高山植物の魅力(52)、タカネオミナエシ(高嶺女郎花)

ビーグル号の航海日誌 2012年07月12日 20:39

110812タカネオミナエシ(チシマキンレイカ)@エコカフェ(幌尻岳).JPG北海道幌尻岳の岩場で出会った貴重な高山植物のひとつにタカネオミナエシがあります。別名に地名と花の姿からチシマキンレイカ(千島金鈴花)と呼ばれています。[2011年8月12日撮影:幌尻岳@澤尚幸]

タカネオミナエシ(高嶺女郎花、学名:Patrinia sibirica (L.) Juss.)はオミナエシ科オミナエシ属の多年草。絶滅危惧TB類(EN)。分布は北海道、千島列島、中国、モンゴルの高山帯の砂礫地や岩場などに自生。礼文島などでは海岸近くで見られます。草丈は7cmから15cmほどで、根出葉は有柄で翼がありやや肉厚、葉身はへら形で羽状に深裂し、さらに不揃いの鋸歯や切れ込みが入ります。茎には白い微毛が生え、茎葉はないか、小さく1,2対つきます。
花期は7月から8月頃で花茎を伸ばし、茎頂に集散花序をだし、たくさんの黄色い花を咲かせます。花序には羽裂した苞が対生し、花冠は径約4mmで5裂に平開し、内側に毛が生えます。雄蕊4本、雌蕊1本。果実は痩果で翼がつく。

近縁に本州新潟県以北、北海道、南千島に分布する葉が楕円形で不規則に切れ込むマルバキンレイカがあります。


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高山植物の魅力(51)、フジハタザオ(富士旗竿)

100710フジハタザオ花@エコカフェ(富士山).JPG富士山の固有種にフジハタザオがあります。5合目上部の森林限界に近い登山道脇のスコリアの荒地にたくさん生えています。この植物はスコリアのざらが下方移動すると一緒に流されながらも逞しく生育し続けることができるといいます。すごいやつなのです。[2010年7月10日撮影:第7回自然観察会@山田聡]

フジハタザオ(富士旗竿、学名:Arabis serrata Franch. & Sav.)はアブラナ科ハタザオ属の多年草。富士山固有種。分布は富士山で森林限界付近の砂礫地に自生。100710フジハタザオ@エコカフェ(富士山).JPG草丈は10pから35pほど、茎は下部でよく分枝し株状になり、星状毛が生え、根出葉は葉身2pから8pほどの広披針形で鈍頭で基部は細く、葉縁に粗鋸歯がつく。茎葉は無柄で茎を抱きます。
花期は6月から7月頃で茎先に総状花序をだし、白い花を咲かせます。 花は径1pから2pほどで花弁と萼片は4枚、雄蕊4本、雌蕊1本です。 果実は長さ4pから6pほどの長線形の長角果で弓状に開きます。

近縁種にイワハタザオがありますが、高山型にはさらにいくつかの変種があるといいます。

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タグ:日本固有種
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東京下町でポン菓子を

下町の七夕@エコカフェ.jpgポン菓子@エコカフェ.JPG先週末、東京下町の七夕祭に行きました。
スカイツリーを道筋に、上野〜合羽橋〜浅草の3キロも続く路地です。
と、ポン菓子屋さんを見つけました。
懐かしいですね!
1袋100円!
あらあら何ともお安い。
以前と何も変わってないような。
ポン菓子機@エコカフェ.JPG
下町は昭和の情緒が。見上げると平成の象徴が。


コタより

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高山植物の魅力(50)、ヤマハハコ(山母子)

ビーグル号の航海日誌 2012年07月11日 23:18

110812ヤマハハコ@エコカフェ(幌尻岳).JPG北海道日高山脈主峰の幌尻岳(標高2052m)に広がるお花畑では盛夏にたくさんの高山植物の花が見られます。ヤマハハコもそのひとつです。名前の由来はハハコグサに似ていて山に生えることにあるそうです。[2011年8月12日撮影:幌尻岳@澤尚幸]

ヤマハハコ(山母子、学名:Anaphalis margaritacea (L.) Benth. & Hook. f. var. angustior (Miq.) Nakai)はキク科ヤマハハコ属の多年草。雌雄異株。分布は本州長野県以北、北海道、千島列島、樺太、中国、ヒマラヤから北アメリカに及び、低山帯から高山帯の日当たりのよい草原などに自生。草丈は30pから60pほどで茎に灰白色の綿毛が密生。葉は互生し基部で茎を抱き、葉身は6pから9cmほどの狭披針形で先鋭、全縁。葉表はつやがあり、葉脈3本が目立ち、葉裏にも綿毛が密生します。
花期は8月から9月頃で、茎頂に散房花序をだし、たくさんの淡白黄色の頭花を咲かせます。周囲の白色の部分は乾質の総苞片で、雄株には中央に両性花と雄花、雌株には雌花だけがつきます。ハハコグサが両性花と雌花ともに結実するのに対して、ヤマハハコは雌花だけが結実します

近縁種のホソバヤマハハコは本州福井県・愛知県以西、四国、九州の山地頂上付近に自生し、カワラハハコは北海道から九州までの河川敷の砂礫地に自生するそうです。


関連記事(高山植物の魅力(49)、エゾシオガマ(蝦夷塩釜))⇒
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高山植物の魅力(49)、エゾシオガマ(蝦夷塩釜)

