海日誌 2012年10月20日 23:54

121013アラカシ堅果@エコカフェ.JPG神代植物園で普通に見られる樹木にアラカシがあります。アラカシは照葉樹林の主要な構成種のひとつです。別名にクロガシ(黒樫)、東アジアの暖温帯を代表するカシ類のひとつという見方もあります。[2012年10月13日撮影:神代植物園@阿部]

アラカシ(粗樫、学名:Quercus glauca Thunb.)はブナ科コナラ属の常緑高木。分布は本州宮城県・石川県以南、四国、九州、南西諸島、国外では済州島、中国、ヒマラヤ、台湾に広く、丘陵地に自生するほかコナラ、ツブラジイ(コジイ)などと人里の雑木林や里山の二次林を形成。121013アラカシ@エコカフェ.JPG121013アラカシ葉@エコカフェ.JPG樹高は約20m、樹皮は暗緑灰色で平滑、葉は互生し有柄、葉身5pから13cmほどの長楕円形から倒卵状長楕円形、葉上部に粗鋸歯、葉先は尖ります。葉表は深緑色で光沢(クチクラ層が発達)があり、葉裏は灰白色をしています。一説にシラカシと似ていますが枝振りや葉のつき方が粗っぽいことが名前の由来とするそうです。
花期は4月から5月頃、雌雄異花、雄花は新枝基部から5pから10pほどの尾状花序を数個下垂し、褐色の苞を被った黄褐色の小花をたくさん咲かせます。雌花は新枝の葉腋から花序を直立し同色の小花を数個咲かせます。果実は長径1.5pから2pほどの卵形の堅果で殻斗には6本から8本ほどの環が入るのが特徴です。

古来より人びとは材が堅いことから鎌や鍬などの柄、薪炭などに利用し、今日でも西日本では防風林や防火林として屋敷林としている地域もあります。

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生態系全体で考える、ヒグマと私たち

ヒグマ@エコカフェ(芦別市).jpg北海道に生息するヒグマの個体数は約2000頭といわれています。昔はもっと棲息していたと言います。
知床半島では国立公園のため禁猟区であって、地球温暖化の影響で積雪量が近年減っているため冬季におけるエゾシカの食料事情が良くなったことからエゾジカが増え、ヒグマも頭数が増え続けていると思われます。しかし、この夏は天候不順のため山の恵みは少なく食糧事情が悪かったこと、秋口のカラフトマスの遡上が遅れていること、などから食糧条件の悪い生息地のヒグマは激やせしてしまったと考えられます。9月頃に流れたニュースはそんなことが背景にあったのではないでしょうか。

そもそも世界自然遺産登録により観光客が増え人と遭遇する機会が増えたこと、猟師が減りヒグマにとって身の危険を感じる機会が減ったこと、から人を恐れることのないヒグマが増えたこと、さらに少なからず観光客などの忘れゴミを餌とすることを覚えてしまった可能性があること、なども食糧事情の悪化にあいまって人里に出没し、人と遭遇し、結果として人を襲ってしまうと考えられます。
ひとたび味をしめたヒグマは本能として再犯を繰り返すことになるので、私たちにとっては害獣となります。結局は殺害される運命にある訳です。[2012年6月21日撮影:巨大ヒグマ@芦別市内]

本州に生息するツキノワグマにおいては、上述の環境変化に加えて、ニホンジカの増加により山森があれていること、里山が崩壊し人里と縄張りとの間のバッファーゾーンが消滅したことからより人里へのアクセスが容易になったことが上げられます。何れにしても人とクマとの関係はクマが生息する自然の有り様、つまりは冬眠するクマにとっての春、夏、秋の各シーズンにおける食糧事情、森の生産活動をどう考えるか、という視点が大切であるように思われます。加えて、狩猟のほかにも人を恐れることを学習させることや接触そのものの機会を絶ったり、減らすことを地域ごとにどう考えていくかといったプロセスも必要でしょう。多様な自然のクマ対人で考えるのではなく、生態系全体で捉えることが解決のための一番の近道のような気がします


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ムラサキシキブ(紫式部)の思い出

071123ムラサキシキブ@エコカフェ(気仙沼).jpg071123唐桑湾@エコカフェ(気仙沼 ).jpg5年前(2007年)の11月23日、エコカフェは移動理事会と称して初めて気仙沼で理事会を開催しました。理事会にあわせて唐桑湾にある畠山重篤さんのカキ養殖施設を見学するのも目的のひとつ、畠山さんとはその後もエコカフェの活動などを通じて交流させていただいております。当時、唐桑湾に面した傾斜地の雑木林で冬枯れの小枝に薄紫色の果実が固まって残されていました。ムラサキシキブです。[2007年11月23日撮影:第27回理事会in気仙沼@阿部]

ムラサキシキブ(紫式部、学名:Callicarpa japonica Thunb.)はクマツヅラ科ムラサキシキブ属の落葉低木。分布は本街道、本州。四国、九州、国外では朝鮮半島、中国、台湾に及び、低山の森林によく自生。樹高は2、3mほど、樹皮は灰褐色で縦長の皮目、枝は真っ直ぐに斜上します。葉は対生し薄用紙質、葉身6pから13cmほどの長楕円形で葉縁に細鋸歯、葉先が尖ります。花期は6月から7月頃で、葉腋に散房花序をだし、薄紫色の花をたくさん咲かせます。花は筒状で4深裂、花冠から突き出た雄蕊4本、雌蕊花柱はさらに長い。果実は径約3oの球形の核果で秋に熟すと紫色になり、落葉後も枝に残ります。

この仲間は変異が大きく、小笠原には絶滅危惧TA類のウラジロコムラサキシマムラサキシキブオオバシマムラサキの三固有種、オオムラサキシキブ、果実が白色のものはシロシキブ、葉の小さいものはコバノムラサキシキブ、果実の小さいものはコムラサキシキブと呼ばれています。都会で見られるのは公園などにコムラサキか園芸品種ということになります。材は強靭なため道具の柄、杖、箸などに利用されてきたそうですよ。


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