イズセンリョウ(伊豆千両)

⇒自然観察会 2012年08月23日 07:46

120407イズセンリョウ蕾@エコカフェ(鋸山).JPG南房総の鋸山一帯の森も林床は樹種が少なくシカの食害が広がっているようです。イズセンリョウは千葉県が北限の南方系の植物でしかも有毒植物とされます。名前の湯らは葉がセンリョウに似ていて伊豆半島に多く自生していることによります。[2012年4月7日撮影:第12回自然観察会@山崎]

イズセンリョウ(伊豆千両、学名:Maesa japonica (Thumb.) Moritzi)はヤブコウジ科イズセンリョウ属の常緑小高木。120407イズセンリョウ@エコカフェ(鋸山).JPG分布は本州関東地方以西、四国、九州、南西諸島、中国南部からインドシナ半島に及び、暖帯から亜熱帯の照葉樹林や落葉広葉樹林の陰湿な谷筋などに自生。樹高は約1mで樹皮は紫褐色で皮目が目立ち、葉は互生し有柄、葉身は5pから15pほどの長楕円形で葉縁に不規則に粗鋸歯がつき、葉先は尖ります。葉表は濃い緑色でつやがあり、葉裏は灰緑色、両面とも無毛です。花期は4月から5月頃で葉腋から総状花序をだし、黄白色の径約5oの筒状で先が5浅裂した花を咲かせます。果実は形約5oの液果で乳白色に熟します。

千葉県房総半島付近を分布の北限とする植物には、イズセンリョウのほかバクチノキ、ホルトノキ、タイミンタチバナ、ハナミョウガ、ナガサキシダ、オリヅルシダなどがあります。


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ナチシダ(那智羊歯)は北上中

120728ナチシダ@エコカフェ(春日山).JPG7月28日、猛暑の中、奈良県の天然記念物春日山原始林を周遊コースに沿って散策、森の林床は鹿の食害のため褐色に乾いています。疎らにある緑はシカが食べない有毒植物が多いようです。ナチシダもそのひとつで、小さな渓流沿いに多く見られます。[2012年7月28日撮影:奈良・京都視察@山崎]

ナチシダ(那智羊歯、学名:Pteris wallichiana Agard.)はイノモトソウ科イノモトソウ属の南方系の大型常緑性シダ植物。120728ナチシダ群生@エコカフェ(春日山).JPG120728ナチシダの胞子蓑群@エコカフェ(春日山).JPG分布は熱帯・亜熱帯アジアに広く、国内では本州千葉県以西、四国、九州、南西諸島に及び、山地の湿潤な林下に自生。乾燥の厳しい瀬戸内海沿岸地域などには自生しない。近年、温暖化の影響で分布域を北上させているそうです草丈は1mから2mほどで、葉は1葉が基部で3枝(1対の側羽片と頂羽片に相当)し、左右の側枝の外側の最下片が分枝し後ろに伸びます。全体として五角形に見えるのです。各枝とも2回羽状深裂、裂片は長さ1.2pから2pほどのやや鎌状の線状被針形、鋭頭から鈍頭。片縁に微鋸歯がつきます。胞子嚢群(ソーラス)は裂片裏の片縁に連続し、この裂片は鋸歯がなく内側に巻きます。イノモトソウのソーラスのつき方と同じですね。

ナチシダは全草にフラボノイドや種々のセスキテルペンなどの毒成分を含むので、鹿の食害から免れていると理解されます。有毒植物にはアセビシャクナゲなどの他にもウラシマソウコバイケソウヤチトリカブトなどがあります。


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