110812エゾシオガマ@エコカフェ(幌尻岳).JPG北海道幌尻岳の草原で出会った高山植物にエゾシオガマがあります。花がユニークな形をしていますね。[2011年6月12日撮影:幌尻岳@澤尚幸]

エゾシオガマ(蝦夷塩釜、学名:Pedicularis yezoensis Maxim.)はゴマノハグサ科シオガマギク族の多年草。分布は本州中部地方以北、北海道に及び、亜高山帯から高山帯の日当たりの良い草地に自生。草丈は20cmから50cmほどで茎は直立し、葉は有柄で茎下部で対生、上部では互生し、葉身は2cmから6cmほどの三角状披針形で先端が尖り、羽裂せず葉縁に重鋸歯がつきます。
花期は8月から9月頃で、葉腋から黄白色の唇形の横向きにねじれた花が咲きます。上唇は2裂し嘴状に細長く尖り、下唇は卵形で3浅裂します。

シオガマの仲間は日本にエゾシオガマのほかにミヤマシオガマ、タカネシオガマ、ヨツバシオガマ、セリバシオガマなど15種類が知られています。


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入谷朝顔市の風情

ビーグル号の航海日誌 2012年07月10日 08:59

朝顔市@エコカフェ.jpg朝顔市3@エコカフェ.JPGもう夏ですね。
上野駅の隣の入谷駅から地上に出ると、そこは朝顔市です。
江戸時代から入谷鬼子母神を中心に毎年7月6日、7日、8日の3日間です。
去年は東日本大地震の自粛で中止になりましたが、今年は盛大です。
朝顔市2@エコカフェ.jpg
朝顔はツルが天に延びることから、縁起のよい植物なんですって。
埼玉県千葉県も生産が多いですが、江戸川区の生産は江戸時代から続いています。

1鉢に4色の花が咲き、花の輪郭や白色の入り具合で、様々あります。どれにしようか?悩みます。

売り手のいい顔!調子のよい掛け声!すっかりパワーをいただいてきました。


コタより
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シシガシラ(獅子頭)

120708シシガシラ@エコカフェ.JPG奥鬼怒温泉郷の日光沢温泉の先を進み鬼怒川の対岸に渡り、さらに枝沢を渡るとしばらく広葉樹林帯の中を急登が続きます。しかしも切り立った崖地が多いことには驚かされます。そんな湿った崖地ではシシガシラを見ることができました。ムカデに似ているのでムカデグサともいいます。[2012年7月8日撮影:鬼怒沼湿原調査@山崎]

シシガシラ(獅子頭、学名:Blechnum nipponicum (Kunze) Makino)はシシガシラ科ヒリュウシダ属の常緑性シダ。日本固有種。分布は北海道から、九州と屋久島に及び、山地の山道の湿った路傍や崖地などに自生。120708シシガシラ2@エコカフェ.JPG根茎は太く、短く立ち上がり、葉は2形、葉柄基部に褐色の鱗片がつく。栄養葉は放射状に地面近くに広がり、斜面で垂れ下り、葉身約40pの1回羽状葉で全裂、羽片は線形で先端は丸く全縁、やや厚みがあり光沢はなく。中肋が目立ちます。若い葉は赤みを帯びます。胞子葉は中心から立ち上がり、羽片はまばらで幅は狭く、葉裏に胞子嚢群(ソーラス)は主軸に両側に密着するように線状につきます。

名前の由来は葉が垂れ下る様子を獅子の縦髪に見立てたことによるそうです。今回見たシシガシラはどれも放射状に束生することはなくまばらな感じがし、もしかしたら本州中部以北の亜高山帯などに自生する胞子葉が長くなるミヤマシシガシラかもしれません。


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ヤマソテツ(山蘇鉄)

120708ヤマソテツ@エコカフェ.JPG奥鬼怒温泉郷の日光沢温泉から登坂し丸沼分岐を過ぎるとブナ林の急登を高度をかせぎながら登っていくことになる。このブナ林の林下で数株のヤマソテツを見ることができました。葉がソテツの葉に似ていることから命名されたそうです。[2012年7月8日撮影:鬼怒沼湿原調査@山崎]

ヤマソテツ(山蘇鉄、学名:Plagiogyria matsumureana Makino)はキジノオシダ科キジノオシダ属の夏緑性シダ植物。日本固有種。分布は北海道、本州、四国と屋久島に及び、ブナ帯以上の山地の冷涼な林下などに自生。120708ヤマソテツ2@エコカフェ.JPG根茎は太く塊状で立ち上がり、葉は2形で葉柄基部は根茎を抱く。栄養葉を5枚ほど放射状に斜上し、その中心部に胞子葉を数枚垂直に伸ばします。栄養葉は葉身40pから50pほどの1回羽状葉で全裂、裂した羽片の大きさは中軸の先端と基部で小さくなり、頂羽片は不明瞭、片縁は重鋸歯がつく。羽片の基部は中軸に広く接しているのが特徴です。 胞子葉は葉身50pから70cmほどの1回羽状葉、まばらにつく羽片は線形で葉裏に反り返り、胞子嚢群(ソーラス)を包むそうです。

6月から7月頃、柔らかい新芽は灰汁がなく山菜として食されるようです。ぬめりがあるそうですが食べたことがないのでよくわかりません。クサソテツは似て非なるものであるがコゴミとして美味しいですね。


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高山植物の魅力(48)、ヤマホタルブクロ(山蛍袋)

ビーグル号の航海日誌 2012年07月09日 22:03

120708ヤマホタルブクロ花@エコカフェ.JPG鬼怒川温泉から女夫渕温泉までの山道ルート中間地点の休憩地でヤマホタルブクロの花が雨粒に濡れて鮮やかに映えていました。写真の花の内側にある斑点模様は蜜標といって受粉を手助けする昆虫を導き入れるためのものです。[2012年7月8日撮影:鬼怒沼湿原調査@山崎]

ヤマホタルブクロ(山蛍袋、学名:Campanula punctata Lam. var. hondoensis (Kitam.) Ohwi.)はキキョウ科ホタルブクロ属の多年草。120708ヤマホタルブクロ@エコカフェ.JPGホタルブクロの変種で日本固有種。分布は本州(東北地方南部から近畿地方東部まで)の山地から亜高山帯の草地や林縁などに自生。草丈は30pから80pほどでほどで茎はすーっと立ち上がり、茎基部から匍匐枝を出し増殖するという。根出葉は有柄のハート形で花期には消え、茎葉は互生し、葉身は5pから7pの三角状卵形から披針形で鋸歯がつく。全草に粗い毛が生えます
花期は6月から7月頃で茎先に淡紅紫色の釣鐘型の花を連続して数個咲かせます。120708ヤマホタルブクロ葉@エコカフェ.JPG花冠は長さ約5pで先が5浅裂し、萼片と萼片の間が盛り上がり、ホタルブクロのような反り返った付属体がないのが特徴です。

ホタルブクロの近縁種には広域種のホタルブクロのほか、関東地方南部と伊豆諸島に分布する葉が厚く光沢があって花が白くて小さいシマホタルブクロが知られています。


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高山植物の魅力(47)、ヤマオダマキ(山苧環)

120708ヤマオダマキ花@エコカフェ.JPG120708ヤマオダマキ花2@エコカフェ.JPG鬼怒川温泉から女夫渕温泉までのバスは所要1時間半ほどかかるので途中でトイレ休憩をするんだそうです。なんとも山間を何度もくねりながら登っていくので乗っていても結構疲れます。小休憩は気分休めにちょうど良いのです。そんな休憩地でアズマシャクナゲやヤマホタルブクロの近くでヤマオダマキの可愛らしい花が咲いていました。[2012年7月8日撮影:鬼怒沼湿原調査@山崎]120708ヤマオダマキ葉@エコカフェ.JPG

ヤマオダマキ(山苧環、学名:Aquilegia buergeriana Siebold et Zucc.)はキンポウゲ科オダマキ属の多年草。分布は北海道、本州、四国、九州の低山から亜高山帯の林縁などに自生。草丈は30pから50pほどで、茎は紫褐色で2、3回分枝し、根生葉は長い柄に2回3出複葉、茎葉は1回3出複葉、ともにで小葉は扇形で2、3裂します。
花期は6月から7月頃で花茎を伸ばし茎頂に花をうつむきに咲かせます。花は径約3p、円筒形の花弁5枚を傘状に萼片5枚が囲み、距が後方に内側にやや湾曲し突き出ます。萼片と距は紫褐色、花弁は淡黄色。果実は袋果です。  

花の色や形には変異が多いようで、本州中部などでは花が黄色いタイプのキバナノヤマオダマキが多く、東北地方では距の先端が内側に巻き込むタイプのオオヤマオダマキが多いといいます。

関連記事(高山植物の魅力(46)、イワハタザオ(岩旗竿))⇒
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タグ:日本固有種
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何故に勇気ある撤退をしたのか

ビーグル号の航海日誌 2012年07月08日 20:58

忽然と現れる瀑布上部@エコカフェ.JPG早朝まで激しく降っていた雨は朝食事には小康状態に、出発時の7時50分にはすっかり上がり、雲間から青空が見えるほどに天候は急回復してきている。
加仁湯から日光沢温泉を経由して水量が増して激流と化した鬼怒川上流域を確実に登坂する。
オロオソロシノの滝と日向オソロシの滝がある分岐を鬼怒沼方面に急坂を広葉樹林、続いて針葉樹林帯の中を進み高度を稼いでいく。
オロオソロシの滝展望台から滝を眺望してさらに急坂を登っていく。
忽然と現れる瀑布下部@エコカフェ.JPG忽然と現れる瀑布足元@エコカフェ.JPG原生林までもう少しのところで急な沢が長大な瀑布と化し行き先を阻んでいた。
ひざ下を濡らして渡れないことはないだろうが、激しい激流のしぶきで足元の状態が確認できない。
ここで勇気ある撤退を選択しました。
仮に渡って鬼怒沼湿原を散策しても帰路は同じ道を引き返すことになり、上空では雲が流れ雲間が切れては現れ、雲海が覆ってきそうな気配もある。
めったに見ることができない幻の瀑布を「エコカフェの滝」と呼んでみた。

よいものを見せてくれた。
また来ればいい、と。


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下山してランチを

120708_1151~01.jpg120708_1152~01.jpgアプローチ途中の沢が水量を増して滝状態でした。
もちろん勇気ある撤退を選択しました。また来ればよい。
ひと風呂浴びて、女夫渕温泉まで送ってもらった。
おにぎりにスープを作ってのランチは美味しい。
森の観察結果は後ほど報告します!

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深夜に温泉の御代わり

120708_0047~01.jpg120708_0045~01.jpg120708_0035~01.jpg深夜に温泉御代わりした。漆黒の闇に天から現れる大きな雨粒。
雨は低きに集まり谷底を水量を増して勢いよく流れ、岩に当たり轟音とともに砕け散る。静寂はない。
ランプのわずかの明かりをたよりにスズメガやシャクガの仲間たちが雨宿りに集まっている。
ここはたくさんのいろんな蟲たちが暮らす深い森でもあることを忘れないで欲しい。

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嬉しい地の物尽くし

120707_1819~01.jpg120707_1808~01.jpg一日の終わりに感謝しながら夕食をとりました。
おもてなしの料理は地の物尽くしでした。
中村さんが一足先にfacebookに掲載。岩魚の塩焼きは薄塩で岩魚本来の癖のない素直な美味を味わえた。
山菜てんぷらは揚げたてが欲しかったが、山菜グラタンは格別であった。濃厚なチーズにコゴミ、ゼンマイ、アミタケなど山菜の優しい旨味が閉じ込められている。
ご褒美の濁り酒一杯で一日を振り返り、小さくありがとうの乾杯をした。

感謝、感謝!

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大人の休日にお風呂三昧

ビーグル号の航海日誌 2012年07月07日 19:42

120707_1353~02.jpg120707_1559~01.jpg120707_1353~05.jpg叩くような強い雨脚のため大人の休日となりました。
奥鬼怒温泉郷の加仁湯は温泉客も少なく貸切り状態です。
泉質は炭酸水素イオン、硫酸、塩素、マグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウムなどが含まれ、コロイド硫黄成分により白濁の濁り湯になります。
殺菌作用が強いことから皮膚病によくきくようです。源泉掛け流しの温泉三昧にやわらか頭となり発想力がみがかれます。
明日は雨でも山行にチャレンジします!


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奥鬼怒温泉郷の加仁湯で

120707_1409~03.jpg120707_1409~01.jpg奥鬼怒沼と湿原の植生調査に来ています。
雨降りのため早めに加仁湯でひと風呂浴びました。

楽しみのひとつです。明日が晴れるとよいですが。


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アオノリュウゼツラン(青竜舌欄)

アオノリュウゼツラン2@エコカフェ.JPG父島などではアオノリュウゼツランが野生化しサイザルアサとは対照的に繁殖力が旺盛なため処理に困っているという。明治12年に繊維原料として移入されたが、葉からとれる繊維質は弱く、葉縁に棘があり、葉汁には毒性もあることから栽培は中止され、放置されてしまったためである。写真は聟島で撮影したものです。[2010年5月6日撮影:小笠原エコツアー「ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅」@阿部]

アオノリュウゼツラン@エコカフェ.JPGアオノリュウゼツラン(青竜舌欄、学名:Agave americana var. marginata)はユリ目リュウゼツラン科リュウゼツラン属の常緑多年草。分布は中南米、日当たりの良い乾燥地を好んで自生。草丈は1mから2mほど、ごくごく短い茎に暗緑色で肉厚の葉が束生、葉身は1mから2mほどの披針形で葉縁に粗い刺が生えます。花期は7月から8月頃、花茎を約8m伸ばし、大きな円錐花序をつけ、たくさんの黄白色の花を咲かせます。開花は60年に1度といわれています。結実後に枯死します。

小笠原では父島の三日月山ウェザーステーションや境浦、山羊山など海岸近くの崖地などで群落を形成しているのをよく見かけます。場所によっては花の咲く頃にはオガサワラオオコウモリが蜜を求めてやってくるようです。役にも立っているのですね。


関連記事(夕暮れに舞うヤエヤマオオコウモリ)⇒
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いよいよ・・・

気まま太公望 〜釣れ釣れなるままに〜 2012年07月06日 08:51

写真 (35).JPGこのジメジメ感。

日本の梅雨はたまらんですね。

と思いつつ、週末の朝、
上野動物園のパンダ・シンシンの出産に安堵している僕です。

さて、いよいよ今年も海水浴の季節がやってきました。

そうです、ついにサーファーには恐怖の、
「海水浴規制」が湘南などでは始まりました。

これはAM9時〜PM5時まで、日中は海水浴客優先になるという、
夏限定の制度です。
海の家はさぞ賑わっていることでしょう!

この時期になると、いよいよ夏がそこまで来ているなと、
感じます。イコール、夏のビールを想像します。
ジメジメ感も心地よく感じるものです。

ジメジメ感を忘れたい方は、夏→暑い→ビール
と考えるのをオススメします。

さて、とりとめがないですが、
週末も思いっきり仕事して、遊びましょう!

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ゲットウ(月桃)は有用

080621ゲットウ@エコカフェ.jpg小笠原父島の製氷海岸に小笠原海洋センターがあります。エコカフェは小笠原海洋センターと協働して小笠原小学校5年生のアオウミガメをテーマにした総合学習のお手伝いをしています。かつてそこでゲットウの花を見たので紹介します。小笠原には明治初期に移入され屋敷、畑の周辺に植栽、帰化植物の扱いです。[2008年6月21日撮影:地球温暖化最前線!小笠原エコツアー@阿部]

ゲットウ(月桃、学名:Alpinia zerumbet (Pers.) B. L. Burtt and R. M. Smith)はショウガ科ハナミョウガ属の常緑多年草。分布はインド、マレーシア、中国南部など熱帯・亜熱帯アジアに広く、日本では九州南部から南西諸島に及び、海岸近くの山野に自生。草丈は2mから3mほど、地下茎が横に発達しよく地上に偽茎を伸ばします。葉は偽茎の先に互生しやや硬く光沢があり、葉身は40pから70pほどの披針形から長楕円形、毛が密生します。
花期は5月から7月頃で、花柄をだし先端に最長約30もの穂状花序を湾曲させ多数の花を咲かせます。花は白色で花弁は厚く、唇弁は黄色で中央に紅色の縦縞模様が入ります。果実は長径約2pの卵形の刮ハで、赤く熟します。

沖縄では自生していて、人びとからサンニン(砂仁)と呼ばれ、葉などには芳香の強い精油が含まれていて防腐・防虫効果があるため、魚や肉を包み蒸し焼きなどに利用したそうです。旧暦12月8日にサンニンの葉で餅を包み蒸した「ムーチー」を食べて厄払いをする伝統行事などがありますよ。最近では精油成分をアロマオイルとしや香料としても利用しているそうです。

関連報告書(地球温暖化最前線!小笠原ツアー報告書)⇒
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ムニンナキリスゲ(無人菜切菅)

ビーグル号の航海日誌 2012年07月05日 01:29

ムニンナキリスゲ@エコカフェ.JPG小笠原父島の森の林床ではスゲ仲間を多く見ることができます。父島サンクチュアリーの森床で撮影したムニンナキリスゲもそのひとつで、他にオオアブラガヤ、クロガヤ、シマイガクサ、ヒラアンペライ、ムニンアンペライ、ムニンテンツキなどが知られています。[2010年5月7日撮影:小笠原エコツアー「ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅」@阿部]

ムニンナキリスゲ(無人菜切菅、学名:Carex hattoriana Nakai et Tuyama)はカヤツリグサ科スゲ属の多年草。100507美林とムニンナキリスゲ@サンクチュアリー.JPG小笠原固有種。分布は父島、母島列島で風通しの良いやや乾燥した林内に自生。草丈は50cmから70cmほどで、根出葉を多数つけ無数の葉が株立ちとなり、葉は線形で細長く、葉縁の鋸歯はナキリスゲほどは鋭くなく、葉質も柔らかく、葉幅も狭いのが特徴です。
花期は6月から7月頃、花茎は三角形で伸び、上部の節ごとに細長い花柄を伸ばし、各1個から3個の小穂がつく。小穂は円筒状で雌花が密生し、先端にわずかに雄花部があります。

ナキリスゲとは葉縁が鋭く菜っ葉が切れるほどであることの意ですが、ムニンナキリスゲは触っても掌や指が傷つくことはありません。


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ツルマサキ(蔓柾)

ビーグル号の航海日誌 2012年07月04日 13:44

ツルマサキ@エコカフェ.JPGこのところの豪雨は記録的で森の保水力をはるかに超えたものになっているため、河川に集中し濁流が洪水を引き起こしてしまうようです。日本の多くの森は、手入れの行き届かない里山の機能を失ったり、シカの食害ともあいまって、下草を大きく欠く暗く地面がむき出しで固くなってしまっているのが現状です。照葉樹林や落葉樹の保水力に優れた豊かな森であったらとなんに助かるだろうか。[2010年6月19日撮影:川苔山@山崎]

ツルマサキ(蔓柾、学名:Euonymus fortunei (Turcz.) Hand.-Mazz.)はニシキギ科ニシキギ属の常緑つる性木本。分布は北海道から南西諸島、朝鮮半島、中国、フィリピンに及び、林内で自生。樹皮は暗褐色、気根を出して樹木などをよじ登り、葉は対生し無毛、葉身は3cmから6cmの楕円形から長楕円形で葉縁に鈍鋸歯、先は尖ります。
花期は6月から7月頃で葉腋から集散花序をだし、黄緑色の径約5mmの花を咲かせます。花弁、萼片とも4枚、雄蕊4本は発達した花盤の縁に付く。果実は径5、6mmの朔果で10月から11月頃に熟すと4裂し、中から橙赤色の仮種皮に包まれた種子が露出します。

ツルマサキは伊豆大島に行った時も深い森の中でよく見かけました。花が咲いていないとなかなか気づきにくいかもしれません。


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タグ:広域種
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ツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)は花冠7深裂

ビーグル号の航海日誌 2012年07月03日 23:59

ツクシシャクナゲ花@エコカフェ.JPG先の5月連休に小石川植物園を散策した際にツクシシャクナゲが花を終えようとしているのに出会いました。本来ならばこんなところで見られることはありえません。植物園ならではのこと、実際はどうなのでしょうか。エコカフェでは2年前に大台ケ原(東大台)を視察した時に雨の中で日出ヶ岳山頂、大蛇ーなどで観察をしています。[2012年5月4日撮影:小石川植物園@山崎]

ツクシシャクナゲ(筑紫石楠花、学名:Rhododendron japonoheptamerum Kitam. var. japonoheptamerum )はツツジ科ツツジ属の常緑小高木。日本固有種。分布は本州紀伊半島以西、四国、九州に及び、山地(1600m以下に自生。樹高は3mから4mほど、葉枝には褐色の長綿毛が密生し、葉は互生し革質で光沢があり、葉身10pから20pの倒披針形で全縁。新葉では両面に褐色の長綿毛が生えるが、葉表はやがて脱落します。
ツクシシャクナゲ@エコカフェ.JPG花期は4月から6月頃で枝先に総状花序をつけ多数の漏斗状の花を咲かせます。花の花冠は径約5pで7深裂、雄蕊14本は長く、淡紅色で内側には淡緑色の斑点が入るようです。

ツクシシャクナには変種として、本州中部地方以西と四国の山地に分布するホンシャクナゲ、南アルプス南部の山地に分布するキョウマルシャクナゲ、隠岐島に分布するオキシャクナゲが知られています。そのほか、日本固有種として、屋久島の亜高山帯に分布するヤクシマショクナゲ、東北地方から中部地方南部にかけての亜高山帯に分布するアズマシャクナゲなどが知られています。広域種としてはハクサンシャクナゲ、キバナシャクナゲなどが見られます。シャクナゲはヒマラヤ一帯で進化(種分化)を遂げてきていて、日本でも多くの固有種がある奥の深い植物です。


関連報告書(大台ケ原視察レポート)⇒
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タグ:日本固有種
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ムニンヒメツバキ(無人姫椿)は女王様

ビーグル号の航海日誌 2012年07月02日 12:58

070714ムニンヒメツバキ@エコカフェ.JPGこの季節、小笠原の森の中に分け入るとこの花を見ないことはまずないだろう。戦前までは尾根筋や急斜面地、岩場を除き山地の至る所が開墾されサトウキビ栽培など農耕地として利用されてきたが、戦後の放棄によりそのほとんどは明るい二次林に遷移しています。そんな森で女王様の風格です。[2007年7月14日撮影:森も海も不思議いっぱい!小笠原エコツアー 〜海洋島の生態系の神秘を知る〜@松崎哲哉]

ムニンヒメツバキ(無人姫椿、学名:Schima mertensiana (Sieb. et Zucc.) Koidz.)はツバキ科ヒメツバキ属の常緑亜高木。小笠原固有種。東南アジア系。分布は小笠原諸島に広く、低地から山地、耕作放棄地などに成立した二次林内などに自生。070714ムニンヒメツバキ花@エコカフェ.JPG樹高は7mから10mほどで、樹皮は暗褐色、枝先はよく分枝し射上し、葉は互生し、葉身は10cmから18cmの長楕円形、全縁で先が尖ります。葉脈が明瞭で葉裏の主脈上に白い軟毛が生えます。花期は5月から7月頃で、枝先に集まってチャノキの花に似た径約50mmの5弁の白色の花を咲かせます。果実は径約20mmの扁球形の刮ハで11月頃に熟すと裂開し種子を散布します。種子は扁平で翼を持ちます。

ムニンヒメツバキは小笠原村の「村花」で、島民からはロースード(ローズウッドが転訛)と呼ばれ親しまれています。この木は南西諸島に分布するイジュが近縁と考えられているが、イジュの葉には鋸歯があるなどの違いがあるようです。


関連報告書(森も海も不思議いっぱい!小笠原エコツアー 〜海洋島の生態系の神秘を知る〜)⇒

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シマオオタニワタリ(島大谷渡)

110919シマオオタニワタリ@エコカフェ.JPG110918シマオオタニワタリ@エコカフェ.JPG小笠原諸島に広く分布しひときわ目立つ着生シダにシマオオタニワタリがあります。近縁種のヤエヤマオオタニワタリとの見分けは、シマオオタニワタリは中肋の盛り上がりが扁平で、ヤエヤマオオタニワタリは著しく盛り上がり二段に見えることで分かるという。[2011年9月18・19日撮影:祝世界自然遺産登録・エコカフェ小笠原諸島ツアー@阿部]

シマオオタニワタリ(島大谷渡、学名:Asplenium nidus L.)はチャセンシダ科チャセンシダ属の南方系の常緑性の着生シダ。準絶滅危惧。分布は奄美群島以南の南西諸島と小笠原諸島、東南アジアや太平洋諸島などにも広く及び、林内の樹上や岩上などに着生。草丈は40pから150p超ほど、塊状の根茎から大型の単葉を放射状に出す。葉柄は約2pと短く濃紫色で披針形の麟片を多数つけ、葉の中肋も濃紫色で扁平に盛り上がり、葉表は革質でツヤがあり葉脈が目立ちます。胞子嚢群(ソーラス)は中肋から葉縁の半ばまでという

それにしても母島のマルハチ(丸八)が群生する森の林床の岩上に着生するシマオオタニワタリの巨大なこと。一緒に写っている芳賀さんと比べてみたら頷けますよね。


関連記事(ヤエヤマオオタニワタリ(八重山大谷渡))⇒
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リュウビンタイモドキ(龍鱗擬き)

リュウビンタイモドキ塊根@エコカフェ.JPG小笠原に固有のリュウビンタイ科の仲間にもうひとつ、リュウビンタイモドキがあります。こちらは母島でしか見られませんが、先に紹介したオガサワラリュウビンタイと混生しています。写真は堺ヶ岳から下山する途中の谷筋で撮影したものです。[2011年9月19日撮影:祝世界自然遺産登録・エコカフェ小笠原諸島ツアー@山崎]

リュウビンタイモドキ(龍鱗擬き、学名:Marattia boninensis Nakai)はリュウビンタイ科リュウビンタイモドキ属の常緑性シダ植物。母島固有種で絶滅危惧U類(VU)。分布は母島の湿気の多い林床や谷筋に自生。外観は一見するとオガサワラリュウビンタイに似て、塊状の根茎は径約50pにもなり、葉も根茎から集まって伸び、2回羽状複葉で葉身2m以上になる。しかし、葉柄の基部には鱗片がり、表面に白色の斑紋は生じない。小羽片の裏面には偽脈ががなく、左右の片縁近くに列生する胞子嚢群(ソーラス)はそれぞれ単体胞子嚢群といって隣り合う2この胞子嚢が合着したものです。似て非なるものなのです。

リュウビンタイモドキは硫黄列島に自生するイオウトウリュウビンタイモドキが近縁種とする説と同種であるとする説があるようです。これまた研究成果が待たれるといったところでしょうか。


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オガサワラリュウビンタイ(小笠原龍鱗)

ビーグル号の航海日誌 2012年07月01日 21:38

120102オガサワラリュウビンタイ@エコカフェ.JPG小笠原父島の亜熱帯農業センターではオガサワラリュウビンタイを栽培展示しています。小笠原にはリュウビンタイ科では他に固有種で絶滅危惧U類ののリュウビンタイモドキが母島のみに自生しています。父島に自生するオガサワラリュウビンタイはノヤギの食害にあっているためか林内で見かけることはほとんどないように思う。[2012年1月2日撮影:「お正月の旅小笠原」船内プログラム[2011年度]@山崎]

オガサワラリュウビンタイ(小笠原龍鱗、学名:Angiopteris boninensis Hieron.)はリュウビンタイ科リュウビンタイ属の大型の常緑性シダ植物。小笠原固有種。分布は父島、弟島、母島に及び、湿り気の多い林内や谷筋などに自生。 根茎は塊状で大きく径約50pにもなり、葉は根茎から集まって伸び、2回羽状複葉で葉身2m以上になる。葉柄は径約5pと太く、基部に鱗片はなく、表面に細く白い斑紋が散在するのが特徴です。小羽片の裏面には偽脈が片縁から羽軸まで伸び、左右の片縁近くに胞子嚢群(ソーラス)が列生します。これに対してリュウビンタイモドキは鱗片が比較的残り、斑紋が出ることも偽脈もなく、ソーラスの形も異なるという。

オガサワラリュウビンタイはアジア・アフリカの熱帯・亜熱帯地域に自生するホソバリュウビンタイの近縁種とする見解があるそうです。今後の研究が進むことで新たな事実が明らかになるかもしれませんね。


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コクラン(黒蘭)は迷宮

100508コクランB@旭山.JPG小笠原父島の旭山に至る登山道脇で撮影したコクランの花を紹介します。落ち葉が堆積した場所に緑色の葉っぱが展開していたので気づきました。花軸と花は紫褐色のため目立たず、初めは花が咲いているとは思いませんでした。周囲を見渡して探せたのはたった2株でした。後に図鑑を調べてコクランとしました。[2010年5月8日撮影:小笠原エコツアー「ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅」@山崎]

コクラン(黒蘭、学名: Liparis nervosa (Thunberg) Lindley)はラン科クモキリソウ属の単子葉植物で多年草。分布は本州茨城県以南、四国、九州から台湾、中国に及び、低山の常緑林内の薄暗い場所などに自生。コクラン1@旭山.JPG小笠原では1994年に発見されたそうですが、かつて人為的撹乱のあった場所でもあり自然分布かどうか謎とされています。草丈は15pから30pほど、葉は互生し基部が鞘状で偽球茎を包み、葉身は広楕円形で先が尖り、葉脈に沿って溝状に窪みます。
花期は6月から7月頃で、花茎が真っ直ぐ立ち上がり、3個から10個ほどの紫褐色の花が総状に咲きます。花は1pで唇弁は中央に浅溝があり反り返って先が凹みます。側花弁は細く反り返り、背萼片は尾状に伸び、側萼片が側弁花と唇弁の間に伸びています。中央のずい柱の先端部には黄色い花粉塊がつきます。虫媒花です。

父島旭山で見たコクランは花茎の色が紫褐色であって、関東などで見られる花茎が緑色のものとは違いがあるようです。薄暗い林下でわずかに命を紡いでいる姿は切ない気持ちになります。


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テイカカズラ(定家葛)は広域種

テイカカズラ花@エコカフェ.JPG小笠原諸島に自生するキョウチクトウ属はヤロードとテイカカズラが知られています。前者は小笠原固有種。後者は当初ムニンテイカカズラとして固有種とされたが後に広域種のテイカカズラと同種とされました。旭山で撮影しましたが、小笠原ではパンヤと呼ばれています。[2010年5月8日撮影:小笠原エコツアー「ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅」@山崎]

テイカカズラ(定家葛、学名:Trachelospermum asiaticum (Siebold et Zucc.) Nakai)はキョウチクトウ科テイカカズラ属のつる性常緑低木。分布は本州、四国、九州、小笠原から朝鮮半島に及び温暖な常緑広葉樹林の林床や樹木に登って自生。樹高は時に約10m、茎から付着根(気根)を垂らし這いあがります。葉は革質で光沢があり、葉身は1pから7pほどの楕円形から長楕円形で全縁。若葉は小さく縁に毛が生ずるが直に脱落。地を這う個体の葉には葉脈に沿って斑紋が入ります。
花期は6月頃で葉腋から集散花序をだし白色の芳香の強い花を咲かせます。花はのちに淡黄色に変化します。果実は長さ20p前後のやや湾曲した袋果で2個が対をなし、内部に長さ冠毛のついた約13oの種子がたくさん詰まっています。8月頃に袋果は熟すと2割し、種子は風に乗って散布します。

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シマタイミンタチバナ(島大明橘)

シマタイミンタチバナ@エコカフェ.JPG小笠原に固有の植物は小笠原に到達してから独自に環境適応してきたものと考えられます。シマタイミンタチバナもその一つです。他にはシロトベラなどトベラ属4種、ムラサキシキブ属3種、ハイノキ属3種、ノボタン属3種などが知られています。[2010年5月8日撮影:小笠原エコツアー「ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅」@阿部]

シマタイミンタチバナ(島大明橘、学名:Myrsine maximowiczii (Koidz.) E.Walker)はヤブコウジ科ツルマンリョウ属の常緑小高木。雌雄異株。小笠原固有種で絶滅危惧U類(VU)。分布は小笠原諸島聟島列島から母島列島に広く、山の稜線の乾性低木林内を好んで自生。樹高は4mから5mほど、葉は互生し革質で光沢があり、葉身3pから7pほどの倒披針形から線状楕円形で全縁、無毛。葉裏に主脈が目立ち、葉柄は短く紫赤色を帯びます。
花期は1月頃で、前年の葉腋に多数の花柄を腋生し、単生散房状の淡緑白色の小花を束生します。雌花は径約4oで5裂し、子房と花柱が大きい。雄花は雌花より数多く、雄蕊5本がつきます。果実は径約6oの球形の核果で秋に黒紫色に熟します。果実はクマネズミが好んで食べるようです。

シマタイミンタチバナは本州から東南アジアにかけて分布するタイミンタチバナが近縁と考えれれています。シマタイミンタチバナには変異が多く、それらは分化の途上にあると考えてもよさそうで、@父島の乾燥した稜線にみられる葉が細く厚いもの、A母島とその属島に多い葉広で薄く葉先の丸いもの、B父島と兄島、母島の乾燥した岩場に多い小低木で葉が円形に近いもの、の3タイプに分かれるそうです。


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ムニンツツジ(無人躑躅)

ムニンツツジ@エコカフェ.JPGムニンツツジの野生株は世界中でたった1株です。父島の躑躅山の指定ルート外にあるため見ることはできません。現在は「種の保存法」に基づき保護増殖事業が行われているため小笠原亜熱帯農業センターなどで見ることができます。[2010年5月8日撮影:小笠原エコツアー「ケータ島沖(聟島列島)と小笠原固有植物の森をめぐる旅」@阿部]

ムニンツツジ(無人躑躅、学名:Rhododendron boninense Nakai)はツツジ科ツツジ属の常緑低木。小笠原固有種で絶滅危惧TA類。分布は父島のみで山頂近くの通気性のよい酸性土壌を好んで自生。ムニンツツジ3@エコカフェ.JPG樹高は1mから2mほどでよく分枝し株状になり、若枝、葉、葉柄には褐色の毛が密生します。葉は革質、葉身3pから6pほどの披針形から倒披針形で全縁。とりわけ葉裏の主脈上と葉柄に褐色の毛が多い。
花期は4月から5月頃とされるが通年見られ、枝先に形約5pから6pほどの純白の漏斗状の花を咲かせます。果実は刮ハで12月頃に熟すと開裂し約1mmの長四角の種子が飛散します。

ムニンツツジは奄美大島から座間味諸島にかけて分布する日本固有種のケラマツツジの近縁と考えられ、小笠原、太平洋上の分布する唯一のツツジだそうでうです。保護増殖のため父島の山間部に移植しても躑躅山以外では顕著な成果が得られていないようです。極めてデリケートなようです。


関連記事(シマギョクシンカ(島玉心花))⇒
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オガサワラアザミ(小笠原薊)

120624オガサワラアザミ花@エコカフェ.JPGオガサワラアザミ、小笠原の地ではまだ見たことがありません。鉢植えですが小石川植物園の温室で花を咲かせていました。図鑑を見ると野生のものはもっと逞しいような気がします。[2012年6月24日撮影:小石川植物園@山崎]

オガサワラアザミ(小笠原薊、学名:Cirsium boninense Koidz)はキク科アザミ属の多年草。小笠原固有種で絶滅危惧U類(VU)。分布は父島、兄島、南島、母島に及び、海岸林下の岩礫地や草地などに自生。オガサワラアザミ花序@エコカフェ.JPG120624オガサワラアザミ葉@エコカフェ.JPG草丈は1mから1.5mほどで茎は上部で分枝、全体に綿毛がつく。根生葉は厚く光沢があり、葉身20pから47pと巨大で狭倒卵形で羽状浅裂、花時にも枯れず、茎葉は上部のものほど小さく、基部は茎を抱くことはありません。
花期は4月から6月頃で太い花茎の先に1個又は複数の頭状花序をつけ白色のたくさんの小花を咲かせます。頭状花序は径約3.5pで総苞片は6列で圧着し無粘、小花は筒状花です。

オガサワラアザミは南西諸島(トカラ列島以南)に分布する日本固有種のシマアザミが類縁種と考えられるが、これより多毛で全体に白緑色であること、葉の基部が茎を抱かないことが異なるようです。


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